JPS6125905Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は穀粒揺動選別機における選穀板の傾斜
角度調節装置に関する。

すなわち、選穀板を下方のベツト側より上向き
突設する各揺動支杆に支承して横方向に揺動可能
に架設するとともに揺下側の揺動支杆を上下動さ
せて選穀板の横方向の傾斜度を変更調節自在に構
成する揺動選別機において、前記ベツトの幅員を
極力抑制しながら選穀板の揺動運動から派生する
雑振動を吸収せしめて選穀板上にの選別作用を効
果的に行なわせしかも前記揺下側の揺動支杆の上
下動を容易且つ円滑ならしめ選穀板の傾斜度の調
節を適確にしようとするを目的として提供するも
のである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は穀粒揺動選別機の側面図を示し、粗雑
面を有する多数の選穀板１を重合して中央の両側
および下方に連結支持枠Ｂを連設し、各選穀板１
を縦方向Ｙおよび横方向Ｘに傾斜させるとともに
縦方向Ｙ傾斜上位側端部にはそれぞれ供給口８を
形成し、各供給口８に連通するよう連設した供給
タンク９には上方のホツパー１０から脱米を供
給できるように装設し、各選穀板１の縦方向Ｙ傾
斜下位側端部の外方には排出樋１１を一体にして
垂設し、該排出樋１１の内方には玄米仕切板１２
および籾仕切板１３をそれぞれ横方向に移動でき
るよう架設するとともに、下方に玄米、混合米お
よび籾をそれぞれ排出して処理できるよう従来形
構造同様に構成する。

各選穀板１は下方のケース形ベツトＡより上向
きに突設せる揺上側の揺動支杆２，２ａと揺下側
の揺動支杆３，３ａにより支承して横方向Ｘに揺
動可能に架設するのであるが、各揺動支杆２，２
ａ，３，３ａの上端部は連結支持枠Ｂの下部側に
各支持ピン１４を介してそれぞれ回動自由に連結
し、揺動支杆２，２ａの下部はベツトＡ上部の揺
上側に設ける固定支軸１５に回動自由に枢支し、
この揺動支杆２，２ａと揺下側の揺動支杆３，３
ａの間で且つ揺上側に偏位した箇所に慣性ウエイ
ト１７付きの回転する偏心輪１８を設け、この偏
心輪１８と前記揺動支杆２，２ａとを揺動杆１６
によつて連動連結するとともに、ベルトプーリー
１９により回転させる偏心輪１８の回転により揺
動杆１６を揺動させて各選穀板１を横方向Ｘに揺
動駆動させるように装設し構成する。

また、揺下側の揺動支杆３，３ａと前記偏心輪
１８との間には支軸２１を回動自由に軸架し、こ
の支軸２１から揺下側に向けて突設する両アーム
４と下方に向けて延設する作動杆２２によつて作
動部材ａを構成し、この作動部材ａの両アーム４
の先端を支軸２０を介して前記揺下側の揺動支杆
３，３ａの下部にそれぞれ枢支連結する。そして
作動杆２２の下端部には大きな透孔２３を形成
し、該透孔２３に対応した下端部内には両側支持
ピン２４，２４を軸に回動できるとともに遊動で
きる雌ねじ体６を架設して構成する。

前記ベツトＡの揺上側壁面には大きな孔２５を
形成し、該孔２５には外方に露出する正逆転モー
ターＭと一体の支持枠体２６が自由動できるよう
に嵌装し、ベツトＡの内方にボルト３０，３０に
より固定して延出する両支持アーム２７，２７の
先端に、前記支持枠体２６の端部より両側方に突
設する両ピン２８，２８をそれぞれ回動自由に嵌
合して両ピン２８，２８を支点Ｐとしてモーター
Ｍが回動できるように装設し、支持枠体２６の端
部に装設したメタル部２９に回動自由に嵌挿した
ねじ杆５の一端側を前記モーターＭに直結してね
じ杆５がモーターＭとともに支点Ｐ中心に回動で
きるように装設し、前記ねじ杆５を前記透孔２３
に挿通して前記雌ねじ体６に螺挿するように装設
して構成する。

また、ベツトＡより外方に露出する前記モータ
ーＭの外周面には目盛板３１を装着し、前記孔２
５の側方におけるベツトＡの横側面には前記目盛
板３１の目盛りを指す指針７を固設して構成す
る。

しかして、揺動杆１６の駆動により、揺動支杆
２，２ａは固定支軸１５を支点に、また揺動支杆
３，３ａは支軸２０を支点０にしてそれぞれ揺動
する状態となつて各選穀板１は従来同様に横方向
Ｘに揺動して上面を流れる脱米を選別すること
になる。

その場合、選別状態により選穀板１の横方向Ｘ
の傾斜角を調節する際には、モーターＭを始動し
て正転させると、ねじ杆５の正転により雌ねじ体
６が移動し、この移動によつて作動部材ａは支軸
２１を軸にして回動して第５図に示すように支点
Ｏが上動し選穀板１の横方向Ｘの傾斜度は小に調
節され、また、モーターＭを逆転させると、ねじ
杆５の逆回転により雌ねじ体６が逆方向に移動し
て第３図に示すように支点Ｏが下動し選穀板１の
傾斜度は大に調節される。

そのように調節する状態で、雌ねじ体６が支軸
２１を中心に回動することになるから、ねじ杆５
およびモーターＭは支点Ｐ中心に回動する状態と
なり、そこで、指針７がモーターＭの目盛板３１
を指し、外方からそれを見て傾斜角の設定を行な
うことができる。

このように本考案は、選穀板を下方のベツト側
より上向き突設する各揺動支杆に支承して横方向
に揺動可能に架設するとともに揺下側の揺動支杆
を上下動させて選穀板の横方向の傾斜度を変更調
節自在に構成する揺動選別機において、前記選穀
板を揺動駆動する慣性ウエイト付きの偏心輪を揺
上側の揺動支杆と揺下側の揺動支杆の間で且つ揺
上側に偏位させて設け、該偏心輪と揺上側の揺動
支杆を揺動杆で連動連結し、前記揺下側の揺動支
杆と偏心輪との間に支軸を軸にして回動する作動
部材を設け、揺下側の揺動支杆の下部を該作動部
材の上下動する先端に枢支連結して構成したので
あるから、ベツトの幅員を極力抑制しながら、選
穀板は揺上側に偏位する慣性ウエイト付きの偏心
輪によつて揺動駆動される揺上側の揺動支杆を介
して横方向の揺動が附与されることになつて選穀
板の揺動運動から派生する雑振動を吸収し選穀板
上の選別作用を効果的に行なわせることができ、
しかも前記の偏心輪は揺上側と揺下側の各揺動支
杆の間で且つ揺上側に偏位して設けられているか
ら揺下側の揺動支杆と偏心輪の間には大きな空間
が形成されこの空間に揺下側の揺動支杆を上下動
させて選穀板の横方向の傾斜度を変更調節する作
動部材が設けられているのでこの作動部材の動き
は制約されることがなく軽快にしてその揺動支杆
の上下動を容易且つ円滑ならしめ選穀板の傾斜度
の調節を適確に行なわせることができて好適に実
施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は穀粒揺
動選別機の側面図、第２図はその平面図、第３図
は要部の正面図、第４図は第３図の一部の平断面
図、第５図は第３図の作動説明図を示す。 １……選穀板、Ａ……ベツト、２，２ａ，３，
３ａ……揺動支杆、Ｘ……横方向、１７……慣性
ウエト、１８……偏心輪、１６……揺動杆、２１
……支軸、ａ……作動部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 選穀板１を下方のベツトＡ側より上向き突設す
   る各揺動支杆２，２ａ，３，３ａに支承して横方
   向Ｘに揺動可能に架設するとともに揺下側の揺動
   支杆３，３ａを上下動させて選穀板１の横方向Ｘ
   の傾斜度を変更調節自在に構成する揺動選別機に
   おいて、前記選穀板１を揺動駆動する慣性ウエイ
   ト１７付きの偏心輪１８を揺上側の揺動支杆２，
   ２ａと揺下側の揺動支杆３，３ａの間で且つ揺上
   側に偏位させて設け、該偏心輪１８と揺上側の揺
   動支杆２，２ａを揺動杆１６で連動連結し、前記
   揺下側の揺動支杆３，３ａと偏心輪１８との間に
   支軸２１を軸にして回動する作動部材ａを設け、
   揺下側の揺動支杆３，３ａの下部を該作動部材ａ
   の上下動する先端に枢支連結して構成したことを
   特徴とする揺動選別機における選穀板の傾斜角度
   調節装置。