JPS5934Y2 - 脱穀機における揺動選別棚 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、扱室の受網からの漏下物ならびに排塵口から
の排塵物を支承して、揺動選別しながら選別風路に送給
するように、脱穀装置の機内に揺動自在に装架する脱穀
装置における揺動選別棚についての改良に関するもので
ある。

本考案における目的は、上記揺動選別棚に支架しである
一番選別棚上における穀粒らの風選を良好にすることに
ある。

そして、この目的を達成するための本考案による脱穀装
置における揺動選別棚は、揺動機構により往復揺動する
揺動選別棚の作動が、該揺動選別棚に支架しである一番
選別棚の静止状態時における棚面を基準としてその棚面
に沿い直線的に往復揺動するよう設定され、かつ、その
静止状態の一番選別棚の棚面が、機体の内腔に前方から
後方に向は斜め上向に選別風が吹き流れるよう装゛設せ
る選別風路内に前記選別風と略平行する傾斜角度に設定
されて機体に装架しであることを特徴とするものである
。

次に実施例につき図面に従い一層具体的に説明する。

第１図において１は扱室２の受網３からの漏下物ならび
に排塵口４からの排塵物を受けて、揺動選別しながら、
脱穀装置Ａの機体ａ内腔の底部に機体ａの前方（第１図
で左方）の下方から後方の上方に向は選別風が吹き流れ
るように装設しである選別風路５に送給するように、脱
穀装置Ａの機体ａ内腔に配位して前後に揺動するよう装
架せる揺動選別棚である。

該棚１は、この例においては、それのフレームを兼ねて
いる左右の側板６，６の間で、機体ａの前後方向におけ
る後半側（第１図において有半側）の部位に、上方から
ストロ−ラック７・粗選別欄８（グレンパン）・選別網
９・一番選別棚１０がその順に積層するように支架して
あり、また、扱室２の受網３の下方に位置している前半
側の部位には、前記受網３からの漏下物−を受止めて前
述の粗選別欄８の前端部上面に向は移送する移送棚１１
が支架してあって、これにより、受網３からの漏下物な
らびに、ストロ−ラック７からの漏下物を、−たん粗選
別欄８に受けて粗選別を行なってから選別網９上に落す
ようにしである。

そして、また、該揺動選別棚１には、前記一番選別棚１
０の後端部の後方位置に、前述のストロ−ラック７の後
端部から後方に放出される藁屑類、ならびに前述の粗選
別欄８の後端部がら後方に放出される藁屑類を受止めて
揺動選別するための、ロアーストロ−ラック１２を具備
せしめてあり、さらに、前記選別風路５の終端部と連通
せしめて扱室２の後方に配設しである排塵選別室１３の
床板となる二番選別棚１４が、該揺動選別棚１と一体に
揺動するよう、鉄槽１の左右の側板６，６の後端部に支
架せしめである。

２０及び２１は、前記揺動選別棚１を、前後方向に揺動
自在となるよう機体ａに支持せしめるための揺動杆で、
上端側が機体ａの左右方向に沿う支軸２２．２２により
夫々機体ａに軸支され、その支軸２２゜２２中心に機体
ａの前後方向に沿って回動する該揺動杆２０，２１の各
回動端に設けた連結軸２３．２３によって、揺動選別棚
１のフレームとなっている左右の側板６，６の後端部及
び前端部を軸架支持している。

３０は前記揺動選別棚１に前後方向に沿い往復揺動作動
を与えるための揺動機構で、機体ａの前端部に軸支され
て駆動回転する回転軸３１．その回転軸３１に嵌着した
偏心カム輪３２、該カム輪３２の外周に嵌合する作動リ
ング３３、ならびに、そのリング３３に基端が連結し先
端が前述の前後の揺動杆２０，２１の中の前方の揺動杆
２０の途中に連結軸３４を介して連結する連結杆３５か
らなり、それの前記連結杆３５には、長さを調節し得る
伸縮部３６が具備せしめである。

しかして、選別網９の下方に配位して、揺動選別棚１に
支架せしめである前述の一番選別棚１０は、選別棚９を
漏下した穀粒を、選別風路５の床面に装設しである一番
受樋１５内に流下誘導して、その一番受樋１５内に装設
しである一番スクリュー１６により機体ａの外部に取出
すためのものであり、そのため、一番受樋１５に向い下
降傾斜するよう、後端側が高く前端側が低くなるよう前
方に傾斜せしめて揺動選別棚１に支架するが、さらに、
この一番選別棚１０は、そこを流下する穀粒に、選別風
路５を第３図で矢印イの如く機体ａの前方の下方から後
方の上方に向けて流れる選別風を沿びせて、風選を行な
わせることから、同第３図にて示している如く、前記選
別風路５内に位置するよう配設しである。

そして、このことから、該一番選別棚１０の傾斜角度は
、鉄槽１０の上方を第３図において前記矢印イの如く流
れて、選別網９らを吹抜けて排塵選別室１３に向うよう
になる選別風の流れに支障を与えないよう、同第３図に
あるように、出来るだけ前記選別風の流れに沿う角度と
なるように設定しである。

しかし、揺動選別棚１に設けた一番選別棚１０は、この
ように設定して支架されていても、揺動選別棚１の揺動
で一緒に揺動するものであり、従前手段にあっては、揺
動選別棚１を支持する前後の揺動杆２０，２１が第４図
に示している如く、前後方向に円弧状に往復回動するこ
とで、揺動選別棚１に揺動作動を与えるようにしている
ことから、揺動選別棚１の揺動により第４図にあるよう
選別風路５に対し進退し、また、第５図に示しているよ
う、上記進退の際に、角度が変化するようになって、前
述した選別風の流れを乱すようになるものである。

そこで、本考案においては、揺動選別棚１の前後方向の
揺動作動を、鉄槽１に支架しである一番選別棚１０の静
止状態における棚面を基準として、その棚面に沿う方向
に揺動選別棚１が動くよう設定し、かつ、その一番選別
棚１０の静止状態における棚面が、機体ａの内腔に前方
から後方に向は斜め上向きに選別風が吹き流れるように
装設しである選別風路５内において前記選別風と略平行
するように傾斜角度を設定して、揺動選別棚１を機体ａ
に装架することで、上述の問題を解決しようというもの
である。

このように、揺動選別棚１の揺動作動を設定する手段に
は、揺動選別棚１の支持軸になっている前述した揺動杆
２０，２１の回動端に設けた連結軸２３．２３を、機体
ａに一番選別棚１の傾斜方向に沿わせて設けるガイド穴
（図示省略）に支承せしめる等の適宜の手段があるが、
図示する実施例においては、従前から揺動選別棚１を揺
動自在に支持するのに用いていた前記揺動杆２０，２１
を効果的に利用する手段を用いている。

即ち、揺動杆２０，２１は、第３図に示している如く、
支軸２２を中心に回動する連結軸２３の回動軌跡Ｗの中
で、一番選別棚１０の棚面に沿う範囲Ｙの長さが、揺動
選別棚１に揺動作動を与えるのに充分な長さとなるよう
形成しておき、そして、揺動選別棚１に往復揺動作動を
与えるよう連繋する揺動機構３０は、揺動選別棚１のフ
レームに対して連結する連結杆３５を、それの連結によ
り、揺動選別棚１を吊下げている前記揺動杆２１が前述
の範囲Ｙ内に位置するまで揺動選別棚１を押出す長さに
設定し、かつ、その連結杆３５の往復の作動量を、その
作動で前記揺動杆２１が前述の範囲Ｙ内を往復回動する
ように設定しておくことで、該揺動機構３０の作動によ
り揺動選別棚１を揺動させたときに、一番選別棚１０が
それの静止状態における棚面に沿って直線的に往復動す
るようにしである。

なお、この実施例では、受網３の下方に位置している揺
動選別棚１の前端側の上下の動き量を小さく押えるため
に、前方を支持している揺動杆２０は、それの揺動範囲
を幾分水平な側にずらしである。

次に作用効果について説明すると、本考案による揺動選
別棚１は、揺動選別を行なわせるべく揺動させたとき、
該揺動選別棚１に支架しである一番選別棚１０がそれの
静止状態時の棚面に沿って直線的に動き、かつ、その直
線的な動きが、選別風路５内を流れる選別風の流れに略
平行するようになっているのだから、該一番選別棚１０
が揺動作動の際に選別風路５を流れる選別風に対し、略
一定の角度を保持して定められた一つの面に略沿ってス
ライドするようになって、その一番選別棚１０の周辺を
後方に向は斜め上向に流れる選別風の乱を少なくして、
選別効果を良好にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例装置の側断面図、第２図は同上
縦断正面図、第３図は要部の側断面図、第４図及び第５
図は従前手段の作用の説明図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揺動機構により往復揺動する揺動選別棚の作動が、該揺
   動選別棚に支架しである一番選別棚の静止状態時におけ
   る棚面を基準としてその棚面に沿い直線的に往復揺動す
   るよう設定され、かつ、その静止状態の一番選別棚の棚
   面が、機体の内腔に前方から後方に向は斜め上向に選別
   風が吹き流れるよう装設せる選別風路内に前記選別風と
   略平行する傾斜角度に設定されて機体に装架しであるこ
   とを特徴とする脱穀装置における揺動選別棚。