JPH055849B2 - - Google Patents

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JPH055849B2
JPH055849B2 JP58172670A JP17267083A JPH055849B2 JP H055849 B2 JPH055849 B2 JP H055849B2 JP 58172670 A JP58172670 A JP 58172670A JP 17267083 A JP17267083 A JP 17267083A JP H055849 B2 JPH055849 B2 JP H055849B2
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JP
Japan
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electron beam
magnetic
acid
curable resin
beam curable
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JP58172670A
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Seiichi Myai
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Sony Corp
Toyobo Co Ltd
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Sony Corp
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH055849B2 publication Critical patent/JPH055849B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、電子線硬化性樹脂に関する。 従来から、電子線の照射によつて分子内の二重
結合が開裂し、分子間に結合が生じて網目構造の
架橋を形成する各種の樹脂が合成されている。 本発明者は、特願昭57−187683号明細書(特開
昭59−77624号公報参照)において、電子線硬化
性樹脂を結合剤に用いた磁気記録媒体を提供し
た。この電子線硬化性樹脂はポリエステル系ウレ
タンアクリレートからなつていて、その分子サイ
ドには磁性粉との親和性が良好なスルホン酸金属
塩基が結合し、またその分子末端に二重結合がそ
れぞれ複数個存在している。こうした樹脂の化学
的改質によつて、磁性塗料調製時の磁性粉の分散
性、および電子線照射後の磁性塗膜の強度などの
向上を計つている。ところが、この電子線硬化性
樹脂は末端にのみ二重結合を有するため、高分子
量になるほど架橋密度が低くなつて、塗膜の機械
的強度、耐溶剤性等に不充分な点を生じていた。 そこで本発明者はこの欠点を改善すべく、さら
に鋭意研究を進めた結果、分子両末端に水酸基を
有する共重合ポリエステルを、分子内にイソシア
ネート基を3個有するトリイソシアネート化合物
で鎖長延長して、分子内にイソシアネート基を5
個以上有する高分子量のポリイソシアネート化合
物とした後、分子内に水酸基を有しかつ二重結合
を1個以上有する化合物と反応させることによつ
て、側鎖にも二重結合を有する電子線硬化性樹脂
を得ることに成功し、この発明をなすに至つた。 すなわち、この発明に係る電子線硬化性樹脂
は、 一般式: (式中、R1は炭素原子数2又は3の2価の炭
化水素残基を表し、R2は非置換又は置換アルキ
レン基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表
し、Aは両末端に水酸基を有しかつスルホン酸金
属塩基を有するカルボン酸を全カルボン酸成分の
0.2〜30モル%含有する共重合ポリエステルの2
価の有機残基を表す)で示される繰り返し単位を
有し、かつ一般式:
【式】(式 中、R2及びR3は、それぞれ、前記と同義である)
で示される両末端基を有する数平均分子量5000〜
26000を有するものである。 この発明における前記繰り返し単位中のAは、
両末端に水酸基を有し、かつスルホン酸金属塩基
を有するカルボン酸を全カルボン酸成分の0.2〜
30モル%含有する共重合ポリエステルの2価の有
機残基を表す。この共重合ポリエステルは、ポリ
エステルの合成に通常使用される多価アルコール
とカルボン酸と共に、スルホン酸金属塩基を有す
るカルボン酸を共重合させて得ることができる。
この共重合ポリエステルが両末端に水酸基を有す
るようにするには、スルホン酸金属塩基を有する
カルボン酸を含めた全カルボン酸成分に対して多
価アルコール成分を過剰に用いて合成すればよ
い。 このカルボン酸としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸
などの芳香族ジカルボン酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカル
ボン酸などの脂肪族ジカルボン酸などのジカルボ
ン酸、p−オキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキ
シエトキシ)安息香酸などの芳香族オキシカルボ
ン酸などが使用可能であり、このうち、特にテレ
フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン
酸などが好ましい。 また、共重合ポリエステルの別の成分である多
価アルコールとしては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,
3−ペンタンジオールなどの脂肪族ジオールまた
はその置換誘導体、1,4−シクロヘキサンジメ
タノールなどの脂環式ジオール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールなどのポリアルキレング
リコールなどのジオール類、ビスフエノールAの
エチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオ
キサイド付加物、水素化ビスフエノールAのエチ
レンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサ
イド付加物などの芳香族ジオールのアルキレンオ
キサイド付加物などのオキサイド類などが使用可
能である。 共重合ポリエステルのさらに別の成分であるス
ルホン酸金属塩基を有するカルボン酸としては、
2−ナトリウムスルホテレフタル酸、2−カリウ
ムスルホテレフタル酸、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸な
どのスルホン酸アルカリ金属塩基を含有する芳香
族ジカルボン酸などが好ましい例として挙げられ
るが、前述したカルボン酸成分として例示した有
機酸であつて、スルホン酸金属塩基を有するもの
であれば何れも使用することができる。スルホン
酸金属塩基としては、アルカリ金属塩基を使用す
ることが好ましい。なお、これらのスルホン酸金
属塩基を含有するカルボン酸成分の含有量は、全
カルボン酸成分に対して約0.2モル%ないし30モ
ル%であるのがよく、約0.5モル%ないし10モル
%であるのが好ましい。このようなスルホン酸金
属塩基を有するカルボン酸成分が少なすぎると、
表面に親水基を持つ無機物粉体、例えばγ−Fe2
O3などの磁性粉に対する親和性が不充分となる。
また、このスルホン酸金属塩基を有するカルボン
酸成分が多すぎると、塗料を調製する際に用いる
有機溶剤に対する溶解性が悪くなる。 この発明における前記繰り返し単位中のmで示
される部分は、一般式: (式中、R1は炭素原子数2もしくは3の2価
の炭化水素残基を表す) で示されるトリイソンアネート化合物を使用して
得られたものである。この一般式において、3個
のイソシアネート基を区別するためにそれぞれを
便宜的にX,Y,Zで置き換えて、 の様に書き換えた場合、イソシアネート基の反応
性を比較すると、 X<Y,Z Y≒Z ……(3) となる。さらに詳しく述べると、YおよびZは常
温においてXの2倍の反応性を有し、この反応性
の差は高温になるにしたがつて、またlが大きく
なるにしたがつて更に広がる。lが4よりも小さ
い場合には、この反応性の差が小さくなつて好ま
しくない。 前記一般式(1)において、l=4の場合の化合物
は、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸−2−イ
ソシアナトエチル、2,6−ジイソシアナトヘキ
サン酸−3−イソシアナトプロピル、2,6−ジ
イソシアナトヘキサン酸−2−イソシアナト−2
−メチルエチルである。これらはいずれもリジン
とアミノアルコールとのエステルをホスゲン化す
ることによつて製造することができる。 前記一般式(1)においてR1が炭素原子数1のも
のは合成するのが困難であり、また炭素原子数が
4以上になるとイソシアネート基Zの反応性が小
さくなるので適当でない。 この発明における前記繰り返し単位中のnで示
される部分は、一般式: (式中、R3は水素原子またはメチル基を意味
し、そして、R2は非置換もしくは置換アルキレ
ン基を意味する。) で表される単量体を使用して得られたものであ
る。一般式(4)において、アルキレン基は、直鎖状
もしくは枝分れ鎖状の二価飽和炭化水素残基であ
つて、炭素原子数が1ないし12のものが好まし
い。このアルキレン基はハロゲン原子、炭素原子
数1〜4のアルキルオキシ基、炭素原子数2〜4
のアルケニルオキシ基、炭素原子数2〜4のアル
ケニルカルボニルオキシ基などの置換基によつて
置換されていてもよく、これらのアルキルオキシ
基、アルケニルオキシ基およびアルケニルカルボ
ニルオキシ基はさらに1〜3個のハロゲン原子で
置換されていてもよい。 前記一般式(4)にて表わされる化合物のうち好ま
しい例としては、アクリル酸もしくはメタクリル
酸の2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒドロ
キシプロピルエステル、2−ヒドロキシプチルエ
ステル、2−ヒドロキシオクチルエステル、2−
ヒドロキシドデシルエステル、2−ヒドロキシ−
3−クロロプロピルエステル、2−ヒドロキシ−
3−アクリルオキシプロピルエステル、2−ヒド
ロキシ−3−メタクリルオキシプロピルエステ
ル、2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロピルエ
ステル、2−ヒドロキシ−3−クロロアセトキシ
プロピルエステル、2−ヒドロキシ−3−ジクロ
ロアセトキシプロピルエステル、2−ヒドロキシ
−3−トリクロロアセトキシプロピルエステル、
2−ヒドロキシ−3−クロトニルオキシプロピル
エステル、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシエ
ステルなどが挙げられる。 前述したような構成からなるこの発明の電子線
硬化性樹脂は次のような方法によつて合成こるこ
とができる。まず、前記A部分に相当する共重合
ポリエステルを前記m部分に相当するトリイソシ
アネート化合物と反応させる。この時共重合ポリ
エステルに対するトリイソシアネート化合物の反
応比M(モル比)が1<M<2(共重合ポリエステ
ル中の水酸基に対するトリイソシアネート化合物
中のイソシアネート基のモル比M′で1.5<M′<
3)となるようにする。このようにして共重合ポ
リエステルとトリイソシアネート化合物を付加重
合させれば、共重合ポリエステルがトリイソシア
ネート化合物によつてウレタン結合を介して二次
元に鎖長延長され、二重結合を両末端に2個ず
つ、側鎖に少くとも1個するポリエステルポリウ
レタンが得られる。その際、トリイソシアネート
化合物として、3個のイソシアネート基の反応性
が全て同等のものを用いると、ポエリステルポリ
ウレタンの鎖が三次元に生長するため、ゲル化し
て合成上も使用上も不利となる。 こうして得たポリエステルポリウレタンに、前
記n部分に相当する化合物を反応させて二重結合
を導入して、電子線硬化性樹脂を得る。この反応
は、ポリエステルポリウレタンのイソシアネート
基と前記n部分に相当する化合物の水酸基とによ
る付加反応であり、ウレタン結合が形成される。
また、この付加反応は、必要によつて反応条件を
コントロールして、ポリエステルポリウレタンの
両末端にそれぞれ1個存在する反応性の大きいイ
ソシアネート基のみならず、両末端および側鎖に
存在する反応性の劣るイソシアネート基も反応に
関与するように行われる。 このようにして、二重結合が両末端と側鎖に存
在しかつスルホン酸金属塩基を有する電子線硬化
性樹脂が得られる。この電子線硬化性樹脂の分子
量や二重結合の数は、共重合ポリエステルとトリ
イソシアネート化合物との配合比を選択すること
によつて任意に調節することができ、これによつ
て種々の物性を有する樹脂が得られる。また分子
量は、前記繰り返し単位中の各部分に相当する成
分の分子量にも依存するが、通常は5000〜26000
の範囲である。表1に、共重合ポリエステル(分
子量2610)、トリイソシアネート化合物(T−
100、東レ(株)製、分子量267)および2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート(分子量130)を用いた
場合について共重合ポリエステルとトリイソシア
ネート化合物との配合比(水酸基とイソシアネー
ト基との比で表わす)と得られる電子線硬化性樹
脂の二重結合数および分子量(概数)との関係を
示す。
【表】 この発明の電子線硬化性樹脂は、表面に親水基
が存在する無機物粉体を含有する塗料、特に磁気
記録媒体の製造時における磁性塗料の結合剤など
に有用である。すなわち、この発明の電子線硬化
性樹脂は、その分子内に極めて親水性の強いスル
ホン酸金属塩基を有するので、このスルホン酸金
属塩基によつて塗料中の無機物粉体の分散性が良
好になる。また、この発明の電子線硬化性樹脂
は、両末端および側鎖に二重結合を有し、この二
重結合の数は任意に変えられる。そのため、樹脂
の分子量が大である場合にも、電子線照射後の塗
膜の架橋密度を大きくでき、ひいては塗膜の機械
的強度、耐溶剤性などを良好にすることができ
る。 この発明に係る電子線硬化性樹脂を磁気記録媒
体の結合剤に用いる場合、その磁気記録媒体を構
成する他の材料としては通常使用される材料の何
れも使用することができる。まず磁性粉末には強
磁性酸化鉄粒子、強磁性二化酸クロム、強磁性合
金粉末等が使用できる。強磁性酸化鉄粒子として
は一般式FeOxで表した場合、Xの値が1.33≦X
≦1.50の範囲にあるもの、即ちマグヘマイト(γ
−Fe2O3X=1.50)、マグネタイト(Fe3O4X=
1.33)、及びこれらの固溶体(FeOx1.33<X<
1.50)が使用できる。これら強磁性酸化鉄は抗磁
力をあげる目的でコバルトを添加してもよい。コ
バルト含有磁性酸化鉄には大別してドープ型と被
着型の2種類があるがそのどちらであつてもよ
い。強磁性二酸化クロムとしてはCrO2あるいは
これらにHeを向上させる目的でRu・Sn・Te・
Sb・Fe・Ti・V・Mn等の少なくとも一種を添
加したものを使用できる。強磁性合金粉末として
はFe,Co,Ni,Fe−Co,Fe−Ni又はFe−Co−
Ni等が使用でき、又これらに種々の特性を改善
する目的でAl,Si,Ti,Cr,Mn,Cu,Zn等の
金属成分を添加したものがある。 有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチル
エーテル等のエステル系;エーテル、グリコール
ジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテ
ル、ジオキサン等のグリコールエーテル系;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等のタール系(芳香族
炭化水素);メチレンクロライド、エチレンクロ
ライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンク
ロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化
水素系等のものが選択して使用できる。 磁性塗料にはさらに、研磨材として、酸化アル
ミニウム、酸化クロム、酸化ケイ素など、帯電防
止剤としてカーボンブラツクなど、更に潤滑剤と
して二硫化モリブデン、グラフアイト、シリコー
ンオイル、オリーブ油などを添加することもでき
る。 また、結合剤には、この発明に係る電子線硬化
性樹脂と共に、磁気記録媒体の結合剤として従来
から使用されている樹脂を併用してもよく、この
場合、この発明の電子線硬化性樹脂は全結合剤中
に20重量%以上含まれるのが好ましい。これは20
重量%より少ないと、電子線照射による架橋の形
成が困難となり、またスルホン酸金属塩基による
磁性粉末分散への効果が期待できないためであ
る。このような樹脂の例としては、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニルー
ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリ
ル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニト
リル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリ
デン共重合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニ
リデン共重合体、メタクリル酸エステル−スチレ
ン共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フエノ
キシ樹脂、ポリ弗化ビニル、塩化ビニリデン、ア
クリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン−メタクリル酸共重合体、ポリビニルブ
チラ−ル、セルロース誘導体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、ポリエステル樹脂、フエノール樹
脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポエウレタン樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、尿素−
ホルムアルデヒド樹脂またはこれらの混合物など
が挙げられる。 これらの材料からなる磁性塗料は、常法に従つ
て非磁性担体に塗布される。この非磁性担体の素
材としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル
類;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン類;セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート、セルロースアセテートブチレ
ート、セルロースアセテートプロピオネート等の
セルロース誘導体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン等のビニル系樹脂;ポリカーボネート、
ポリイミド、ポリアミドイミド等のプラスチツク
の他に用途に応じてアルミニウム、銅、スズ、亜
鉛またはこれらを含む非磁性合金などの非磁性金
属類;ガラス、陶器、磁器などのセラミツク類;
紙、バライタまたはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−ブテン共重合体などの炭素数2〜
10のα−ポリオレフイン類を塗布またはラミネー
トした紙などの紙類も使用できる。これらの非磁
性担体は使用目的に応じて透明あるいは不透明で
あつてよい。又、非磁性担体の形態はフイルム、
テープ、シート、デイスク、カード、ドラム等い
ずれでも良く、形態に応じて種々の材料が必要に
応じて選択される。これらの非磁性担体の厚みは
フイルム、テープ、シート状の場合は約1〜
50μm程度、好ましくは1〜30μmである。又、デ
イスク、カード状の場合は0.5〜10mm程度であり、
ドラム状の場合は円筒状とし、使用するレコーダ
ーに応じてその型は決められる。 磁性塗料を非磁性担体に塗布し乾燥させた後、
塗膜は通常、カレンダー処理を経てから電子線を
照射されて硬化する。電子線の照射量は約1〜
10Mradがよく、約2〜7Mradがより望ましい。
照射に電子線加速機を用いる場合、その加速電圧
は約100KV以上とするのが好ましい。また電子
線の他、中性子線、γ線などの電離放射線も使用
できる。 以下、この発明の実施例を説明する。なお、こ
こで用いられている「部」は全て「重量部」を意
味している。 実施例:電子線硬化性樹脂の合成 温度計、かくはん機および部分還流式冷却器を
取り付けた反応容器中に、メチルエチルケトン73
部、トルエン73部、共重合ポリエステル(数平均
分子量2610、核磁気共鳴(NMR)組成分析結果
より同定された。成分は以下の通りである。カル
ボン酸成分:テレフタル酸20モル%、イソフタル
酸15モル%、5−スルホイソフタル酸ナトリウム
5モル%、セバシン酸60モル%、多価アルコール
成分:エチレングリコール50モル%、プロピレン
グリコール50モル%)50部、トリイソシアネート
化合物(T−100、東レ(株)製)5.98部を加え、70
〜90℃で3時間反応させて、ポリエステルポリウ
レタンを生成させた。次に、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート(HEMA)3.74部投入し、70
〜90℃でさらに3時間反応させて電子線硬化性樹
脂を得た。この電子線硬化性樹脂の数平均分子量
は18700、分子内の二重結合数は9(両末端にそれ
ぞれ2個、側鎖に5個)であつた。繰り返し単位
は共重合ポリエステル1分子、トリイソシアネー
ト1分子及びヒドロキシアクリレート1分子より
成つていた。 比較例1:二重結合を両末端にのみ有する電子線
硬化性樹脂の合成 実施例と同様の反応容器中に、メチルエチルケ
トン73部、トルエン73部、共重合ポリエステル
(分子量20500、組成は実施例1で用いたものと同
じ)50部、トリイソシアネート化合物(T−100)
130部を加え、70〜80℃で3時間反応させた。次
に、HEMA1.27部を投入し、さらに70〜90℃で
3時間反応させた。得られた電子線硬化性樹脂の
数平均分子量は21600、分子内の二重結合数は4
(両末端にそれぞれ2個)であつた。 比較例2:スルホン酸金属塩基を含まない電子線
硬化性樹脂の合成 実施例で用いたと同様の反応容器中に、メチル
エチルケトン73部、トルエン73部、共重合ポリエ
ステル50部(分子量2550、核磁気共鳴(NMR)
組成分析結果より固定された。成分は以下の通り
である。カルボン酸成分:テレフタル酸20モル
%、イソフタル酸20モル%、セバシン酸60モル
%、多価アルコール成分:エチレングリコール50
モル%、プロピレングリコール50モル%)、トリ
イソシアネート化合物(T−100)6.12部を加え
て70〜90℃で3時間反応させた。次に
HEMA3.82部投入してさらに70〜90℃で3時間
反応させた。得られた電子線硬化性樹脂はスルホ
ン酸金属塩基を有しておらず、その数平均分子量
は18300、二重結合数は9(両末端にそれぞれ2
個、側鎖に5個)であつた。繰り返し単位は共重
合ポリエステル1分子、トリイソシアネート1分
子及びヒドロキシアクリレート1分子より成つて
いた。 実施例および比較例1,2の樹脂を用い、これ
らを90℃、25mmHgで3日間乾燥して100μm程度
の膜を形成させた後、この膜に200KVの加速電
圧で電子線を5Mrad照射して硬化させた。得ら
れた硬化膜を幅0.625cm、長さ10cmのたんざく型
に切り取り、万能ひつぱり試験機を用いて引張り
物性を測定した。その結果を表2に示す。
【表】 表2より明らかなように、実施例と比較例1と
では樹脂の分子量はほぼ同等であるが、硬化膜と
した場合の破断強度、ヤング率ともに実施例の樹
脂は比較例1の樹脂よりも著しく向上している。
これは実施例の樹脂では、二重結合の数が多くか
つ側鎖にも二重結合が含有されているためであ
り、電子線を照射した場合の架橋の生成が効率的
に進むことを示している。 前述した実施例および各比較例で得た樹脂を用
いて以下のようにして磁気テープを作製した。 γ−Fe2O3磁性粒子10部、メチルエチルケトン
5部およびトルエン7.5部の混合物をボールミル
を用いて3時間混練した。この混合物に別に調製
した実施例1の樹脂2.5部、メチルエチルケトン
5部およびトルエン7.5部の混合溶液を加えて再
びボールミルを用いて24時間混練した。得られた
混合物を脱泡した後、厚さ16μmのポリエチレン
テレフタレートフイルム上に25μmのギヤツプの
ドクターブレードを用いて塗布し、続いて900Oe
の平行磁場内に約1秒間静置した。次いで90℃の
熱風乾燥機中に約30分間放置して溶剤を除去し磁
性塗膜の厚さを8.0μmにした。このRS(Br/Bn
は0.87であつた。 別に、比較例1,2の樹脂を用いて同様の方法
によりポリエチレンテレフタレートフイルム上に
磁性塗膜を形成した。 これらのテープに、200KVの加速電圧で電子
線を5Mrad照射し、磁性塗膜を硬化させた。こ
うして得た磁気テープについてそれぞれの諸特性
を次のようにして調べた。 1 引張り特性試験 上述の硬化させた実施例1および比較例1,2
の磁気テープを幅0.625cm、長さ10cmのたんざく
型に切りとり万能ひつぱり試験機にて測定した。 2 耐溶剤性試験 メチルエチルケトンを含んだガーゼで磁性塗膜
をこすり、この塗膜がなくなるまでのこすつた回
数で表わした。 3 粉落ち試験 テープを実走行させたときピンチローラー、キ
ヤプスタン、ガイドヘツドなどに付着する量を減
点法で0〜−5点で表示した。 それぞれのテープについての試験結果を表3に
示す。
【表】 表3から、実施例と比較例1の樹脂を用いた磁
気テープでは分散性に違いはないが、ヤング率
Ei、耐溶剤性、粉落ちについては実施例の樹脂を
用いた磁気テープの方がはるかにすぐれている。
これは、分子内の二重結合数が比較例の4に対し
て実施例では9と多いため、電子線照射によつて
磁性塗膜中での架橋の形成が促しく促進されたた
めである。スルホン酸ナトリウム基−SO3Naが
磁性粉末の分散に及ぼす効果は、実施例と比較例
2について角型比を比較すれば明らかである。 以上より、この発明に係る電子線硬化性樹脂
は、電子線硬化後の塗膜物性にすぐれ、また無機
物粉体の分散性を良好にすることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式: (式中、R1は炭素原子数2又は3の2価の炭
    化水素残基を表し、R2は非置換又は置換アルキ
    レン基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表
    し、Aは両末端に水酸基を有しかつスルホン酸金
    属塩基を有するカルボン酸を全カルボン酸成分の
    0.2〜30モル%含有する共重合ポリエステルの2
    価の有機残基を表す)で示される繰り返し単位を
    有し、かつ一般式:【式】(式 中、R2及びR3は、それぞれ、前記と同義である)
    で示される両末端基を有する数平均分子量5000〜
    26000の電子線硬化性樹脂。
JP58172670A 1983-09-19 1983-09-19 電子線硬化性樹脂 Granted JPS6063221A (ja)

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