JPH045684B2 - - Google Patents

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JPH045684B2
JPH045684B2 JP57194056A JP19405682A JPH045684B2 JP H045684 B2 JPH045684 B2 JP H045684B2 JP 57194056 A JP57194056 A JP 57194056A JP 19405682 A JP19405682 A JP 19405682A JP H045684 B2 JPH045684 B2 JP H045684B2
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JP
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polyester resin
magnetic
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acid
resin
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Seiichi Myai
Kaoru Nakajima
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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリエステル樹脂に関するものであ
り、更に詳細には、分子の両末端に二重結合を有
しかつ電子線の照射によつて硬化するポリエステ
ル樹脂に関するものである。 従来、分子内に二重結合を有し、その二重結合
が電子線の照射によつて開裂し網目構造の架橋を
形成しうる多種の樹脂が合成されている。また、
分子内に親水性のスルホン酸金属塩基を有する
が、二重結合を有しないポリエステル樹脂は、例
えば磁気テープなどの磁気記録媒体の結合剤とし
て使用した場合には塗膜の耐溶剤性について好ま
しい結果が得られないことが判明した。 そこで本発明者等は特許願昭和56年−129742に
於て良好な分散性を有し、磁気テープの結合剤に
適用した場合、機械的強度に優れた電子線硬化性
樹脂を開示した。すなわち、この電子線硬化性樹
脂は、分子内にスルホン酸金属塩基を有しかつ少
なくとも分子の両末端に水酸基を有する共重合ポ
リエステルの両末端の水酸基にジイソシアネート
化合物を反応させ、ポリエステル系ウレタンを生
成させ、該ポリエステル系ウレタンに更に、分子
末端に水酸基を有しかつ二重結合を有するアクリ
ル系もしくはメタクリル系の単量体を反応させ
て、該ポリエステル系ウレタンの両末端に二重結
合を導入することによつて得られるものである。 特許願昭和56−129742の発明による電子線硬化
性樹脂においては共重合ポリエステルの両末端の
水酸基とジイソシアネート化合物を反応させた
後、更に末端に水酸基を有しかつ二重結合を有す
るアクリル系もしくはメタクリル系の単量体を反
応させて共重合ポリエステルに、電子線に感応す
る二重結合を導入している。この場合二段階の反
応を必要としている。 本発明は分子量が700〜10000であるポリエステ
ル樹脂の末端の水酸基あるいはカルボキシル基
に、一分子中に活性水素と反応しうるエポキシ基
及び電子線に感応する二重結合を有する化合物を
反応させ、上記ポリエステル樹脂の両末端に二重
結合を導入し、かつ上記ポリエステル樹脂中にス
ルホン酸金属塩基を有するカルボン酸成分が全カ
ルボン酸成分に対して0.2モル%〜30モル%含有
されているとき、磁気テープを製造する際の磁性
塗料に適用した場合、分散性に優れまた、磁気テ
ープの耐摩耗性、耐溶剤性にも優れた電子線硬化
性樹脂に係るものである。 本発明の如くポリエステル樹脂の末端の水酸基
あるいはカルボキシル基に、一分子中に活性水素
と反応しうるエポキシ基及び電子線に感応する二
重結合を有する化合物を反応させると、エポキシ
基が開環して水酸基が生成する。この水酸基に一
分子中に活性水素と反応しうるエポキシ基及び電
子線に感応する二重結合を有する化合物を更に反
応させれば、共重合ポリエステルの末端に複数個
の二重結合を導入することができる。このように
共重合ポリエステル末端に電子線に感応する二重
結合を複数個導入するには、ポリエステル樹脂
に、一分子中に活性水素と反応しうるエポキシ基
及び電子線に感応する二重結合を有する化合物を
ポリエステル樹脂の末端に存在する水酸基あるい
はカルボキシル基の当量以上反応させればよい。
この場合ポリエステル樹脂の末端の水酸基あるい
はカルボキシル基の当量以上の全量を一度に添加
してもよいし、あるいは初めに当量を添加し、ポ
リエステル樹脂の末端の水酸基あるいはカルボキ
シル基に二重結合を導入した後、更に添加しても
よい。 上述のようにポリエステル樹脂末端に複数個の
二重結合を導入すれば、電子線照射により架橋す
る確率が高くなり、その結果架橋点間分子量が小
さくなり、力学的特性を向上させることができ
る。 本発明に於て使用されるポリエステル樹脂のカ
ルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸など
の芳香族ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン
酸などの脂肪族ジカルボン酸、p−オキシ安息香
酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸な
どの芳香族オキシカルボン酸、トリメリツト酸、
トリメシン酸、ピロメリツト酸などのトリカルボ
ン酸及びテトラカルボン酸などが挙げられる。特
に好ましいカルボン酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などが例
示される。 本発明に於て使用されるポリエステル樹脂の別
の成分である多価アルコール成分としては、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−
トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどの脂
肪族ジオールまたはその置換誘導体、1,4−シ
クロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコールなどのボリ
アルキレングリコールなどのジオール類、ビスフ
エノールAのエチレンオキサイド付加物もしくは
プロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオー
ルのアルキレンオキサイド付加物などのオキサイ
ド類などが列挙できる。更に、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトールなどのトリオールまたはテト
ラオールなどの多価アルコールも使用することが
できるが、これらの多価アルコールはジオールと
併用するのが好ましい。 本発明に於て、分散性を向上させるために、ポ
リエステル樹脂がスルホン酸金属塩基を含有して
いる。このスルホン酸金属塩基を含有するポリエ
ステル樹脂は、上述したカルボン酸成分と多価ア
ルコール成分に、更にスルホン酸金属塩基を有す
るポリカルボン酸を合成材料に用いることによつ
て合成することができる。使用可能なスルホン酸
金属塩基を含有するカルボン酸としては、2−ナ
トリウムスルホテレフタル酸、2−カリウムスル
ホテレフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸などのス
ルホン酸アルカリ金属塩基を含有する芳香族ジカ
ルボン酸などが好ましい例として挙げられるが、
前述したカルボン酸成分として例示した有機酸で
あつて、スルホン酸金属塩基を有するものであれ
ば何れも使用することができる。スルホン酸金属
塩基としては、アルカリ金属塩基を使用すること
が好ましい。尚、これらのスルホン酸金属塩基を
含有するカルボン酸成分の含有量は、全カルボン
酸成分に対して0.2モル%〜30モル%であり、0.5
モル%〜10モル%であるのが好ましい。このよう
なスルホン酸金属塩基を有するカルボン酸成分が
少なすぎると、分散性の優れた電子線硬化性樹脂
が得られず、またかかるカルボン酸成分が多すぎ
ると、汎用溶剤に対する溶解性が悪くなり、良好
な磁性塗料が得られなくなる。 また本発明のポリエステル樹脂の分子量は700
〜10000である。分子量が700未満のポリエステル
樹脂は合成が困難であり、また分子量が10000を
越えると架橋点間分子量が大きくなり、樹脂の力
学的物性の向上が見られない。 前述したようなポリエステル樹脂の両末端に二
重結合を導入するために使用される化合物として
は、一分子中に活性水素と反応しうるエポキシ基
及び電子線に感応する二重結合を有する化合物が
使用される。かかる化合物としては下記の一般式
()及び()で表わされる化合物を使用する
のが好ましい。 (式中、Rは水素原子またはメチル基を意味す
る。n=1〜8) 本発明に係る電子線硬化性樹脂は常法に従つて
製造することができる。例えば、前述したカルボ
ン酸、スルホン酸金属塩基を含有するカルボン酸
ならびに多価アルコールを用いて適当な分子量を
有するようにまずポリエステル樹脂を常法に従つ
て製造し、このポリエステル樹脂の末端の水酸基
もしくはカルボキシル基と前述したようなエポキ
シ基及び電子線に感応する二重結合を有する化合
物を反応させてその両末端に電子線に感応する二
重結合を導入することによつて製造することがで
きる。 このようにして製造された本発明に係る電子線
硬化性樹脂は、一段階の合成反応で製造できるた
めに合成上の利点が大きい。特にポリイソシアネ
ート化合物を介せずに直接ポリエステル樹脂に二
重結合が導入されているために、硬化後の架橋密
度が高く、機械的強度に優れている。 本発明に係る電子線硬化性樹脂は、特に磁気テ
ープなどの磁気記録媒体の結合剤として使用して
好適なものである。この場合、ポリエステル樹脂
中にスルホン酸金属塩基を含有している。スルホ
ン酸金属塩基は極めて親水性が強く、特に非磁性
支持体上に塗布して形成される磁性層に使用され
る表面に親水基が存在する無機物粉体、例えばγ
−Fe2O3などの磁性粉に対する結合剤として使用
した場合に、優れた分散性を付与するものであ
る。従つてかかる樹脂を結合剤として使用し、電
子線を照射して硬化させることによつて得られた
磁性層は優れた表面性を有するので、優れた表面
特性を有する磁気記録媒体が得られることにな
る。また、本発明に係る樹脂は、その両末端に電
子線照射によつて開裂して架橋構造を構成しうる
二重結合を有するから、電子線照射によりポリエ
ステル樹脂分子間もしくは分子内で架橋構造を形
成し網目構造が形成される。したがつて、得られ
る磁性層は耐摩耗性を有し機械的強度が大きく、
良好な耐久性を有するものである。さらに、耐溶
剤性についても優れたものとなる。 本発明に係る電子線硬化性樹脂を磁気記録媒体
の結合剤として使用する場合、その磁気記録媒体
を構成する要素は通常のものであれば何れも使用
することができる。したがつて、使用できる磁性
粉としては、γ−Fe2O3、Fe3O4、γ−Fe2O3
Fe3O4の中間の酸化状態の酸化鉄、Co含有γ−
Fe2O3、Co含有Fe3O4、Co含有のγ−Fe2O3
Fe3O4の中間の酸化状態の酸化鉄、前記酸化鉄に
さらに一種以上の金属元素(特に遷移金属元素)
を含有させたもの、前記酸化鉄にCo酸化物又は
水酸化物を主体とした被覆層を有するもの、
CrO2、CrO2の表面を還元処理してCr2O3層を形
成したものなどの酸化物系磁性粉またはFe、Co、
Ni等の金属あるいはFe−Co合金、Fe−Ni合金、
Fe−Co−Ni合金、Co−Ni−P合金、Co−Ni−
Fe−B合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Mn−Zn合
金、Fe−Co−Ni−P合金などの合金などの強磁
性微粉末などが挙げられる。また、本発明に係る
電子線硬化性樹脂及び磁性粉からなる磁性塗料に
は、研摩材として酸化アルミニウム、酸化クロ
ム、酸化シリコンなど、帯電防止剤としてカーボ
ンブラツクなど、更に潤滑剤として二硫化モリブ
デン、グラフアイト、シリコーンオイル、オリー
ブ油などを添加することができる。更に、本発明
に於ては、磁気記録媒体の結合剤として従来から
使用されているものも併用してよく、かかる例と
しては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合
体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸
エステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル
酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリ
ル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステル−スチレン共重合体、熱可塑性ポ
リウレタン樹脂、フエノキシ樹脂、ポリ弗化ビニ
ル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重
合体、ポリビニルブチラール、セルロース誘導
体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステ
ル樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化
性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
アルキド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂また
はこれらの混合物などが挙げられる。また磁性塗
料を調製する上で使用可能な溶剤としては、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン等のケトン;メタノー
ル、エタノールなどのアルコール;酢酸メチル、
酢酸エチル、酪酸エチルなどのエステル;エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジオキサンなどのグリ
コールエーテル;ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタンなど
の脂肪族炭化水素またはこれらの混合物などが挙
げられる。更に使用できる非磁性支持体の素材と
しては、例えばポリエチレンテレフタレートなど
のポリエステル、ポリプロピレンなどのポリオレ
フイン、セルローストリアセテートやセルロース
ダイアセテートなどのセルロース誘導体、ポリカ
ーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、アル
ミニウムや銅などの金属、紙などの非磁性体が挙
げられる。 前述したような構成からなる磁性塗料を用いて
磁気記録媒体を製造する際には、まず常法によつ
て非磁性支持体上に磁性塗料を塗布し乾燥させた
後、その塗膜をカレンダー処理してから電子線照
射することが望ましいが、照射後にカレンダー処
理することもできる。照射する電子線としては、
電子線の他、中性子線、γ線などの電離放射線が
使用でき、工業的には電子線が望ましい。またそ
の照射量は約1〜10Mradがよく、約2〜7Mrad
がより望ましい。照射に電子線加速機を用いる場
合、その照射エネルギー(加速電圧)は約
100KeV以上とするのがよい。 尚、本発明に係る電子線硬化性樹脂は、前述し
たような磁気記録媒体に適用できる他、前述した
ような物理的特性が要求される塗膜を形成するた
めの結合剤として、何れの分野に於ても使用する
ことができる。 以下、本発明を実施例により説明する。尚、実
施例及び比較例に於ける単位(部)は全て重量部
である。 実施例 1 温度計、撹拌機及び部分還流式冷却器を取り付
けた反応容器に、ジメチルテレフタレート119.2
部、ジメチルイソフタレート89.4部、5−ナトリ
ウムスルホイソフタル酸ジメチル136.5部、エチ
レングリコール148.2部、ネオペンチルグリコー
ル203.4部、ならびに触媒としての酢酸亜鉛0.025
部及び酢酸ナトリウム0.003部仕込み、180℃〜
220℃で3時間エステル交換反応を行つた。次い
でセバシン酸376.2部を添加して、200℃〜240℃
で2時間反応させた後、その反応系を30分かけて
10mmHgまで減圧した。この反応系を更に、3〜
10mmHgの圧力下、250℃の温度で2時間重縮合反
応を行つた。このようにして得られたポリエステ
ル樹脂の還元粘度ηsp/c=0.156(メチルエチル
ケトン:トルエン=1:1溶液中、30℃)及びヒ
ドロキシル価は42であつた。このポリエステル樹
脂を核磁気共鳴(NMR)分析などによつて分析
した結果、その組成は次の通りであつた。 テレフタル酸20モル%、イソフタル酸15モル
%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸5モル
%、セバシン酸60モル%、エチレングリコール50
モル%及びネオペンチルグリコール50モル%。 次に、温度計、撹拌機及び部分還流式冷却器を
取り付けた反応容器に、上記において得たポリエ
ステル樹脂50部、メチルエチルケトン73部、トル
エン73部、グリシジルメタクリレート4.4部及び
トリエチルアミン0.5部を仕込み、80℃〜90℃で
6時間反応させた。 上記で得られた電子線硬化性エポキシ変性ポリ
エステル樹脂は還元粘度ηsp/c=0.171(メチル
エチルケトン:トルエン=1:1溶液中、30℃)
を有していた。 実施例 2 温度計、撹拌機及び部分還流式冷却器を取り付
けた反応容器に、実施例1で得たポリエステル樹
脂〔還元粘度ηsp/c=0.156(メチルエチルケト
ン:トルエン=1:1溶液中、30℃)〕50部、メ
チルエチルケトン73部、トルエン73部、グリシジ
ルメタクリレート8.8部及びトリエチルアミン0.5
部を仕込み、80℃〜90℃で6時間反応させた。 上記で得られた電子線硬化性エポキシ変性ポリ
エステル樹脂は還元粘度ηsp/c=0.183(メチル
エチルケトン:トルエン=1:1溶液中、30℃)
を有していた。 比較例 温度計、撹拌機及び部分還流式冷却器を取り付
けた反応容器に、実施例1で得たポリエステル樹
脂〔還元粘度ηsp/c=0.156(メチルエチルケト
ン:トルエン=1:1溶液中、30℃)〕50部、メ
チルエチルケトン73部、トルエン73部、ジフエニ
ルメタンジイソシアネート12.7部及びジブチル錫
ジラウレート0.005部を仕込み、80℃〜90℃で3
時間反応させた。 上記で得られたポリエステル系ウレタンに、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート3.96部を添加
して80℃〜90℃で3時間反応させたところ、還元
粘度ηsp/c=0.163(メチルエチルケトン:トル
エン=1:1溶液中、30℃)のポリエステル系ウ
レタン樹脂が得られた。 前述した実施例及び比較例で得た樹脂を用いて
以下のようにして磁気テープを作製した。 γ−Fe2O3磁性粒子10部、メチルエチルケトン
5部及びトルエン7.5部の混合物をボールミルを
用いて3時間混練した。この混合物は別に調整し
た実施例の電子線硬化性樹脂2.5部、メチルエチ
ルケトン5部及びトルエン7.5部の混合溶液を加
えて再びボールミルを用いて24時間混練した。得
られた混合物を脱泡した後、厚さ16μのポリエチ
レンテレフタレートフイルム上に25μのギヤツプ
のドクターブレードを用いて塗布し、続いて
900Oeの平行磁場内に約1秒静置した。次いで90
℃の熱風乾燥機中に約30分間放置して溶剤を除去
し磁化可能層の厚さを8.0μにした。このRs(Br/
Bm)は0.88であつた。 別に比較例の電子線硬化性樹脂を用いて同様の
方法によりポリエチレンテレフタレートフイルム
上に磁性層を形成した。 前述のようにして形成した実施例と比較例の電
子線硬化性樹脂を含む磁性層に200KeVのエネル
ギー電子線を5Mrad照射し硬化させた。 このようにして得た磁気テープについてそれぞ
れ諸特性を次のようにして調べた。 1 引張り強度試験 上述の硬化させた実施例及び比較例の磁気テ
ープより幅0.625cm、長さ10cmのたんざく型を
切りとり万能ひつぱり試験機にて測定した。 2 耐溶剤性 メチルエチルケトンを含んだガーゼで磁性層
をこすり、この層がなくなるまでのこすつた回
数で表わした。 3 粉落ち試験 テープを実走行させたときピンチローラ、キ
ヤプスタン、ガイドヘツドなどに付着する量を
減点法(0〜−5点)で表示した。 それぞれのテープについての試験結果を次表
に示す。
【表】 以上の結果より、実施例は比較例と較べて分散
性、力学特性及び耐久性に於て同等以上の特性を
示し、テープ特性の問題点はないことがわかる。
実施例のヤング率が比較例のそれに比して高いの
は、ポリエステル樹脂に電子線に感応する二重結
合を導入するに際し、ポリイソシアネート化合物
を介して(メタ)アクリル酸エステルと反応させ
る比較例に対し、本実施例の如くグリシジルメタ
クリレートを1段階で反応させるだけなので、架
橋点間分子量が低くなるためであると考えられ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 分子量が700〜10000であるポリエステル樹脂
    の末端の水酸基あるいはカルボキシル基に、一分
    子中に活性水素と反応しうるエポキシ基及び電子
    線に感応する二重結合を有する化合物を反応させ
    て、上記ポリエステル樹脂の両末端に二重結合を
    導入し、かつ上記ポリエステル樹脂中にスルホン
    酸金属塩基を有するカルボン酸成分が全カルボン
    酸成分に対して0.2モル%〜30モル%含有されて
    なることを特徴とする電子線硬化性樹脂。
JP19405682A 1982-11-05 1982-11-05 電子線硬化性樹脂 Granted JPS5984919A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51125198A (en) * 1975-01-23 1976-11-01 Toagosei Chem Ind Co Ltd A process for preparing a modified polyester (meth)acrylate

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