JPH0326210B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0326210B2
JPH0326210B2 JP56129742A JP12974281A JPH0326210B2 JP H0326210 B2 JPH0326210 B2 JP H0326210B2 JP 56129742 A JP56129742 A JP 56129742A JP 12974281 A JP12974281 A JP 12974281A JP H0326210 B2 JPH0326210 B2 JP H0326210B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
acid
mol
electron beam
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP56129742A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5832618A (ja
Inventor
Seiichi Myai
Kaoru Nakajima
Masashi Somezawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP56129742A priority Critical patent/JPS5832618A/ja
Priority to EP19820902465 priority patent/EP0085722A4/en
Priority to GB8310314A priority patent/GB2114587B/en
Priority to PCT/JP1982/000324 priority patent/WO1983000696A1/ja
Priority to DE19823248985 priority patent/DE3248985T1/de
Priority to US06/492,023 priority patent/US4503198A/en
Priority to NL8220284A priority patent/NL8220284A/nl
Publication of JPS5832618A publication Critical patent/JPS5832618A/ja
Publication of JPH0326210B2 publication Critical patent/JPH0326210B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はオリゴポリエステル系ウレタン樹脂に
関するものであり、更に詳細には、少くとも分子
の両末端に二重結合を有しかつ電子線の照射によ
つて硬化するオリゴポリエステル系ウレタン樹脂
に関するものである。 従来、分子内に二重結合を有し、その二重結合
が電子線の照射によつて開裂し網目構造の架橋を
形成しうる多種の樹脂が合成されている。また、
分子内に親水性のスルホン酸塩基を有するが二重
結合を有しないポリエステルは、磁性塗料に使用
した場合には、分散性は良いが、それを磁気テー
プに適用した場合には耐溶剤性や機械的強度につ
いては好ましい結果が得られないことが判明し
た。 そこで、本発明者等は、特に、例えばスルホン
酸塩基を導入した従来のポリエステル系ポリウレ
タン樹脂が有する良好な分散性を保持させると共
に、磁気テープに適用した場合、機械的強度にも
優れた電子線硬化性樹脂について鋭意研究をした
結果、分子内にスルホン酸金属塩基を有しかつ少
くとも両末端が水酸基である共重合ポリエステル
を基にしてその両末端の水酸基にジイソシアネー
ト化合物を反応させて得たオリゴポリエステル系
ウレタンに、分子末端に水酸基を有しかつ二重結
合を有するアクリル系もしくはメタクリル系の単
量体を反応させて、そのオリゴポリエステル系ウ
レタンの両末端部分に二重結合を導入することに
よつて、電子線にて硬化され、かつ、特に磁気テ
ープなどに使用する磁性塗料に適用した場合に、
従来の電子線硬化性樹脂の有する良好な分散性の
他に、耐摩耗性、耐溶剤性や機械的強度にも優れ
た電子線硬化性樹脂が得られることが判明して、
本発明を完成するに至つた。 本発明において使用されるポリエステル樹脂の
カルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフ
タル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカル
ボン酸などの脂肪族ジカルボン酸などのジカルボ
ン酸、p−オキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキ
シエトキシ)安息香族などの芳香族オキシカルボ
ン酸、トリメリツト酸、トリメシン酸、ピロメリ
ツト酸などのトリカルボン酸およびテトラカルボ
ン酸などが挙げられる。特に好ましいカルボン酸
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピ
ン酸、セバシン酸などが例示される。 本発明において使用されるポリエステル樹脂の
別の成分である多価アルコール成分としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,
4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなど
の脂肪族ジオールまたはその置換誘導体、1,4
−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どのポリアルキレングリコールなどのジオール
類、ビスフエノールAのエチレンオキサイド付加
物もしくはプロピレンオキサイド付加物、水素化
ビスフエノールAのエチレンオキサイド付加物も
しくはプロピレンオキサイド付加物などの芳香族
ジオールのアルキレンオキサイド付加物などのオ
キサイド類などが列挙できる。更に、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリトリトールなどのトリオールまた
はテトラオールなどの多価アルコールも使用する
ことができるが、これらの多価アルコールはジオ
ールと併用するのが好ましい。 本発明において使用される共重合ポリエステル
樹脂の更に別の成分たるスルホン酸金属塩基を有
するポリカルボン酸としては、2−ナトリウムス
ルホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタ
ル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−
カリウムスルホイソフタル酸などのスルホン酸ア
ルカリ金属塩基を含有する芳香族ジカルボン酸な
どが好ましい例として挙げられるが、前述したカ
ルボン酸成分として例示した有機酸であつて、ス
ルホン酸金属塩基を有するものであれば何れも使
用することができる。スルホン酸金属塩基として
は、アルカリ金属塩基を使用することが好まし
い。なお、これらのスルホン酸金属塩基を含有す
るカルボン酸成分の含有量は、全カルボン酸成分
に対して約0.2モル%ないし30モル%であるのが
よく、約0.5モル%ないし10モル%であるのが好
ましい。このようなスルホン酸金属塩基を有する
カルボン酸成分が少なすぎると、分散性の優れた
電子線硬化性樹脂が得られず、またかかるカルボ
ン酸成分が多すぎると、汎用溶媒に対する溶解性
が悪くなり良好な塗料が得られなくなる。 本発明においては、前述したような共重合ポリ
エステル樹脂の少くとも両末端の水酸基とイソシ
アネート基とを結合させてオリゴポリエステル系
ウレタンを得る。使用されるジイソシアネート化
合物としては、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪
族ジイソシアネート、m−フエニレンジイソシア
ネート、p−フエニレンジイソシアネート、2,
4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレ
ンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシア
ネート、p−キシリレンジイソシアネート、ジフ
エニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメト
キシ−4,4′−ビフエニレンジイソシアネート、
3,3′−ジメチル−4,4′−ビフエニレンジイソ
シアネート、4,4′−ジイソシアネートジフエニ
ルエーテル、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、2,4−ナフタレンジイソシアネートなどの
芳香族ジイソシアネート、1,3−ジイソシアネ
ートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシア
ネートメチルシクロヘキサン、4,4′−ジイソシ
アネートジシクロヘキシルメタン、イソホロンジ
イソシアネートなどの脂環式ジイソシアネートな
どが挙げられる。 前述したようなオリゴポリエステル系ウレタン
の少くとも両末端に二重結合を導入するために使
用される化合物としては、分子末端に水酸基を有
しかつ二重結合を有するアクリル系またはメタク
リル系の単量体が使用される。かかる単量体とし
ては、一般式: (式中、R1は水素原子またはメチル基を意味
し、そして、R2は非置換もしくは置換アルキレ
ン基を意味する。) で表わされる化合物である。前記一般式におい
て、アルキレン基とは、直鎖状もしくは分枝状の
二価飽和炭化水素残基であつて、炭素原子数が1
ないし12のものである。このアルキレン基はま
た、ハロゲン原子、1ないし3個のハロゲン原子
で置換されていてもよい炭素原子数が1ないし4
のアルキルオキシ基、炭素原子数が2ないし4の
アルケニルオキシ基、炭素原子数が2ないし4の
アルケニルカルボニルオキシ基などの置換基によ
つて置換されていてもよい。 前述した一般式にて表わされる化合物のうち好
ましい例としては、アクリル酸もしくはメタクリ
ル酸の2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒド
ロキシプロピルエステル、2−ヒドロキシブチル
エステル、2−ヒドロキシオクチルエステル、2
−ヒドロキシドデシルエステル、2−ヒドロキシ
−3−クロロプロピルエステル、2−ヒドロキシ
−3−アクリルオキシプロピルエステル、2−ヒ
ドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルエステ
ル、2−ヒドロキシ−3−アセトキシプロピルエ
ステル、2−ヒドロキシ−3−クロロアセトキシ
プロピルエステル、2−ヒドロキシ−3−ジクロ
ロアセトキシプロピルエステル、2−ヒドロキシ
−3−トリクロロアセトキシプロピルエステル、
2−ヒドロキシ−3−クロトニルオキシプロピル
エステル、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシエ
ステルなどが挙げられる。これらの好ましい化合
物のほか、オリゴポリエステル系ウレタンのイソ
シアネート基と反応する活性水素を有しかつアク
リル系もしくはメタクリル系の二重結合を有する
単量体であれば何れも本発明に適用できる。 前述したような構成からなる本発明に係るオリ
ゴポリエステル系ウレタン樹脂は、その主鎖たる
オリゴポリエステル系ウレタンの両末端に二重結
合が導入されかつその全体の分子量が約1000から
約10000までであつて、更にスルホン酸金属塩基
を有するカルボン酸成分が全カルボン酸成分に対
し約0.2ないし30モル%、好ましくは約0.5ないし
10モル%含有されているものである。 本発明に係る電子線硬化性樹脂は常法に従つて
製造することができる。例えば、前述したカルボ
ン酸、スルホン酸金属塩基を含有するカルボン酸
ならびに多価アルコールを用いて適当な分子量を
有するようにまず共重合ポリエステル樹脂を常法
に従つて製造し、これにジイソシアネート化合物
を反応させてその共重合ポリエステル樹脂の少く
とも両末端の水酸基とそのイソシアネート基とを
結合させた後、その両末端のイソシアネート基に
前述したようなアクリル系もしくはメタクリル系
の単量体を反応させその両末端にアクリル系もし
くはメタクリル系の二重結合を導入してオリゴポ
リエステル系ウレタン樹脂を製造することができ
る。 このようにして製造された本発明に係る電子線
硬化性樹脂は、特に磁気テープなどの磁気記録媒
体の結合剤として使用することができる。この樹
脂は、その分子内に極めて親水性の強いスルホン
酸金属塩基を有するので、特に非磁性支持体上に
塗布して形成される磁性層に使用される表面に親
水基が存在する無機物粉体、例えばγ−Fe2O3
どの磁性体粒子に対する結合剤として使用した場
合に、優れた分散性を有するものである。したが
つて、かかる樹脂を結合剤として使用し、電子線
を照射して硬化させることによつて得られた磁性
層は優れた表面性を有するので、優れた表面特性
を有する磁気記録媒体が得られることになる。ま
た、本発明に係る樹脂は、その両末端部分に電子
線照射によつて開裂し架橋構造を構成しうるアク
リル系もしくはメタクリル系の二重結合を有する
ので、電子線照射によりオリゴポリエステル系ウ
レタン樹脂分子間もしくは分子内で架橋構造を形
成し網目構造が形成されるので、得られる磁性層
は耐摩耗性を有し、良好な耐久性を有するもので
ある。更に、本発明に係る電子線硬化性樹脂は、
その分子両末端の二重結合が電子線照射により架
橋構造を形成するので、その塗膜の機械的強度が
優れたものになり、耐溶剤性の良好な磁気記録媒
体が得られる。 本発明に係る電子線硬化性樹脂を磁気記録媒体
についての結合剤として使用する場合、その磁気
記録媒体を構成する要素は通常のものであれば何
れも使用することができる。したがつて、使用で
きる磁性粉末としては、γ−Fe2O3、Fe3O4、γ
−Fe2O3とFe3O4の中間の酸化状態の酸化鉄、Co
含有γ−Fe2O3、Co含有Fe3O4、Co含有のγ−
Fe2O3とFe3O4の中間の酸化状態の酸化鉄、前記
酸化鉄をさらに一種以上の金属元素(特に遷移金
属元素)を含有させたもの、前記酸化鉄にCo酸
化物又は水酸化物を主体とした被覆層を有するも
の、CrO2、CrO2の表面を還元処理してCr2O3
を形成したものなどの酸化物系磁性粉またはFe、
Co、Ni等の金属あるいはFe−Co合金、Fe−Ni
合金、Fe−Co−Ni合金、Co−Ni−P合金、Co
−Ni−Fe−B合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Mn
−Zn合金、Fe−Co−Ni−P合金などの合金など
の強磁性微粉末などが挙げられる。また、本発明
に係る電子線硬化性樹脂および磁性粉末からなる
磁性塗料には、研摩材として酸化アルミニウム、
酸化クロム、酸化シリコンなど、帯電防止剤とし
てカーボンブラツクなど、更に潤滑剤として二硫
化モリブデン、グラフアイト、シリコーンオイ
ル、オリーブ油などを添加することができる。更
に、本発明においては、磁気記録媒体の結合剤と
して従来から使用されているものも併用してもよ
く、かかる例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル
コール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレ
イン酸共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共
重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合
体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重
合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重
合体、メタクリル酸エステル−塩化ビニリデン共
重合体、メタクリル酸エステル−スチレン共重合
体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フエノキシ樹
脂、ポリ弗化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロ
ニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−ア
クリル酸共重合体、アクロニトリル−ブタジエン
−メタクリル酸共重合体、ポリビニルブチラー
ル、セルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共
重合体、ポリエステル樹脂、フエノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、尿素−ホルム
アルデヒド樹脂またはこれらの混合物などが挙げ
られる。また磁性塗料を調整する上で使用可能な
溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン;メタノールなどのアルコール;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸エチルなどの
エステル;エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
オキサンなどのグリコールエーテル;ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ヘキ
サン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素またはこれ
らの混合物などが挙げられる。更に、使用できる
非磁性支持体の素材としては、例えば、ポリエチ
レンテフタレートなどのポリエステル、ポリプロ
ピンなどのポリオレフイン、セルローストリアセ
テートやセルロースジアセテートなどのセルロー
ス誘導体、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、
ポリイミド、アルミニウムや銅などの金属、紙な
どの非磁性体が挙げられる。 前述したような構成からなる磁性塗料を非磁性
支持体上に常法によつて塗布し乾燥させた後、そ
の塗膜をカレンダー処理してから電子線照射する
ことが望ましいが、照射後にカレンダー処理する
こともできる。照射する電子線としては、電子線
の他、中性子線、γ線などの電離放射線が使用で
き、工業的には電子線が望ましい。またその照射
量は約1〜10Mradがよく、約2〜7Mradがより
望ましい。照射に電子線加速機を用いる場合、そ
の照射エネルギー(加速電圧)は約100KeV以上
とするのがよい。 なお、本発明に係る電子線硬化性樹脂は、前述
したような磁気記録媒体に適用できる他、前述し
たような物理的特性が要求される塗膜を形するた
めの結合剤として何れの分野においても使用する
ことができる。 以下、本発明を実施例により説明する。なお、
実施例および比較例における単位は全て重量部で
ある。 実施例 温度計、撹拌機および部分還流式冷却器を取り
付けた反応容器に、ジメチルテレフタレート
119.2部、ジメチルイソフタレート89.4部、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸136.5部、エチレ
ングリコール148.2部、ネオペンチルグリコール
203.4部、ならびに触媒としての酢酸亜鉛0.025部
および酢酸ナトリウム0.003部を仕込み、180℃〜
220℃で3時間エステル交換反応を行なつた。次
いで、セバシン酸376.2部を添加して、200℃〜
240℃で2時間反応させた後、その反応系を30分
掛けて10mmHgまで減圧した。この反応系を更に、
3〜10mmHgの圧力下、250℃の温度で2時間重縮
合反応を行なつた。このようにして得られたポリ
エステル樹脂の還元粘度ηsp/c=0.156(メチル
エチルケトン:トルエン=1:1,30℃)および
ヒドロキシル価は42であつた。このポリエステル
樹脂を核磁気共鳴(NMR)分析などによつて分
析した結果、その組成は次の通りであつた。 テレフタル酸20モル%、イソフタル酸15モル
%、5−スルホイソフタル酸ナトリウム5モル
%、セバシン酸60モル%、エチレングリコール50
モル%およびネオペンチルグリコール50モル%。 次に、温度計、撹拌機および還流式冷却器を取
付けた反応容器に、上記において得たポリエステ
ル樹脂50部、メチルエチルケトン73部、トルエン
73部、ジフエニルメタンジイソシアネート12.7部
およびジブチル錫ジラウレート0.005部を仕込み、
70℃〜90℃で3時間反応させた。 上記で得られたオリゴポリエステル系ウレタン
に、β−ヒドロキシエチルメタクリレート3.96部
を添加して70℃〜90℃で3時間反応させたとこ
ろ、還元粘度ηsp/c=0.163(メチルエチルケト
ン:トルエン=1:1,30℃)のオリゴポリエス
テル系ウレタン樹脂が得られた。 比較例1:二重結合を含有するがスルホン酸金属
塩基を含有しないオリゴポリエステル
ウレタン樹脂の合成 温度計、撹拌機および部分還流式冷却器を取り
付けた反応容器に、テレフタル酸ジメチル119.2
部、イソフタル酸ジメチル119.2部、エチレング
リコール148.2部、ネオペンチルグリコール203.4
部ならびに触媒として酢酸亜鉛0.025部および酢
酸ナトリウム0.003部を仕込み、180℃〜220℃で
3時間エステル交換反応を行なつた。次いで、セ
バシン酸376.2部を添加して、200℃〜240℃で2
時間反応させた後、その反応系を30分かけて10mm
Hgまで減圧した。この反応系をさらに、3〜10
mmHgの圧力下、250℃の温度で2時間重縮合反応
を行なつた。このようにして得られたポリエステ
ル樹脂のOH基濃度は41ミリモル/gであつた。
さらに、この樹脂のカルボン酸成分の比率は、テ
レフタル酸ジメチル20モル%、イソフタル酸ジメ
チル20モル%およびセバシン酸60モル%であり、
またそのグリコール成分であるエチレングリコー
ルとネオペンチルグリコールとの比率はそれぞれ
50モル%であつた。 さらに、このポリエステル樹脂に実施例と同様
にジフエニルメタンジイソシアネートを反応させ
た後、β−ヒドロキシエチルメタクリレートを反
応させ二重結合を導入したオリゴポリエステルウ
レタン樹脂を得た。この樹脂のOH基濃度は37ミ
リモル/gであつた。 比較例2:二重結合は含まずスルホン酸金属塩基
を含有するオリゴポリエステル樹脂 実施例で得られたポリエステルに二重結合導入
の反応を行わないものを用いた。ηsp/c=0.156
(メチルエチルケトン:トルエン=1:1,30
℃)。この樹脂のOH基濃度は42ミリモル/gで
あつた。また、この樹脂のカルボン酸成分の比率
はテレフタル酸ジメチル20モル%、イソフタル酸
ジメチル15モル%、5−スルホイソフタル酸ナト
リウム5モル%およびセバシン酸60モル%であ
り、またそのグリコール成分であるエチレングリ
コールとネオペンチルグリコール成分との比率は
それぞれ50モル%である。 比較例3:二重結合およびスルホン酸金属塩基を
含まないオリゴポリエステル樹脂 比較例1で得られたポリエステル樹脂に二重結
合導入の反応を行わないものを用いた。またその
カルボン酸成分の比率はテレフタル酸ジメチル20
モル%、イソフタル酸ジメチル20モル%およびセ
バシン酸60モル%であつて、そしてそのグリコー
ル成分であるエチレングリコールとネオペンチル
グリコールとの比率はそれぞれ50モル%であつ
た。 前述した実施例および各比較例において得た樹
脂についての諸特性を測定した。 1 分散性試験 実施例および各比較例にて得られた樹脂につい
ての分散性の評価として、γ−Fe2O3を顔料とし
て用いて沈降試験を行つた。 共栓付き50ml容メスシリンダーにγ−Fe2O3
1.0gおよび樹脂0.25gを入れ混合溶剤(メチル
イソブチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン
=2/2/1(重量比))50.0mlを添加した。この
溶液を100回振とうした後、24時間静置し、さら
に100回振とうした。これを静置して沈降挙動を
観察した。沈降体積は平衡に達した最終沈降体積
を容量%で示した。同時にこの条件での沈降速度
および沈降状態を観察した。その結果を第1表に
示す。
【表】 2 引張り物性試験 実施例および比較例1の樹脂をそれぞれ90℃、
25mmHgで3日間乾燥して100μm程度の膜とした
後、200KeVの加速電圧で電子線を5Mrad照射し
硬化膜とした。この硬化膜より、幅0.625cm、長
さ10cmのたんざく型を切り取り万能ひつぱり試験
機にて測定した。なお比較例2の樹脂については
電子線照射を行わずに同様に測定した。その結果
を第2表に示す。
【表】 第1表より分散性については、スルホン酸金属
塩基を含有している実施例と比較例2の樹脂で
は、二重結合の有無に拘わらず違いは認められな
かつたが、スルホン酸金属塩基を含有していない
比較例1および3の樹脂よりは分散性が良好であ
ることは明らかである。 第2表より引張り物性については、電子線を照
射した場合、スルホン酸金属塩基の有無によつて
は違いはないが、電子線によつて硬化していない
比較例2の樹脂に比べて引張り物性が著しく向上
していることが認められる。 以上の結果から、本発明に係るスルホン酸金属
塩基を含有する電子線硬化性樹脂であるオリゴポ
リエステル系ウレタン樹脂は分散性および引張り
特性がスルホン酸塩基を含有せず、電子線による
架橋反応を起こさないオリゴポリエステルに比べ
てすぐれていることがわかる。 前述した実施例および各比較例で得た樹脂を用
いて以下のようにして磁気テープを作製した。 γ−Fe2O3磁性粒子10部、メチルエチルケトン
5部およびトルエン7.5部の混合物をボールミル
を用いて3時間混練した。この混合物は別に調整
した実施例の樹脂2.5部、メチルエチルケトン5
部およびトルエン7.5部の混合溶液を加えて再び
ボールミルを用いて24時間混練した。得られた混
合物を脱泡した後、厚さ16μのポリエチレンテフ
タレートフイルム上に25μmのギヤツプのドクタ
ープレードを用いて塗布し、続いて900Oeの平行
磁場内に約1秒間静置した。次いで90℃の熱風乾
燥機中に約30分間放置して溶剤を除去し磁化可能
層の厚さを8.0μmにした。このRs(Br/Bm)は
0.87であつた。 別に、比較例1,2および3のそれぞれの樹脂
を用いて同様の方法によりポリエチレンテレフタ
レートフイルム上に磁化可能層を形成した。 前述のようにして得たテープのうち、電子線に
対して活性な二重結合を持つ実施例と比較例1の
テープについて200KeVの加速電圧で電子線を
5Mrad照射し硬化膜とした。 このようにして得た磁気テープについてそれぞ
れ諸特性を次のようにして調べた。 1 引張り強度試験 上述の硬化させた実施例および比較例1の磁気
テープより幅0.625cm、長さ10cmのたんざく型を
切りとり万能ひつぱり試験機にて測定した。 2 耐溶剤性 メチルエチルケトンを含んだガーゼで磁性層を
こすり、この層がなくなるまでのこすつた回数で
表わした。 3 粉落ち試験 テープを実走行させたときピンチローラ、キヤ
プスタン、ガイドヘツドなどに付着する量を減点
法で0〜−5点で表示した。 それぞれのテープについての試験結果を第3表
に示す。
【表】 以上の結果より、スルホン酸金属塩基を含み電
子線により硬化した実施例はRs、ヤング率Eλ、
耐溶剤性および粉落ちについても比較例3をはる
かに上回つている。さらに、比較例1との対比に
おいては、Rs、分散性、配向性には大した変化
は認められないが、ヤング率および粉落ちについ
ては差が示されている。また、耐久性においては
電子線により硬化した実施例にくらべて、比較例
2ははるかに劣ることがわかる。同様の傾向は、
比較例1および3についてもあてはまる。 以上を総合して、本発明に係る樹脂におけるス
ルホン酸金属塩基による分散の効果と電子線によ
る耐久性の向上は明らかであることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリエステル分子部分の両末端にウレタン結
    合が存在しているオリゴポリエステルウレタン樹
    脂であつて、上記樹脂の分子量が約1000ないし
    10000であり、上記樹脂の分子の両末端部分にそ
    れぞれ二重結合が存在し、上記樹脂内にはスルホ
    ン酸金属塩基を有するスルボン酸成分が全カルボ
    ン酸成分に対して約0.2ないし30モル%含有され
    ていることを特徴とする電子線硬化性樹脂。
JP56129742A 1981-08-19 1981-08-19 電子線硬化性樹脂 Granted JPS5832618A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56129742A JPS5832618A (ja) 1981-08-19 1981-08-19 電子線硬化性樹脂
EP19820902465 EP0085722A4 (en) 1981-08-19 1982-08-19 BY means of ELECTRONIC RADIATION HARDENABLE RESINS.
GB8310314A GB2114587B (en) 1981-08-19 1982-08-19 Electron beam-curable resin
PCT/JP1982/000324 WO1983000696A1 (en) 1981-08-19 1982-08-19 Electron beam-curable resin
DE19823248985 DE3248985T1 (de) 1981-08-19 1982-08-19 Durch elektronenstrahlung haertbares harz
US06/492,023 US4503198A (en) 1981-08-19 1982-08-19 Electron radiation curable resin
NL8220284A NL8220284A (nl) 1981-08-19 1982-08-19 Door elektronenstraling hardbare hars.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56129742A JPS5832618A (ja) 1981-08-19 1981-08-19 電子線硬化性樹脂

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5832618A JPS5832618A (ja) 1983-02-25
JPH0326210B2 true JPH0326210B2 (ja) 1991-04-10

Family

ID=15017081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56129742A Granted JPS5832618A (ja) 1981-08-19 1981-08-19 電子線硬化性樹脂

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5832618A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4558149A (en) * 1983-12-16 1985-12-10 Minnesota Mining And Manufacturing Company Sulfonate-containing photopolymer systems
WO2010129994A1 (en) 2009-05-11 2010-11-18 Monash University Microfluidic apparatus for the atomisation of a liquid

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5832618A (ja) 1983-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4503198A (en) Electron radiation curable resin
EP0249222B1 (en) Radiation curable resin
KR100260600B1 (ko) 자기기록매체
JPH0326209B2 (ja)
JPH08293115A (ja) 磁気記録媒体用結合剤および磁気記録媒体
US5747157A (en) Magnetic recording medium
US4959263A (en) Magnetic recording medium
JPH0326210B2 (ja)
JPH0366728B2 (ja)
US5030481A (en) Process of producing magnetic recording medium
JPH055850B2 (ja)
US20080187783A1 (en) Magnetic recording medium
EP0492568B2 (en) Magnetic recording medium
JPH045684B2 (ja)
JPH055849B2 (ja)
JPH0416852B2 (ja)
JP2606238B2 (ja) 磁気記録媒体
JP4045492B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH055851B2 (ja)
JPS6065018A (ja) ポリイソシアネ−ト化合物
JP3894267B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS6065017A (ja) 電子線硬化性樹脂
JP3250631B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH055852B2 (ja)
JPH06290443A (ja) 磁気記録媒体用結合剤および磁気記録媒体