JPH0558217U - グリーンシート積層装置 - Google Patents

グリーンシート積層装置

Info

Publication number
JPH0558217U
JPH0558217U JP571592U JP571592U JPH0558217U JP H0558217 U JPH0558217 U JP H0558217U JP 571592 U JP571592 U JP 571592U JP 571592 U JP571592 U JP 571592U JP H0558217 U JPH0558217 U JP H0558217U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
green sheet
sheet
carrier tape
stacking
green
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP571592U
Other languages
English (en)
Inventor
啓一 小林
広一 茶園
功一 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP571592U priority Critical patent/JPH0558217U/ja
Publication of JPH0558217U publication Critical patent/JPH0558217U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)
  • Discharge By Other Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 効率良くグリーンフィルムの積層が行えるグ
リーンシートの印刷積層装置を提供する。 【構成】 プレス機52と搬送ヘッド44からグリーン
シートを受ける位置のと間で積層台48を往復移動させ
るガイドレール55とアクチュエータ57とを備えるた
め、搬送ヘッド44による積層台48へのグリーンシー
トの積み重ねは、プレス機52の外で行われ、グリーン
シートを所定枚数積み重ねた後、プレス機の下に移動す
ればよいので、プレス機52の加圧プレス53のストロ
ークを高くとる必要が無くなり、プレス機52のプレス
サイクルを短くすることができる。また、搬送ヘッド4
4でグリーンシートを予め仮圧縮してプレス機52にか
けることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、積層セラミックコンデンサや積層インダクタ等を製造するため、セ ラミックグリーンシートを所定の大きさに裁断し、積層する方法とその装置に関 する。
【0002】
【従来の技術】
積層電子部品の最も代表的な例である積層セラミックコンデンサは、内部電極 を有する誘電体セラミック層が多数積み重ねられ、内部電極が積層体の端面に交 互に引き出されている。そして、これらの内部電極が引き出された積層体の端面 に外部電極が形成されている。
【0003】 このような積層セラミックコンデンサの製造方法は、例えば、図8に示すよう に、誘電体セラミック粉末を有機バインダーに分散させたセラミックスラリーを シート状に成形してグリーンシート71、71…を作り、スクリーン印刷法等に より、このグリーンシート71、71…の上に導電ペーストで内部電極パターン 75、76を印刷する。そして、この内部電極パターン75、76が印刷された グリーンシート71、71…を図8で示す順序に積層し、さらにその両側に内部 電極パターンが印刷されてないグリーンシート77、78を複数枚積み重ねる。 こうして得られた積層体を内部電極が端面に露出するようにしてチップ状に切断 し、これを焼成する。これにより、焼結された積層体が得られ、前記内部電極パ ターン75、76を形成する導体層が内部電極となる。そして、この焼結された 積層体の内部電極が露出した端面に導電ペーストを塗布し、これを焼き付けて外 部電極を形成することにより、積層チップコンデンサが完成する。
【0004】 多くの回路部品が小型化される中で、このような積層セラミックコンデンサに ついても、小型化、大容量化が要求されている。このような背景の中で、厚さ1 0μm以下の極めて薄いグリーンシートを積層して積層セラミックコンデンサを 製造することが行なわれるようになった。このようなコンデンサを歩留り良く製 造するためには、前記のような極めて薄いグリーンシートに精度良く印刷し、こ れを積層する技術が必要である。この場合、セラミックグリーンシートが極端に 薄いので、それを搬送し、印刷し、積層する際に、同グリーンシートが伸びたり 歪んだりしないよう、その取扱いに慎重を要する。
【0005】 セラミックグリーンシートは、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のキャ リアフィルム上にセラミックスラリーを一定の膜厚に塗布し、乾燥して形成され る。従来、薄いセラミックグリーンシートについては、前記のようにしてキャリ アフィルム上に形成した後、それを同キャリアフィルムごと所定の大きさに打ち 抜き、キャリアフィルムごと枠状体に貼り付け、その後の印刷、積層工程等を行 う、いわゆる「枠貼り法」が開発されている
【0006】 この枠貼り法は、キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシート をキャリアフィルムごと打ち抜き、この周辺部を額枠状のフレームに糊付けする 。そして、このフレームを印刷機にセットし、グリーンシート上に電極パターン を印刷し、乾燥する。ここでは、フレームを基準としてグリーンシートが位置決 めされ、印刷される。その後、フレームの内側でグリーンシートをキャリアフィ ルムごと打ち抜き、これを仮圧着機の圧着台上にセットする。このとき、最も下 の層のグリーンシートは、キャリアフィルム側を下にして前記仮圧着台の上に載 せ、その上にキャリアフィルム側を上にしてグリーンシートを載せ、軽く熱圧着 した後、キャリアシートを剥す。これを順次所定の層数だけ繰り返した後、最も 上の層のグリーンシートのキャリアフィルムを剥さず、残したまま、その上から 積層されたグリーンシートに圧力を加え、仮圧着する。その後、仮圧着された積 層体を金型に入れ、本圧着する。その後、積層体の最上層と最下層に貼り付いて いるキャリアフィルムを剥離し、電子部品複数個単位の積層体が完成する。なお 、この場合のグリーンシートの積層順序は、個々の積層チップコンデンサにおい て、各々図8で示された積層順序となるように積層されるのは言うまでもない。
【0007】 このようにして積層された積層体は、個々の電子部品単位毎にチップ状に切り 分ける。さらに、このチップの端面から内部電極を露出させると共に、クラック が入り難いようにチップをバレル研磨した後、焼成炉に入れて焼成する。その後 、焼成したチップの両端面に外部電極を塗布し、焼き付けることにより、積層セ ラミックコンデンサが完成する。 しかしながら、前述のような枠貼り法では、キャリアフィルムごと裁断したグ リーンシートをフレームに貼り付ける工程が必要であり、その際には、フレーム への糊着けやその糊を乾燥する作業等も必要であり、面倒な工程を経なければな らない。さらに、使用するフレームを固定するためにラックが必要であること、 そして、これらフレームは消耗品であることから、ランニングコストが高くなる という問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】
そこで、このような枠貼り法によらず、キャリアフィルムごとグリーンシート を裁断し、印刷し、積層する方法を本件発明者らは提案した。この場合、キャリ アフィルム付グリーンシートは、1枚ずつ搬送ヘッドに保持して搬送し、積層台 で順次積層、熱圧着、キャリアフィルムの剥離の工程を繰り返さなければならな い。そのため、従来のプレス機をそのまま用いた場合、プレス機内部に搬送ヘッ ドを挿入する必要から、プレス機のラムから積層台までの高さを高くとらなけれ ばならない。 しかし、そうするとラムの昇降ストロークが高くなってしまい、プレスサイク ルが長くなり、生産性が低くなるという課題があった。 本発明は、このような従来のプレス機の欠点に鑑み、効率良くグリーンフィル ムの積層が行えるグリーンシートの印刷積層装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明では、前記の目的を達成するため、所定の印刷パターンが印 刷され、裁断されたグリーンシートを積層する装置において、グリーンシートを キャリアフィルムごと搬送ヘッドで保持し、搬送する搬送手段と、該搬送手段で 搬送されるグリーンシートを載せる積層台と、該積層台上に載せたグリーンシー トを圧縮するプレス機と、該プレス機と前記前記搬送ヘッドからグリーンシート を受ける位置との間で積層台を往復移動させる移動手段とを備えることを特徴と するグリーンシート積層装置を提供する。
【0010】
【作用】
前記本発明によるグリーンシートの積層装置によれば、プレス機と前記搬送ヘ ッドからグリーンシートを受ける位置との間で積層台を往復移動させる移動手段 とを備えるため、搬送ヘッドによる積層台へのグリーンシートの積み重ねは、プ レス機の外で行い、仮圧着のときのみプレス機の下に移動すればよいので、プレ ス機のラムのストロークを高くとる必要が無くなり、プレス機のプレスサイクル を短くすることができる。
【0011】
【実施例】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施例について詳細に説明する。 本発明による装置の例の概要を図1〜図7に示す。例えば、ドクターブレード 法等の手段により、ポリエチレンテレフタレートフィルム等からなる長尺なキャ リアテープ上にセラミックスラリーが所定の厚さで塗布され、乾燥されて、グリ ーンシートが形成される。 図1に示されたように、このキャリアテープ付グリーンシートaは、図示され てない巻出ロール側から繰り出され、図1に示す裁断機側に送られ、その裁断台 11の上を通過するよう案内される。この長尺なキャリアテープ付グリーンシー トaは、裁断台11上を間欠的に送られ、裁断台11を通った後、ガイドロール 12を経て図示しない巻取ロールに巻き取られる。 前記裁断台11に図示しない真空源が接続されており、キャリアテープ付グリ ーンシートaが停止したとき、これを裁断台11の上に真空吸引し、保持する。 また、この裁断台11の上に合計4つのピン受穴16が設けられている。
【0012】 裁断台11の上に昇降機構駆動部19により昇降されるカッター18が設けら れている。このカッター18は、前記裁断台11のピン受穴16に対応する位置 に孔開けパンチ18aを有し、その外側でキャリアテープ付グリーンシートaを 所定の寸法で裁断するブレード18bが設けられている。このカッター18が下 降し、裁断台11上に保持されているキャリアテープ付グリーンシートaに前記 パンチ18aとブレード18bが当たると、前記ブレード18bによってキャリ アテープ付グリーンシートaが所定の形状に裁断されると共に、この裁断された キャリアテープ付グリーンシートの外形線を基準として所定の位置に位置決め孔 が開設される。
【0013】 さらに、この裁断機側と後述する印刷機側との間にリニア駆動レール17が配 置され、このリニア駆動レール17に沿って前記裁断台11と印刷機側の印刷台 23との間を往復する搬送ヘッド13が設けられている。この搬送ヘッド13は 、昇降駆動部14を介して前記リニア駆動レール17に取り付けられ、同駆動レ ール17に対して昇降駆動される。また、搬送ヘッド13は、前記裁断台11の ピン受け孔16の位置に対応して底面から突出するピン15を有する。このピン 15は、エアシリンダー15aによって搬送ヘッド13の底面から突出したり引 き込んだりすることができる。
【0014】 前記カッター18がキャリアテープ付グリーンシートaを裁断すると共に、そ れに位置決め孔を開設した後、カッター18が図1に示すように上昇したとき、 前記搬送ヘッド13は、リニア駆動レール17の図1において左側に移動し、昇 降駆動部14によって下降され、その底面が裁断されたキャリアテープ付グリー ンシートaの上に乗る。そして、同搬送ヘッド13の底面からピン15が突出さ れ、このピン15の先端が裁断されたキャリアテープ付グリーンシートbの位置 決め孔を通してその下の裁断台11のピン受穴16に僅かに入る。これによって 、裁断されたキャリアテープ付グリーンシートを位置決め孔を基準として保持す る。その後、裁断台11の上面の負圧が解除されると共に、搬送ヘッド13が昇 降駆動部14によって上昇され、続いてリニア駆動レール17上を印刷機側に移 動する。
【0015】 図2及び図3にも示すように、印刷機の印刷台23は、その上面に多数の保持 孔26、26…を有し、この吸引孔26、26…を通して上面を負圧とし、その 上に裁断されたキャリアテープ付グリーンシートbを保持できるようになってい る。さらに、前記搬送ヘッド13のピン15に対応する位置にピン受穴25が設 けられている。 この印刷台23は、スライドテーブル22の上に載せられ、このスライドテー ブル22は、ガイドレール21に沿って図2において左右にスライド自在となっ ている。さらに、このスライドテーブル22にアクチュエータ28が連結され、 同テーブル22がガイドレール21に沿って図2に実線で示す位置と二点鎖線で 示す位置との間で移動される。
【0016】 印刷台23は、前記スライド台22に軸22aを支点として揺動自在に取り付 けられている。スライド台22の軸22aに支持された部分の図2において右側 からアーム24が同図において上側に延設されており、印刷台23が図2で実線 位置にあるとき、このアーム24の真上に当たる位置にエアシリンダ31が配置 されている。前記アーム24の図2において上側に、適当な傾斜角をもって板状 のシート受治具33を載せた傾斜台32が配置されている。また、印刷台23が 図2で右側の二点鎖線の位置に移動したとき、その真上に対応して印刷機29が 配置されている。
【0017】 前記アクチュエータ28により、印刷台23が図2で実線の位置に位置された とき、前記搬送ヘッド13が図1で二点鎖線で示す位置に移動し、ここからさら に下降し、その下面に保持したキャリアテープ付グリーンシートbを印刷台23 の上に載せる。このとき、ピン15が印刷台23のピン受穴25に嵌合され、こ れによって搬送ヘッド13及びキャリアテープ付グリーンシートbがピン15を 基準として印刷台23の上に載せられる。その後、図2に示す印刷台23の上面 が吸引孔26、26…を通して負圧に維持され、そこにキャリアテープ付グリー ンシートbを保持すると共に、搬送ヘッド13のピン15が引き込まれる。この 間、前述のようにして、カッター18で次のキャリアテープ付グリーンシートb が裁断され、その後、搬送ヘッド13が図1で実線で示す位置に戻り、その裁断 したキャリアテープ付グリーンシートbを保持する。
【0018】 キャリアテープ付グリーンシートbを載せた印刷台23は、前記アクチュエー タ28によってガイドレール21上を図2に二点鎖線で示す位置まで移動され、 そこで導電ペースト等を用いて、キャリアテープ付グリーンシートbのグリーン シート表面に所定の電極パターンが印刷される。印刷台23は、前記アクチュエ ータ28によってガイドレール21上を図2に実線で示す位置まで戻される。こ こで、図3に示すように、前記エアシリンダ31のプランジャが伸び、それがア ーム24を下方に押して、印刷台23を同図において二点鎖線で示す位置から実 線で示すように傾ける。このとき、図2に示す前記吸引孔26、26の開口部を 大気圧より若干高い圧力とすることによって、キャリアテープ付グリーンシート bが印刷台23の傾斜に沿って滑り落ち、その脇の傾斜台32の上に載せた板状 のシート受治具33に受けられる。板状のシート受治具33は、突起状のストッ パを有し、前記印刷済みのキャリアテープ付グリーンシートbを所定の位置に受 ける。
【0019】 その後、エアシリンダ31のプランジャが元位置に復帰することで、印刷台2 3が復帰して、スライドテーブル22の上に水平に置かれ、ここで前述と同様に して次のキャリアテープ付グリーンシートbの供給を受ける。 前記キャリアテープ付グリーンシートbを載せたシート受治具33は、搬送機 34で図示しない乾燥位置に搬送され、印刷された導電ペーストが乾燥される。
【0020】 印刷機において前述のようにして電極パターンが印刷されたキャリアテープ付 グリーンシートbは、乾燥の後、前記の搬送機34によって、シート受治具33 ごと図4に示すシート反転機へ送られる。 このシート反転機において、前記シート受治具33の導入部となるのは、治具 受台35であり、この治具受台35の上にシート受治具33が動かないように保 持される。この治具受台35は、その一端側が軸37を支点として揺動自在に支 持されていると共に、その他端側にエアシリンダー36が連結され、同エアシリ ンダー36のプランジャーの延伸動作によって、治具受台35が軸37を支点と して揺動される。
【0021】 治具受台35の軸ピン37側に隣接して、シート反転台38が配置されている 。このシート反転台38は、その上面を負圧に維持することができるとともに、 突出、引き込み自在なストッパ40と位置決めピン39、39とを備えている。 また、このシート反転台38の一端側は、駆動軸41aを介して回転駆動機構4 1に連結されており、回転駆動機構41によって、図4に示す位置から、矢印で 示すように、時針方向に180°反転できるようになっている。
【0022】 シート反転台38が図4において実線に示す位置にあるとき、ストッパ40を シート反転台38の上面から突出させると共に、位置決めピン39、39を引き 込めた状態で、前記治具受台35を図4で示すように傾けると、シート受治具3 3のキャリアテープ付グリーンシートbがその上からシート反転台38の上に滑 り落ち、ストッパ40で所定の位置に停止される。前記位置決めピン39、39 は、ストッパ40で停止されたキャリアテープ付グリーンシートbの位置決め孔 の位置に対応する位置に設けられており、同グリーンシートbがシート反転台3 8の上に乗った時点で、これら位置決めピン39、39がシート反転台38の上 面から突出され、さらにキャリアテープ付グリーンシートbの位置決め孔に挿入 されて、同キャリアテープ付グリーンシートbを所定の位置に固定する。これと 同時に、シート反転台38の上面が負圧となり、キャリアテープ付グリーンシー トbが同上面上に保持される。
【0023】 シート反転台38の駆動軸41a側に隣接して、シート受台42が配置されて いる。このシート受台42は、その上面を負圧に維持することができると共に、 前記シート反転台38の位置決めピン39、39に対応して、ピン受穴43を備 えている。 前記のようにして、キャリアテープ付グリーンシートbを上面に保持したシー ト反転台38は、そのストッパー40が引き込まれ、さらに回転駆動機構41に よって、図4に実線で示す位置から、その駆動軸41aを支点として180°反 転される。そうすると、その上のキャリアテープ付グリーンシートbが180° 反転した状態、つまりキャリアテープ側が上側となった状態でシート受台42の 上に載せられる。またこのとき、シート反転台38側の位置決めピン39がシー ト受台42側の突起受穴43に嵌合し、キャリアテープ付グリーンシートbをシ ート受台42の所定の位置に位置決めする。その後、シート反転台38のキャリ アテープ付グリーンシートbに対する保持が解除されると共に、シート受台42 の上面の保持が行なわれ、続いて回転駆動機構41により、シート反転台38が 図4に実線で示す位置に戻される。これにより、シート受台42上に反転したキ ャリアテープ付グリーンシートbが残る。
【0024】 このシート反転機側と後述する積層台48側との間に、リニア駆動レール47 が配置され、このリニア駆動レール47に沿って前記シート受台42と積層機側 の積層台48との間を往復する搬送ヘッド44が設けられている。この搬送ヘッ ド44は、前記搬送ヘッド13と同様のものであり、昇降駆動部45を介して前 記リニア駆動レール47に取り付けられている。また、搬送ヘッド44は、前記 シート受台42のピン受け孔43の位置に対応してピン46を有する。このピン 46は、エアシリンダー46aによって搬送ヘッド44の下面から突出したり引 き込んだりすることができる点も、前記搬送ヘッド13と同様である。。
【0025】 前述のようにして、シート受台42上にキャリアテープ付グリーンシートbが 反転して載せられ、その後シート反転台38が図4に実線で示す元の位置の戻っ たとき、前記搬送ヘッド44は、リニア駆動レール47の図4において左側に移 動し、昇降駆動部45によって下降され、キャリアテープ付グリーンシートaの 上に乗る。そして、ピン46が突出され、このピン46の先端がキャリアテープ 付グリーンシートbの位置決め孔を通してその下のシート受台42のピン受穴4 3に僅かに入る。これによって、キャリアテープ付グリーンシートbが位置決め 孔を基準として、保持される。その後、シート受台42の上面の負圧が解除され ると共に、搬送ヘッド44が昇降駆動部45によって上昇され、続いてリニア駆 動レール47上を積層機側に移動する。
【0026】 図6に示すように、積層台48は、その上面に多数の保持孔51、51…を有 し、この吸引孔51、51…を通してグリーンシートの載置面である上面を負圧 として、その上に裁断されたキャリアテープ付グリーンシートbを保持できるよ うになっている。さらに、この吸引孔51、51…を囲んで、前記搬送ヘッド4 4のピン46に対応する位置に位置決ピン49が設けられている。この位置決ピ ン49は、ごく低いものであるが、図6に示すエアシリンダ50で積層台48の 上面から引き込むことができるようになっている。
【0027】 図4と図5に示されたように、この積層台48は、スライドレール55に沿っ て水平方向に移動自在なスライダ56の上に固定され、スライダ56には、それ を前記スライドレール55に沿って往復駆動するためのアクチュエータ57が連 結されている。さらにこのスライドレール55のアクチュエータ57側には、プ レス機52が配置されており、スライドレール55を跨ぐように配置された門形 フレーム54に加圧プレス53が設置さている。
【0028】 前記搬送ヘッド44が図4で二点鎖線で示す位置に移動し、ここから更に下降 し、その下面に保持したキャリアテープ付きグリーンシートbを積層台48の上 に載せる。このとき、積層台48は、図5で示す位置にある。また、この積層台 48の位置決めピン49は突出しており、これに搬送ヘッド44のピン46の先 端が当たる。
【0029】 その後、図7に示す積層台48の上面の吸引孔51、51…を通して、その上 面が負圧になると共に、これによって積層台48の上にキャリアテープ付きグリ ーンシートbが載せられる。このとき、前記位置決めピン49にキャリアテープ 付きグリーンシートbの位置決め孔eが嵌合され、これを基準として同キャリア テープ付きグリーンシートbが積層台48上に載置される。
【0030】 キャリアテープ付きグリーンシートが1枚積層台に載置されたら、前記アクチ ュエータ57によって、積層台48がプレス機52側に搬送される。加圧プレス 53が作動し、門型フレーム54の陰にある同加圧プレス53のラムにより、積 層台48上のグリーンシートの積層体が仮圧着される。ラムは、積層台48の位 置決めピンを避けるようにグリーンシートをキャリアテープが付いたまま仮圧着 する。
【0031】 仮圧着が終わったキャリアテープ付きグリーンシートは、アクチュエータ57 によって、積層台48ごと再び図5に示す位置に移動する。図7で示すように、 保持チャック61でキャリアテープdの端を保持し、キャリアテープdをグリー ンシートbから剥がしていく。これによって、グリーンシートbのみが積層台4 8に残る。
【0032】 この間、前述のようにして、シート反転台38で次のキャリアテープ付きグリ ーンシートbがシート受け台42の上に載せられ、その後、搬送ヘッド44が図 4で実践で示す位置に戻り、その反転されたキャリアテープ付きグリーンシート bを保持する。
【0033】 さらにこの間に、前記搬送ヘッド44が図4で二点鎖線で示す位置に移動し、 ここから更に下降し、その下面に保持したキャリアテープ付きグリーンシートb を積層台48の上に載せる。以下、前述の操作を繰り返しながら、次々と必要な 回数だけ、キャリアテープ付きグリーンシートbが積層台48の上に運ばれ、積 層、仮圧着、キャリアテープ剥離が行われる。
【0034】 所定の枚数のグリーンシートが所定順序で積層台48の上で積層、仮圧着され たら、図5に示す位置に移動し、エアシリンダー50によって積層台48の上面 から位置決めピン49が引き込められ、圧着した積層体cが取り出される。取り 出された積層体cは次の本圧着工程に回される。
【0035】 この場合のグリーンシートの積層順序は、個々の積層チップコンデンサにおい て、各々図8で示された積層順序となるように積層されるのは言うまでもない。 なお、以上説明した実施例は、積層セラミックコンデンサの製造に本発明を適 用したものであるが、積層セラミックインダクタや積層セラミックLCフィルタ 等の製造についても、印刷パターン等が異なるだけで、同様にして本発明の印刷 積層方法と装置を適用することが可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、積層機のプレス機のサイクルタイムが速 く、効率良くグリーンフィルムの積層が行えるグリーンシートの印刷積層装置を 提供することができるようになる。
【提出日】平成4年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、積層セラミックコンデンサや積層インダクタ等を製造するため、セ ラミックグリーンシートを所定の大きさに裁断し、積層する方法とその装置に関 する。
【0002】
【従来の技術】
積層電子部品の最も代表的な例である積層セラミックコンデンサは、内部電極 を有する誘電体セラミック層が多数積み重ねられ、内部電極が積層体の端面に交 互に引き出されている。そして、これらの内部電極が引き出された積層体の端面 に外部電極が形成されている。
【0003】 このような積層セラミックコンデンサの製造方法は、例えば、図8に示すよう に、誘電体セラミック粉末を有機バインダーに分散させたセラミックスラリーを シート状に成形してグリーンシート71、71…を作り、スクリーン印刷法等に より、このグリーンシート71、71…の上に導電ペーストで内部電極パターン 75、76を印刷する。そして、この内部電極パターン75、76が印刷された グリーンシート71、71…を図8で示す順序に積層し、さらにその両側に内部 電極パターンが印刷されてないグリーンシート77、78を複数枚積み重ねる。 こうして得られた積層体を内部電極が端面に露出するようにしてチップ状に切断 し、これを焼成する。これにより、焼結された積層体が得られ、前記内部電極パ ターン75、76を形成する導体層が内部電極となる。そして、この焼結された 積層体の内部電極が露出した端面に導電ペーストを塗布し、これを焼き付けて外 部電極を形成することにより、積層チップコンデンサが完成する。
【0004】 多くの回路部品が小型化される中で、このような積層セラミックコンデンサに ついても、小型化、大容量化が要求されている。このような背景の中で、厚さ1 0μm以下の極めて薄いグリーンシートを積層して積層セラミックコンデンサを 製造することが行なわれるようになった。このようなコンデンサを歩留り良く製 造するためには、前記のような極めて薄いグリーンシートに精度良く印刷し、こ れを積層する技術が必要である。この場合、セラミックグリーンシートが極端に 薄いので、それを搬送し、印刷し、積層する際に、同グリーンシートが伸びたり 歪んだりしないよう、その取扱いに慎重を要する。
【0005】 セラミックグリーンシートは、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のキャ リアフィルム上にセラミックスラリーを一定の膜厚に塗布し、乾燥して形成され る。従来、薄いセラミックグリーンシートについては、前記のようにしてキャリ アフィルム上に形成した後、それを同キャリアフィルムごと所定の大きさに打ち 抜き、キャリアフィルムごと枠状体に貼り付け、その後の印刷、積層工程等を行 う、いわゆる「枠貼り法」が開発されている
【0006】 この枠貼り法は、キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシート をキャリアフィルムごと打ち抜き、この周辺部を額枠状のフレームに糊付けする 。そして、このフレームを印刷機にセットし、グリーンシート上に電極パターン を印刷し、乾燥する。ここでは、フレームを基準としてグリーンシートが位置決 めされ、印刷される。その後、フレームの内側でグリーンシートをキャリアフィ ルムごと打ち抜き、これを仮圧着機の圧着台上にセットする。このとき、最も下 の層のグリーンシートは、キャリアフィルム側を下にして前記仮圧着台の上に載 せ、その上にキャリアフィルム側を上にしてグリーンシートを載せ、軽く熱圧着 した後、キャリアシートを剥す。これを順次所定の層数だけ繰り返した後、最も 上の層のグリーンシートのキャリアフィルムを剥さず、残したまま、その上から 積層されたグリーンシートに圧力を加え、仮圧着する。その後、仮圧着された積 層体を金型に入れ、本圧着する。その後、積層体の最上層と最下層に貼り付いて いるキャリアフィルムを剥離し、電子部品複数個単位の積層体が完成する。なお 、この場合のグリーンシートの積層順序は、個々の積層チップコンデンサにおい て、各々図8で示された積層順序となるように積層されるのは言うまでもない。
【0007】 このようにして積層された積層体は、個々の電子部品単位毎にチップ状に切り 分ける。さらに、このチップの端面から内部電極を露出させると共に、クラック が入り難いようにチップをバレル研磨した後、焼成炉に入れて焼成する。その後 、焼成したチップの両端面に外部電極を塗布し、焼き付けることにより、積層セ ラミックコンデンサが完成する。 しかしながら、前述のような枠貼り法では、キャリアフィルムごと裁断したグ リーンシートをフレームに貼り付ける工程が必要であり、その際には、フレーム への糊着けやその糊を乾燥する作業等も必要であり、面倒な工程を経なければな らない。さらに、使用するフレームを固定するためにラックが必要であること、 そして、これらフレームは消耗品であることから、ランニングコストが高くなる という問題点があった。
【0008】
【考案が解決しようとしている課題】
そこで、このような枠貼り法によらず、キャリアフィルムごとグリーンシート を裁断し、印刷し、積層する方法を本件考案者らは提案した。この場合、キャリ アフィルム付グリーンシートは、1枚ずつ搬送ヘッドに保持して搬送し、積層台 で順次積層、熱圧着、キャリアフィルムの剥離の工程を繰り返さなければならな い。そのため、従来のプレス機をそのまま用いた場合、プレス機内部に搬送ヘッ ドを挿入する必要から、プレス機のラムから積層台までの高さを高くとらなけれ ばならない。 しかし、そうするとラムの昇降ストロークが高くなってしまい、プレスサイク ルが長くなり、生産性が低くなるという課題があった。 本考案は、このような従来のプレス機の欠点に鑑み、効率良くグリーンフィル ムの積層が行えるグリーンシートの印刷積層装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本考案では、前記の目的を達成するため、所定の印刷パターンが印 刷され、裁断されたグリーンシートを積層する装置において、グリーンシートを キャリアフィルムごと搬送ヘッドで保持し、搬送する搬送手段と、該搬送手段で 搬送されるグリーンシートを載せる積層台と、該積層台上に載せたグリーンシー トを圧縮するプレス機と、該プレス機と前記前記搬送ヘッドからグリーンシート を受ける位置との間で積層台を往復移動させる移動手段とを備えることを特徴と するグリーンシート積層装置を提供する。
【0010】
【作用】
前記本考案によるグリーンシートの積層装置によれば、プレス機と前記搬送ヘ ッドからグリーンシートを受ける位置との間で積層台を往復移動させる移動手段 とを備えるため、搬送ヘッドによる積層台へのグリーンシートの積み重ねは、プ レス機の外で行い、仮圧着のときのみプレス機の下に移動すればよいので、プレ ス機のラムのストロークを高くとる必要が無くなり、プレス機のプレスサイクル を短くすることができる。
【0011】
【実施例】
次に、図面を参照しながら、本考案の実施例について詳細に説明する。 本考案による装置の例の概要を図1〜図7に示す。例えば、ドクターブレード 法等の手段により、ポリエチレンテレフタレートフィルム等からなる長尺なキャ リアテープ上にセラミックスラリーが所定の厚さで塗布され、乾燥されて、グリ ーンシートが形成される。 図1に示されたように、このキャリアテープ付グリーンシートaは、図示され てない巻出ロール側から繰り出され、図1に示す裁断機側に送られ、その裁断台 11の上を通過するよう案内される。この長尺なキャリアテープ付グリーンシー トaは、裁断台11上を間欠的に送られ、裁断台11を通った後、ガイドロール 12を経て図示しない巻取ロールに巻き取られる。 前記裁断台11に図示しない真空源が接続されており、キャリアテープ付グリ ーンシートaが停止したとき、これを裁断台11の上に真空吸引し、保持する。 また、この裁断台11の上に合計4つのピン受穴16が設けられている。
【0012】 裁断台11の上に昇降機構駆動部19により昇降されるカッター18が設けら れている。このカッター18は、前記裁断台11のピン受穴16に対応する位置 に孔開けパンチ18aを有し、その外側でキャリアテープ付グリーンシートaを 所定の寸法で裁断するブレード18bが設けられている。このカッター18が下 降し、裁断台11上に保持されているキャリアテープ付グリーンシートaに前記 パンチ18aとブレード18bが当たると、前記ブレード18bによってキャリ アテープ付グリーンシートaが所定の形状に裁断されると共に、この裁断された キャリアテープ付グリーンシートの外形線を基準として所定の位置に位置決め孔 が開設される。
【0013】 さらに、この裁断機側と後述する印刷機側との間にリニア駆動レール17が配 置され、このリニア駆動レール17に沿って前記裁断台11と印刷機側の印刷台 23との間を往復する搬送ヘッド13が設けられている。この搬送ヘッド13は 、昇降駆動部14を介して前記リニア駆動レール17に取り付けられ、同駆動レ ール17に対して昇降駆動される。また、搬送ヘッド13は、前記裁断台11の ピン受け孔16の位置に対応して底面から突出するピン15を有する。このピン 15は、エアシリンダー15aによって搬送ヘッド13の底面から突出したり引 き込んだりすることができる。
【0014】 前記カッター18がキャリアテープ付グリーンシートaを裁断すると共に、そ れに位置決め孔を開設した後、カッター18が図1に示すように上昇したとき、 前記搬送ヘッド13は、リニア駆動レール17の図1において左側に移動し、昇 降駆動部14によって下降され、その底面が裁断されたキャリアテープ付グリー ンシートaの上に乗る。そして、同搬送ヘッド13の底面からピン15が突出さ れ、このピン15の先端が裁断されたキャリアテープ付グリーンシートbの位置 決め孔を通してその下の裁断台11のピン受穴16に僅かに入る。これによって 、裁断されたキャリアテープ付グリーンシートを位置決め孔を基準として保持す る。その後、裁断台11の上面の負圧が解除されると共に、搬送ヘッド13が昇 降駆動部14によって上昇され、続いてリニア駆動レール17上を印刷機側に移 動する。
【0015】 図2及び図3にも示すように、印刷機の印刷台23は、その上面に多数の保持 孔26、26…を有し、この吸引孔26、26…を通して上面を負圧とし、その 上に裁断されたキャリアテープ付グリーンシートbを保持できるようになってい る。さらに、前記搬送ヘッド13のピン15に対応する位置にピン受穴25が設 けられている。 この印刷台23は、スライドテーブル22の上に載せられ、このスライドテー ブル22は、ガイドレール21に沿って図2において左右にスライド自在となっ ている。さらに、このスライドテーブル22にアクチュエータ28が連結され、 同テーブル22がガイドレール21に沿って図2に実線で示す位置と二点鎖線で 示す位置との間で移動される。
【0016】 印刷台23は、前記スライド台22に軸22aを支点として揺動自在に取り付 けられている。スライド台22の軸22aに支持された部分の図2において右側 からアーム24が同図において上側に延設されており、印刷台23が図2で実線 位置にあるとき、このアーム24の真上に当たる位置にエアシリンダ31が配置 されている。前記アーム24の図2において上側に、適当な傾斜角をもって板状 のシート受治具33を載せた傾斜台32が配置されている。また、印刷台23が 図2で右側の二点鎖線の位置に移動したとき、その真上に対応して印刷機29が 配置されている。
【0017】 前記アクチュエータ28により、印刷台23が図2で実線の位置に位置された とき、前記搬送ヘッド13が図1で二点鎖線で示す位置に移動し、ここからさら に下降し、その下面に保持したキャリアテープ付グリーンシートbを印刷台23 の上に載せる。このとき、ピン15が印刷台23のピン受穴25に嵌合され、こ れによって搬送ヘッド13及びキャリアテープ付グリーンシートbがピン15を 基準として印刷台23の上に載せられる。その後、図2に示す印刷台23の上面 が吸引孔26、26…を通して負圧に維持され、そこにキャリアテープ付グリー ンシートbを保持すると共に、搬送ヘッド13のピン15が引き込まれる。この 間、前述のようにして、カッター18で次のキャリアテープ付グリーンシートb が裁断され、その後、搬送ヘッド13が図1で実線で示す位置に戻り、その裁断 したキャリアテープ付グリーンシートbを保持する。
【0018】 キャリアテープ付グリーンシートbを載せた印刷台23は、前記アクチュエー タ28によってガイドレール21上を図2に二点鎖線で示す位置まで移動され、 そこで導電ペースト等を用いて、キャリアテープ付グリーンシートbのグリーン シート表面に所定の電極パターンが印刷される。印刷台23は、前記アクチュエ ータ28によってガイドレール21上を図2に実線で示す位置まで戻される。こ こで、図3に示すように、前記エアシリンダ31のプランジャが伸び、それがア ーム24を下方に押して、印刷台23を同図において二点鎖線で示す位置から実 線で示すように傾ける。このとき、図2に示す前記吸引孔26、26の開口部を 大気圧より若干高い圧力とすることによって、キャリアテープ付グリーンシート bが印刷台23の傾斜に沿って滑り落ち、その脇の傾斜台32の上に載せた板状 のシート受治具33に受けられる。板状のシート受治具33は、突起状のストッ パを有し、前記印刷済みのキャリアテープ付グリーンシートbを所定の位置に受 ける。
【0019】 その後、エアシリンダ31のプランジャが元位置に復帰することで、印刷台2 3が復帰して、スライドテーブル22の上に水平に置かれ、ここで前述と同様に して次のキャリアテープ付グリーンシートbの供給を受ける。 前記キャリアテープ付グリーンシートbを載せたシート受治具33は、搬送機 34で図示しない乾燥位置に搬送され、印刷された導電ペーストが乾燥される。
【0020】 印刷機において前述のようにして電極パターンが印刷されたキャリアテープ付 グリーンシートbは、乾燥の後、前記の搬送機34によって、シート受治具33 ごと図4に示すシート反転機へ送られる。 このシート反転機において、前記シート受治具33の導入部となるのは、治具 受台35であり、この治具受台35の上にシート受治具33が動かないように保 持される。この治具受台35は、その一端側が軸37を支点として揺動自在に支 持されていると共に、その他端側にエアシリンダー36が連結され、同エアシリ ンダー36のプランジャーの延伸動作によって、治具受台35が軸37を支点と して揺動される。
【0021】 治具受台35の軸ピン37側に隣接して、シート反転台38が配置されている 。このシート反転台38は、その上面を負圧に維持することができるとともに、 突出、引き込み自在なストッパ40と位置決めピン39、39とを備えている。 また、このシート反転台38の一端側は、駆動軸41aを介して回転駆動機構4 1に連結されており、回転駆動機構41によって、図4に示す位置から、矢印で 示すように、時針方向に180°反転できるようになっている。
【0022】 シート反転台38が図4において実線に示す位置にあるとき、ストッパ40を シート反転台38の上面から突出させると共に、位置決めピン39、39を引き 込めた状態で、前記治具受台35を図4で示すように傾けると、シート受治具3 3のキャリアテープ付グリーンシートbがその上からシート反転台38の上に滑 り落ち、ストッパ40で所定の位置に停止される。前記位置決めピン39、39 は、ストッパ40で停止されたキャリアテープ付グリーンシートbの位置決め孔 の位置に対応する位置に設けられており、同グリーンシートbがシート反転台3 8の上に乗った時点で、これら位置決めピン39、39がシート反転台38の上 面から突出され、さらにキャリアテープ付グリーンシートbの位置決め孔に挿入 されて、同キャリアテープ付グリーンシートbを所定の位置に固定する。これと 同時に、シート反転台38の上面が負圧となり、キャリアテープ付グリーンシー トbが同上面上に保持される。
【0023】 シート反転台38の駆動軸41a側に隣接して、シート受台42が配置されて いる。このシート受台42は、その上面を負圧に維持することができると共に、 前記シート反転台38の位置決めピン39、39に対応して、ピン受穴43を備 えている。 前記のようにして、キャリアテープ付グリーンシートbを上面に保持したシー ト反転台38は、そのストッパー40が引き込まれ、さらに回転駆動機構41に よって、図4に実線で示す位置から、その駆動軸41aを支点として180°反 転される。そうすると、その上のキャリアテープ付グリーンシートbが180° 反転した状態、つまりキャリアテープ側が上側となった状態でシート受台42の 上に載せられる。またこのとき、シート反転台38側の位置決めピン39がシー ト受台42側の突起受穴43に嵌合し、キャリアテープ付グリーンシートbをシ ート受台42の所定の位置に位置決めする。その後、シート反転台38のキャリ アテープ付グリーンシートbに対する保持が解除されると共に、シート受台42 の上面の保持が行なわれ、続いて回転駆動機構41により、シート反転台38が 図4に実線で示す位置に戻される。これにより、シート受台42上に反転したキ ャリアテープ付グリーンシートbが残る。
【0024】 このシート反転機側と後述する積層台48側との間に、リニア駆動レール47 が配置され、このリニア駆動レール47に沿って前記シート受台42と積層機側 の積層台48との間を往復する搬送ヘッド44が設けられている。この搬送ヘッ ド44は、前記搬送ヘッド13と同様のものであり、昇降駆動部45を介して前 記リニア駆動レール47に取り付けられている。また、搬送ヘッド44は、前記 シート受台42のピン受け孔43の位置に対応してピン46を有する。このピン 46は、エアシリンダー46aによって搬送ヘッド44の下面から突出したり引 き込んだりすることができる点も、前記搬送ヘッド13と同様である。。
【0025】 前述のようにして、シート受台42上にキャリアテープ付グリーンシートbが 反転して載せられ、その後シート反転台38が図4に実線で示す元の位置の戻っ たとき、前記搬送ヘッド44は、リニア駆動レール47の図4において左側に移 動し、昇降駆動部45によって下降され、キャリアテープ付グリーンシートaの 上に乗る。そして、ピン46が突出され、このピン46の先端がキャリアテープ 付グリーンシートbの位置決め孔を通してその下のシート受台42のピン受穴4 3に僅かに入る。これによって、キャリアテープ付グリーンシートbが位置決め 孔を基準として、保持される。その後、シート受台42の上面の負圧が解除され ると共に、搬送ヘッド44が昇降駆動部45によって上昇され、続いてリニア駆 動レール47上を積層機側に移動する。
【0026】 図6に示すように、積層台48は、その上面に多数の保持孔51、51…を有 し、この吸引孔51、51…を通してグリーンシートの載置面である上面を負圧 として、その上に裁断されたキャリアテープ付グリーンシートbを保持できるよ うになっている。さらに、この吸引孔51、51…を囲んで、前記搬送ヘッド4 4のピン46に対応する位置に位置決ピン49が設けられている。この位置決ピ ン49は、ごく低いものであるが、図6に示すエアシリンダ50で積層台48の 上面から引き込むことができるようになっている。
【0027】 図4と図5に示されたように、この積層台48は、スライドレール55に沿っ て水平方向に移動自在なスライダ56の上に固定され、スライダ56には、それ を前記スライドレール55に沿って往復駆動するためのアクチュエータ57が連 結されている。さらにこのスライドレール55のアクチュエータ57側には、プ レス機52が配置されており、スライドレール55を跨ぐように配置された門形 フレーム54に加圧プレス53が設置さている。
【0028】 前記搬送ヘッド44が図4で二点鎖線で示す位置に移動し、ここから更に下降 し、その下面に保持したキャリアテープ付きグリーンシートbを積層台48の上 に載せる。このとき、積層台48は、図5で示す位置にある。また、この積層台 48の位置決めピン49は突出しており、これに搬送ヘッド44のピン46の先 端が当たる。
【0029】 その後、図7に示す積層台48の上面の吸引孔51、51…を通して、その上 面が負圧になると共に、これによって積層台48の上にキャリアテープ付きグリ ーンシートbが載せられる。このとき、前記位置決めピン49にキャリアテープ 付きグリーンシートbの位置決め孔eが嵌合され、これを基準として同キャリア テープ付きグリーンシートbが積層台48上に載置される。
【0030】 キャリアテープ付きグリーンシートが1枚積層台に載置されたら、前記アクチ ュエータ57によって、積層台48がプレス機52側に搬送される。加圧プレス 53が作動し、門型フレーム54の陰にある同加圧プレス53のラムにより、積 層台48上のグリーンシートの積層体が仮圧着される。ラムは、積層台48の位 置決めピンを避けるようにグリーンシートをキャリアテープが付いたまま仮圧着 する。
【0031】 仮圧着が終わったキャリアテープ付きグリーンシートは、アクチュエータ57 によって、積層台48ごと再び図5に示す位置に移動する。図7で示すように、 保持チャック61でキャリアテープdの端を保持し、キャリアテープdをグリー ンシートbから剥がしていく。これによって、グリーンシートbのみが積層台4 8に残る。
【0032】 この間、前述のようにして、シート反転台38で次のキャリアテープ付きグリ ーンシートbがシート受け台42の上に載せられ、その後、搬送ヘッド44が図 4で実践で示す位置に戻り、その反転されたキャリアテープ付きグリーンシート bを保持する。
【0033】 さらにこの間に、前記搬送ヘッド44が図4で二点鎖線で示す位置に移動し、 ここから更に下降し、その下面に保持したキャリアテープ付きグリーンシートb を積層台48の上に載せる。以下、前述の操作を繰り返しながら、次々と必要な 回数だけ、キャリアテープ付きグリーンシートbが積層台48の上に運ばれ、積 層、仮圧着、キャリアテープ剥離が行われる。
【0034】 所定の枚数のグリーンシートが所定順序で積層台48の上で積層、仮圧着され たら、図5に示す位置に移動し、エアシリンダー50によって積層台48の上面 から位置決めピン49が引き込められ、圧着した積層体cが取り出される。取り 出された積層体cは次の本圧着工程に回される。
【0035】 この場合のグリーンシートの積層順序は、個々の積層チップコンデンサにおい て、各々図8で示された積層順序となるように積層されるのは言うまでもない。 なお、以上説明した実施例は、積層セラミックコンデンサの製造に本考案を適 用したものであるが、積層セラミックインダクタや積層セラミックLCフィルタ 等の製造についても、印刷パターン等が異なるだけで、同様にして本考案の印刷 積層方法と装置を適用することが可能である。
【0036】
【考案の効果】
以上説明した通り、本考案によれば、積層機のプレス機のサイクルタイムが速 く、効率良くグリーンフィルムの積層が行えるグリーンシートの印刷積層装置を 提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における裁断機と印刷機の部分
の要部側面である。
【図2】同実施例における印刷機の部分の平面図であ
る。
【図3】同実施例における印刷機の部分の要部側面図で
ある。
【図4】同実施例における反転機と積層機の部分を示す
側面図である。
【図6】同実施例における積層機の積層台の概略斜視図
である。
【図5】同実施例における積層機の部分を示す斜視図で
ある。
【図7】同実施例における積層機の積層台の概略側面図
である。
【図8】積層セラミックコンデンサを製造するためのグ
リーンシートの積層順序の例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
44 搬送ヘッド 48 積層台 52 プレス機 55 ガイドレール 56 スライダ 57 アクチュエータ d グリーンシート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 グリーンシート積層装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例における裁断機と印刷機の部分
の要部側面である。
【図2】同実施例における印刷機の部分の平面図であ
る。
【図3】同実施例における印刷機の部分の要部側面図で
ある。
【図4】同実施例における反転機と積層機の部分を示す
側面図である。
【図6】同実施例における積層機の積層台の概略斜視図
である。
【図5】同実施例における積層機の部分を示す斜視図で
ある。
【図7】同実施例における積層機の積層台の概略側面図
である。
【図8】積層セラミックコンデンサを製造するためのグ
リーンシートの積層順序の例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】 44 搬送ヘッド 48 積層台 52 プレス機 55 ガイドレール 56 スライダ 57 アクチュエータ d グリーンシート

Claims (1)

    【整理番号】 0030483−01 【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の印刷パターンが印刷され、裁断さ
    れたグリーンシートを積層する装置において、グリーン
    シートをキャリアフィルムごと搬送ヘッドで保持し、搬
    送する搬送手段と、該搬送手段で搬送されるグリーンシ
    ートを載せる積層台と、該積層台上に載せたグリーンシ
    ートを圧縮するプレス機と、該プレス機と前記前記搬送
    ヘッドからグリーンシートを受ける位置との間で積層台
    を往復移動させる移動手段とを備えることを特徴とする
    グリーンシート積層装置。
JP571592U 1992-01-18 1992-01-18 グリーンシート積層装置 Pending JPH0558217U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP571592U JPH0558217U (ja) 1992-01-18 1992-01-18 グリーンシート積層装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP571592U JPH0558217U (ja) 1992-01-18 1992-01-18 グリーンシート積層装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0558217U true JPH0558217U (ja) 1993-08-03

Family

ID=11618819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP571592U Pending JPH0558217U (ja) 1992-01-18 1992-01-18 グリーンシート積層装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0558217U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100828488B1 (ko) 박막적층체의 제조방법 및 제조장치
JP2504277B2 (ja) 積層型セラミック電子部品用セラミックグリ―ンシ―トの製造方法および装置
TWI419183B (zh) A method for producing a sheet laminate, and a manufacturing apparatus for a sheet laminate
US8657987B2 (en) Manufacturing apparatus for manufacturing electronic monolithic ceramic components
JPH02162710A (ja) 積層コンデンサの製造方法
JPH07120603B2 (ja) セラミックグリーンシートの積層方法および装置
TW548666B (en) Apparatus and method for laminating blank, and method for manufacturing laminated ceramic electronic part
JP3086385B2 (ja) 積層型電子部品の積層方法及びその装置
JP3283091B2 (ja) セラミックグリーンシート積層方法及び装置
JPH06255814A (ja) セラミックグリーンシート搬送方法及びそれに使用するマニプレーター
JPH0558217U (ja) グリーンシート積層装置
JP3321513B2 (ja) 積層型電子部品の製造方法及びその装置
JPH1071611A (ja) セラミックグリーンシート積層方法及び装置
JP3489445B2 (ja) 積層体の製造方法及び積層体の製造装置
JP3435060B2 (ja) セラミックグリーンシート積層装置及び積層方法
JP3111232B2 (ja) セラミックグリーンシートの積層方法及び装置
JPH05237829A (ja) グリーンシート裁断積層圧着装置
JPH05182859A (ja) グリーンシート印刷積層方法とその装置
JPH1015929A (ja) セラミックグリーンシート積層方法と装置
JPH0710277A (ja) セラミックグリーンシート積層方法
JPH071428A (ja) 積層セラミック部品の製造方法とその装置
JPH08244019A (ja) セラミックグリーンシートの積層方法
JPH0558216U (ja) 積層セラミック電子部品の積層装置
JPH0711933Y2 (ja) セラミックグリーンシートの搬送用トレイ
JPS639677B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19980224