JPH0558045U - 靴収納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は一足分の靴を収納し、あるいは取
り出しするのが容易な靴収納箱を提供する。 【構成】 この考案の靴収納箱は、長さ方向の一方の側
面が開口した矩形状の箱体1 の前記開口部2 の底板側に
ヒンジ3 を介して外方に開く蓋板4 を取り付け、前記蓋
板4 の裏面でその巾方向の両端にそれぞれクランク片5,
5 を突設し、前記一対のクランク片5,5 の端部と前記箱
体1 内部で底板6 上に配設した可動底板7の両側面8,8
との間にそれぞれロッド9,9 を枢着し、前記蓋板4 を開
くと前記可動底板7 がクランク片5,5 およびロッド9,9
を介して前記底板6 上を摺動してその一部が前記開口部
2 から箱体1 外に表出するように構成したものである。 【効果】 この考案の靴収納箱は、蓋板の開閉に連動し
て箱体内の可動底板が前後に摺動するため靴の収納や取
り出しが容易にできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、靴収納箱に係り、さらに詳細に述べれば１足分の靴を収納し得る とともに、その収納や取り出しが容易な靴収納箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

このように１足分の靴を収納する物としては、従来から靴購入時に靴を収納す る厚紙製で蓋付きの箱や、布やビニール製の袋等がある。また、多くの靴を収納 する物としては靴箱（下駄箱）がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記した紙製の箱は、持ちはこびに便利なように小さめにできているため、靴 を収納する場合靴を互い違いに向けて収納しないと入れにくく、加えて箱は長時 間の使用に耐えず壊れ易く、また袋の場合は長時間入れて置くと靴が蒸れてかび たり中で靴が重なり合って汚れると言う問題があった。下駄箱は多くの靴を収納 することができるが、そのために多くの人が利用するため、入れ場が無いと靴の 上に靴を置くと言ったような不心得者のために、気にいっている靴が汚れたり型 崩れしたりして不愉快な思いをすることが多い。

【０００４】 この考案は、前記した問題点を解決するために、一足の靴を単独で収容し得る 剛性を有し、この箱の蓋板を開けることで靴の載っている可動底板が開口側に摺 動して靴の取りだしを容易にするとともに靴の収納をも容易なものにした靴収納 箱を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記したこの考案の目的は、長さ方向の一方の側面が開口した矩形状の箱体の 前記開口部底板側にヒンジを介して外方に開く蓋板を取り付け、前記蓋板の裏面 でその巾方向の両端にそれぞれクランク片を突設し、前記一対のクランク片の端 部と前記箱体内部で底板上に配設した可動底板の両側面との間にそれぞれロッド を枢着し、前記蓋板を開くと前記可動底板がクランク片およびロッドを介して底 板上を摺動してその一部が前記開口部から箱体外に表出するように構成させるこ とで達成できる。

【０００６】

【作用】

この考案の靴収納箱は、蓋板を外方に開くと前記蓋板とロッドを介して枢着し た靴を載せるための可動底板が、底板上を摺動してその一部が箱体の開口部から 外に表出する。前記蓋板を閉めると、その一部が箱体の開口部から外に表出して いた可動底板が、前記ロッドで押されて箱体内に戻入する。

【０００７】

【実施例】

この考案の実施例について図面を参照して詳細に説明する。 先ずこの考案の基本構成は、図１および図２に示すように、箱体1 は例えば合 成樹脂を材料にして射出成形法で成形する。前記箱体1 を構成する天井板11はそ の中央に補強用の絞り部20を形成し、その裏側に突縁21,21 を設け前記箱体1 を 構成する両側板15,15 と端板22との間に前記突縁21,21 を嵌合させて前記天井板 11を嵌合固着する。両側板15,15 の内側には後述する可動底板7 の浮き上がりを 防止するため、その上面に対接する一対の押さえ突片23,23 をそれぞれ突設し、 長さ方向の一方の側面が開口した矩形状の前記箱体1 の前記開口部2 側には前記 両側板15,15 の端縁下方から一対のブラケット25,25 が突出している。

【０００８】 蓋板4 は、その上側縁中央部分を切欠き、該蓋板4 を開く際の手掛け部10を形 成する。前記蓋体4 の裏面上側の内縁に箱体1 を構成する天井板11に近接した位 置の開口部2 側裏面に穿孔した一対の係止孔12,12 に嵌入して前記蓋板4 の閉蓋 状態を保持する一対の係止突起付きロック片13,13 を取付ける。前記蓋板4 の裏 面には図５、図７、図８に示すように突縁26を形成し、前記突縁26の下部部分に 外方にむけて軸杆27を設け、箱体1 のブラケット25,25 の軸孔に該軸杆27を挿通 してヒンジ3 を構成し、箱体1 に対し蓋板4 が外方に開くように取り付ける。前 記蓋板4 の裏面下方でその巾方向の両端にそれぞれ一対のクランク片5,5 を突設 し、前記一対のクランク片5,5 の端部と前記箱体1 の内部で底板6 上に配設した 可動底板7 の両側面8,8 との間にぞれぞれ一対のロッド9,9 をピン28,28 および 29,29 で枢着し、前記蓋板4 を開くと前記可動底板7 がクランク片5,5 およびロ ッド9,9 を介して前方に引かれ前記開口部2 から箱体1 外に底板6 上を摺動して その一部が前記開口部2 から箱体1 の外に表出するように構成する。

【０００９】 前記箱体1 の底板6 は、図３および図４に示すように、その巾方向の両側に可 動底板7 の巾方向の両側でその下面側に突出した一対の凸条14,14 が係合して摺 動時の案内をする側板15,15 に並行な一対の溝16,16 を形成し、底板6 の全底面 が棚板等に当たらないようにするために裏面の各角部に合わせて４個の据え置き 脚30を取り付ける。

【００１０】 前記可動側板7 は、図５、図６および図７に示すようにその中央部に一辺に箱 体取り出し用の凹部31を有するほぼ正方形の凹み部17を形成し、該凹み部17内に 、薄形の箱体18の内部に乾燥または脱臭剤38を収納し、細長い多数個の通気孔32 を穿設した箱形の蓋19を取り付けて収容する。なお、この箱体18および蓋19は、 図９に示すように前記凹み部17内に後記蓋19を取り付けた状態で嵌着しうる大き さの薄形の箱体18と、この箱体18のいずれか一方の対向側板の上縁中央部から若 干上方に突出しさらに前記側板より若干外方に突出した係止部33,33 を突入係止 する係止孔34,34 を側板と天板との角部分に形成し、前記天板には細長い多数個 の通気孔32を穿設した箱形の蓋19とで構成する。なお、前記凹み部17内に蓋19を 取り付けた箱体18を収容した際、前記可動底板7 の上面24と蓋19の上面とがフラ ットになるようにし、また可動底板7 の前方の両側には前記クランク片5,5 を逃 げるための一対の切欠き35,35 を形成し、同じく可動底板7 の前側縁には上方に 突出したストッパーの役目をする突縁36を設け、下面には補強用の桟37を形成す る。

【００１１】 この考案の靴収納箱は以上のように構成したもので、以下この靴収納箱の使用 例について説明する。

【００１２】 靴の収納にあたっては、図３に示すように蓋板4 をヒンジ3 を中心に反時計方 向に回動させてほぼ水平に至るまで開く。前記蓋板4 が開く過程で、クランク片 5,5 とロッド9,9 を介して結合した可動底板7 が開口部2 側に底板6 上を摺動し その約１／４程度が箱体1 から外方に表出する。

【００１３】 ここで、靴Ａをかかと側を外にして箱体1 内に入るよう前記可動底板7 上に載 せる。この後、蓋板4 を前記ヒンジ3 を中心に時計方向に回動させると、前記可 動底板7 は靴をその上に載せたままクランク片5,5 とロッド9,9 を介して箱体1 内に押し込まれる。蓋板4 が垂直に至るとそのロック片13,13 が係止孔12,12 と 係合して外力を加えないと開かない程度にきつく閉まる。

【００１４】 前記可動側板7 の凹み部17内には箱体18とこれと嵌着する蓋19との中に乾燥剤 または脱臭剤38が入っているので臭気を無くすとともに、かびの発生を防止する 。乾燥剤または脱臭剤38は、時間の経過にともないその効果が減少した場合には 取り出し交換することで効果の継続が計れる。

【００１５】 一足ずつ靴を収納したこの考案の靴収納箱は、積み重ねてもつぶれることが無 く、収容した靴は前面の透明な蓋板4 側から蓋板4 を開かなくっても確認するこ とができる。

【００１６】 靴の取り出しは、図２に示す状態から蓋板4 を図３および図７に示すようにヒ ンジ3 を中心に反時計方向に回動させることで、前記と同様に可動底板7 が開口 部2 側に移動するとともに、蓋板4 と可動底板7 がともに水平な状態となるので 、靴Ａの箱体1 内からの取り出しを容易にする。

【００１７】

【考案の効果】

請求項１記載の靴収納箱は、蓋板の開閉に連動して箱体内の可動底板が前後に 摺動するため靴の収納や取り出しが容易にできる。

【００１８】 請求項２記載の靴収納箱は、蓋を閉めた時にロックできるので都合がよい。

【００１９】 請求項３記載の靴収納箱は、蓋板の開閉に連動して箱体内の可動底板の摺動時 にこれが蛇行することがないので、箱内でひっかかって蓋板が開閉できなくなる と言うようなことがない。

【００２０】 請求項４記載の靴収納箱は、靴の脱臭や乾燥が靴収納とともにでき、可動底板 にでこぼこが生じないので、靴を載せるのに支障にならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の靴収納箱の一実施例を示す斜視図

【図２】図１のＡ−Ａ断線における断面図

【図３】図１のＢ−Ｂ断線における蓋板を回動開いた状
態の断面図

【図４】図１のＣ−Ｃ断線における断面図

【図５】蓋板と可動底板との結合関係を示す斜視図

【図６】可動底板に設けた脱臭剤または乾燥剤入れ箇所
の断面図

【図７】図３のＤ−Ｄ断線における断面図

【図８】蓋板と可動底板との結合関係を示す一部を裁除
した拡大平面図

【図９】乾燥剤または防臭剤収納箱の斜視図

【符号の説明】

1 箱体 2 開口部 3 ヒンジ 4 蓋板 5 クランク片 6 底板 7 可動底板 8 側面 9 ロッド 10 手掛け部 11 天井板 12 係止孔 13 ロック片 14 凸条 15 側板 16 溝 17 凹み部 18 箱 19 蓋 20 絞り部 21 突縁 22 端板 23 突片 38 防臭剤または乾燥剤

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 靴一足を収納することができる独立した
   靴収納箱において、長さ方向の一方の側面が開口した矩
   形状の箱体1 の開口部2 の底板側にヒンジ3を介して外
   方に開く蓋板4 を取り付け、前記蓋板4 の裏面でその巾
   方向の両端にそれぞれクランク片5,5 を突設し、前記一
   対のクランク片5,5 の端部と前記箱体1 内部で底板6 上
   に配設した可動底板7 の両側面8,8 との間にそれぞれロ
   ッド9,9 を枢着し、前記蓋板4 を開くと前記可動側板7
   がクランク片5,5 およびロッド9,9 を介して前記底板6
   上を摺動してその一部が前記開口部2 から箱体1 外に表
   出するように構成した靴収納箱。
2. 【請求項２】 前記蓋板4 はその上側縁中央部を切欠
   き、該蓋板4 を開く際の手掛け部10を形成するととも
   に、前記蓋板4 の裏面上側の内縁に箱体1 を構成する天
   井板11に近接した位置の開口側裏面に穿孔した係止孔1
   2,12 に嵌合して前記蓋板4 の閉蓋状態を保持する一対
   のロック片13,13 を突設したことを特徴とする請求項１
   記載の靴収納箱。
3. 【請求項３】 前記底板6 は、その巾方向の両側に前記
   可動底板7 の巾方向の両側でその下面側に突出した凸条
   14,14 が係合して摺動時の案内をする側板15,15 に並行
   な溝16,16 を形成したことを特徴とする請求項１および
   ２記載の靴収納箱。
4. 【請求項４】 前記可動底板7 には、その中央部に凹み
   部17を形成し、乾燥または脱臭剤38を収納した箱18の開
   口部に通気孔32の明いた蓋19を嵌合して装着したことを
   特徴とする請求項１乃至３記載の靴収納箱。