JPH055785U - 乗客コンベアの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 起動操作が簡単かつ安全に行なえる乗客コン
ベアの制御装置を提供する。 【構成】 起動スイッチ４、４ａの継続的投入で起動す
るタイマＴと、起動スイッチ４、４ａの投入からタイマ
Ｔの接点Ｔａ、Ｔｂが閉成する時点まで鳴動する警報ブ
ザーＢＺと、接点Ｔａ、Ｔｂの閉成で乗客コンベアを起
動する起動回路９、９ａ、１０、１０ａ、１１を設けて
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は乗客コンベアの制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の乗客コンベアの制御装置における起動順序は、乗客のないことを確認後 、上下の乗降口近傍に設けられている警報用キースイッチを専用キーの操作で警 報ブザーを鳴らし、その後起動用キースイッチを専用キーの操作で希望する運転 方向に起動させるものであった。しかしこの制御装置では、警報ブザーを鳴動さ せずに起動スイッチの操作だけで乗客コンベアが起動できるので、安全上の問題 があり、特開昭４９−１１６７８５号公報に警報用キースイッチを操作しなけれ ば起動できない乗客コンベアの制御装置が開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術は、警報用キースイッチと起動用キースイッチの双方を専用キ ーで操作しないと、乗客コンベアが起動できないため、手間がかかり面倒であっ た。特に、スーパ及びデパートの管理者より毎朝開店前に１０数台の乗客コンベ アを起動させるのに時間がかかる。また、起動時の操作が煩わしいという苦情が あった。

【０００４】 本考案の目的は、起動操作が簡単かつ安全に行なえる乗客コンベアの制御装置 を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、起動スイッチの投入で希望の運転方向に 起動する乗客コンベアの制御装置において、前記起動スイッチの継続的投入で起 動され、かつ、所定時間後閉成する接点を有するタイマと、前記起動スイッチの 投入開始時点から前記接点が閉成する時点まで鳴動を続ける警報ブザーと、前記 接点の閉成で前記乗客コンベアを起動する起動回路とを備えた構成となっている 。

【０００６】

【作用】

本考案はこのように構成されているので、起動スイッチを継続的に投入するこ とで警報ブザーが鳴動するとともに、所定時間後に希望の運転方向に乗客コンベ アを起動できるので、起動操作が簡単かつ安全に行なえる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

【０００８】 図において、上下乗降口１の外デッキ２に非常停止釦３と起動用キースイッチ ４が設けられ、この起動用キースイッチ４は図示しない専用キーによって、右回 転させれば閉成する接点４ａと、左回転させれば閉成する接点４ｂとで構成され ており、本実施例では専用キーの右回転で乗客コンベアのステップ５及びハンド レール６は上昇方向に、また、専用キーの左回転で下降方向に運転されるものと する。上昇運転確認用リレー７は接点４ａに接続され常開接点７ａ〜７ｃを有し 、また、下降運転確認用リレー８は接点４ｂに接続され常開接点８ａ〜８ｃを有 する。常開接点７ｂと８ｂは並列に接続され、その接続点はタイマＴに接続され 、このタイマＴは起動されて所定時間後閉成する接点Ｔａ、Ｔｂを有している。 上昇運転指令用リレー９は常開接点９ａ、９ｂ、常閉接点９ｃ、９ｄを有し、下 降運転指令用リレー１０は常開接点１０ａ、１０ｂ、常閉接点１０ｃ、１０ｄを 有している。また、上昇運転指令用リレー９、常開接点７ｃ、Ｔａ、常閉接点１ ０ｃはそれぞれ直列に接続され、直列接続された常開接点７ｃ、Ｔａと並列に常 開接点９ｂが接続され上昇運転指令用リレー９の自己保持を行なう。また、下降 運転指令用リレー１０、常開接点８ｃ、Ｔｂ、常閉接点９ｃはそれぞれ直列に接 続され、直列接続された常開接点８ｃ、Ｔｂと並列に常開接点１０ｂが接続され 下降運転指令用リレー１０の自己保持を行なっている。また、直列接続された常 開接点７ａ、常閉接点９ｄと直列接続された常開接点８ａ、常閉接点１０ｄとは 並列に接続され、その接続点は警報ブザーＢＺに接続されている。ステップ５及 びハンドレール６を運転させる起動回路１１は、接続される常開接点９ａ、１０ ａの閉成によって運転方向を選択している。Ｐ、Ｎは電源である。

【０００９】 次に動作について説明を行なう。

【００１０】 ステップ５及びハンドレール６を上昇運転させる場合、図示しない専用キーを 起動用キースイッチ４に挿入し右回転すると、接点４ａが閉成し、Ｐ−４ａ−７ −Ｎの回路で上昇運転確認用リレー７が付勢し、Ｐ−７ａ−９ｄ−ＢＺ−Ｎの回 路で警報ブザーＢＺの鳴動が始まる。また、Ｐ−７ｂ−Ｔ−Ｎの回路でタイマＴ が起動される。ここで起動用キースイッチに挿入した図示しない専用キーを右回 転のまま保持し所定時間経過すると、タイマＴの常開接点Ｔａが閉成し、Ｐ−７ ｃ−Ｔａ−１０ｃ−９−Ｎの回路で上昇運転指令用リレー９が付勢し、さらに、 図示しない専用キーを起動用キースイッチ４から外しても、Ｐ−９ｂ−１０ｃ− ９−Ｎの回路で上昇運転指令用リレー９が自己保持される。また、常閉接点９ｄ が解放するので、Ｐ−７ａ−９ｄ−ＢＺ−Ｎの回路が解放し、警報ブザーＢＺの 鳴動が止まるとともに、Ｐ−９ａ−１１−Ｎの回路でステップ５及びハンドレー ル６は上昇運転を開始する。一方下降運転については上昇運転と同様なので説明 を省略する。

【００１１】 本実施例によれば、起動用キースイッチの操作で警報ブザーの鳴動も乗客コン ベアの起動も行なえ、警報用キースイッチが不要となるとともに、運転操作盤が 小型となり、これにより、製作費が安価となるとともに、意匠面で向上が図れる 。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、起動スイッチを継続的に投入することで警報ブザーを鳴動さ せるとともに、所定時間後に希望の運転方向に乗客コンベアを起動できるので、 起動操作を簡単でかつ安全に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の要部を示す回路図である。

【図２】乗客コンベアの下部乗降口の斜視図である。

【符号の説明】

４ 起動用キースイッチ Ｔ タイマ Ｔａ、Ｔｂ タイマＴの接点 ＢＺ 警報ブザー ９ 上昇運転指令用リレー １０ 下降運転指令用リレー １１ 起動回路

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 起動スイッチの投入で希望の運転方向に
   起動する乗客コンベアの制御装置において、前記起動ス
   イッチの継続的投入で起動され、かつ、所定時間後閉成
   する接点を有するタイマと、前記起動スイッチの投入開
   始時点から前記接点が閉成する時点まで鳴動を続ける警
   報ブザーと、前記接点の閉成で前記乗客コンベアを起動
   する起動回路とを備えたことを特徴とする乗客コンベア
   の制御装置。