JPH0557440A - 溶接用ワイヤ送給制御装置ならびに溶接ロボツト - Google Patents
溶接用ワイヤ送給制御装置ならびに溶接ロボツトInfo
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- JPH0557440A JPH0557440A JP24842291A JP24842291A JPH0557440A JP H0557440 A JPH0557440 A JP H0557440A JP 24842291 A JP24842291 A JP 24842291A JP 24842291 A JP24842291 A JP 24842291A JP H0557440 A JPH0557440 A JP H0557440A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 柔らかい材質でもワイヤが座屈することな
く、一定速度でワイヤを送給することができる溶接用ワ
イヤ送給制御装置を提供することを目的とする。 【構成】 溶接トーチ側に配置したプルモータ(2)を
定速度制御するプルモータ定速度制御手段(13、1
4、15、16)と、そのプルモータ(2)のモータ電
流を検出するモータ電流検出手段(20)と、そのプル
モータ(2)のモータ電流がプルモータ(2)の速度に
対応して定められた一定値になるようにワイヤリール側
に配置したプッシュモータ(4)の速度を制御するプッ
シユモータ速度制御手段(17、18、19、21)と
を備えていることを特徴とする。
く、一定速度でワイヤを送給することができる溶接用ワ
イヤ送給制御装置を提供することを目的とする。 【構成】 溶接トーチ側に配置したプルモータ(2)を
定速度制御するプルモータ定速度制御手段(13、1
4、15、16)と、そのプルモータ(2)のモータ電
流を検出するモータ電流検出手段(20)と、そのプル
モータ(2)のモータ電流がプルモータ(2)の速度に
対応して定められた一定値になるようにワイヤリール側
に配置したプッシュモータ(4)の速度を制御するプッ
シユモータ速度制御手段(17、18、19、21)と
を備えていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消耗性電極または溶加
材として溶加ワイヤを送給するプッシュプル方式ワイヤ
送給制御装置ならびに溶接ロボットに関するものであ
る。
材として溶加ワイヤを送給するプッシュプル方式ワイヤ
送給制御装置ならびに溶接ロボットに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】消耗性電極または溶加ワイヤを送給する
際、ことにワイヤがアルミニウムのように柔らかい材質
の場合、ワイヤの直径が例えば0.6mmなどと極めて
細い場合、あるいは溶接トーチとワイヤリールの側にお
いたワイヤ送給モータとをつなぐコンジットケーブルが
例えば10mにおよぶなど長い場合では、一般に用いら
れているワイヤリールの側においた1個のワイヤ送給モ
ータだけでは、ワイヤを送給するときワイヤが溶接部に
到達する途中で座屈して、ワイヤが送給できなくなる。
際、ことにワイヤがアルミニウムのように柔らかい材質
の場合、ワイヤの直径が例えば0.6mmなどと極めて
細い場合、あるいは溶接トーチとワイヤリールの側にお
いたワイヤ送給モータとをつなぐコンジットケーブルが
例えば10mにおよぶなど長い場合では、一般に用いら
れているワイヤリールの側においた1個のワイヤ送給モ
ータだけでは、ワイヤを送給するときワイヤが溶接部に
到達する途中で座屈して、ワイヤが送給できなくなる。
【0003】この様な事態に対して従来は図3に示すよ
うに、トーチ1の近くにワイヤ送給モータ2を配置し
て、一定速度でワイヤ7を送給するように制御し、ワイ
ヤリール3側に定トルク制御のモータ4を配置した構成
の、所謂、プッシュプル方式ワイヤ送給制御装置が採用
されている。なお、図中の5は送給モータ制御装置、6
はワイヤ7を溶接トーチに案内するコンジットケーブル
である。
うに、トーチ1の近くにワイヤ送給モータ2を配置し
て、一定速度でワイヤ7を送給するように制御し、ワイ
ヤリール3側に定トルク制御のモータ4を配置した構成
の、所謂、プッシュプル方式ワイヤ送給制御装置が採用
されている。なお、図中の5は送給モータ制御装置、6
はワイヤ7を溶接トーチに案内するコンジットケーブル
である。
【004】また、多関節溶接ロボットのアーム先端にト
ーチ1を保持して溶接するときには、多くの場合図4に
示すように、ロボット8の途中のアーム9にワイヤ送給
モータ4(プッシュモータ)を搭載して、トーチ1とプ
ッシュモータ4との間のコンジットケーブル6を短くす
るように図っている。なお、図中の11はロボット8か
ら離れた位置に置いたワイヤリール3を保持するスタン
ド、12はロボットアーム9上のプッシュモータ4から
ワイヤリール3の間でワイヤ7を案内するコンジットケ
ーブルである。しかし、そのようにしておいても、溶接
するためにロボットの先端アーム10を自在に、かつ急
速に動かすと、コンジットケーブル6は激しく屈曲し、
それに対応してワイヤ7がコンジットケーブル6内にお
いて引っ張られたり緩んだりするので、トーチ1の先端
から送り出されるワイヤ7の送給速度が変動し、また、
屈曲するコンジットケーブル6内でのワイヤ送給抵抗も
変化する。そこで、先端アーム10に取り付けられたト
ーチ1にプルモータ2を組込み、定速度送給することが
考えられる。しかし、溶接作業の邪魔になるので、先端
アーム10には、大型で大容量のモータは配置できな
い。
ーチ1を保持して溶接するときには、多くの場合図4に
示すように、ロボット8の途中のアーム9にワイヤ送給
モータ4(プッシュモータ)を搭載して、トーチ1とプ
ッシュモータ4との間のコンジットケーブル6を短くす
るように図っている。なお、図中の11はロボット8か
ら離れた位置に置いたワイヤリール3を保持するスタン
ド、12はロボットアーム9上のプッシュモータ4から
ワイヤリール3の間でワイヤ7を案内するコンジットケ
ーブルである。しかし、そのようにしておいても、溶接
するためにロボットの先端アーム10を自在に、かつ急
速に動かすと、コンジットケーブル6は激しく屈曲し、
それに対応してワイヤ7がコンジットケーブル6内にお
いて引っ張られたり緩んだりするので、トーチ1の先端
から送り出されるワイヤ7の送給速度が変動し、また、
屈曲するコンジットケーブル6内でのワイヤ送給抵抗も
変化する。そこで、先端アーム10に取り付けられたト
ーチ1にプルモータ2を組込み、定速度送給することが
考えられる。しかし、溶接作業の邪魔になるので、先端
アーム10には、大型で大容量のモータは配置できな
い。
【0005】このプッシュプル方式で、トーチ1側のモ
ータ2を小型にするに適した制御方式として、例えば特
公昭62−36789号公報が知られている。この制御
方式では、トーチ1側の小容量のプルモータ2は速度制
御を行なっており、そのプルモータ2の電機子電流に比
例したトルク値で大容量のプッシュモータ4を駆動制御
している。
ータ2を小型にするに適した制御方式として、例えば特
公昭62−36789号公報が知られている。この制御
方式では、トーチ1側の小容量のプルモータ2は速度制
御を行なっており、そのプルモータ2の電機子電流に比
例したトルク値で大容量のプッシュモータ4を駆動制御
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この制御方式
を急速に動く多関節型溶接ロボット8に適用すると、コ
ンジットケーブル6の屈曲によって生じるワイヤ送給経
路の長さの変化は例えば10cm以内の比較的小さい値
であるが、それによって生じる負荷変化、または屈曲に
よってコンジットケーブル6とワイヤ7の接触状態が変
化することによる送給抵抗変化によって生じるプルモー
タ2にかかる負荷変化は相当大きい。従って、コンジッ
トケーブル6内でのワイヤ7の経路が少し変化してもプ
ルモータ2のトルクは大きく変わるので、それに対応し
てプッシュモータ4のトルクが大きく変わり、プッシュ
モータ4の速度が大きく変化することになり、結果的に
は、送給経路の僅かな変化に対してしばしばプッシュモ
ータ4側のワイヤ送給が過剰応答を生じる。その結果、
ハンチング現象を生じているプッシュモータ4に小容
量、小型のプルモータ2が引っ張られて、定速度送給が
できなくなったり、またアルミニウムなどの柔らかいワ
イヤを送給しているときには、プッシュモータ4でワイ
ヤ7を押し出し過ぎて座屈するなどの不都合を生じる。
を急速に動く多関節型溶接ロボット8に適用すると、コ
ンジットケーブル6の屈曲によって生じるワイヤ送給経
路の長さの変化は例えば10cm以内の比較的小さい値
であるが、それによって生じる負荷変化、または屈曲に
よってコンジットケーブル6とワイヤ7の接触状態が変
化することによる送給抵抗変化によって生じるプルモー
タ2にかかる負荷変化は相当大きい。従って、コンジッ
トケーブル6内でのワイヤ7の経路が少し変化してもプ
ルモータ2のトルクは大きく変わるので、それに対応し
てプッシュモータ4のトルクが大きく変わり、プッシュ
モータ4の速度が大きく変化することになり、結果的に
は、送給経路の僅かな変化に対してしばしばプッシュモ
ータ4側のワイヤ送給が過剰応答を生じる。その結果、
ハンチング現象を生じているプッシュモータ4に小容
量、小型のプルモータ2が引っ張られて、定速度送給が
できなくなったり、またアルミニウムなどの柔らかいワ
イヤを送給しているときには、プッシュモータ4でワイ
ヤ7を押し出し過ぎて座屈するなどの不都合を生じる。
【0007】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、柔らかい材質でもワイヤが座屈することな
く、一定速度でワイヤを送給することができる溶接用ワ
イヤ送給制御装置を提供することにある。
点を解消し、柔らかい材質でもワイヤが座屈することな
く、一定速度でワイヤを送給することができる溶接用ワ
イヤ送給制御装置を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、溶接用ワイヤ送給制
御装置に適した小型の溶接ロボットを提供することにあ
る。
御装置に適した小型の溶接ロボットを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、溶接トーチ側に配置したプルモータを定
速度制御するプルモータ定速度制御手段と、そのプルモ
ータのモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、そ
のプルモータのモータ電流がプルモータの速度に対応し
て定められた一定値になるようにワイヤリール側に配置
したプッシュモータの速度を制御するプッシュモータ速
度制御手段とを備えていることを特徴とするものであ
る。
に、本発明は、溶接トーチ側に配置したプルモータを定
速度制御するプルモータ定速度制御手段と、そのプルモ
ータのモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、そ
のプルモータのモータ電流がプルモータの速度に対応し
て定められた一定値になるようにワイヤリール側に配置
したプッシュモータの速度を制御するプッシュモータ速
度制御手段とを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0010】上記目的を達成するために、さらに本発明
は、ロボットアームに設けたトーチに消耗電極または溶
加ワイヤを送給して溶接する溶接ロボットにおいて、前
記ロボットアームに消耗電極または溶加ワイヤを送給す
るためのプッシュモータとプルモータとを設けたことを
特徴とするものである。
は、ロボットアームに設けたトーチに消耗電極または溶
加ワイヤを送給して溶接する溶接ロボットにおいて、前
記ロボットアームに消耗電極または溶加ワイヤを送給す
るためのプッシュモータとプルモータとを設けたことを
特徴とするものである。
【0011】
【作用】もともとプルモータとほぼ同じ速度でワイヤを
送給するプッシュモータの速度を、プルモータの負荷変
動をプルモータの電流で検知し、その結果に基づいて少
量変化させる。この少量の速度調整によつてコンジット
ケーブル内のワイヤ送給経路長さの変化、屈曲による送
給抵抗変化を十分に補うので、プッシュモータはハンチ
ングを生じることなく、小型、小容量のプルモータの定
速度制御が行なわれる。そのため、動作信頼性の高い溶
接用ワイヤ送給制御装置を提供することができる。
送給するプッシュモータの速度を、プルモータの負荷変
動をプルモータの電流で検知し、その結果に基づいて少
量変化させる。この少量の速度調整によつてコンジット
ケーブル内のワイヤ送給経路長さの変化、屈曲による送
給抵抗変化を十分に補うので、プッシュモータはハンチ
ングを生じることなく、小型、小容量のプルモータの定
速度制御が行なわれる。そのため、動作信頼性の高い溶
接用ワイヤ送給制御装置を提供することができる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を図とともに説明する。
図1は実施例に係る溶接用ワイヤ送給制御装置の回路構
成図である。この実施例では、直径1.2mmのアルミ
ニウム合金を用いてMIG溶接する多関節ロボットの例
を示している。
図1は実施例に係る溶接用ワイヤ送給制御装置の回路構
成図である。この実施例では、直径1.2mmのアルミ
ニウム合金を用いてMIG溶接する多関節ロボットの例
を示している。
【0013】図中のM1はトーチ側に配置した定速度で
ワイヤ送給する小型、小容量のプルモータ2、M2は多
関節ロボットの途中のアームに配置したプッシュモータ
4、13は速度計、14はワイヤ送給速度指令器、15
は積分器、16はモータ駆動回路、17は速度計、18
は積分器、19はモータ駆動回路、20は抵抗、21は
補償信号発生器である。
ワイヤ送給する小型、小容量のプルモータ2、M2は多
関節ロボットの途中のアームに配置したプッシュモータ
4、13は速度計、14はワイヤ送給速度指令器、15
は積分器、16はモータ駆動回路、17は速度計、18
は積分器、19はモータ駆動回路、20は抵抗、21は
補償信号発生器である。
【0014】前記プルモータ2には速度計13が取り付
けられており、その出力信号V1を減算、ワイヤ送給速
度指令器14からのワイヤ送給速度指令信号Vwを加算
した結果を積分器15で積分する。その結果をモータ駆
動回路16に入力して、フィードバック制御によりプル
モータ2を定速度制御している。このようにしてプルモ
ータ2は、ワイヤ送給速度指令信号Vwに対応した一定
速度に精度良く保持される。
けられており、その出力信号V1を減算、ワイヤ送給速
度指令器14からのワイヤ送給速度指令信号Vwを加算
した結果を積分器15で積分する。その結果をモータ駆
動回路16に入力して、フィードバック制御によりプル
モータ2を定速度制御している。このようにしてプルモ
ータ2は、ワイヤ送給速度指令信号Vwに対応した一定
速度に精度良く保持される。
【0015】一方、フッシュモータ4も速度計17が取
り付けられており、その出力信号V2を減算、ワイヤ送
給速度指令器14からのワイヤ送給速度指令信号Vwを
加算した結果を積分器18で積分する。その結果をモー
タ駆動回路19に入力して、フィードバック制御により
プッシュモータ4を定速度制御している。これと同時
に、積分器18には抵抗20で検出されたプルモータ2
のモータ電流(電機子電流)に比例した信号Imが加算
されるとともに、補償信号発生器21からの補償信号I
cが減算されて、積分器18に入力される。
り付けられており、その出力信号V2を減算、ワイヤ送
給速度指令器14からのワイヤ送給速度指令信号Vwを
加算した結果を積分器18で積分する。その結果をモー
タ駆動回路19に入力して、フィードバック制御により
プッシュモータ4を定速度制御している。これと同時
に、積分器18には抵抗20で検出されたプルモータ2
のモータ電流(電機子電流)に比例した信号Imが加算
されるとともに、補償信号発生器21からの補償信号I
cが減算されて、積分器18に入力される。
【0016】前記補償信号Icは、考え方としては軽負
荷状態でプルモータ2が稼動しているときのモータ電流
に相当するもので、事前に次のようにして求めた値を、
補償信号発生器21から出力するように設定されてい
る。まず、プッシュモータ4の送給ローラを外し、曲が
りを比較的少なくした状態のコンジットケーブル6にワ
イヤ7がフリーな状態で入るようにし、プルモータ2な
らびにトーチ1を通るようにする。そしてプルモータ2
のみで定速度送給するときのワイヤ送給速度とプルモー
タ2のモータ電流との関係を求める。
荷状態でプルモータ2が稼動しているときのモータ電流
に相当するもので、事前に次のようにして求めた値を、
補償信号発生器21から出力するように設定されてい
る。まず、プッシュモータ4の送給ローラを外し、曲が
りを比較的少なくした状態のコンジットケーブル6にワ
イヤ7がフリーな状態で入るようにし、プルモータ2な
らびにトーチ1を通るようにする。そしてプルモータ2
のみで定速度送給するときのワイヤ送給速度とプルモー
タ2のモータ電流との関係を求める。
【0017】図2中の曲線(a)はコンジットケーブル
6の曲がりを比較的少なくした状態、曲線(b)はコン
ジットケーブル6の曲がりを比較的大きくした状態、曲
線(c)はコンジットケーブル6も外し、ワイヤ7をフ
リーな状態でいきなりプルモータ2の送給ローラに入れ
て、トーチ1を通るようにした状態のワイヤ送給速度と
プルモータ2のモータ電流との関係を示す特性曲線であ
る。なお、補償信号発生器21はマイクロコンピュータ
やデジタル記憶素子から構成され、前述の曲線(a)と
曲線(c)の値を参考にして、(d)のような曲線を概
略模擬した出力信号を形成している。
6の曲がりを比較的少なくした状態、曲線(b)はコン
ジットケーブル6の曲がりを比較的大きくした状態、曲
線(c)はコンジットケーブル6も外し、ワイヤ7をフ
リーな状態でいきなりプルモータ2の送給ローラに入れ
て、トーチ1を通るようにした状態のワイヤ送給速度と
プルモータ2のモータ電流との関係を示す特性曲線であ
る。なお、補償信号発生器21はマイクロコンピュータ
やデジタル記憶素子から構成され、前述の曲線(a)と
曲線(c)の値を参考にして、(d)のような曲線を概
略模擬した出力信号を形成している。
【0018】次にこのワイヤ送給制御装置の動作につい
て説明する。溶接作業時には、ワイヤ送給速度指令信号
Vwによって希望するワイヤ送給速度に設定する。しか
し、溶接ロボット8の動きによって、コンジットケーブ
ル6の中を通るワイヤ7の経路が変化するので、それに
伴いプルモータ2に掛かる負荷状態が変わり、プルモー
タ2のモータ電流が変化し、その変化に対応した分だけ
プッシュモータ4のワイヤ送給速度が増減する。
て説明する。溶接作業時には、ワイヤ送給速度指令信号
Vwによって希望するワイヤ送給速度に設定する。しか
し、溶接ロボット8の動きによって、コンジットケーブ
ル6の中を通るワイヤ7の経路が変化するので、それに
伴いプルモータ2に掛かる負荷状態が変わり、プルモー
タ2のモータ電流が変化し、その変化に対応した分だけ
プッシュモータ4のワイヤ送給速度が増減する。
【0019】このようにして、プルモータ2の入口およ
びプルモータ2の近傍のコンジットケーブル6の中でワ
イヤ7は常に軽くプルモータ2によって引っ張られる状
態を保つようになるので、プルモータ2には定速度送給
を乱すほどの負荷は掛からず、そのためにトーチ出口ワ
イヤ送給速度が極めて安定した状態に保持できる。
びプルモータ2の近傍のコンジットケーブル6の中でワ
イヤ7は常に軽くプルモータ2によって引っ張られる状
態を保つようになるので、プルモータ2には定速度送給
を乱すほどの負荷は掛からず、そのためにトーチ出口ワ
イヤ送給速度が極めて安定した状態に保持できる。
【0020】また、プルモータ2のモータ電流の変化に
よるプッシュモータ4の速度調整幅は最大でも設定され
たワイヤ送給速度指令信号Vwの25%止まりになるよ
うに感度調整している。このためアルミニウムなどのよ
うな柔らかいワイヤを送給しても、また細いワイヤを送
給しても、プッシュモータ4がワイヤ7を送給し過ぎて
ワイヤ7が座屈するようなことはない。
よるプッシュモータ4の速度調整幅は最大でも設定され
たワイヤ送給速度指令信号Vwの25%止まりになるよ
うに感度調整している。このためアルミニウムなどのよ
うな柔らかいワイヤを送給しても、また細いワイヤを送
給しても、プッシュモータ4がワイヤ7を送給し過ぎて
ワイヤ7が座屈するようなことはない。
【0021】前記実施例ではMIG溶接の場合について
説明したが、本発明はTIG溶接にも適用することがで
きる。図5はTIG溶接に適用した場合の一部概略図で
ある。図中の31はトーチ、32はワイヤ、33はプル
モータ、34はTIGトーチ、35は母材、36はTI
G溶接電源、37は加熱電源である。この実施例におい
てもてワイヤ32の送給にプルモータ33とプッシッモ
ータ(図示せず)が使用され、それの速度制御は前記図
1で説明したのと同様の構成、動作になっているので、
それらの説明は省略する。
説明したが、本発明はTIG溶接にも適用することがで
きる。図5はTIG溶接に適用した場合の一部概略図で
ある。図中の31はトーチ、32はワイヤ、33はプル
モータ、34はTIGトーチ、35は母材、36はTI
G溶接電源、37は加熱電源である。この実施例におい
てもてワイヤ32の送給にプルモータ33とプッシッモ
ータ(図示せず)が使用され、それの速度制御は前記図
1で説明したのと同様の構成、動作になっているので、
それらの説明は省略する。
【0022】なお、図1では電気回路的に構成した溶接
用ワイヤ送給制御装置について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、例えばマイクロコンピュ
ータを用いてワイヤの送給速度を制御することもでき
る。
用ワイヤ送給制御装置について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、例えばマイクロコンピュ
ータを用いてワイヤの送給速度を制御することもでき
る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、多関節溶接ロボット8
先端の溶接トーチ1に小型、小容量のプルモータ2を組
み込んでプッシュプル送給方式を構成することができ、
ロボット8の先端アーム10が激しく動いても、トーチ
先端からのワイヤ送給の速度を極めて安定に保持するこ
とが出来る。そのため、本発明をMIG溶接に適用した
場合にはアーク状態をより安定化することができる。ま
たホットワイヤTIG溶接では広い範囲の設定ワイヤ送
給速度が要求され、アーク状態安定のためにワイヤ送給
速度の高い安定性が要求されるが、本発明のワイヤ送給
速度制御装置を用いると、トーチ先端からのワイヤ送給
速度は極めて安定しているので、ホットワイヤTIG溶
接が十分に安定して実施できる。
先端の溶接トーチ1に小型、小容量のプルモータ2を組
み込んでプッシュプル送給方式を構成することができ、
ロボット8の先端アーム10が激しく動いても、トーチ
先端からのワイヤ送給の速度を極めて安定に保持するこ
とが出来る。そのため、本発明をMIG溶接に適用した
場合にはアーク状態をより安定化することができる。ま
たホットワイヤTIG溶接では広い範囲の設定ワイヤ送
給速度が要求され、アーク状態安定のためにワイヤ送給
速度の高い安定性が要求されるが、本発明のワイヤ送給
速度制御装置を用いると、トーチ先端からのワイヤ送給
速度は極めて安定しているので、ホットワイヤTIG溶
接が十分に安定して実施できる。
【0024】また従来のプッシュプル送給方式のワイヤ
送給速度制御装置のように、プッシュモータがトルク制
御では、プッシュモータから見てワイヤリール側の負荷
状態の変化、例えばワイヤリールの重みや慣性、ワイヤ
リールまでのコンジットケーブルがプッシュモータの速
度に影響し、プルモータにまでその影響がおよぶことが
ある。しかし、本発明によれば十分に大きい容量のプッ
シュモータを速度制御するので、ワイヤリール側の負荷
状態がプルモータに影響をおよぶことがなく、動作信頼
性の向上が図れる。
送給速度制御装置のように、プッシュモータがトルク制
御では、プッシュモータから見てワイヤリール側の負荷
状態の変化、例えばワイヤリールの重みや慣性、ワイヤ
リールまでのコンジットケーブルがプッシュモータの速
度に影響し、プルモータにまでその影響がおよぶことが
ある。しかし、本発明によれば十分に大きい容量のプッ
シュモータを速度制御するので、ワイヤリール側の負荷
状態がプルモータに影響をおよぶことがなく、動作信頼
性の向上が図れる。
【図1】本発明の実施例に係る溶接用ワイヤ送給速度制
御装置の回路構成図である。
御装置の回路構成図である。
【図2】ワイヤ送給速度とプルモータ電流との関係を示
す特性図である。
す特性図である。
【図3】従来のプッシュプル送給方式ワイヤ送給装置の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図4】溶接用ワイヤ送給速度制御装置を搭載した溶接
ロボットの概略構成図である。
ロボットの概略構成図である。
【図5】本発明をホットワイヤTIG溶接に適用した場
合を示す一部概略構成図である。
合を示す一部概略構成図である。
1 トーチ 2、M1、33 プルモータ 4、M2 プッシュモータ 5 送給制御装置 6 コンジットケーブル 7、32 ワイヤ 8 多関節ロボット 9 途中アーム 10 先端アーム 13 速度計 14 ワイヤ送給速度指令器 15 積分器 16 モータ駆動回路 17 速度計 18 積分器 19 モータ駆動回路 20 抵抗 21 補償信号発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明賀 俊治 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日立 株式会社呉研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 溶接トーチ側に配置したプルモータを定
速度制御するプルモータ定速度制御手段と、 そのプルモータのモータ電流を検出するモータ電流検出
手段と、 そのプルモータのモータ電流がプルモータの速度に対応
して定められた一定値になるようにワイヤリール側に配
置したプッシュモータの速度を制御するプッシユモータ
速度制御手段とを備えていることを特徴とする溶接用ワ
イヤ送給制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載において、前記プッシュモ
ータ速度制御手段は、プッシュモータの速度に比例した
信号と、プルモータの速度に対応して定められた出力信
号と、プルモータのモータ電流に比例したモータ電流信
号と、プルモータの速度比例信号とに基づいて形成した
信号により、プッシュモータの速度をフィードバック制
御するように構成されていることを特徴とする溶接用ワ
イヤ送給制御装置。 - 【請求項3】 ロボットアームに設けたトーチに消耗電
極または溶加ワイヤを送給して溶接する溶接ロボットに
おいて、前記ロボットアームに消耗電極または溶加ワイ
ヤを送給するためのプッシュモータとプルモータとを設
けたことを特徴とする溶接ロボット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24842291A JP3288057B2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 溶接用ワイヤ送給制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24842291A JP3288057B2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 溶接用ワイヤ送給制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0557440A true JPH0557440A (ja) | 1993-03-09 |
JP3288057B2 JP3288057B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=17177893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24842291A Expired - Fee Related JP3288057B2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 溶接用ワイヤ送給制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3288057B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101243197B1 (ko) * | 2010-07-21 | 2013-03-13 | (주)유림콘트롤 | 펜슬형 인두기 |
JP2015066560A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 株式会社ダイヘン | ワイヤ送給装置 |
JP2021049548A (ja) * | 2019-09-25 | 2021-04-01 | 株式会社ダイヘン | 送給制御装置、ワイヤ送給システム、および、溶接システム |
-
1991
- 1991-09-03 JP JP24842291A patent/JP3288057B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101243197B1 (ko) * | 2010-07-21 | 2013-03-13 | (주)유림콘트롤 | 펜슬형 인두기 |
JP2015066560A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 株式会社ダイヘン | ワイヤ送給装置 |
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