JP7008030B2 - ワイヤ送給装置及びアーク溶接装置 - Google Patents

ワイヤ送給装置及びアーク溶接装置 Download PDF

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Description

本発明は、溶接トーチへ溶接ワイヤを送給するワイヤ送給装置及びアーク溶接装置に関する。
消耗電極式のアーク溶接システムは、溶接ワイヤをワイヤ供給源から溶接トーチへ送給するワイヤ送給装置と、電源装置とを備える。プッシュプル方式のワイヤ送給装置は、ワイヤリール、パックワイヤ等のワイヤ供給源から溶接ワイヤを溶接トーチへ押し出すプッシュフィーダと、溶接ロボットのアーム等に設けられており、プッシュフィーダによって押し出された溶接ワイヤを引き込み、溶接トーチへ送給するプルフィーダとを備える。通常、プッシュフィーダはトルク制御、プルフィーダは速度制御される(例えば、特許文献1)。
特開2006-907号公報
しかしながら、特許文献1においては、プッシュフィーダをトルク制御しているため、ワイヤ送給速度の応答性が悪く、プル側の送給速度が急激に変動した場合、プッシュ側がプル側の送給速度変化に追従できず、溶接ワイヤの滑り、座屈等が発生するという問題があった。特に、溶接ワイヤの高速送給が必要な大電流溶接において、この問題が顕著になる。また、溶接ワイヤ経路の状態、ワイヤ径に応じて、プッシュ側のトルク調整が必要である。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所要の速度で溶接ワイヤを安定的に溶接トーチへ送給することができるワイヤ送給装置及びアーク溶接装置を提供することにある。
本発明に係るワイヤ送給装置は、溶接ワイヤをワイヤ供給源から溶接トーチへ送給するワイヤ送給装置であって、前記ワイヤ供給源及び前記溶接トーチの間に配され、前記ワイヤ供給源から供給される溶接ワイヤを一時的に収容し、収容された溶接ワイヤを前記溶接トーチへ供給する中間ワイヤ供給源と、前記ワイヤ供給源の溶接ワイヤを前記中間ワイヤ供給源へ送給する第1送給部と、前記中間ワイヤ供給源に収容された溶接ワイヤを前記溶接トーチへ送給する第2送給部と、前記第1送給部及び前記第2送給部による溶接ワイヤの送給をそれぞれ速度制御する送給制御部とを備える。
本発明にあっては、第1送給部及び第2送給部によるワイヤ送給が共に速度制御されるため、基本的に第2送給部に対する第1送給部の送給速度の追従遅れの問題は発生せず、ワイヤ送給の高応答性を実現することができる。また、第1送給部及び第2送給部間に中間ワイヤ供給源を備えるため、第1送給部及び第2送給部を高精度で同期させる必要が無く、所要の速度で溶接ワイヤを安定的に溶接トーチへ送給することができる。更に、本発明に係るワイヤ送給装置にあっては、トルク制御に必要とされるトルク調整が不要である。
本発明に係るワイヤ送給装置は、前記送給制御部は、前記第1送給部及び前記第2送給部による溶接ワイヤの送給速度が略同一になるように、各送給部による送給を速度制御する。
本発明にあっては、第1送給部及び第2送給部による溶接ワイヤの送給速度が略同一であるため、当該送給速度で溶接ワイヤを安定的に溶接トーチへ送給することができる。
本発明に係るワイヤ送給装置は、前記中間ワイヤ供給源に収容された溶接ワイヤの収容量を検出する検出部を備え、前記送給制御部は、前記検出部の検出結果に基づいて、所定量の溶接ワイヤが前記中間ワイヤ供給源に収容されるように前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度を補正する。
本発明にあっては、中間ワイヤ供給源に所定量の溶接ワイヤが収容されるように、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が補正される。従って、第1送給部及び第2送給部による溶接ワイヤの送給速度に差異が生じても、中間ワイヤ供給源に所定量の溶接ワイヤが確保され、溶接ワイヤを安定的に溶接トーチへ供給することができる。
本発明に係るワイヤ送給装置は、前記所定量は上限値及び下限値を有し、前記送給制御部は、前記検出部にて検出された収容量が前記上限値よりも大きい場合、前記収容量及び前記上限値の差分に応じて、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が小さくなるように送給速度を補正し、前記検出部にて検出された収容量が前記下限値よりも小さい場合、前記収容量及び前記下限値の差分に応じて、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が大きくなるように送給速度を補正する。
本発明にあっては、所定の下限値以上及び上限値以下の溶接ワイヤが中間ワイヤ供給源に確保される。溶接ワイヤの収容量が上限値より大きくなった場合、第1送給部による送給速度が小さくなり、収容量が抑えられる。逆に溶接ワイヤの収容量が下限値より小さくなった場合、第1送給部による送給速度が大きくなり、収容量が増大する。
本発明に係るワイヤ送給装置は、前記送給制御部は、前記検出部にて検出された収容量が前記下限値以上、かつ前記上限値以下である場合、前記収容量の変化率が正であるとき、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が小さくなるように補正し、前記収容量の変化率が負であるとき、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が大きくなるように補正する。
本発明にあっては、所定の下限値以上かつ上限値以下の溶接ワイヤが中間ワイヤ供給源にある場合、溶接ワイヤの収容量は現時点の収容量で安定化する。従って、中間ワイヤ供給源に収容される溶接ワイヤの収容量が振動するようなことは無く、中間ワイヤ供給源における溶接ワイヤの収容状態を安定化させることができ、溶接ワイヤを安定的に溶接トーチへ供給することができる。
本発明に係るアーク溶接装置は、上記ワイヤ送給装置と、該ワイヤ送給装置によって母材へ送給される溶接ワイヤに溶接電流を供給する電源装置とを備え、溶接ワイヤの先端部及び被溶接部間にアークを発生させて前記母材を溶接する。
本発明にあっては、所要の速度で溶接ワイヤを安定的に溶接トーチへ送給し、母材をアーク溶接することができる。
本発明に係るアーク溶接装置は、前記電源装置は、並列接続される第1電源及び第2電源を備え、前記送給制御部は、前記第1電源に設けられており、前記第1送給部による送給を速度制御する第1制御部と、前記第2電源に設けられており、前記第2送給部による送給を速度制御する第2制御部とを備え、前記第2電源は、前記第2送給部による溶接ワイヤの送給速度を示す速度情報を前記第1電源へ送信する送信部を備え、前記第1電源は、前記第2電源から送信された速度情報を受信する受信部を備え、前記第1制御部は、前記受信部にて受信した速度情報に基づいて、前記第1送給部による送給を速度制御する。
本発明にあっては、電源装置は、並列接続された少なくとも2つの電源、即ち第1電源及び第2電源を備え、第1電源に設けられた第1制御部は第1送給部を速度制御し、第2電源に設けられた第2制御部は第2送給部を速度制御する。第2電源は、第2送給部による溶接ワイヤの送給速度を示す速度情報を第1電源へ送信し、第1電源は、第2電源から送信された速度情報を受信する。第1制御部は、当該速度情報に基づいて、第1送給部を速度制御する。従って、送給部へ速度指令を出力するポートが各電源に一つしか設けられていない構成であっても、第1送給部及び第2送給部による溶接ワイヤの送給をそれぞれ速度制御することができる。
本発明によれば、所要の速度で溶接ワイヤを安定的に溶接トーチへ送給することができる。
実施形態1に係るアーク溶接システムの一構成例を示す模式図である。 実施形態1に係る中間ワイヤ供給源及び電源装置の一構成例を示す模式図である。 実施形態2に係る中間ワイヤ供給源及び電源装置の一構成例を示す模式図である。 送給速度の補正方法を示す模式図である。 収容量検出部にて検出される棒部材の回転角度と、送給速度の補正量との関係を示すグラフである。 収容量検出部にて検出される棒部材の回転角度の変化率と、送給速度の補正量との関係を示すグラフである。 実施形態2に係る送給制御部の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態3に係るアーク溶接システムの一構成例を示す模式図である。 実施形態3に係る第1制御部及び第2制御部の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態4に係るアーク溶接システムの一構成例を示す模式図である。
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るアーク溶接システムの一構成例を示す模式図である。本実施形態に係るアーク溶接システムは、消耗電極式のガスシールドアーク溶接機であり、溶接ロボット1と、ロボット制御装置2と、ワイヤ供給源3と、ワイヤ送給装置4と、電源装置5とを備える。
溶接ロボット1は、母材Aのアーク溶接を自動で行うものである。溶接ロボット1は、床面の適宜箇所に固定される基部11を備える。基部11には、複数のアーム12が図示しない軸部を介して回転可能に連結している。先端側に連結されたアーム12の先端部には、溶接トーチ13が保持されている。アーム12の連結部分にはモータが設けられており、モータの回転駆動力によって軸部を中心に各アーム12が回転する。モータの回転はロボット制御装置2によって制御されている。ロボット制御装置2は、各アーム12を回転させることによって、母材Aに対して溶接トーチ13を上下前後左右に移動させることができる。また、各アーム12の連結部分には、アーム12の回転位置を示す信号をロボット制御装置2へ出力するエンコーダが設けられており、ロボット制御装置2は、エンコーダから出力された信号に基づいて、溶接トーチ13の位置を認識する。
溶接トーチ13は、銅合金等の導電性材料からなり、溶接対象の母材Aへ溶接ワイヤWを案内すると共に、アークの発生に必要な溶接電流を供給する円筒形状のコンタクトチップを有する。コンタクトチップは、その内部を挿通する溶接ワイヤWに接触し、溶接電流を溶接ワイヤWに供給する。また、溶接トーチ13は、コンタクトチップを囲繞する中空円筒形状をなし、先端の開口から母材Aへシールドガスを噴射するノズルを有する。シールドガスは、アークによって溶融した母材A及び溶接ワイヤWの酸化を防止するためのものである。シールドガスは、例えば炭酸ガス、炭酸ガス及びアルゴンガスの混合ガス、アルゴン等の不活性ガス等である。
ワイヤ供給源3は、溶接トーチ13へ溶接ワイヤWを繰り出し可能に収容している。溶接ワイヤWは、例えばソリッドワイヤであり、その直径は0.8mm以上1.6mm以下であり、消耗電極として機能する。ワイヤ供給源3は、螺旋状に巻かれた状態でペールパックに収容されたパックワイヤ、あるいはワイヤリールに巻回されたリールワイヤである。
ワイヤ送給装置4は、ワイヤ供給源3及び溶接トーチ13の間に配され、ワイヤ供給源3から供給される溶接ワイヤWを一時的に収容し、収容された溶接ワイヤWを溶接トーチ13へ供給する中間ワイヤ供給源41を備える。
図2は、実施形態1に係る中間ワイヤ供給源41及び電源装置5の一構成例を示す模式図である。中間ワイヤ供給源41は、送給経路内における各部のワイヤ送給速度の相違を吸収すると共に、溶接トーチ13側における溶接ワイヤWの送給負荷を低減させるものである。中間ワイヤ供給源41は、溶接ワイヤWを収容する中空略直方体の筐体41aを有する。筐体41aの側面には、ワイヤ供給源3から供給された溶接ワイヤWが導入される入口部41bが形成され、筐体41aの上面部には、筐体41aの内部に収容された溶接ワイヤWを送出する出口部41cが形成されている。筐体41aに引き込まれた溶接ワイヤWは入口部41b及び出口部41cの間で弧状に湾曲した状態で収容される。
ワイヤ供給源3と、中間ワイヤ供給源41の入口部41bとは、溶接ワイヤWが挿通する第1コンジットケーブル4aによって接続されている。筐体41a内部の入口部41bには、ワイヤ供給源3から溶接ワイヤWを引き出し、入口部41bを介して筐体41a内に溶接ワイヤWを押し出す第1送給部41dが設けられている。第1送給部41dは、入口部41bから導入された溶接ワイヤWを挟むことが可能な位置で対向する1対のローラを有する。少なくとも一方のローラは速度制御可能な第1モータ41eによって回転駆動される。
第1送給部41dは、例えば30m/分~100m/分以上の速度で溶接ワイヤWの送給を行うことができる。中間ワイヤ供給源41は、電源装置5から出力された速度指令信号が入力される入力ポート41fが設けられており、第1モータ41eは、入力ポート41fに入力された速度指令信号に応じた速度でローラを回転させる。第1モータ41eは、例えば図示しないエンコーダによってローラの回転速度を検出し、ローラの回転速度が、速度指令信号に応じた回転速度で回転するように動作する。
第1コンジットケーブル4aから入口部41bを介して筐体41a内部へ引き込まれた溶接ワイヤWは、任意形状に湾曲し、所定量の溶接ワイヤWが筐体41a内に収容される。図2に示す例では、溶接ワイヤWは、弧状に湾曲して収容されている。筐体41a内部には、溶接ワイヤWが所定の空間領域内に絡まらずに収容されるように、溶接ワイヤWを案内する部材を設けると良い。例えば、筐体41a内部の入口部41b及び出口部41cにはガイドローラ41gがそれぞれ設けられている。より具体的には、入口部41b側のガイドローラ41gは、第1送給部41dの出側に配されており、溶接ワイヤWを挟み、入口部41bから筐体41a内部へ案内可能な位置で対向する1対のローラを有する。出口部41c側のガイドローラ41gは、溶接ワイヤWを挟み、筐体41a内部から出口部41cへ案内可能な位置で対向する1対のローラを有する。なお、ガイドローラ41gは、第1モータ41eに同期して回転するモータによって回転駆動される構成であっても良いし、受動的に回転するものであっても良い。
また、ワイヤ送給装置4は、中間ワイヤ供給源41から溶接ワイヤWを引き出し、引き出された溶接ワイヤWを溶接トーチ13へ送給する第2送給部42を備える。第2送給部42は、例えば図1に示すように溶接ロボット1のアーム12に設けられている。第2送給部42は、溶接ワイヤWが挿通する第2コンジットケーブル4bによって中間ワイヤ供給源41の出口部41cに接続され、第3コンジットケーブル4cによって溶接トーチ13に接続されている。中間ワイヤ供給源41は、溶接ロボット1の近傍に並置されている。第2送給部42は、溶接ワイヤWを挟むことが可能な位置で対向する1対のローラを有し、各ローラを回転させることによって、中間ワイヤ供給源41から溶接ワイヤWを引き出し、引き出された溶接ワイヤWを溶接トーチ13へ送給する。少なくとも一方のローラは速度制御可能な第2モータ42aによって回転駆動される。第2送給部42は、例えば30m/分~100m/分以上の速度で溶接ワイヤWの送給を行うことができる。第2送給部42は、電源装置5から出力される速度指令信号によってローラを回転させる。第2モータ42aは、例えば図示しないエンコーダによってローラの回転速度を検出し、ローラの回転速度が、速度指令信号に応じた回転速度で回転するように動作する。
電源装置5は、給電ケーブルを介して、溶接トーチ13のコンタクトチップ及び母材Aに接続され、溶接電流を供給する給電部5aと、溶接ワイヤWの送給速度を制御する送給制御部5bと、第1送給部41d及び第2送給部42へそれぞれ速度指令信号を出力する第1速度指令出力部5c及び第2速度指令出力部5dとを備える。
給電部5aは、絶縁型のスイッチング電源であり、交流を所要の直流にAC/DC変換し、交直変換された直流を負荷へ供給する。具体的には、給電部5aは、PWM制御された直流電流を出力する電源回路、電源回路の動作を制御する信号処理部、電圧検出部、電流検出部等を備える。電圧検出部は、溶接トーチ13及び母材Aに印加される電圧を検出し、検出した電圧値を示す電圧値信号を信号処理部へ出力する。電流検出部は、例えば、電源装置5から溶接トーチ13を介して溶接ワイヤWへ供給され、アークを流れる溶接電流を検出し、検出した電流値を示す電流値信号を信号処理部へ出力する。信号処理部は、電圧値信号、電流値信号、溶接条件の設定値等に基づいて、電源回路をPWM制御するための信号を電源回路へ出力する。電源回路は、商用交流を交直変換するAC-DCコンバータ、交直変換された直流をスイッチングにより所要の交流に変換するインバータ回路、変換された交流を整流する整流回路等を備える。電源回路は、信号処理部から出力される信号に従ってインバータ回路をPWM制御し、所定の溶接電流及び電圧を溶接ワイヤWへ出力する。例えば、母材A及び溶接ワイヤW間には、周期的に変動する溶接電圧が印加され、溶接電流が通電する。なお、電源装置5には、制御通信線を介してロボット制御装置2から出力指示信号が入力されるように構成されており、給電部5aは、出力指示信号をトリガにして、電源回路に溶接電流の供給を開始させる。
送給制御部5bは、給電部5aが溶接電流の供給を開始した場合、溶接条件に応じた送給速度を示す速度指令信号を、第1速度指令出力部5c及び第2速度指令出力部5dから、第1送給部41d及び第2送給部42へそれぞれ出力させる。第1送給部41dへ出力される速度指令信号及び第2送給部42へ出力される速度指令信号は略同一であり、第1送給部41d及び第2送給部42は略同一速度で溶接ワイヤWを送給する。なお、第1送給部41d及び第2送給部42を構成するローラの径の差異等が存在するため、第1送給部41d及び第2送給部42へ出力される速度指令信号は必ずしも完全同一では無い。略同一の各速度指令信号には、溶接ワイヤWの滑り、座屈等の問題が発生せず、所定量の溶接ワイヤWが中間ワイヤ供給源41に収容される範囲において互いに異なるものも含まれる。
以上の通り、本実施形態1に係るワイヤ送給装置4及びアーク溶接装置によれば、電源装置5の送給制御部5bは、溶接条件に応じた略同一の速度指令信号を第1送給部41d及び第2送給部42へ出力し、第1及び第2送給部41d、42による溶接ワイヤWの送給を速度制御する。第1送給部41d及び第2送給部42は、電源装置5から出力された速度指令信号に従ってローラを回転させ、溶接ワイヤWを所要の速度で送給する。
従って、トルク制御で問題となる送給速度の追従遅れは発生せず、ワイヤ送給の高応答性を実現することができる。また、中間ワイヤ供給源41を備えるため、第1及び第2送給部41d、42による溶接ワイヤWを高精度に同期させる必要は無く、所要の速度で溶接ワイヤWを安定的に溶接トーチ13へ送給することができる。
また、溶接ワイヤWが入口部41b及び出口部41cの間で弧状に湾曲した状態で中間ワイヤ供給源41に収容される。従って、ループ状等、溶接ワイヤWを大きく曲げて筐体41a内に収容する場合に比べて、送給負荷を低減することができる。また収容する溶接ワイヤWをループ状にして収容する場合に比べて、筐体41aの内部構造を簡単化することができる。
更に、第1及び第2送給部41d、42を速度制御することによって、送給速度の差異を最小限に抑えることができ、筐体41aを小型化することができる。
更に、ワイヤ供給源3及び中間ワイヤ供給源41間における溶接ワイヤWの送給負荷が大きい場合であっても、中間ワイヤ供給源41から安定的に溶接トーチ13へ溶接ワイヤWを送給することができる。例えば、ワイヤ供給源3が溶接ロボット1から離れた位置に配され、第1コンジットケーブル4aが長いときも、溶接トーチ13へ安定的に溶接ワイヤWを送給することができる。
なお、実施形態1では、第1送給部41dを、中間ワイヤ供給源41の筐体41a内部に設ける例を説明したが、第1送給部41dと、中間ワイヤ供給源41とを別体で構成しても良い。別体の第1送給部41dの設置箇所は必ずしも限定されるものでは無く、ワイヤ供給源3に設けても良い。
また、中間ワイヤ供給源41を溶接ロボット1に並べ置く例を説明したが、中間ワイヤ供給源41の設置箇所は特に限定されるものでは無く、溶接ロボット1のアーム12に設けても良い。
また、本実施形態では、ワイヤ送給装置に一組の中間ワイヤ供給源41及び第1送給部41dを備える構成を説明したが、複数組みの中間ワイヤ供給源41及び第1送給部41dを備えても良い。
(実施形態2)
実施形態2に係るアーク溶接装置及びワイヤ送給装置204は、中間ワイヤ供給源241及び送給制御方法の詳細が実施形態1と異なるため、以下では主に上記相違点を説明する。その他の構成及び作用効果は実施形態1と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図3は、実施形態2に係る中間ワイヤ供給源241及び電源装置205の一構成例を示す模式図である。実施形態2に係る中間ワイヤ供給源241は、実施形態1と同様の筐体41aを備え、入口部41b、出口部41c、第1送給部41d、第1モータ41e、入力ポート41f、ガイドローラ41gが設けられている。
更に、中間ワイヤ供給源241は、溶接ワイヤWの収容量を検出する収容量検出部241hを備える。収容量検出部241hは、一端部が回転可能に固定された棒部材241iを備える。棒部材241iの他端部には、溶接ワイヤWの湾曲部分を挟む1対の曲率検出ローラ241jが回転可能に支持されている。溶接ワイヤWの収容量が増減すると、図3中二点鎖線で示すように筐体41a内に収容された溶接ワイヤWの曲率が変化し、棒部材241iが上記一端部を支点にして回転する。収容量検出部241hは、棒部材241iの回転位置を検出する回転位置センサであり、収容量検出部241hは、棒部材241iの回転位置を検出することによって、溶接ワイヤWの収容量を検出することができ、収容量を示す検出信号を、出力ポート241kを介して電源装置205へ出力する。
なお、回転位置センサを備えた収容量検出部241hは一例であり、溶接ワイヤWの収容量を、赤外線センサ等を用いて光学的に検出しても良い。また、収容された溶接ワイヤWに当接し、当該溶接ワイヤWの収容量に応じてオンオフするリミットスイッチを用いて収容量検出部241hを構成しても良い。
電源装置205は、実施形態1に係る電源装置5と同様、給電部5a、送給制御部5b、第1速度指令出力部5c、第2速度指令出力部5dを備え、更に、中間ワイヤ供給源241から出力された検出信号が入力される信号入力部205eを備える。電源装置205は、信号入力部205eに入力された検出信号に基づいて、第1送給部41dへの速度指令が示す送給速度を補正し、補正後の速度指令信号を第1送給部41dへ出力する。
<溶接ワイヤの収容量を所定量に近づける偏差制御>
図4は、送給速度の補正方法を示す模式図、図5は、収容量検出部241hにて検出される棒部材241iの回転角度と、送給速度の補正量との関係を示すグラフである。図5に示すグラフの横軸は、棒部材241iの回転角度を示し、縦軸は速度指令の補正量を示す。
図4に示すように棒部材241iの回転角度は、中間ワイヤ供給源241における溶接ワイヤWの収容量に応じて増減する。棒部材241iの回転角度は、溶接ワイヤWの収容量が増加すると小さくなり(図3及び図4中、時計回りに回転)、溶接ワイヤWの収容量が減少すると大きくなる(図3及び図4中、反時計回りに回転)。中間ワイヤ供給源241には所定量の溶接ワイヤWが収容される。所定量は、中間ワイヤ供給源241に収容されるべき溶接ワイヤWの収容量であり、下限値及び上限値を有する。つまり、所定量は一定の幅を有する。溶接ワイヤWの収容量が上限値と下限値との中間値であるときの棒部材241iの回転角度を0度とする。図4に示す目標角度範囲は、所定量に対応する棒部材241iの回転角度である。上限値に対応する棒部材241iの回転角度は、例えば-5度、下限値に対応する棒部材241iの回転角度は5度である。
送給制御部5bは、溶接ワイヤWの収容量が下限値より小さい場合、例えば棒部材241iの回転角度が5度以上である場合、第1送給部41dによる送給速度を増加させる。つまり、第1送給部41dのローラの回転数を増加させる。具体的には、送給制御部5bは、収容量検出部241hにて検出された棒部材241iの回転角度と、下限値に対応する角度との差分に比例する補正量(%)を算出する。そして、送給制御部5bは、補正前の送給速度、つまり、第2送給部42の送給速度に、補正量(%)を乗算して得た値を、当該送給速度に加算することによって、第1送給部41dの送給速度を補正する。送給制御部5bは、補正後の送給速度を示す速度指令信号を第1送給部41dへ出力する。
同様に、送給制御部5bは、溶接ワイヤWの収容量が上限値より大きい場合、例えば棒部材241iの回転角度が-5度以下である場合、第1送給部41dの送給速度を減少させる。つまり、第1送給部41dのローラの回転数を減少させる。具体的には、送給制御部5bは、収容量検出部241hにて検出された棒部材241iの回転角度と、下限値に対応する角度との差分に比例する補正量(%)を算出する。そして、送給制御部5bは、補正前の送給速度、つまり、第2送給部42の送給速度に負の補正量(%)を乗算し、乗算して得た値を、当該送給速度に加算することによって、第1送給部41dの送給速度を補正する。送給制御部5bは、補正後の送給速度を示す速度指令信号を第1送給部41dへ出力する。
送給制御部5bは、溶接ワイヤWの収容量が下限値以上、上限値以下である場合、つまり、棒部材241iの回転角度が目標角度範囲内にある場合、送給制御部5bは、当該回転角度に応じた送給速度の補正を行わない。言い換えると、送給制御部5bは、棒部材241iの回転角度と、目標となる角度、例えば0度との差分に基づく偏差制御を行わない。
<棒部材の回転角度の変化率に基づく安定化制御>
図6は、収容量検出部241hにて検出される棒部材241iの回転角度の変化率と、送給速度の補正量との関係を示すグラフである。図6に示すグラフの横軸は、棒部材241iの回転角度の変化率を示し、縦軸は速度指令の補正量を示す。送給制御部5bは、中間ワイヤ供給源241における溶接ワイヤWの収容量が所定量の範囲内にある場合、収容量の変化率に応じて、第1送給部41dによる溶接ワイヤWの送給速度を補正する。具体的には、棒部材241iの回転角度の変化率に正比例する補正量を算出する。そして、送給制御部5bは、補正前の送給速度、つまり第1送給部41dの送給速度に補正量(%)を乗算して得た値を、当該送給速度に加算することによって、第1送給部41dの送給速度を補正する。送給制御部5bは、補正後の送給速度を示す速度指令信号を第1送給部41dへ出力する。
次に、速度制御手順を説明する。
図7は、実施形態2に係る送給制御部5bの処理手順を示すフローチャートである。まず、送給制御部5bは、収容量検出部241hにて溶接ワイヤWの収容量を検出し(ステップS211)、収容量が所定量範囲内であるか否かを判定する(ステップS212)。収容量が所定量範囲内であると判定した場合(ステップS212:YES)、送給制御部5bは、図6に示すように収容量の変化率に応じて、溶接条件に応じた送給速度を補正する(ステップS213)。収容量が所定量範囲外であると判定した場合(ステップS212:NO)、送給制御部5bは、図5に示すように所定量の上限値又は下限値と、収容量との差分に応じて、溶接条件に応じた送給速度を補正する(ステップS214)。ステップS213又はステップS214の処理を終えた送給制御部5bは、補正された送給速度を示す速度指令信号を、第1速度指令出力部5cを介して第1送給部41dへ出力する(ステップS215)。次いで、送給制御部5bは、溶接条件に応じた送給速度を示す速度指令信号を、第2速度指令出力部5dを介して第2送給部42へ出力する(ステップS216)。
以上の通り、送給制御部5bは、中間ワイヤ供給源241における溶接ワイヤWの収容量が所定量の範囲外にある場合、第1送給部41dによる溶接ワイヤWの送給速度を比例制御し、当該所定量の範囲内にある場合、第1送給部41dによる溶接ワイヤWの送給速度を微分制御する。
このように構成された本実施形態2に係るワイヤ送給装置204及びアーク溶接装置によれば、筐体41a内に収容された溶接ワイヤWの収容量を監視し、中間ワイヤ供給源241に所定量の溶接ワイヤWを収容するようにしているため、中間ワイヤ供給源241から安定的に溶接トーチ13へ溶接ワイヤWを送給することができる。
具体的には、中間ワイヤ供給源241における溶接ワイヤWの収容量が所定量の範囲外にある場合、第1送給部41dによる溶接ワイヤWの送給速度を比例制御する。つまり、溶接ワイヤWの収容量が上限値より大きくなった場合、第1送給部41dによる送給速度が小さくなるように補正することによって、収容量を減少させる。逆に溶接ワイヤWの収容量が下限値より小さくなった場合、第1送給部41dによる送給速度が大きくなるように補正し、収容量を増大させる。従って、第1送給部41d及び第2送給部42による溶接ワイヤWの送給速度に差異が生じても、中間ワイヤ供給源241に所定量の溶接ワイヤWが確保され、溶接ワイヤWを安定的に溶接トーチ13へ供給することができる。
また、中間ワイヤ供給源241に収容すべき所定量に幅を持たせることによって、第1送給部41dによる溶接ワイヤWの送給速度が不必要に変動することを防ぐことができる。つまり、中間ワイヤ供給源241における溶接ワイヤWの収容状態を安定化させることができる。
更に、中間ワイヤ供給源241における溶接ワイヤWの収容量が所定量の範囲内にある場合、第1送給部41dによる溶接ワイヤWの送給速度を微分制御する。従って、中間ワイヤ供給源241に収容された溶接ワイヤWの収容量が所定量の範囲内にある場合、現在の収容量から変動しないように、第1送給部41dによる送給を速度制御し、中間ワイヤ供給源241における溶接ワイヤWの収容状態を安定化させることができる。
(実施形態3)
実施形態3に係るアーク溶接装置及びワイヤ送給装置304は、電源装置305の構成が実施形態2と異なるため、以下では主に上記相違点を説明する。その他の構成及び作用効果は実施形態1及び2と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8は、実施形態3に係るアーク溶接システムの一構成例を示す模式図である。本実施形態3に係る電源装置305は、アーク溶接に係る共通の負荷に並列接続され、当該負荷に対して給電を行う第1電源351及び第2電源352を備えており、大電流を出力することができる。第1電源351及び第2電源352は通信線によって接続されている。
第2電源352は、通信線を介して第1電源351へPWM制御情報を送信することにより、第1及び第2電源351、352の出力を制御するマスタ電源として機能する。第1電源351は当該第2電源352から送信されたPWM制御情報を受信し、受信したPWM制御情報に基づいて出力を制御するスレーブ電源として機能する。
第2電源352は、第2給電部352a、第2制御部352b、第2速度指令出力部352c、第2信号入出力部352d、及び第2通信部352eを備える。第2給電部352a、第2制御部352b及び第2速度指令出力部352cの構成は、実施形態2で説明した電源装置5の構成と同様である。第2制御部352bは、速度指令信号を第2速度指令出力部352cから第2送給部42へ出力させ、第2送給部42による溶接ワイヤWの送給を速度制御する。
第2信号入出力部352dは、外部装置が接続される端子であり、信号が入出力される。当該端子には、例えばアーク溶接装置を操作するための操作装置が接続される。
第2通信部352eは、第1電源351と各種情報を送受信するための通信回路である。第2通信部352eは、例えばHCI(Host Control Interface)通信規格に従って情報を送受信する。
動作モードがマスタ電源モードである第2電源352は、第2通信部352eを介して、自装置の第2給電部352aにて算出したPWM制御情報及び第2送給部42の速度情報を、スレーブ電源モードで動作している第1電源351へ送信する。
第1電源351は、第2電源352と同様の構成であり、第1給電部351a、第1制御部351b、第1速度指令出力部351c、第1信号入出力部351d、及び第1通信部351eを備える。第1電源351は、マスタ電源モードで動作している第2電源352から送信されたPWM制御情報及び速度情報を第1通信部351eにて受信する。第1給電部351aは、受信したPWM制御情報に基づいて溶接電流を出力する。
第1信号入出力部351dには、収容量検出部241hが接続されており、収容量検出部241hによる検出結果を示す信号が入力される。なお、第1信号入出力部351dの構成は、第2信号入出力部352dと同様であり、第1電源351をマスタ電源として使用する場合、第1信号入出力部351dに外部装置、例えばアーク溶接装置を操作するための操作装置を接続しても良い。
第1制御部351bは、第1通信部351eにて受信した速度情報を、第1信号入出力部351dに入力した信号に基づいて補正し、補正された速度情報を示す速度指令信号を、第1速度指令出力部351cから第1送給部41dへ出力する。第1送給部41dによる送給速度の補正方法は、実施形態2で説明した通りであり、第1制御部351bは、速度指令信号を第1速度指令出力部351cから第1送給部41dへ出力させ、第1送給部41dによる溶接ワイヤWの送給を速度制御する。
次に、速度制御手順を説明する。
図9は、実施形態3に係る第1制御部351b及び第2制御部352bの処理手順を示すフローチャートである。まず、第2電源352の第2制御部352bは、溶接条件に応じた送給速度を示す速度指令信号を、第2速度指令出力部352cを介して第2送給部42へ出力し、第2送給部42による送給を速度制御する(ステップS311)。次いで、第2制御部352bは、第2送給部42の送給速度を示す速度情報を第2通信部352eにて第1電源351へ送信する(ステップS312)。
第1電源351の第1制御部351bは、第2電源352から送信された速度情報を第1通信部351eにて受信する(ステップS313)。次いで、第1制御部351bは、収容量検出部241hにて溶接ワイヤWの収容量を検出し(ステップS314)、収容量が所定量範囲内であるか否かを判定する(ステップS315)。収容量が所定量範囲内であると判定した場合(ステップS315:YES)、第1制御部351bは、図6に示すように収容量の変化率に応じて、受信した速度情報が示す送給速度を補正する(ステップS316)。収容量が所定量範囲外であると判定した場合(ステップS315:NO)、第1制御部351bは、図5に示すように所定量の上限値又は下限値と、収容量との差分に応じて、受信した速度情報が示す送給速度を補正する(ステップS317)。ステップS316又はステップS317の処理を終えた第1制御部351bは、補正された送給速度を示す速度指令信号を、第1速度指令出力部351cを介して第1送給部41dへ出力する(ステップS318)。
このように構成された本実施形態3に係るワイヤ送給装置304及びアーク溶接装置によれば、第1送給部41d及び第2送給部42へ速度指令を出力するポート、即ち第1速度指令出力部351c及び第2速度指令出力部352cが第1電源351及び第2電源352にそれぞれ一つしか設けられていない構成であっても、第1送給部41d及び第2送給部42による溶接ワイヤWの送給をそれぞれ速度制御することができる。
なお、本実施形態3では、第1電源351及び第2電源352がそれぞれ第1送給部41d及び第2送給部42を速度制御する構成を説明したが、3つ以上の電源を並列接続させても良い。この場合、更に複数組みの中間ワイヤ供給源及び第1送給部を備え、複数の電源が、複数の第1送給部及び第2送給部による溶接ワイヤWの送給を速度制御するように構成しても良い。
また、本実施形態3では、スレーブ電源として機能している第1電源351が第1送給部41dの送給を制御し、マスタ電源として機能している第2電源352が第2送給部42の送給を制御する構成を説明したが、逆にマスタ電源の第2電源352が第1送給部41dの送給を制御し、スレーブ電源の第1電源351が第2送給部42の送給を制御しても良い。
(実施形態4)
実施形態4に係るアーク溶接装置及びワイヤ送給装置404は、ワイヤ供給源3に第3送給部443を更に備える点が実施形態1と異なるため、以下では主に上記相違点を説明する。その他の構成及び作用効果は実施形態1と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図10は、実施形態4に係るアーク溶接システムの一構成例を示す模式図である。実施形態4に係るワイヤ送給装置404は、ワイヤ供給源3から溶接ワイヤWを引き出して、中間ワイヤ供給源41へ押し出す第3送給部443を備える。第3送給部443は例えばトルク制御されるローラを備え、第3送給部443による溶接ワイヤWの送給は電源装置5によって制御される。
実施形態4によれば、第3送給部443を備えることによって、より安定的に溶接ワイヤWを溶接トーチ13へ送給することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 溶接ロボット
2 ロボット制御装置
3 ワイヤ供給源
4、204、304,404 ワイヤ送給装置
4a 第1コンジットケーブル
4b 第2コンジットケーブル
4c 第3コンジットケーブル
5、205、305 電源装置
5a 給電部
5b 送給制御部
5c、351c 第1速度指令出力部
5d、352c 第2速度指令出力部
11 基部
12 アーム
13 溶接トーチ
41,241 中間ワイヤ供給源
41a 筐体
41b 入口部
41c 出口部
41d 第1送給部
41e 第1モータ
41f 入力ポート
41g ガイドローラ
42 第2送給部
42a 第2モータ
205e 信号入力部
241h 収容量検出部
241i 棒部材
241j 曲率検出ローラ
241k 出力ポート
351 第1電源
351a 第1給電部
351b 第1制御部
351d 第1信号入出力部
351e 第1通信部
352 第2電源
352a 第2給電部
352b 第2制御部
352d 第2信号入出力部
352e 第2通信部
443 第3送給部
A 母材
W 溶接ワイヤ

Claims (4)

  1. 溶接ワイヤをワイヤ供給源から溶接トーチへ送給するワイヤ送給装置であって、
    前記ワイヤ供給源及び前記溶接トーチの間に配され、前記ワイヤ供給源から供給される溶接ワイヤを一時的に収容し、収容された溶接ワイヤを前記溶接トーチへ供給する中間ワイヤ供給源と、
    前記ワイヤ供給源の溶接ワイヤを前記中間ワイヤ供給源へ送給する第1送給部と、
    前記中間ワイヤ供給源に収容された溶接ワイヤを前記溶接トーチへ送給する第2送給部と、
    前記中間ワイヤ供給源に収容された溶接ワイヤの収容量を検出する検出部と、
    前記第1送給部及び前記第2送給部による溶接ワイヤの送給をそれぞれ速度制御し、前記検出部の検出結果に基づいて、上限値及び下限値を有する所定量の溶接ワイヤが前記中間ワイヤ供給源に収容されるように前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度を補正する送給制御部と
    を備え
    前記送給制御部は、
    前記検出部にて検出された収容量が前記上限値よりも大きい場合、前記収容量及び前記上限値の差分に応じて、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が小さくなるように送給速度を補正し、前記検出部にて検出された収容量が前記下限値よりも小さい場合、前記収容量及び前記下限値の差分に応じて、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が大きくなるように送給速度を補正し、
    前記検出部にて検出された収容量が前記下限値以上、かつ前記上限値以下である場合、前記収容量の変化率が正であるとき、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が小さくなるように補正し、前記収容量の変化率が負であるとき、前記第1送給部による溶接ワイヤの送給速度が大きくなるように補正する
    ワイヤ送給装置。
  2. 前記送給制御部は、
    前記第1送給部及び前記第2送給部による溶接ワイヤの送給速度が略同一になるように、各送給部による送給を速度制御する
    請求項1に記載のワイヤ送給装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤ送給装置と、
    該ワイヤ送給装置によって母材へ送給される溶接ワイヤに溶接電流を供給する電源装置と
    を備え、
    溶接ワイヤの先端部及び被溶接部間にアークを発生させて前記母材を溶接する消耗電極式のアーク溶接装置。
  4. 前記電源装置は、
    並列接続される第1電源及び第2電源を備え、
    前記送給制御部は、
    前記第1電源に設けられており、前記第1送給部による送給を速度制御する第1制御部と、
    前記第2電源に設けられており、前記第2送給部による送給を速度制御する第2制御部と
    を備え、
    前記第2電源は、
    前記第2送給部による溶接ワイヤの送給速度を示す速度情報を前記第1電源へ送信する送信部を備え、
    前記第1電源は、
    前記第2電源から送信された速度情報を受信する受信部を備え、
    前記第1制御部は、
    前記受信部にて受信した速度情報に基づいて、前記第1送給部による送給を速度制御する
    請求項3に記載のアーク溶接装置。
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