JPH0556786A - リパーゼ産生遺伝子を含むdna断片 - Google Patents

リパーゼ産生遺伝子を含むdna断片

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JPH0556786A
JPH0556786A JP29673091A JP29673091A JPH0556786A JP H0556786 A JPH0556786 A JP H0556786A JP 29673091 A JP29673091 A JP 29673091A JP 29673091 A JP29673091 A JP 29673091A JP H0556786 A JPH0556786 A JP H0556786A
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JP
Japan
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lipase
dna
dna fragment
plasmid
producing
Prior art date
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Application number
JP29673091A
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English (en)
Inventor
Yasumichi Yamada
靖宙 山田
Takuya Nihei
卓也 仁平
Fumio Ihara
史雄 井原
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NAGASE SEIKAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
NAGASE SEIKAGAKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 シュードモナス属細菌のリパーゼ産生遺伝子
を含む特定な塩基配列で表わされるDNA断片の取得、
提供。 【構成】 シュードモナス(Pseudomonas)
属細菌、例えばシュードモナス・ノブ・エスピーNo.
109(微工研菌寄第3025号)、由来のリパーゼ産
生遺伝子を含むDNA断片。 【効果】 このDNA断片をベクターDNAに組込んだ
プラスミドを製作することによって、シュードモナス属
細菌由来のリパーゼを大量に生産することが可能とな
る。更に、位置特異的変異導入法等により、熱、アルカ
リ、酸、有機溶媒等に対して安全性の増大したリパーゼ
あるいは位置特異性、基質特異性に特徴のあるリパーゼ
を生産することも可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシュードモナス属細菌由
来のリパーゼ産生遺伝子を含むDNA断片に関する。こ
のDNA断片をベクターDNAに組込んだプラスミドを
製作することによって、シュードモナス属細菌由来のリ
パーゼを大量に生産することが可能となる。更に、位置
特異的変異導入法等により、熱、アルカリ、酸、有機溶
媒等に対して安定性の増大したリパーゼあるいは位置特
異性、基質特異性に特徴のあるリパーゼを生産すること
も可能となる。
【0002】
【従来の技術】近年組換えDNA技術を中心とする遺伝
子操作は急激に発展してきた。とりわけ組換えDNA技
術の基礎研究として種々のベクターの開発が盛んに行わ
れている。例えば、大腸菌の系においては種々の発現ベ
クターが開発され、これらの発現ベクターに目的の遺伝
子を含むDNA断片を組込むことにより宿主での物質生
産や形質転換が行われるのである。また、枯草菌の系に
おいては発現ベクターの他に宿主細胞の染色体上に目的
遺伝子が導入できるベクターも開発されている〔Pro
c.Natl.Acad.Sci.U.S.A.80
4074(1983)〕。
【0003】これらの技術を利用すると、目的とする産
物の産生量を増大させることができるのみならず目的と
する産物を生産する生物種を変えることもでき、目的産
物をより有利な条件で生産することが可能となり、生産
性の向上が期待できる。
【0004】リパーゼは水溶液中で脂肪酸エステルの加
水分解反応を触媒する一方、反応系の水分含量を少なく
すると脂肪酸とアルコールからエステルを合成する反応
をも触媒する〔J.Gen.Appl.Microbi
ol. 10,13(1964)〕。リパーゼは多種の
起源より多種類のものが入手できるため、パン酵母と並
んで有機合成分野に最もよく利用されている触媒であ
り、不斉加水分解によるキラルな合成原料の調製、温和
な条件下における不安定物質の合成、非水溶媒中でのエ
ステル交換反応によるキラルなエステルやラクトンの合
成、位置選択的反応等応用範囲は広い。
【0005】しかしながらかかるリパーゼを安価かつ大
量に供給するための満足すべき方法はまだ開発されるに
至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはリパーゼ
の産生菌であるシュードモナス属細菌の染色体に制限酵
素を作用させてリパーゼの産生遺伝子を含むDNA断片
を取り出し、このDNA断片をベクターDNAに組込ん
だプラスミドを製作することによってシュードモナス属
細菌等由来のリパーゼを大量に生産することを可能なら
しめるものである。
【0007】従って、本発明はシュードモナス属細菌の
リパーゼ産生遺伝子を含む特定な塩基配列で表わされる
DNA断片を取得し、提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはシュードモ
ナス属細菌由来のリパーゼ産生遺伝子を含むDNA断片
の取得に成功した。
【0009】本発明におけるリパーゼを産生するシュー
ドモナス属細菌の染色体DNAは次のようにして分離す
ることができる。
【0010】シュードモナス・ノブ・エスピーNo.1
09(微工研菌寄第3025号)株を培養集菌後、リゾ
チーム溶液を加えて一定時間おく。次いでSDS溶液を
加えて完全に溶菌させた後、フェノール処理によってD
NAを抽出する。DNAをイソプロパノール沈殿によっ
て回収した後、RNase処理し、染色体DNAを得
る。
【0011】染色体DNAを各種制限酵素で切断した
後、同一の制限酵素で切断したベクターDNAにT4リ
ガーゼを用いて連結することにより、上記染色体DNA
断片をベクターに組込んだプラスミドを得、得られたプ
ラスミドを大腸菌に形質転換し、目的のリパーゼ産生遺
伝子を含むDNA断片が組込まれたプラスミドを保持す
る大腸菌の選択はトリブチリンを含む寒天平板培地で培
養し、トリブチリンがリパーゼにより分解されることに
よってコロニーの周囲にクリアーゾーンを形成されるこ
とを指標として行う。
【0012】大腸菌からのプラスミドの抽出は次のよう
な常法によって行うことができる。プラスミドを保持す
る大腸菌を培養集菌する。菌体の懸濁液にリゾチーム溶
菌を加えて一定時間氷中においた後、SDS溶液を加え
て溶菌する。次いで酢酸ナトリウム溶液を添加し、一定
時間氷中においた後、遠心分離により上清を得、フェノ
ール処理、エタノール沈殿によりDNAを回収する。D
NAを緩衝液に溶解し、RNaseを添加し、一定時間
保温した後、フェノール処理、エタノール沈殿によりD
NAを回収する。
【0013】このようにして得られたプラスミドDNA
は再び大腸菌に形質転換できる。
【0014】上記のようにして得られたプラスミドDN
AのサブクローニングをBal 31ヌクレアーゼある
いはエキソヌクレアーゼIIIを用いて行い挿入DNA
断片を短縮する。
【0015】本発明による上記リパーゼ産生遺伝子を含
むDNA断片の塩基配列を〔α−32P〕dCTPを用
いたジデオキシ法により決定した結果、本DNA断片は
配列表の配列番号1および配列番号2に示す塩基配列で
表わされるものであった。
【0016】以下実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はそれら実施例に限定されるもので
はない。
【0017】
【実施例】
(1)シュードモナス・ノブ・エスピーNo.109
(微工研菌寄第3025号)株の染色体DNAの調製:
ポリペプトン1%、酵母エキス0.5%、肉エキス0.
1%、リン酸2カリウム0.1%、硫酸マグネシウム
0.05%、pH7.0からなる培地1000mlにシ
ュードモナス・ノブ・エスピーNo.109(微工研菌
寄第3025号)株を接種し、28℃で一夜振とう培養
し、遠心分離により集菌した。菌体をリゾチーム溶液
(0.5mg/mlリゾチーム、20w/v%ショ糖、
0.1M Tris−HCl、10mM EDTA、p
H8.0)80mlに懸濁させ氷中で10分間放置し
た。これにSDS溶液(0.1M Tris−HCl、
1w/v%SDS、1.0M NaCl、pH9.0)
を加え、室温で15分間放置した後70℃で5分間保温
し、完全に溶菌させ、遠心分離し、上部にある粘性の強
い物質を静かに取り除き、溶菌液を得た。次いで等量の
フェノール/クロロホルム(1:1v/v)を加え、約
15分間穏やかに攪拌し、遠心分離により上層を回収し
た(以下、この操作を「フェノール抽出」という)。回
収した上層に等量のイソプロパノールを加え、−80℃
に30分間おき、DNAを沈殿させ、遠心分離によりD
NAを回収し、冷エタノールで洗浄後、10mM Tr
is−HCl、1mM EDTA、pH8.0からなる
緩衝液(以下「TE」という)10mlに溶解した。こ
れに20μg/mlとなるようにRNase Aを加
え、37℃で1時間保温後、フェノール抽出を行った。
次いで2倍量の冷エタノールを加え−80℃に30分間
おき、DNAを沈殿させ、遠心分離によりDNAを回収
し(以下この操作を「エタノール沈殿」という)、染色
体DNAを得た。
【0018】(2)染色体DNAの制限酵素による切
断:(1)項で調製した染色体DNA5μgに制限酵素
50単位を加え、10mMTris−HCl、7mM
MgCl、20mM KCl、7mM 2−メルカプ
トエタノール、100μg/ml牛血清アルブミン、p
H7.5の組成の反応液25μl中において37℃で反
応させ切断後、フェノール抽出、エタノール沈殿により
DNA断片を回収し、10μlの滅菌蒸溜水10μlに
溶解した。制限酵素としてはPst IおよびEcoR
Iを使用し、それぞれの制限酵素で切断した染色体D
NA断片を調整した。即ち、(1)項で調整した染色体
を制限酵素Pst Iで切断した染色体DNA断片
(P)および(1)項で調整した染色体を制限酵素Ec
oRIで切断した染色体DNA断片(E)の2種のDN
A断片を調整した。
【0019】(3)ベクターDNAの切断および脱リン
酸化:ベクターDNA(pUC 19)5μgを(2)
項と同条件で制限酵素にて切断後、フェノール抽出、エ
タノール沈殿により回収し、5μlのTEに溶解した。
即ち、(2)項同様ベクターDNA(pUC 19)を
Pst Iで切断したベクターDNA(P)およびベク
ターDNA(pUC 19)をEcoRIで切断したベ
クターDNA(E)の2種のベクターDNAを調整し
た。次にこれらのベクターDNA溶液5μlに0.2M
Tris−HCl (pH8.0)20μlを加え、
更に滅菌蒸溜水15μlを加えこれに1単位の大腸菌ア
ルカリフォスファターゼ(BAP)を加え、54℃で1
時間反応させた後、フェノール抽出、エタノール沈殿に
よりDNAを回収し、10μlの滅菌蒸溜水に溶解し
た。
【0020】(4)ベクターDNAへの染色体DNA断
片の挿入:上記(2)および(3)項の染色体DNA断
片およびベクターDNAをおよそ1:1の割合になるよ
う混合し、DNAライゲーションキット(宝酒造社製)
を用いて両者を連結させることにより、組換え体プラス
ミドを得た。連結方法はライゲーションキットの使用説
明書に従った。なお、ベクターDNAと染色体DNA断
片との連結は、(2)の項染色体DNA断片(P)と
(3)項のベクターDNA(P)(組換え体プラスミド
(P))および(2)項の染色体DNA断片(E)と
(3)項のベクターDNA(E)(組換え体プラスミド
(E))の2通りを行った。
【0021】(5)組換え体プラスミドの大腸菌への形
質転換:上記(4)項の2種の組換え体プラスミド
(P)および(E)をそれぞれ大腸菌JM105株のコ
ンピテントセルに添加し、氷中に30分間放置した後、
42℃で2分間処理した。これを1.5mlのNaCl
0.5%、トリプトン1%、酵母エキス0.5%から
なる培地(以下「LB培地」という)接種して、37℃
で1時間培養した。この培養液を50μg/mlアンピ
シリン、1%トリブチリン、0.5%ノイゲンHC(第
一工業製薬社製)を添加したLB培地に塗抹し、クリア
ーゾーンの形成能をリパーゼ活性の指標として検索し
た。その結果、組換え体プラスミド(P)から大腸菌形
質転換体(P)を、また組換え体プラスミド(E)から
大腸菌形質転換体(E)を得た。
【0022】(6)サブクローニング:上記(5)項で
得られたリパーゼを産生する2種の大腸菌形質転換体
(P)および(E)から、それぞれ以下の常法によって
プラスミドを抽出した。即ち、プラスミドを保持する大
腸菌を5μg/mlアンピシリンを含むLB培地500
mlに接種し、37℃で一夜振とう培養後、遠心分離に
て集菌した。菌体を緩衝液(50mMグルコース、25
mM Tris−HCl、10mM EDTA、pH
8.0)8mlに懸濁し、これに50mg/mlリゾチ
ーム溶液2mlを加え、氷中に5分間おき、次いでSD
S溶液(0.2N NaOH、1%SDS)20mlを
加え、氷中に10分間おき、5M酢酸ナトリウム15m
lを加え、氷中に30分間おき、遠心分離により上清を
得、フェノール抽出、エタノール沈殿でDNAを回収し
た。回収したDNAを8mlのTEに溶解し、20μg
/mlとなるようにRNase Aを加え、37℃で1
時間保温後、再度フェノール抽出、エタノール沈殿でD
NAを回収し、これを9mlのTEに溶解した。このよ
うにして得られたプラスミドDNAのサブクローニング
をキロシークエンス用デレーションキット(宝酒造社
製)を用いた段階的欠損法により行った。なお、方法は
キットの使用説明書に従った。サブクローニングされた
プラスミドをもつ大腸菌形質転換体からリパーゼ活性を
産生している株を(5)項の方法に従って選択し、上記
の方法でプラスミドDNAを抽出し、(2)項と同様の
条件で制限酵素にて切断し、1%アガロースゲル電気泳
動を行いλ/Hind III digest−φ×1
74/Hae III digest(東洋紡社製)を
マーカーとしてベクターDNA上の挿入DNA断片の大
きさを測定し、最小のものを選択した。その結果、組換
え体(P)から約1.5Kbpの挿入断片をもつプラス
ミドを得(pUY 7)と名付けた。また組換え体
(E)から約1.6Kbpの挿入断片をもつプラスミド
を得(pUY 21)と名付けた。
【0023】(7)挿入断片のDNA塩基配列決定:プ
ラスミド(pUY 7)および(pUY 21)上の挿
入DNA断片の塩基配列決定のため、段階的欠損法によ
って塩基配列決定用プラスミドを作製し、塩基配列決定
は〔α−32P〕dCTPを用いたジデオキシ法により
行った。段階的欠損法にはキロシークエンス用デレーシ
ョンキット(宝酒造社製)を、また、ジデオキシ法には
シーケナーゼVer.2.0(東洋紡社製)を用いた。
なお、方法はそれぞれのキットの使用説明書に従った。
その結果、プラスミド(pUY 7)上の挿入断片は配
列表の配列番号1に示されるとおり、全長1564bp
であり、180〜1178bpの間に333個のアミノ
酸をコードするオープンリーディングフレームが存在し
ていた。また、配列番号1に示されている塩基配列より
推定されるアミノ酸配列の第84番目から第88番目ま
での間に配列表の配列番号3に示すGly Ile S
er Asp Glyという配列が存在し、この配列が
リパーゼに特異的な配列といわれているGly X S
er X Gly(ただし、Xは任意のアミノ酸を示
す)と一致していたが、その他の領域では、従来アミノ
酸配列が報告されている他種由来のリパーゼとの相同性
は全くみられなかった。他方、プラスミド(pUY 2
1)上の挿入断片は配列表の配列番号2に示されるとお
り、全長1637bpであり、13〜1377bpの間
に455個のアミノ酸をコードするオープンリーディン
グフレームが存在していた。また、配列番号2に示され
ている塩基配列より推定されるアミノ酸配列中には、リ
パーゼに特異的な配列といわれているGly X Se
r X Gly(ただし、Xは任意のアミノ酸を示す)
は存在せず、その他の領域でも従来アミノ酸配列が報告
されている他種由来のリパーゼとの相同性は全くみられ
なかった。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明によ
り、リパーゼ産生遺伝子を含むDNA断片が得られた。
このDNA断片を用いることによりリパーゼの高生産微
生物または細胞を調製することができ、該リパーゼを効
率よく製造する道が開かれた。更に、このDNA断片
は、位置特異的変異導入法等を採用し、熱、アルカリ、
酸、有機溶媒等に対して安定性の増大したリパーゼある
いは位置特異性、基質特異性に特徴のあるリパーゼを作
るための材料にもなりうる。
【配列表】
【0025】
【0026】
【0027】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】(6)サブクローニング:上記(5)項で
得られたリパーゼを産生する2種の大腸菌形質転換体
(P)および(E)から、それぞれ以下の常法によって
プラスミドを抽出した。即ち、プラスミドを保持する大
腸菌を5μg/mlアンピシリンを含むLB培地500
mlに接種し、37℃で一夜振とう培養後、遠心分離に
て集菌した。菌体を緩衝液(50mMグルコース、25
mM Tris−HCl、10mM EDTA、pH
8.0)8mlに懸濁し、これに50mg/mlリゾチ
ーム溶液2mlを加え、氷中に5分間おき、次いでSD
S溶液(0.2N NaOH、1%SDS)20mlを
加え、氷中に10分問おき、5M酢酸ナトリウム15m
lを加え、氷中に30分間おき、遠心分離により上清を
得、フェノール抽出、エタノール沈殿でDNAを回収し
た。回収したDNAを8mlのTEに溶解し、20μg
/mlとなるようにRNase Aを加え、37℃で1
時間保温後、再度フェノール抽出、エタノール沈殿でD
NAを回収し、これを9mlのTEに溶解した。このよ
うにして得られたプラスミドDNAのサブクローニング
をキロシークエンス用デレーションキット(宝酒造社
製)を用いた段階的欠損法により行った。なお、方法は
キットの使用説明書に従った。サブクローニングされた
プラスミドをもつ大腸菌形質転換体からリパーゼ活性を
産生している株を(5)項の方法に従って選択し、上記
の方法でプラスミドDNAを抽出し、(2)項と同様の
条件で制限酵素にて切断し、1%アガロースゲル電気泳
動を行いλ/Hind III digest −φ×
174/Hae III digest(東洋紡社製)
をマーカーとしてベクターDNA上の挿入DNA断片の
大きさを測定し、最小のものを選択した。その結果、組
換え体(P)から約1.5Kbpの挿入断片をもつプラ
スミドを得pUY7と名付けた。また組換え体(E)か
ら約1.6Kbpの挿入断片をもつプラスミドを得pU
Y21と名付けた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】(7)挿入断片のDNA塩基配列決定:プ
ラスミドpUY7およびpUY21上の挿入DNA断片
の塩基配列決定のため、段階的欠損法によって塩基配列
決定用プラスミドを作製し、塩基配列決定は〔α−32
P]dCTPを用いたジデオキシ法により行った。段階
的欠損法にはキロシークエンス用デレーションキット
(宝酒進社製)を、また、ジデオキシ法にはシーケナー
ゼVer.2.0(東洋紡社製)を用いた。なお、方法
はそれぞれのキットの使用説明書に従った。その結果、
プラスミドpUY7上の挿入断片は配列表の配列番号1
に示されるとおり、全長1564bpであり、180〜
1178bpの間に333個のアミノ酸をコードするオ
ープンリーディングフレームが存在していた。また、配
列番号1に示されている塩基配列より推定されるアミノ
酸配列の第84番目から第88番目までの間に配列表の
配列番号3に示すGly Ile SerAspGly
という配列が存在し、この配列がリパーゼに特異的な配
列といわれているGly X Ser X Gly(た
だし、Xは任意のアミノ酸を示す)と一致していたが、
その他の領域では、従来アミノ酸配列が報告されている
他種由来のリパーゼとの相同性は全くみられなかった。
他方、プラスミドpUY21上の挿入断片は配列表の配
列番号2に示されるとおり、全長1637bpであり、
13〜1377bpの間に455個のアミノ酸をコード
するオープンリーディングフレームが存在していた。ま
た、配列番号2に示されている塩基配列より推定される
アミノ酸配列中には、リパーゼに特異的な配列といわれ
ているGly X Ser X Gly(ただし、Xは
任意のアミノ酸を示す)は存在せず、その他の領域でも
従来アミノ酸配列が報告されている他種由来のリパーゼ
との相同性は全くみられなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュードモナス(Pseudomona
    s)属細菌由来のリパーゼ産生遺伝子を含む配列表の配
    列番号1または配列番号2に示した塩基配列で表わされ
    るDNA断片。
  2. 【請求項2】 シュードモナス属細菌がシュードモナス
    ・ノブ・エスピーNo.109(微工研菌寄第3025
    号)であることを特徴とする請求項1に記載のDNA断
    片。
JP29673091A 1991-08-26 1991-08-26 リパーゼ産生遺伝子を含むdna断片 Pending JPH0556786A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6306634B1 (en) 1996-11-28 2001-10-23 Sumitomo Chemical Company, Limited Esterase gene and its use

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6306634B1 (en) 1996-11-28 2001-10-23 Sumitomo Chemical Company, Limited Esterase gene and its use

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