JPH0555491U - 自己温度制御型ヒータ - Google Patents

自己温度制御型ヒータ

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JPH0555491U
JPH0555491U JP10733591U JP10733591U JPH0555491U JP H0555491 U JPH0555491 U JP H0555491U JP 10733591 U JP10733591 U JP 10733591U JP 10733591 U JP10733591 U JP 10733591U JP H0555491 U JPH0555491 U JP H0555491U
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JP
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period
temperature
circuit
heater element
heater
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JP10733591U
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良夫 松田
晋一 住友
茂 神野
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度センサを使用することなくヒータエレメ
ントの温度制御を行なうと共に、交流電源を使用可能と
する。 【構成】 ヒータエレメントRh 自体を抵抗要素の一つ
として組み込まれたブリッジ回路2と、ブリッジ回路か
らの偏差電圧を記憶して所定期間信号を出力するメモリ
回路4と、メモリ回路からの信号により作動して電源E
からヒータエレメントへの通電を行なうドライバ回路5
と、ヒータエレメントの温度検出を行なう第1の期間
と、温度制御を行なう第2の期間とを区分し、ブリッジ
回路を前記第1の期間だけ作動させ、ドライバ回路を前
記第2の期間だけ作動させるタイミング回路3とを備え
た構成としたものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ヒータエレメントの温度を、温度センサを用いることなく検知し て高精度で自己制御を行なう自己温度制御型ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体のPTCR効果を応用した自己制御型セラミックヒータが開発さ れ、ヘヤードライヤ、布団乾燥器等の分野で使用されてきている。このタイプの ヒータに用いられる半導体としては、チタン酸バリウム(BaTiO3 )系半導 体がよく知られている。この半導体は、正方晶から立方晶への転移に伴い抵抗値 が急激に増加する性質(PTCR効果)を備えており、その転移温度(キューリ 点)は、ストロンチウム(Sr)、アンチモン(Sb)等を添加すると低温側に 移行し、鉛(Pb)等を添加すると高温側に移行する。この半導体は、その化学 組成によって転移温度を一義的に決定することができるため、当該半導体を用い ることにより、−30〜300℃の温度範囲内で制御温度を任意に設定すること が可能である。
【0003】 しかしながら、このタイプのヒータにおいては、制御すべき温度と用いる発熱 体の種類の組合せは一義的に定まることとなり、1つの発熱体で制御温度を自由 に変えることができない。また、現状では、300℃を超えるキューリ点を有す る物質系は見出されていないため、当該300℃よりも高い温度における温度制 御が出来ない等の問題がある。
【0004】 このような問題を解決するために、本願出願人は、「ヒータエレメント及びそ れを用いたヒータ(実願平1−71956)」において、電気絶縁性基板に温度 係数が異なる2個のヒータエレメント(抵抗発熱体)を設け、これらの各ヒータ エレメントを夫々抵抗要素とするブリッジ回路を構成し、ブリッジの平衡点を定 めることによりヒータエレメントの温度を前記300℃よりも高い温度に、且つ 一定の温度に制御するようにしたヒータを開示している。
【0005】 このヒータは、ヒータに形成される抵抗発熱体それ自身がブリッジ回路の各抵 抗要素となっているために、温度変化に対する応答が速く、優れた温度制御特性 を発揮する。また、温度センサは、不要であり、この結果、ヒータの形状を小型 化することができると共に、使用電力を有効に利用することができ、省エネルギ に資することができる等の利点がある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
このように上記ヒータは、多くの利点を備えているが、ヒータ電源には直流の みしか使用することができず、交流である商用電源を使用する場合には、直交変 換して使用する必要がある。また、直流で用いるためにヒータの容量が比較的小 さく、被加熱物が小さなものに限られる等の問題がある。
【0007】 この考案は上述の点に鑑みてなされたもので、温度センサを使用することなく 高精度に、かつ、応答が速く、しかも、商用電源を使用することが可能な自己温 度制御型ヒータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの考案によれば、ヒータエレメント自体を抵抗要 素の一つとして組み込まれたブリッジ回路と、前記ブリッジ回路からの偏差電圧 を記憶して所定期間信号を出力するメモリ回路と、前記メモリ回路からの信号に より作動し電源から前記ヒータエレメントへの通電を制御するドライバ回路と、 前記ヒータエレメントの温度検出を行なう第1の期間と当該ヒータエレメントの 温度制御を行なう第2の期間とを区分し、前記ブリッジ回路を前記第1の期間だ け作動させ、前記ドライバ回路を前記第2の期間だけ作動させるタイミング回路 とを備えた構成としたものである。
【0009】
【作用】 ヒータは、タイミング回路により第1の期間だけブリッジ回路に組み込まれた ヒータエレメントの温度検出を行ない、当該温度を検知してから所定期間経過し た後第2の期間の間ドライバ回路を作動させて前記ヒータエレメントに通電させ る。これによりヒータは、温度センサを用いることなくヒータエレメントの温度 制御が可能となる。また、電源として交流電源が使用可能となる。
【0010】
【実施例】
以下この考案の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。 図1は、この考案に係る自己温度制御型ヒータ(以下単に「ヒータ」という) の概念図を示し、図2は、図1のヒータの温度検知期間T1 、制御期間T2 、メ モリ保持期間T3 の時系列における相関関係を示す。図1においてヒータ1は、 ブリッジ回路2、タイミング回路3、メモリ回路4及びドライバ回路5等により 構成されており、ブリッジ回路2は、固定抵抗Ra 、Rb 、温度設定のための抵 抗Rc 、ヒータエレメントRh とにより構成されている。
【0011】 先ず、スイッチS1 がタイミング回路3により温度検出期間T1 の間閉成され 、ブリッジ回路2に電源EB が印加される。すると、抵抗RaとRc、及び抵抗 RbとヒータエレメントRhに夫々電流iX 、iY が流れ、抵抗RaとRcとの 接続点X、抵抗RbとヒータエレメントRhとの接続端Yには夫々次式で表され る電位が発生する。 X点においては、EX =EB −Ra・iX ここで、iX =EB /(Ra+Rc)であるから、 EX =EB −Ra・EB /(Ra+Rc) =EB (1−Ra)/(Ra+Rc) =EB ・Rc/(Ra+Rc) (1) 同様にして、 Y点においては、EY =EB −Rb・iY ここで、iY =EB /(Rb+Rh)であるから、 EY =EB −Rb・EB /(Rb+Rh) =EB (1−Rb)/(Rb+Rh) =EB ・Rh/(Rb+Rh) (2) よって、X点及びY点の間には次式で表される偏差電圧eが現れる。 e=EX −EY =EB ・Rc/(Ra+Rc)−EB ・Rh/(Rb+Rh) =EB {(RbRc+RcRh)−(RaRh+RcRh)} /{(Ra+Rc)×(Rb+Rh)} =EB (RbRc−RaRh)/{(Ra+Rc)×(Rb+Rh)} (3) ここで、予めRa=Rb=Rと選んでおけば、 e=EB ×R(Rc−Rh)/{(R+Rc)×(R+Rh)} (4) となる。
【0012】 正の温度係数を持つヒータエレメントを使い、温度が設定値よりも低い場合は 、Rc>Rhであるから、(4)式より偏差電圧eは、e>0となり、このとき 偏差信号を増幅する増幅器6は高電位を出力する。この高電位の出力は、タイミ ング回路3により温度検知期間T1 (図2(a))の間閉成されるスイッチS2 を通してメモリ回路4に加えられる。メモリ回路4は、この期間T1 が終了した 後もメモリ保持期間T3 (図2(c))の間前記高電位が加えられたことを記憶 し、ドライバ回路5に出力信号を送り続ける。
【0013】 一方、ヒータエレメントRhの温度が設定温度よりも高くなると、Rc<Rh となり、前式(4)より偏差電圧eは、e<0となり、増幅器6は、低電位を出 力する。メモリ回路4は、期間T1 が終了した後も期間T3 の間前記低電位が加 えられたことを記憶し、ドライバ回路5に出力信号を送り続ける。 次に、ヒータエレメントRhを発熱体として使用する温度制御期間T2 (図2 (b))になると、タイミング回路3がスイッチS1 及びS2 を開成し、スイッ チS3 を閉成する。スイッチS3 が閉成されるとドライバ回路5に電源Eが印加 される。ドライバ回路5のスイッチS4 は、メモリ回路4からの信号が高電位の ときのみ閉成されてヒータエレメントRhに電力を供給する。これによりヒータ エレメントRhがジュール熱により発熱して温度が上昇する。メモリ回路4の出 力が低電位のときにはドライバ回路5のスイッチS4 は、開放されてヒータエレ メントRhには電力が供給されない。したがって、ヒータエレメントRhは、温 度が下降する。
【0014】 このように、温度検知の期間T1 とヒータエレメントRhへの電力供給を制御 する期間T2 とを交互に繰り返して行なうことにより、温度センサを使用するこ となく自己温度制御を実現することができる。 また、図2において温度検知期間T1 、制御期間T2 、メモリ保持期間T3 お よび期間T1 とT2 との差Δtとの間には次の関係があることが好ましい。 (1)T2 −T1 =Δt(=Δt1 +Δt2 )>0 (2)T2 +Δt>T3 >Δt (1)は、T1 >T2 とすると、温度検知期間が長くなり、この間ヒータエレ メントRhに通電されず、発熱しない時間が長くなり、温度制御の精度が悪くな る。また、T1 =T2 とすると期間T1 とT2 との境界点でノイズが入り、温度 制御の精度に影響する。そこで、温度検知期間T1 を制御期間T2 よりも短くし ている。
【0015】 また、(2)は、メモリ回路4の保持期間T3 がΔt2 よりも短いと、制御期 間T2 が開始されるまでに増幅器6からの信号が消えてしまうこととなり、制御 のしようがなくなる。また、期間T3 が期間T2 +Δtよりも長いと、次の温度 検知期間T1 に掛かってしまい、新たなデータの検知及び当該データのメモリ回 路4への記憶に支障を来し、温度制御の精度が悪くなる。そこで、保持期間T3 をΔtよりも長く、かつ期間T2 +Δtよりも短くしている。
【0016】 ここで、厳密にいうと、ドライバ回路5のスイッチ。S4 が閉成するのに要す る時間αがあるために、上述の(2)は、次式のように表される。 T2 +Δt+α>T3 >Δt+α また、電源電圧Eが、60HZ の場合、T1 及びT2 は、各々約7×10-3秒 及び8×10-3秒であり、50HZ の場合、T1 及びT2 は、各々約8×10-3 秒及び1×10-2秒である。よって、Δtは、1×10-3〜2×10-3秒程度で ある。
【0017】 ヒータエレメントRh の温度制御は、特に温度センサを用いないために、正ま たは負の温度係数を持つヒータエレメントを使用し、発熱体としての作用と温度 センサとしての作用との両方をヒータエレメントRh 自体に持たせ、タイミング 回路3によりヒータエレメントRh を温度センサとして使用する期間(温度検知 期間)T1 と、発熱体として使用する期間(制御期間)T2 を示す信号を、交流 電源を利用して交互に発生させることにより自己温度制御を実現する。
【0018】 次に、図1の具体的な構成を図3に基づいて説明する。尚、図1と同一の回路 には同一の符号を付してある。 ヒータ1は、ブリッジ回路2、タイミング回路3、メモリ回路4及びドライバ 回路5等により構成されており、ブリッジ回路2は、ブリッジの電流を規制する ための固定抵抗Ra 、Rb 、温度制御をするための可変および固定抵抗Rc 、ヒ ータエレメントRh 、増幅器6とにより構成されている。抵抗RaとRbとの接 続点Uは、タイミング回路3のダイオードD1 を介して電源Eに、抵抗Rcとヒ ータエレメントRhとの接続点Vは、電源Eに夫々接続されており、さらに接続 点Vは、接地されている。このダイオードD1 は、タイミング回路3により電源 E(商用電源、AC100V、50/60Hz)の正の周期だけを電源EB とし てブリッジ回路2に印加するためのものである。
【0019】 ブリッジ回路2の抵抗RaとRcとの接続点X、抵抗Rbとヒータエレメント Rhとの接続点Yは、夫々抵抗R1 、R2 を介して増幅器6の各入力端子に接続 されている。また、当該増幅器6の入力端子間にはコンデンサC2 が接続されて いる。この増幅器6は、ブリッジ回路2の偏差信号eを増幅し、Rc>Rhのと きに高電位、Rc<Rhのときには低電位の信号を出力するオープンコレクタ形 の比較器として使用される。
【0020】 タイミング回路3の増幅器7は、非反転入力端子が抵抗R3 を介してダイオー ドD1 のアノード側に接続されると共に抵抗R4 を介して接地され、反転入力端 子がダイオードD3 を介して接地されると共に抵抗R5 を介して電源+Vに接続 されている。この増幅器7の出力端子は、ブリッジ回路2の増幅器6の出力端子 に接続されると共に、抵抗R6 を介して電源+Vに、コンデンサC1 を介してメ モリ回路4の増幅器8の反転入力端子に接続されている。
【0021】 抵抗R3 及びR4 は、増幅器7に電源電圧Eを降圧して印加するための分圧抵 抗であり、抵抗R5 は、ダイオードD3 に電流を供給するための固定抵抗、ダイ オードD1 及びD2 は、ブリッジ回路2及びドライバ回路5に印加する電源のタ イミングを区分するためのダイオードである。また、ダイオードD3 は、温度検 出をする期間T1 とヒータエレメントRhへの通電を制御する期間T2 の境界点 におけるノイズの発生を防ぐために期間T2 の開始時期をΔt(≒10-3秒間) ずらすためのダイオードである。この増幅器7は、ダイオードD3 の順方向の電 圧とE×R4 /(R4 +R3 )で表される電圧とを比較して増幅器6の出力信号 の読み取り信号を出力するオープンコレクタ形比較器として使用される。
【0022】 メモリ回路4の増幅器8の反転入力端子は、抵抗R7 を介して電源+Vに接続 されると共に抵抗R8 を介して接地され、さらに、コンデンサC1 の当該反転入 力端子側とアース間にダイオードD4 が接続されており、非反転入力端子は、抵 抗RT を介して接地されている。増幅器8の出力端子は、抵抗R9 を介して電源 +Vに接続されると共にコンデンサCT 、ダイオードD5 を介して接地されてい る。また、コンデンサCT とダイオードD5 との接続点は、非反転入力端子に接 続されている。さらに、出力端子とアース間にはフォトカプラ9のダイオードが 接続されている。この増幅器8も増幅器6、7と同様にオープンコレクタ形比較 器として使用される。
【0023】 抵抗R6 は、増幅器6、増幅器7がオープンコレクタ形の比較器として使用さ れるため出力を高電位とするプルアップ抵抗、抵抗R7 、R8 は、増幅器8を安 定に作動させるため反転入力端子側の入力電位を正にシフトする抵抗、抵抗R9 は、増幅器8がオープンコレクタ形の比較器であるために出力を高電位とするプ ルアップ抵抗である。コンデンサC1 は、ブリッジ回路2から出力される電位変 化(ヒータエレメントRhの抵抗の変化すなわち、ヒータエレメントRhの温度 変化)を検知するための結合コンデンサである。ダイオードD4 は、増幅器8の 反転入力側の入力電位がアース電位よりも低くならないようにするためのもの、 ダイオードD5 は、ブリッジ回路2からの出力信号を期間T3 の間メモリした後 に下がった増幅器8の非反転入力側の電位を速く回復させるためのものであり、 抵抗RT およびコンデンサCT は夫々メモリ回路4のメモリ期間(時間)T3 を 設定するためのものである。尚、メモリ回路4に単安定マルチバイブレータを使 用しており、メモリ期間T3 (≒0.7 RT T 秒)は、約5×10-3秒間に設定 されている。
【0024】 ドライバ回路5は、スイッチング素子として半導体スイッチング素子(たとえ ば、トライアック)10を使用しており、当該スイッチング素子10の一方の電 極は、タイミング回路3のダイオードD2 を介して電源Eに、他方の電極は、ア ースに接続されている。そして、両電極間にはフォトカプラ9と抵抗R10との直 列回路が接続され、ゲート端子は、フォトカプラ9と抵抗R10との接続点に接続 されている。抵抗R10は、スイッチング素子10を作動させるための抵抗、フォ トカプラ9は、メモリ回路4からドライバ回路5に制御信号を伝達し、スイッチ ング素子10は、電源Eからドライバ回路5を経てブリッジ回路2のヒータエレ メントRhに電流を供給するためのスイッチの作用をする。
【0025】 以下に作用を説明する。 ブリッジ回路2の抵抗Rcの可変抵抗部を調節し、ヒータエレメントRh の 設定温度を例えば、600℃に決めて、電源Eを印加すると、当該ヒータエレメ ントRhの温度は当該設定温度(600℃)よりも低いために、温度検出の期間 T1 におけるブリッジ回路2における偏差電圧eは、 e=EB ×R×(Rc−Rh)/{(R+Rc)×(R+Rh)} であり、Rc>Rhであるから、偏差電圧eは、正(e>0)となる。従って、 ブリッジ回路2の増幅器6は、高電位を出力する。ここで、タイミング回路3は 、検出期間T1 (図2(a))で高電位を、T1 以外では低電位を出力するよう に設定されており、したがって、当該タイミング回路3も高電位を出力して、a 点の電位を高電位に維持する。そして、期間T1 の終了と同時にタイミング回路 3の出力は、低電位となり、a点の電位は、高電位から低電位へと変化する。
【0026】 このa点における電位変化がコンデンサC1 を通してメモリ回路4を作動(ト リガ)させ、b点の電位を低電位から高電位へと変化させ、メモリ保持期間T3 (図2(c))の間保持される。すなわち、ブリッジ回路2からの出力信号が、 メモリ回路4により期間T3 の間記憶されることになる。次いで、制御期間T2 (図2(b))に入った時、フォトカプラ9を通してスイッチング素子10が作 動(トリガ)されて導通状態となり、ブリッジ回路2のヒータエレメントRhに 電源Eが印加される。これによりヒータエレメントRhに電流が供給されて当該 ヒータエレメントRhの温度が上昇する。
【0027】 ヒータエレメントRhの温度が上昇し、前記設定温度(600℃)を超えると 、Rc<Rhとなり、ブリッジ回路2の偏差電圧eが負(e<0)となり、増幅 器6の出力が低電位となり、a点の電位は、期間T1 が終了しても低電位のまま に保持されて変化せず、メモリ回路4は、作動しない。その結果、b点の電位も 低電位を維持するために期間T2 になってもスイッチング素子10は、作動(ト リガ)されず、したがって、ヒータエレメントRhには電源Eが印加されない。 このようにして、T1 及びT2 の期間を交互に繰り返してヒータエレメントRh の温度制御が行なわれる。因みに、この実施例では、前記設定温度600℃に対 して±3℃(600℃±3℃)の精度でヒータエレメントRh の温度制御が達成 された。
【0028】 尚、上記実施例においては、タイミング回路3によりヒータエレメントRh を 温度センサとして使用する期間(温度検知期間)T1 と発熱体として使用する期 間(制御期間)T2 を示す信号を、交流電源Eを利用して交互に発生させる場合 について記述したが、これに限るものではなく、電源として直流電源を使用し、 タイミング回路により当該電源とは別個に前記温度検知期間T1 と制御期間T2 とを発生させ、期間T1 の間温度検知を行ない、期間期間T2 の間制御を行なう ようにしてもよい。
【0029】
【考案の効果】
以上説明したようにこの考案によれば、ヒータエレメント自体がブリッジ回路 の抵抗要素となっているために、温度変化に介する応答が速く、優れた温度制御 特性を得ることができ、しかも、温度センサが不要であり、ヒータの形状を小型 化することができる。さらに使用電力を有効に利用することができ、省エネルギ に資することができる。さらに、交流電源を使用することができるために比較的 大きなものまでも加熱することができる高性能のヒータを提供することができ、 ガスセンサの検知部分、半田ごて、ヘヤドライヤ、布団乾燥器等に組込むことが できる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る自己温度制御型ヒータの制御回
路の概念図である。
【図2】この考案に係る自己温度制御型ヒータの温度検
知期間、制御期間及びメモリ保持期間の時系列における
相関関係を示す図である。
【図3】この考案に係る自己温度制御型ヒータの一実施
例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 自己温度制御型ヒータ 2 ブリッジ回路 3 タイミング回路 4 メモリ回路 5 ドライバ回路 6〜8増幅器 9 フォトカプラ 10 半導体スイッチング素子 Rh ヒータエレメント E 交流電源

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータエレメント自体を抵抗要素の一つ
    として組み込まれたブリッジ回路と、前記ブリッジ回路
    からの偏差電圧を記憶して所定期間信号を出力するメモ
    リ回路と、前記メモリ回路からの信号により作動し電源
    から前記ヒータエレメントへの通電を制御するドライバ
    回路と、前記ヒータエレメントの温度検出を行なう第1
    の期間と当該ヒータエレメントの温度制御を行なう第2
    の期間とを区分し、前記ブリッジ回路を前記第1の期間
    だけ作動させ、前記ドライバ回路を前記第2の期間だけ
    作動させるタイミング回路とを備えたことを特徴とする
    自己温度制御型ヒータ。
JP10733591U 1991-12-26 1991-12-26 自己温度制御型ヒータ Pending JPH0555491U (ja)

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