JPH0555489B2 - - Google Patents

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JPH0555489B2
JPH0555489B2 JP16563886A JP16563886A JPH0555489B2 JP H0555489 B2 JPH0555489 B2 JP H0555489B2 JP 16563886 A JP16563886 A JP 16563886A JP 16563886 A JP16563886 A JP 16563886A JP H0555489 B2 JPH0555489 B2 JP H0555489B2
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JP
Japan
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unsubstituted
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acid chloride
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Shozo Kato
Hidenori Okamoto
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Publication date
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  • Furan Compounds (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、医・農薬あるいは該原料・中間体と
して有用であるアミド化合物の新規な製造方法を
提供するものである。 (従来の技術及び発明の解決しようとする問題
点) 本発明者らは、シツフ塩基化合物を原料とした
N−置換−アミド化合物の合成及びその生理活性
の研究を行なつてきた。例えば本発明者らは特開
昭60−4148号に於いて一般式、 (但し、Aはハロゲン原子,アルコキシ基,又
はアルキルチオ基であり、E1,E2,及びE3はそ
れぞれ同種又は異種の水素原子,ハロゲン原子,
アルキル基,アルコキシ基,又はアルキルチオ基
である。)で示されるN−置換−クロロアセトア
ニリドが除草剤として極めて有用であることを提
案した。 該N−置換−クロロアセトアニリドの製法は一
般にシツフ塩基化合物を原料とし下記式のように
還元工程に続き、クロロアセチル化工程を経て初
めて合成される。 即ち、シツフ塩基を原料とすると目的物まで二
段階の反応を行なわなければならず、しかも還元
に際しては、水素化アルミニウムリチウム等の高
価で、取り扱いの難しい化合物を用いなければい
けない場合もあり、工業的に技術課題が残存して
いた。 (問題点を解決するための手段及び効果) 本発明者らは、前記アミド化合物の合成方法に
ついて鋭意研究を行なつてきた。その結果、シツ
フ塩基化合物.シラン化合物及びカルボン酸誘導
体とを反応させることにより、実に驚くべきこと
に一段で容易にアミド化合物を合成し得ることを
見い出し、本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は、 (イ) 一般式() (式中、R1は水素原子,置換もしくは非置
換のアルキル基,置換もしくは非置換のアルケ
ニル基,又は置換もしくは非置換のアリール基
であり、R2は置換もしくは非置換のアルキル
基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニ
ル基,又は置換もしくは非置換のアルコキシ基
であり、R3は水素原子,置換もしくは非置換
のアルキル基,置換もしくは非置換のアリール
基,又は置換もしくは非置換のヘテロアリール
基である。但し、R2が置換もしくは非置換の
アルキル基である場合、R3は水素原子ではな
い。) で示されるシツフ塩基化合物、 (ロ) 一般式() HSiXYZ (式中、X,Y,及びZは同種又は異種の水
素原子又はハロゲン原子である。) で示されるシラン化合物、及び (ハ) 一般式() R4COM (式中、R4は置換もしくは非置換のアルキ
ル基,置換もしくは非置換のアルケニル基,置
換もしくは非置換のアリール基,置換もしくは
非置換のヘテロアリール基,又は置換もしくは
非置換のシクロアルキル基であり、Mはハロゲ
ン原子又は
【式】基である。) で示されるカルボン酸誘導体とを反応させるこ
とを特徴とする、 一般式() (式中、R1,R2,R3,及びR4は上記と同じ
である。) で示されるアミド化合物の製造方法にする。 本発明における原料の一つであるシツフ塩基化
合物は前記一般式()即ち、
【式】 で示される化合物である。上記一般式()中、
R1,R2及びR3で示される基としては種々の有機
基のものが公知であり、本発明においてもこれら
の公知の有機基が特に限定されず使用できる。一
般に好適に使用されるR1は水素原子,置換もし
くは非置換のアルキル基,置換もしくは非置換の
アルケニル基,又は置換もしくは非置換のアリー
ル基である。またR2は置換もしくは非置換のア
ルキル基,置換もしくは非置換のアルコキシカル
ボニル基,又は置換もしくは非置換のアルコキシ
基であり、R3は水素原子,置換もしくは非置換
のアルキル基,置換もしくは非置換のアリール
基,又は置換もしくは非置換のヘテロアリール基
である。但し、R2が置換もしくは非置換のアル
キル基である場合、R3は水素原子ではない。工
業的に広く利用される該有機基をより具体的に例
示すると次のようなものがある。 上記非置換アルキル基としては、メチル,エチ
ル,プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘ
プチル,オクチル,ノニル,デシル,ウンデシ
ル,及びドデシル等の直鎖状又は分枝状アルキル
基が挙げられる。前記置換アルキル基としては、
フルオロメチル,トリフルオロメチル,クロロメ
チル,トリクロロメチル,クロロエチル,ブロモ
エチル,フルオロプロピル,クロロプロピル,ク
ロロブチル,ブロモペンチル,クロロヘキシル,
及びフルオロオクチル等の直鎖状又は分枝状ハロ
アルキル基;メトキシメチル,メトキシエチル,
メトキシプロピル,メトキシブチル,メトキシペ
ンチル,メトキシヘキシル,エトキシメチル,エ
トキシエチル,エトキシプロピル,エトキシブチ
ル,プロポキシメチル,プロポキシエチル,プロ
ポキシプロピル,プロポキシブチル,ブトキシメ
チル,ブトキシエチル,ブトキシプロピル,ブト
キシブチル,及びペントキシエチル等の直鎖状又
は分枝状のアルコキシアルキル基;フエノキシメ
チル,フエノキシエチル,及び(クロロフエノキ
シ)プロピル等のフエノキシアルキル基;シアノ
エチル,シアノプロピル及びシアノブチル等のシ
アノアルキル基;ニトロエチル,ニトロプロピ
ル,及びニトロヘキシル等のニトロアルキル基;
メチルチオメチル,メチルチオエチル,メチルチ
オプロピル,エチルチオメチル,エチルチオエチ
ル,エチルチオブチル,及びプロピルチオエチル
等のアルキルチオアルキル基;フエニルメチル,
フエニルエチル,フエニルプロピル,及び(メチ
ルフエニル)メチル等のアリールアルキル基;チ
エニルメチル,チエニルエチル,(メトキシチエ
ニル)メチル,フリルメチル,フリルエチル,
(クロロフリル)メチル,ピロリルメチル,及び
ピラゾリルメチル等のヘテロアリールアルキル
基;シクロプロピルメチル,及びシクロヘキシル
エチル等のシクロアルキルアルキル基;メトキシ
カルボニルメチル,メトキシカルボニルエチル,
エトキシカルボニルメチル,エトキシカルボニル
エチル,及びエトキシカルボニルプロピル等のア
ルコキシカルボニルアルキル基;メチルカルボニ
ルエチル,メチルカルボニルプロピル,エチルカ
ルボニルエチル,及びプロピルカルボニルプロピ
ル等のアルキルカルボニルアルキル基等が挙げら
れる。 前記非置換アルケニル基としては、エテニル,
プロペニル,ブテニル,ペンテニル,ヘキセニ
ル,及びオクテニル等の各種位置異性体のアルケ
ニル基が挙げられる。また前記置換アルケニル基
としては、クロロエテニル,フルオロエテニル,
ブロモプロペニル,クロロブテニル,クロロペン
テニル,及びフルオロヘキセニル等のハロアルケ
ニル基;メトキシエテニル,メトキシプロペニ
ル,エトキシブテニル,エトキシヘキセニル,及
びプロポキシブテニル等のアルコキシアルケニル
基;シアノエテニル,ニトロプロペニル,ジメチ
ルアミノエテニル,及びメチルチオプロペニル等
が挙げられる。 更にまた前記非置換アリール基としては、フエ
ニル,ナフチル,及びアントラニル,フエナンス
レニル等のアリール基が挙げられる。また前記置
換アリール基としては、メチルフエニル,ジメチ
ルフエニル,エチルフエニル,ジエチルフエニ
ル,プロピルフエニル,ジプロピルフエニル,ブ
チルフエニル,ペンチルフエニル,ヘキシルフエ
ニル,メチルエチルフエニル,メチルプロピルフ
エニル,及びエチルプロピルフエニル等のアルキ
ルフエニル基;フルオロフエニル,ジフルオロフ
エニル,クロロフエニル,ジクロロフエニル,ブ
ロモフエニル,ヨードフエニル,トリクロロフエ
ニル及びクロロフルオロフエニル等のハロフエニ
ル基;メトキシフエニル,ジメトキシフエニル,
トリメトキシフエニル,エトキシフエニル,ジエ
トキシフエニル,プロポキシフエニル,及びブト
キシフエニル等のアルコキシフエニル基;シアノ
フエニル,ニトロフエニル,クロロ(メチル)フ
エニル,クロロ(エトキシ)フエニル,メチル
(メトキシ)フエニル,メチルチオフエニル,(ト
リフルオロメチル)フエニル,(クロロフエノキ
シ)フエニル,ニトロ(メチル)フエニル,及び
ジフエニル等の置換フエニル基;メチルナフチ
ル,ジメチルナフチル,エチルナフチル,クロロ
ナフチル,ジクロロナフチル,メトキシナフチ
ル,メチルチオナフチル,ニトロナフチル,及び
シアノナフチル等の置換ナフチル基等が挙げられ
る。 更にまた前記非置換ヘテロアリール基として
は、フリル,チエニル,ピロリル,ピリジル,ピ
リミジル,ベンゾフリル,ベンゾチエニル,イン
ドリル,キノリル,チアゾリル,ピラゾリル,ベ
ンゾチアゾリル,チアジアゾリル,及びオキサゾ
リル等が挙げられる。また前記置換ヘテロアリー
ル基としては、メチルフリル,ジメチルフリル,
エチルフリル,プロピルフリル,クロロフリル,
ブロモフリル,メトキシフリル,エトキシフリ
ル,プロポキシフリル,メチルチオフリル,エチ
ルチオフリル,及びニトロフリル等の置換フリル
基;メチルチエニル,エチルチエニル,プロピル
チエニル,ブチルチエニル,フルオロチエニル,
クロロチエニル,ブロモチエニル,ヨードチエニ
ル,メトキシチエニル,エトキシチエニル,プロ
ポキシチエニル,メチルチオチエニル,エチルチ
オチエニル,及びニトロチエニル等の置換チエニ
ル基;N−メチルピロリル,N−エチルピロリ
ル,メチル−N−メチルピロリル,クロロ−N−
エチルピロリル,メトキシ−N−メチルピロリ
ル,メトキシピロリル,エチルピロリル,及びク
ロロピロリル等の置換ピロリル基;メチルピリジ
ル,エチルピリジル,クロロピリジル及びメトキ
シピリジル等の置換ピリジル基;メチルベンゾフ
リル,クロロベンゾフリル,エトキシベンゾフリ
ル,及びニトロベンゾフリル等の置換ベンゾフリ
ル基;エチルベンゾチエニル,フルオロベンゾチ
エニル,メトキシベンゾチエニル,及びニトロベ
ンゾチエニル等の置換ベンゾチエニル基;メチル
キノリル,エチルキノリル,クロロキノリル,及
びメトキシキノリル等の置換キノリル基;メチル
チアゾリル基等が挙げられる。 また、非置換アルコキシ基としては、メトキ
シ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシ,ペンチル
オキシ,及びヘキシルオキシ等が挙げられる。置
換アルコキシ基としては、メトキシメトキシ,メ
トキシエトキシ,メトキシプロポキシ,エトキシ
エトキシ,エトキシプロポキシ,及びプロポキシ
メトキシ基等が挙げられる。 また、非置換アルコキシカルボニル基として
は、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,
プロポキシカルボニル,及びブトキシカルボニル
基等が挙げられる。置換アルコキシカルボニル基
としては、(クロロエトキシ)カルボニル,(メト
キシエトキシ)カルボニル,(メチルチオプロポ
キシ)カルボニル,及び(フエノキシエトキシ)
カルボニル基等が挙げられる。 以上列挙した基を有する化合物には多くの場
合、種々の位置異性体が存在するが、特に限定さ
れず本発明に供することができる。例えばメチル
フエニル基としては、o−メチルフエニル基,m
−メチルフエニル基,及びp−メチルフエニル基
が挙げられ、ブチル基としてはn−ブチル基、
sec−ブチル基,及びtert−ブチル基が挙げられ
る。 更にまた、置換基は以上の具体例に限定される
ものではなく、本発明の製造方法によつて目的物
のアミド化合物が得られるもであれば必要に応じ
て適宜選択して使用できる。 本発明の原料の他の一つは前記一般式()即
ち、HSiXYZで示されるシラン化合物である。
該一般式()中の、X,Y及びZは同種又は異
種の水素原子又はハロゲン原子が特に制限されず
用いられる。該ハロゲン原子としては塩基,臭
素,ヨウ素又はフツ素の各原子が特に制限されず
使用できるが、特に塩素原子と臭素原子は好適で
ある。工業的に特に好適に使用される上記シラン
化合物を具体的に例示すると、HSiCl3
HSiBr3,H2SiCl2,H2SiBr2,H3SiBr等の化合
物である。 本発明の更に他の原料の一つは、一般式()
即ち、R4COMで示されるカルボン酸誘導体であ
る。該カルボン酸誘導体中のR4は置換もしくは
非置換のアルキル基,置換もしくは非置換のアル
ケニル基,置換もしくは非置換のアリール基,又
は置換もしくは非置換のヘテロアリール基であ
る。具体的には前記R1及びR3に記載した基と同
じ基が好適である。また上記一般式()中、M
はハロゲン原子又は
【式】基である。該Mが ハロゲン原子の場合には、R4COMは酸ハロゲン
化物を表わし、ハロゲン原子としてはフツ素原
子,塩素原子,臭素原子,及びヨウ素原子が特に
限定されず用いられる。工業的には、Mが塩素原
子又は臭素原子である酸クロライド又は酸ブロマ
イドが特に好適に使用される。またMが
【式】基で表わされる場合、即ち
【式】は酸無水物を表わす。工業的に 一般に好適に使用されるものを具体的に例示すれ
ば酸ハロゲン化物としては例えば、酢酸クロライ
ド,酢酸ズロマイド,クロロ酢酸クロライド,ジ
クロロ酢酸クロライド,ブロモ酢酸ブロマイド,
ヨード酢酸クロライド,ジブロモ酢酸クロライ
ド,メトキシ酢酸クロライド,シアノ酢酸クロラ
イド,トリフルオロ酢酸フルオライド,プロピオ
ン酸クロライド,クロロプロピオン酸クロライ
ド,ブロモプロピオン酸ブロマイド,酪酸クロラ
イド,クロロ酪酸クロライド,吉草酸クロライ
ド,クロロ吉草酸クロライド,ヘキサン酸クロラ
イド,アクリル酸クロライド,ブテン酸クロライ
ド,クロロブテン酸クロライド,ペンテン酸クロ
ライド,クロロペンテン酸クロライド,フエノキ
シ酢酸クロライド,クロロフエノキシ酢酸クロラ
イド,フエニルプロピオン酸クロライド,フリル
アクリル酸クロライド,安息香酸クロライド,安
息香酸ブロマイド,メチル安息香酸クロライド,
エチル安息香酸ブロマイド,クロロ安息香酸クロ
ライド,フルオロ安息香酸フルオライド,メトキ
シ安息香酸クロライド,クロロ(メチル)安息香
酸クロライド,シアノ安息香酸クロライド,フエ
ニル安息香酸クロライド,ニトロ安息香酸クロラ
イド,フロイルクロライド,チオフエンカルボン
酸クロライド,インドールカルボン酸クロライ
ド,ピコリン酸クロライド,シクロプロパンカル
ボン酸クロライド等が好適である。 また酸無水物としては無水酢酸,無水プロピオ
ン酸,無水トリフルオロ酢酸,無水クロロ酢酸,
無水安息香酸等が好適に使用される。 本発明に於ける前記原料の反応は、無溶媒で行
なうこともできるが、一般には溶媒中で行なうの
が好ましい。該溶媒としては、共存する原料、例
えばシラン化合物及びカルボン酸誘導体等と相互
作用しない不活性な有機溶媒であれば限定されず
使用できる。一般にはベンゼン,トルエン,クロ
ロホルム,及びアセトニトリル等が好適に使用さ
れる。また該反応に於ける原料の仕込みモル比は
特に限定されるものではないが、副生成物の増加
及び経済性を考慮すると、シツフ塩基1モルに対
してシラン化合物を1〜2モル、カルボン酸誘導
体を1〜1.2モルの割合で使用するのが好ましい。
特にカルボン酸誘導体を多量に用いると副反応が
起こりやすくなる傾向が認められる場合もあるの
で、予め該原料の仕込みモル比を決定して使用す
るのがよい。 尚本発明で用いる原料であるシツフ塩基化合物
は必ずしも単離,精製したものでなくても良い。
即ち、アルデヒド又はケトンとアミンから共沸脱
水等によりシツフ塩基化合物を合成し、そのま
ま、次に本発明で用いる他の原料であるシラン化
合物及びカルボン酸誘導体を加えて反応させても
よい。 また前記反応に於ける反応温度は特に限定され
ず広い温度範囲で選ぶことができるが、原料の化
学反応性や生成物であるアミド化合物の安定性等
を考慮して好適とする温度範囲で反応を行なうこ
とが好ましく、一般には−20℃〜150℃の範囲か
ら選べばよい。更にまた反応時間は反応温度によ
つても異なるが、一般には数分から数日例えば5
分〜10日の間で選べばよい。 本発明の前記一般式(),()及び()で
示される各原料の添加順序は特に限定されず必要
に応じて選べばよい。一般にはシツフ塩基化合物
に室温又は冷却下にて、シラン化合物及びカルボ
ン酸誘導体を添加すればよい。また、シラン化合
物及びカルボン酸誘導体の溶液にシツフ塩基化合
物を添加してもよい。これらの場合、一般に溶媒
を用いる場合が多く、溶媒中にシツフ塩基化合
物、シラン化合物,及びカルボン酸誘導体の三成
分を添加反応させてもよく、各成分を該溶媒に溶
解しておき、この溶媒をそれぞれ添加混合して反
応させてもよい。 本発明に於いては前記一般式()〜()で
示される原料を反応させることによつて簡単にア
ミド化合物を得ることができる。上記反応で得ら
れるアミド化合物の精製方法は、特に限定される
ものではない。一般には反応終了後、常圧,減圧
もしくは真空蒸留を行なえばよく、必要に応じて
洗浄,再結晶,又はクロマトグラフによる精製方
法も用いることができる。また、アミド化合物が
高沸点である場合には、反応終了後、溶媒等の低
沸点成分を除去した後、再び溶媒に溶解させ、水
洗,希アルカリ水溶液で洗浄した後に溶媒を除去
することにより、未反応のシラン化合物,カルボ
ン酸誘導体,及び副生成物のシラン化合物等を容
易に除去し、目的とするアミド化合物を純粋に得
ることもできる。 (作用及び効果) 本発明の反応を化学式で示せば、下記の通りで
ある。 上記反応の反応機構は明確ではないが、次のよ
うにして推論される。まず一つの反応機構として
シラン化合物の存在下、シツフ塩基化合物とカル
ボン酸誘導体とが相互作用して、中間体としてイ
ンモニウム塩型の化合物
【式】もしくはそのM付加体
【式】が生成し、さらにこれら の化合物とシラン化合物が反応することにより目
的とするアミド化合物が生成すると考えられる。 またもう一つの反応機構として、シツフ塩基化
合物とシラン化合物とがまず反応して、N−シリ
ル化合物
【式】が生成し、その後 にアミド化反応が起こる可能性も考えられる。 本発明方法によつて得られるアミド化合物は、
例えば、除草剤,殺虫剤,及び殺菌剤等の農薬あ
るいは医薬品等に有用である。またこれらの用途
の中間原料としても有用な物質である。 以上のように、本発明の方法は、医農薬等に有
用であるアミド化合物を、対応するシツフ塩基化
合物から、温和な条件で、収率よくしかも一段で
合成することができる優れた方法である。さらに
反応終了後の生成物の精製も容易に行なうことが
できる。従つて本発明は、工業的にも極めて優れ
たものであると言える。 (実施例) 以下、本発明を具体的に説明するために実施例
を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。 実施例 1 フラスコに、フエニル−イソプロピルケトイミ
ン(2.22g)の無水トルエン(15ml)溶液を入
れ、氷冷下撹拌しながら、クロロアセチルクロラ
イド(1.96g),トリクロロシラ(3.20g)の無
水トルエン(5ml)溶液を滴下した。室温にてし
ばらく撹拌した後、油浴中(50℃)にて2時間加
熱撹拌した。その後、炭酸カリウム水溶液で中和
し、有機層をエーテルで抽出した。無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、低沸物を除去して得られた
固体をヘキサンにて再結晶を行ない無色結晶
(2.30g)を得た。 該化合物の赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、3290cm-1にN−H結合に基づく吸収、3050〜
2850cm-1にC−H結合に基づく吸収、1640cm-1
アミドのC=O結合に基づく強い吸収等を示し
た。 また質量スペクトルを測定したところ、m/
e225に分子イオンピーク(M ),m/e190にM
−Clに対応するピーク、m/e148にM −
COCH2Clに対応するピーク等を示した。 1H−核磁気共鳴スペクトル(δ;ppm:テト
ラメチルシラン基準,重クロロホルム溶媒)を測
定した。その解析結果は次の通りである。 (a)(f) 7.18ppm(brs 6H) (b) 3.98ppm( s ,2H) (c) 4.70ppm(d,d,1H) (d) 2.07ppm( q ,1H) (e) 0.89ppm(d,d.6H) その元素分析値はC63.82%,H7.31%,N6.21
%であり、組成式C12H16NClO(225.72)に対する
計算値C63.86%,H7.14%,N6.21%よく一致し
た。 上記の結果から、単離生成物が−(1−フエニ
ル−イソブチル)−α−クロロアセトアミドであ
ることが明らかとなつた。収率は68%であつた。 実施例 2 フラスコに、N−メトキシメチリデン−2,6
−ジエチルアニリン(2.05g)の無水アセトニト
リル(15ml)溶液を入れ、窒素下室温にて撹拌し
ながら、トリクロロシラン(2.17g)の無水アセ
トニトリル(5ml)を徐々に滴下した。次いでク
ロロアセチルクロライド(1.33g)の無水アセト
ニトリル(5ml)を徐々に滴下した。滴下後、油
浴中(50℃)にて1時間加熱撹拌した。低沸物を
留去して得られた粘稠液体を再びベンゼン(50
ml)に溶解した。ベンゼン溶液を水洗、希アルカ
リ水溶液で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。減圧にて低沸物を除去して得られた粘稠
液体を減圧蒸留して、沸点126℃/0.35mmHgであ
る下記式で示されるN−メトキシメチル−α−ク
ロロアセト−2,6−ジエチルアニリドを得た。
収率は89%であつた。 実施例 3 フラスコにN−(1−フエニル)エチリデン−
アニリン(2.00g)の無水ベンゼン(15ml)溶液
を入れ、窒素下、室温にて撹拌しながら、アセチ
ルクロライド(0.94g)の無水ベンゼン(5ml)
溶液を徐々に添加した。次いで、トリクロロシラ
ン(2.06g)の無水ベンゼン(5ml)溶液を添加
した。滴下終了後、油浴中(60℃)にて2時間加
熱撹拌した。減圧にて低沸物を除去して得られた
粘稠液液体を減圧蒸留して、沸点135℃/0.25mm
Hgである下記式で示されるN−フエニル−アセ
ト−(1−フエニル)エチルアミドを得た。収率
は75%であつた。 実施例 4 種々のシツフ塩基化合物,種々のシラン化合
物,及び種々のカルボン酸誘導体を用いて、アミ
ド化合物の合成を行なつた。生成物のNo.構造,用
いたシラン化合物,及び収率を第1表に記載し
た。表中のR1,R2,R3,R4,M,及びHSiXYZ
は下記式で示される置換基及び化合物である。
【表】
【表】
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ) 一般式() (式中、R1は水素原子,置換もしくは非置
    換のアルキル基,置換もしくは非置換のアルケ
    ニル基,又は置換もしくは非置換のアリール基
    であり、R2は置換もしくは非置換のアルキル
    基、置換もしくは非置換のアルコキシカルボニ
    ル基,又は置換もしくは非置換のアルコキシ基
    であり、R3は水素原子,置換もしくは非置換
    のアルキル基,置換もしくは非置換のアリール
    基,又は置換もしくは非置換のヘテロアリール
    基である。但し、R2が置換もしくは非置換の
    アルキル基である場合、R5は水素原子ではな
    い。) で示されるシツフ塩基化合物、 (ロ) 一般式() HSiXYZ (式中、X,Y及びZは同種又は異種の水素
    原子又はハロゲン原子である。) で示されるシラン化合物、及び (ハ) 一般式() R4COM (式中、R4は置換もしくは非置換のアルキ
    ル基,置換もしくは非置換のアルケニル基,置
    換もしくは非置換のアリール基,置換もしくは
    非置換のヘテロアリール基,又は置換もしくは
    非置換のシクロアルキル基であり、Mはハロゲ
    ン原子又は【式】基である。) で示されるカルボン酸誘導体とを反応させるこ
    とを特徴とする、 一般式() (式中、R1,R2,R3,及びR4は上記と同じ
    である。) で示されるアミド化合物の製造方法。
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WO2001060818A1 (en) * 2000-02-14 2001-08-23 Tularik Inc. Lxr modulators
WO2003063796A2 (en) 2002-01-30 2003-08-07 Tularik Inc. Heterocyclic arylsulfonamidobenzylic compounds
WO2021085635A1 (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 学校法人中部大学 アミド反応用反応剤及びそれを用いたアミド化合物の製造方法

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