JPH06122671A - チオエーテル誘導体の製造方法 - Google Patents

チオエーテル誘導体の製造方法

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JPH06122671A
JPH06122671A JP2414178A JP41417890A JPH06122671A JP H06122671 A JPH06122671 A JP H06122671A JP 2414178 A JP2414178 A JP 2414178A JP 41417890 A JP41417890 A JP 41417890A JP H06122671 A JPH06122671 A JP H06122671A
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JP2414178A
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Masahiko Ishizaki
雅彦 石崎
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1) で表されるメルカプト酢酸誘導体と、一般式(2) で表されるα,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導体を、
一般式(3) で表される窒素化合物存在下に反応させることを特徴と
する一般式(4) で表されるチオエーテル誘導体の製造方法。(A;H原
子又はアシル基、R1 ;H原子又は置換若しくは非置換
のアルキル基等、R2 及びR3 ;シアノ基又は置換若し
くは非置換のアルコキシカルボニル基等、R4 ;H原
子、ハロゲン原子又は置換若しくは非置換のアルキル基
等、R5 ,R6 及びR7 ;異種又は同種のH原子又はア
ルキル基) 【効果】 上記一般式(4)で表されるチオエーテル誘
導体を選択性よく、且つ高収率で製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチオエーテル誘導体を選
択性よく、且つ高収率で製造する新規な製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】
【発明が解決しようとする課題】チオエーテル誘導体は
農薬や医薬の中間体として広範囲に利用し得る有用な化
合物である。さらに、上記チオエーテル誘導体はチオフ
ェン誘導体を製造する際の重要な中間体にもなり得る。
【0003】こおチオエーテル誘導体の製造方法とし
て、従来α−クロロアクリル酸メチルとチオグリコール
酸メチルとを反応させて製造する方法がある。そして、
チオエーテル誘導体を製造するに際しては、収率を高め
るためにヒペリジン等の塩基触媒を使用することがある
(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテ
ィー(Journal of American Ch
emical Society)第79巻の第1972
頁(1957年))。
【0004】そこで、上記したα−クロロアクリル酸メ
チルとチオグリコール酸メチルとの反応の際にヒペリジ
ン等の塩基触媒を使用してチオエーテル誘導体を製造し
てみた。
【0005】ところが、この塩基触媒を使用したチオエ
ーテル誘導体の製造方法によっても、選択性よく、且つ
高収率でチオエーテル誘導体を得ることは困難であっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、チオエーテ
ル誘導体を選択性よく、且つ高収率で得るために鋭意研
究した結果、原料としてメルカプト酢酸誘導体とα,β
−ジハロゲノプロピオン酸誘導体を使用し、両者をアン
モニア又はアミンである窒素化合物の存在下で反応させ
ることにより、前記チオエーテル誘導体を選択性よく、
且つ高収率で得ることができることを見いだし、本発明
を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、一般式(1) (但し、Aは水素原子又はアシル基を示し、Rは水素
原子、置換若しくは非置換のアルキル基又は置換若しく
は非置換のフェニル基を示し、Rはシアノ基、置換若
しくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは
非置換のフェノキシカルボニル基又は置換若しくは非置
換のアミノカルボニル基を示す。)で表されるメルカプ
ト酢酸誘導体と、一般式(2) (但し、Rはシアノ基、置換若しくは非置換のアルコ
キシカルボニル基、置換若しくは非置換のフェノキシカ
ルボニル基又は置換若しくは非置換のアミノカルボニル
基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換若しく
は非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のフェニル
基、ニトロ基又はRと同種の置換基を示す。また、X
,Xは異種又は同種のハロゲン原子を示す。)で表
されるα,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導体を、一般
式(3) (但し、R,R,Rは異種又は同種の水素原子又
はアルキル基を示す。)で表される窒素化合物存在下に
反応させることを特徴とする一般式(4) (但し、R,R,R,R及びXは前記一般式
におけるR,R,R,R及びXと同一の基を
示す。)で表されるチオエーテル誘導体の製造方法であ
る。
【0008】本発明における一般式(1)中、Aで示さ
れるアシル基の炭素数は特に制限されないが、炭素数2
〜7のものが好適である。該アシル基を具体的に例示す
れば、アセチル基、プロピオニル基、iso−プロピオ
ニル基、n−ブチリル基、t−ブチリル基、n−バレリ
ル基、iso−バレリル基等が挙げられる。
【0009】また、一般式(1)および(4)中R
示されるアルキル基、Rで示されるアルコキシカルボ
ニル基中のアルキル残基、一般式(2)および(4)中
で示されるアルコキシカルボニル基中のアルキル残
基、Rで示されるアルキル基、および一般式(3)中
,R,Rで示されるアルキル基はその炭素数及
び直鎖状、分枝状等特に制限されないが、原料の入手の
容易さから炭素数1〜6のアルキル基が好適である。好
適に用いられる該アルキル基を例示すると、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−
ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
【0010】そして、一般式(2)および(4)中
,X,Xで示されるハロゲン原子としては、フ
ッ素、塩素、臭素、またはヨウ素が挙げられるが、特に
塩素、臭素またはヨウ素が好適である。
【0011】さらに、R又はRで示される置換アル
キル基の置換基、R又はRで示される置換アルコキ
シカルボニル基のアルキル残基の置換基としては、反応
系で不活性な置換基であれば特に制限はない。そのう
ち、好適な該置換基を具体的に示すと、ハロゲン原子;
ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基等のアル
コキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロポル
チオ基、n−ブチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニ
ル基;フェノキシ基等が挙げられる。
【0012】そして、R又はRで示される置換アハ
ノカルボニル基の置換基としては反応系で不活性な置換
基であれば特に制限はない。そのうち、特に好適な該置
換基を具体的に示すと、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−
ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基;ヒドロキシル
基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、is
o−プロポキシ基、n−ブトキシ基等のアルコキシ基;
フェニル基;ベンジル基等が挙げられる。更にまた、R
又はRで示される置換フェニル基の置換基、R
びRで示される置換フェノキシカルボニル基のフェニ
ル残基の置換基としては反応系で不活性な置換基であれ
ば特に制限はない。そのうち、特に好適な該置換基とし
ては、ハロゲン原子;ニトロ基;水酸基;メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブ
チル基、ios−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル
基;クロロメチル基、ジフロロメチル基、トリフルオロ
メチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロエチル
基、ペンタフルオロエチル基等のハロゲノアルキル基;
フェニル基等が挙げられる。
【0013】本発明において使用される前記一般式
(1)で表されるメルカプト酢酸誘導体の具体例として
は、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸エチ
ル、チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸ブチ
ル、チオグリコール酸フェニル、チオグリコール酸p−
クロルフェニル、チオグリコール酸m−ニトロフェニ
ル、チオグリコール酸m−トリフルオロトシル、チオグ
リコール酸アミド、チオグリコール酸モノメチルアミ
ド、チオグリコール酸ジメチルアミド、チオグリコール
酸モノエチルアミド、チオグリコール酸メトキシメチル
アミド、チオグリコール酸ベンジルアミド、メルカプト
アセトニトリル、アセチルチオ酢酸メチル、ブチリルチ
オ酢酸エチル、2−メルカプトプロピオン酸メチル、2
−メルカプト酪酸エチル、2−メルカプト−t−ブチル
酢酸フェニル、2−メルカプト−フェニル酢酸イソプロ
ピル、2−メルカプト−3′−クロロフェニル酢酸アミ
ド、2−メルカプト−ブチロニトリル、2−アセチルチ
オ−プロピオン酸エチル、2−ブチリルチオ−ブチロニ
トリル、2−プロピオニルチオ−プロピオニトリル、チ
オグリコール酸ベンジル、チオグリコール酸トリフルオ
ロエチル、チオグリコール酸メトキシエチル、チオグリ
コール酸エチルチオエチル、チオグリコール酸フェノキ
シエチル等が挙げられる。
【0014】本発明において使用される前記一般式
(2)で表されるα,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導
体の具体例としては、α,β−ジクロロプロピオン酸メ
チル、α,β−ジブロモプロピオン酸メチル、α,β−
ジクロロプロピオン酸エチル、α,β−ジクロロプロピ
オン酸ブチル、α,β−ジクロロプロピオン酸フェニ
ル、α,β−ジクロロプロピオン酸アミド、α,β−ジ
クロロプロピオン酸モノメチルアミド、α,β−ジクロ
ロプロピオニトリル、α,β−ジクロロコハク酸メチ
ル、α,β−ジクロロコハク酸アミド、α,β−ジブロ
モコハク酸ニトリル、α,β−ジブロモコハク酸フェニ
ル、α,β−ジクロロ−酪酸メチル、α,β−ジクロロ
−吉草酸エチル、α−クロロ−β−ブロモイソ吉草酸フ
ェニル、α,β−ジクロロ−ピバル酸エチル、α,β−
ジクロロ−β−フェニルプロピオニトリル、α−クロロ
−β,β−ジクロロプロピオン酸メチル、α−ブロモ−
β,β−ジクロロプロピオン酸エチル、α−クロロ−
β,β−ジヨードプロピオン酸フェニル、α,β,β−
トリブロモプロピオニトリル、α,β−ジクロロ−β−
ニトロプロピオン酸メチル、α,β−ジクロロプロピオ
ン酸p−クロルフェニル、α,β−ジブロモプロピニン
酸m−ニトロフェニル、α,β−ジクロロプロピオン酸
m−トリフルオロトシル、α,β−ジクロロプロピオン
酸モノエチルアミド、α,β−ジクロロプロピオン酸−
N,N−メトキシメチルアミド、α,β,β−トリクロ
ロプロピオン酸ベンジル、α,β−ジクロロプロピオン
酸パーフルオロエチル、α,β−ジクロロプロピオン酸
メトキシプロピル、α,β−ジクロロプロピオン酸メチ
ルチオプロピル、α,β−ジクロロプロピオン酸フェノ
キシエチル等が挙げられる。
【0015】本発明において使用される前記一般式
(3)で表される窒素化合物の具体例としては、アンモ
ニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン
等が挙げられる。このうち、入手の容易さや取り扱いや
すさからアンモニア、トリエチルアミン等が好適に用い
られる。
【0016】なお、本発明において、前記一般式(3)
で表される窒素化合物に代えて他の化合物を使用するこ
とはできない。例えば、上記の窒素化合物に代えて、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はナトリウムメチラ
ート等を使用すると、チオエーテル誘導体は得られず、
閉環したチオフェン誘導体が生成してしまう。
【0017】本発明の方法により製造される前記一般式
(4)で示されるチオエーテル誘導体の具体例として
は、2−クロロ−3−メトキシカルボニルメチルチオ−
プロピオン酸メチル、2−ブロモ−3−エトキシカルボ
ニルエチルチオ−吉草酸エチル、2−クロロ−3−シア
ノメチルチオ−プロピオニトリル、2−クロロ−3−ク
ロロメトキシカルボニルメチルチオ−プロピオン酸フェ
ニル、2−クロロ−3−エトキシメトキシカルボニルメ
チルチオ−プロピオン酸ブチル、2−クロロ−3−フェ
ノキシカルボニルブチルチオ−バルミチン酸トリフルオ
ロエチル、2−ヨード−3−メトキシカルボニルエチル
チオ−プロピオニトリル、2−ブロモ−3−メトキシカ
ルボニルエチルチオ−酪酸−N,N−ジメチルアミド、
2−クロロ−3−メトキシメトキシカルボニルプロピル
チオプロピオン酸、N−ヒドロキシメチル−N−メチル
アミド、2−クロロ−3−エチルチオメトキシカルボニ
ルプロピルチオ−プロピオニトリル、2,3−ジクロロ
−3−メトキシカルボニルメチルチオ−プロピオン酸エ
チル、2,3−ジブロモ−3−〔メトキシカルボニルメ
トキシメチルチオ〕−プロピオニトリル、2−クロロ−
3−トリフルオロメチル−3−メトキシカルボニルメチ
ルチオ−プロピオニトリル、2−クロロ−3−パーフル
オロエチル−3−シアノメチルチオ−プロピオニトリ
ル、2−クロロ−3−フェニル−3−メトキシカルボニ
ルメチルチオ−プロピオン酸t−ブチル、2−クロロ−
3−メトキシカルボニルベンジルチオ−フロピオニトリ
ル等が挙げられる。
【0018】本発明の特徴は、チオエーテル誘導体の製
造原料として、前記の一般式(1)で表されるメルカプ
ト酢酸誘導体と前記の一般式(2)で表されるα,β−
ジハロゲノプロピオン酸誘導体を使用し、両者を前記の
一般式(3)で表される窒素化合物の存在下で反応させ
ることにある。
【0019】上記したメルカプト酢酸誘導体とα,β−
ジハロゲノプロピオン酸誘導体との反応は、不活性有機
溶媒中で行うことが好ましい。かかる不活性有機溶媒
は、公知の不活性有機溶媒を特に限定なく使用できる。
好適に使用される不活性有機溶媒を具体的に例示すれ
ば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の飽和脂肪族
系溶媒;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメト
キシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒等が挙げられ
る。
【0020】上記不活性有機溶媒の使用量は特に限定さ
れないが、一般にはメルカプト酢酸誘導体と不活性有機
溶媒との体積比が1:1〜:100、好ましくは1:1
〜1:20となるように選択する。
【0021】本発明において、メルカプト酢酸誘導体と
α,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導体との仕込みモル
比は、特に制限されるものではないが、一般には、1:
0.01〜1:100、好ましくは1:0.1〜1:1
0とする。
【0022】また、本発明で使用される窒素化合物の使
用量は、特に制限されないが、一般には、窒素化合物と
メルカプト酢酸誘導体との仕込みモル比が1:0.01
〜1:10、好ましくは1:0.1〜1:1となるよう
にする。
【0023】本発明において、反応温度は特に制限され
ないが、一般には−70℃〜150℃の範囲から、好ま
しくは−10℃〜80℃の範囲から選ばれる。また、反
応時間は反応条件により異なるが、通常0.5〜40時
間、好適には0.5〜10時間である。
【0024】本発明において、使用されるメルカプト酢
酸誘導体、α,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導体及び
窒素化合物の混合方法は、特に制限されない。例えば、
先ずメルカプト酢酸誘導体とα,β−ジハロゲノプロピ
オン酸誘導体を混合し、次いでその混合物にアンモニア
又はアミンである窒素化合物を徐々に加えていく混合方
法等が挙げられる。
【0025】本発明により得られるチオエーテル誘導体
の精製方法は特に制限されない。一般には塩酸、酢酸、
硫酸等の酸性水溶液によりアミン類を中和した後、エー
テル、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素等の不活性溶剤で抽出、乾燥し、常圧蒸
留、減圧蒸留、再結晶またはクロマトグラフィーによっ
て精製することができる。
【0026】本発明の製造方法により得られる化合物の
構造は、公知の分析方法により同定しうる。例えば、実
施例1で得られた下記構造式を持つチオエーテル誘導体 は、質量分析およびH−NMRにより次のような確認
される。即ち、上記チオエーテル誘導体に対して質量分
析を行うと、226の分子量ピーク(M)のほかに、
−35に相当する塩素イオンがとんだ191のフラ
グメントピーク、さらにM−66に相当する一方のメ
トキシイオンもとんだ160のフラグメントピークが観
測された。次に、H−NMRを測定すると、3.1〜
3.3ppm付近にプロトン2個分のダブレットのピー
クがあり、そのピークは塩素原子が結合した炭素原子の
隣のメチレンピークに相当した。3.3ppmにプロト
ン2個分のシングレットのピークがあり、そのピークは
硫黄原子の隣のメチレンピークに相当した。3.7pp
mと3.8ppmにそれぞれプロトン3個分のシングレ
ットのピークがあり、そのピークはそれぞれのメチルエ
ステルのメチルピークに相当した。4.5ppm付近に
プロトン1個分のトリプレットのピークがあり、そのピ
ークは塩素原子が結合したメチンピークに相当した。上
記結果から、実施例1で得られたチオエーテル誘導体の
構造は前記構造式で表されるとおりであることが判明し
た。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法は、メルカプト酢酸誘
導体とα,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導体とをアン
モニア又はアミンである窒素化合物存在下に反応させる
ことにより、高収率でかつ選択性よくチオエーテル誘導
体を製造することができる。
【0028】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するために、以下
に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0029】実施例1 攪拌機を備えた1L−3ツ口フラスコに、チオグリコー
ル酸メチル106g(1.0mol)、2,3−ジクロ
ロプロピオン酸メチル157g(1.0mol)及びメ
タノール200mlを加え、10℃に保った恒温槽中に
設置した。続いてアンモニアガスを等モル量(22.4
リットル)を徐々に約1時間かけて吹き込むと、塩化ア
ンモニウムの白色固体が析出してきた。吹き込み完了
後、約1時間同温度で撹拌した後、析出した塩化アンモ
ニウムを濾別し、メタノールを常圧下蒸留して回収した
後、減圧蒸留にて沸点90℃/0.04mmHgの留分
を得ることにより、目的物である下記式で表される2−
クロロ−3−メトキシカルボニルメチルチオ−プロピオ
ン酸メチルを収率92%で得た。
【0030】比較例1 撹拌機を備えた1L−3ツ口フラスコに、チオグリコー
ル酸メチル106g(1.0mol)、α−クロロアク
リル酸メチル120.51g(1.0mol)及びメタ
ノール200mlを加え、30℃に保った恒温槽中に設
置した。続いてピペリジンを触媒量5g加えた後、約2
時間同温度で撹拌した。続いてメタノールを回収した
後、減圧蒸留にて沸点90℃/0.04mmHgの留分
を得ることにより、目的物である2−クロロ−3−メト
キシカルボニルメチルチオ−プロピオン酸メチルを収率
29%で得た。
【0031】実施例2 攪拌機を備えた1L−3ツ口フラスコに、アセチルチオ
グリコール酸メチル146g(1.0mol)、2,3
−ジクロロ−3−フェニルプロピオニトリル200g
(1.0mol)及びメタノール200mlを加え、1
0℃に保った恒温槽中に設置した。続いてトリエチルア
ミンを等モル量(101g)を徐々に約1時間かけて滴
下すると、トリエチルアンモニウムクロリドの白色固体
が析出してきた。吹き込み後、約1時間同温度で撹拌し
た後、析出した固体を濾別し、メタノールを回収した
後、カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、目的
物である下記式で表される1−メトキシカルボニルメチ
ルチオ−2−クロロ−2−シアノエタンを収率89%で
得た。
【0032】実施例3 実施例1,2同様に、表1に示すチオグリコール酸誘導
体、α,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導体及びアミン
類を用い、表1に示した反応条件により反応を行った結
果、得られた収率についても表1に併記した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) (但し、Aは水素原子又はアシル基を示し、Rは水素
    原子、置換若しくは非置換のアルキル基又は置換若しく
    は非置換のフェニル基を示し、Rはシアノ基、置換若
    しくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは
    非置換のフェノキシカルボニル基又は置換若しくは非置
    換のアミノカルボニル基を示す。)で表されるメルカプ
    ト酢酸誘導体と、一般式(2) (但し、Rはシアノ基、置換若しくは非置換のアルコ
    キシカルボニル基、置換若しくは非置換のフェノキシカ
    ルボニル基又は置換若しくは非置換のアミノカルボニル
    基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換若しく
    は非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のフェニル
    基、ニトロ基又はRと同種の置換基を示す。また、X
    ,Xは異種又は同種のハロゲン原子を示す。)で表
    されるα,β−ジハロゲノプロピオン酸誘導体を、一般
    式(3) (但し、R,R,Rは異種又は同種の水素原子又
    はアルキル基を示す。)で表される窒素化合物存在下に
    反応させることを特徴とする一般式(4) (但し、R,R,R,R及びXは前記一般式
    におけるR,R,R,R及びXと同一の基を
    示す。)で表されるチオエーテル誘導体の製造方法。
JP2414178A 1990-12-07 1990-12-07 チオエーテル誘導体の製造方法 Pending JPH06122671A (ja)

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