JPH0555176A - ドライエツチング方法 - Google Patents

ドライエツチング方法

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JPH0555176A
JPH0555176A JP23683791A JP23683791A JPH0555176A JP H0555176 A JPH0555176 A JP H0555176A JP 23683791 A JP23683791 A JP 23683791A JP 23683791 A JP23683791 A JP 23683791A JP H0555176 A JPH0555176 A JP H0555176A
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etching
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based material
selectivity
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Junichi Sato
淳一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Al系材料層のエッチングにおいて、対レジ
スト選択性および対下地選択性を向上させ、かつ装置の
メンテナンスを容易化する。 【構成】 まず、Al−1%Si層6の表面の自然酸化
膜7をBCl3 を用いて還元除去し、次にS2 Cl2
2 混合ガスを用いてAl−1%Si層6およびTi系
のバリヤメタル5をエッチングする。S2 Cl2 から解
離生成するCl* は主エッチング種として、またSはN
2 と反応してポリチアジル(SN)x を主体とする側壁
保護膜9を形成することに寄与し、低バイアス下でも異
方性加工が行われる。還元性のBCl3 はAl−1%S
i層6のエッチング時には使用されないので、下地の層
間絶縁膜1に対する選択性が向上する。また、装置の排
気系統に大量のB2 3 が析出することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造分野等
において適用されるドライエッチング方法に関し、特に
アルミニウム(Al)系材料層のエッチングにおいて対
レジスト選択性と対下地選択性の向上、および装置のメ
ンテナンスの容易化等を図るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の電極配線材料としては、ア
ルミニウム(Al)、あるいはこれに1〜2%のシリコ
ン(Si)を添加したAl−Si合金、さらにストレス
・マイグレーション対策として0.5〜1%の銅(C
u)を添加したAl−Si−Cu合金等のAl系材料が
広く使用されている。Al系材料層のドライエッチング
は、一般に塩素系ガスを使用して行われている。たとえ
ば、特公昭59−22374号公報に開示されるBCl
3 /Cl2 混合ガスはその代表例である。Al系材料層
のエッチングにおいて主エッチング種として寄与する化
学種はCl* (塩素ラジカル)であるから、本来的には
Cl2 のみを使用すれば良い。しかし、実際のAl系材
料層の表面には自然酸化膜が存在しており、これを還元
しなければ速やかにエッチングは進行しない。また、C
* のみではエッチングが等方的に進行するので、異方
性加工を行うためには何らかの形でイオンの寄与が必要
である。BCl3 はかかる必要性に鑑みて添加されてい
るものである。すなわち、BCl3 はプラズマ中で強力
な還元作用を有する化学種BClxを生成するため、A
l系材料層の表面の自然酸化膜を還元し、速やかにエッ
チング反応を進行させることができる。また、BCl3
から生成するBClx + 等のイオンはレジスト・マスク
のフォワード・スパッタリングを促進し、炭素系の分解
生成物をパターン側壁部に堆積させるので、この堆積物
の側壁保護効果により異方性加工も可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記B
Cl3 /Cl2 混合ガスには次のような問題点がある。
その第一は、メンテナンス性の悪化である。BCl3
排気される途中で酸素と反応してB2 3 (ホウ酸)を
生成し、この白色粉末がエッチング装置の排気系統の配
管を詰まらせるため、メンテナンスの所要時間が長くな
り、スループットが低下する原因となる。第二の問題
は、BCl3 が強い還元性を有しているために、酸化シ
リコン等からなる下地絶縁膜が露出した場合にこれが還
元され、Cl* によるエッチングを受け易くなることで
ある。これは、オーバーエッチング時における顕著な対
下地選択性の低下を意味する。第三の問題は、レジスト
・マスクのフォワード・スパッタリングを期待するため
にはある程度大きなイオン入射エネルギーが必要となる
が、これにより当然レジスト選択性が低下することであ
る。さらに、下地絶縁膜が露出してかかる大きなエネル
ギーを有するイオンにスパッタされると、該絶縁膜がパ
ターン側壁部に堆積して再付着層を形成する。この再付
着層は多孔質であるため残留塩素を吸蔵し易く、アフタ
コロージョンを促進する原因となる。特に近年では、A
l系材料層の下層側にバリヤメタルが設けられていた
り、Al系材料層の上に反射防止膜が積層されていた
り、Al系材料層にCuが添加されている場合が多く、
アフタコロージョン防止の観点からは不利な条件が揃っ
ている。したがって、塩素の残留の場を提供する再付着
層の形成は極力避けなければならない。
【0004】このように、従来のAl系材料のエッチン
グにおける問題点の多くはBCl3 の使用に起因するも
のである。したがって、Al系材料層のエッチング・プ
ロセスの全般にわたってBCl3 を添加したエッチング
・ガスを使用することは好ましくないと言える。そこで
本発明は、対レジスト選択性、対下地選択性、メンテナ
ンス性に優れ、アフタコロージョンを効果的に防止しな
がらAl系材料層の異方性加工を可能とするドライエッ
チング方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のドライエッチン
グ方法は、上述の目的を達成するために提案されるもの
であり、BCl3 ,SiCl4 ,SiとSとハロゲンと
を構成元素として有する化合物から選ばれる少なくとも
1種類の化合物を含むエッチング・ガスを用いてAl系
材料層の表面の自然酸化膜を除去する工程と、S3 Cl
2 ,S2 Cl2 ,SCl2 から選ばれる少なくとも1種
類の化合物と窒素系化合物とを含むエッチング・ガスを
用いて前記アルミニウム系材料層をエッチングする工程
とを有することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明のドライエッチング方法では、Al系材
料層の表面に存在する自然酸化膜の除去の工程にのみ還
元性ガスを使用し、プロセスの中心となるAl系材料層
のエッチングには塩化イオウを使用する。この考え方
は、本発明者が先に特願平3−77262号明細書にお
いて提案した技術の考え方と同じである。つまり、自然
酸化膜の除去にはBCl3 ,SiCl4 ,SiとSとハ
ロゲンとを構成元素として有する化合物の少なくともひ
とつを還元性ガスとして使用し、プロセスの中心となる
Al系材料層のエッチングにはS3 Cl2 ,S2
2 ,SCl2の少なくともひとつを使用する。この方
法によれば、Al系材料層のエッチング中には還元性ガ
スが存在しないので、下地絶縁膜の一部が露出してから
Al系材料層のオーバーエッチングを行ったとしても該
下地絶縁膜が還元されることがなく、対下地選択性が向
上する。一方、上記塩化イオウは、本願出願人が特願平
3−31806号明細書等で述べているものであり、A
l系材料層の主エッチング種であるCl* を生成すると
共に、放電解離条件下でプラズマ中に放出された遊離の
Sを堆積させて側壁保護膜を形成することができる点を
最大の特長としている。この側壁保護膜により低バイア
ス条件下での異方性加工が可能となり、対レジスト選択
比が向上する。また、下地絶縁膜がスパッタされてパタ
ーン側壁部に再付着することが少なくなるので、アフタ
コロージョンを大幅に低減することができる。しかも、
上記側壁保護膜はエッチング終了後には容易に昇華除去
でき、パーティクル源とはならない。
【0007】今回の発明は、上述の基本的なエッチング
反応機構にもとづきながら、従来に比べて側壁保護を一
層強化できる点で優れている。すなわち、今回の発明で
は、自然酸化膜を除去した後のAl系材料層のエッチン
グを行う際に、塩化イオウに窒素系ガスを添加したエッ
チング・ガスを使用する。これは、塩化イオウから放出
されるSと、窒素系ガスから放出されるN系化学種との
反応により、窒化イオウ系化合物を生成させるためであ
る。
【0008】上記窒化イオウ系化合物としては、後述す
るごとく種々の化合物が知られているが、本発明におい
て特に側壁保護効果を期待される代表的な化合物はポリ
チアジル(SN)x である。最も単純に考えれば、窒素
系化合物の放電解離によりプラズマ中に生成したNと、
塩化イオウの放電解離によりプラズマ中に生成したSと
が結合して、まずチアジル(N≡S)が形成される。こ
のチアジルは、酸素類似体である一酸化窒素(NO)の
構造から類推して不対電子を持っており、容易に重合し
て(SN)2 を生ずる。(SN)2 は30℃付近で分解
する化合物であるが、20℃付近では容易に重合して
(SN)4 、さらには(SN)x を生成する。(SN)
4 は融点178℃,分解温度206℃の環状物質であ
る。
【0009】(SN)x の性質,構造等については、
J.Am.Chem.Soc.,Vol.29,p.6
358〜6363(1975)に詳述されている。常圧
下では208℃、減圧下では140〜150℃付近まで
安定に存在するポリマー状物質である。したがって、通
常のドライエッチングが行われるウェハ温度条件下では
該ウェハ上に堆積し、イオンの垂直入射面ではスパッタ
除去過程と競合することによりエッチング速度を低下さ
せ、パターン側壁部では側壁保護の役割を果たす。しか
も、(SN)x の結晶中では、S−N−S−N−…の繰
り返し共有結合からなる主鎖が互いに平行に配向してい
る。したがって、この(SN)x を主体とする窒化イオ
ウ系化合物は、F* 等の侵入を有効に阻止することがで
きる。また、条件により加速されたイオンが入射したと
しても、結合角や立体配座の変化等に由来していわゆる
スポンジ効果が発揮され、イオン衝撃を吸収もしくは緩
和することができる。つまり、単体のSの堆積物よりも
側壁保護効果が大きく、またイオン衝撃に対する緩衝性
も高いのである。さらに、(SN)x は減圧下で140
〜150℃付近まで加熱すれば容易に分解または昇華
し、完全に除去することができる。
【0010】この他、プラズマ中にF* 等のハロゲン・
ラジカルが存在している場合には、上記(SN)x のS
原子上にハロゲン原子が結合したハロゲン化チアジルも
生成し得る。また、F* の生成量を制御するために水素
系ガスが添加されている場合には、チアジル水素も生成
し得る。さらに、条件によってはS4 2 (融点23
℃),S112 (融点150〜155℃),S15
2 (融点137℃),S162 (融点122℃)等のよ
うに分子内のS原子数とN原子数が不均衡な環状窒化イ
オウ化合物、あるいはこれら環状窒化イオウ化合物のN
原子上にH原子が結合したS7 NH(融点113.5
℃),1,3−S6 (NH)2 (融点130℃),1,
4−S6 (NH)2 (融点133℃),1,5−S
6 (NH)2 (融点155℃),1,3,5−S5 (N
H)3 (融点124℃),1,3,6−S5 (NH)3
(融点131℃),S4 (NH)4 (融点145℃)等
のイミド型の化合物等も生成可能である。いずれにして
も、上述の窒化イオウ系化合物は、通常のウェハ温度条
件下ではウェハ上に堆積可能である。しかし、自然酸化
膜を除去した後にウェハを加熱すれば、いずれも分解ま
たは昇華により容易に除去することができ、何らパーテ
ィクル汚染の原因となるものではない。
【0011】ところで、Al系材料層用のエッチング・
ガスとして窒素系ガスを含むものは既に知られるところ
であり、たとえば第50回応用物理学会学術講演会(1
989年秋季年会),講演予稿集第2分冊,p.55
3,演題番号6a−L−7には、従来のBCl3 /Cl
2 系にN2 を添加したエッチング・ガスが報告されてい
る。これは今回の発明とは異なり、エッチング反応生成
物としてAlx y を生成させ、これをレジスト表面や
パターン側壁部の保護に利用することを意図している。
しかし、Alx y は一旦生成してしまうとアッシング
等によっても除去できず、パーティクル汚染の原因とな
り易い。これに対し、今回の発明では窒素系ガスは前述
のように窒化イオウ系化合物の形成に寄与する。ここ
で、本発明においてもAlx y は生成するのではない
かという疑問が当然出てくるが、これは原子間結合エネ
ルギーの比較により優先的には生成しないことがわか
る。すなわち、原子間結合エネルギーの値がAl−N結
合では71±23kcal/molであるのに対し、N
−S結合では111±5kcal/molであり、後者
の方が安定だからである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0013】実施例1 本実施例は、BCl3 を用いてAl系材料層の表面の自
然酸化膜を除去した後、S2 Cl2 /N2 混合ガスを用
いてAl系材料層およびバリヤメタルのエッチングを行
った例である。このプロセスを図1を参照しながら説明
する。まず、一例として図1(a)に示されるように、
SiO2 からなる層間絶縁膜1上に厚さ約0.03μm
の第1のTi層2、厚さ約0.07μmのTiON層
3、厚さ約0.03μmの第2のTi層4が順次積層さ
れてなるバリヤメタル5を介して厚さ約0.3μmのA
l−1%Si層6がスパッタリング等により形成され、
さらに該Al−1%Si層6上にレジスト・パターン8
が形成されてなるウェハを準備した。上記Al−1%S
i層6の表面にはAl2 3 を組成の主体とする自然酸
化膜7が形成されている。
【0014】上述のウェハを有磁場マイクロ波プラズマ
・エッチング装置にセットし、一例としてBCl3 流量
100SCCM,ガス圧2.1Pa(16mTor
r),マイクロ波パワー800W,RFバイアス・パワ
ー50W(2MHz)の条件にて上記自然酸化膜7の除
去(いわゆるブレイクスルー)を行った。この過程で
は、図1(b)に示されるように、レジスト・パターン
8でマスクされていない領域においてBCl3 の還元作
用により自然酸化膜7が速やかに除去された。
【0015】次に、エッチング条件をS2 Cl2 流量1
30SCCM,N2 流量30SCCM,ガス圧2.1P
a(16mTorr),マイクロ波パワー800W,R
Fバイアス・パワー20W(2MHz)、ウェハ温度2
0℃に切り換え、上記Al−1%Si層6およびバリヤ
メタル5のエッチングを行った。ここで、上記S2 Cl
2 (融点−80℃)は常温で液体であるため、エッチン
グ系内へはHeガス・バブリングにより気化させながら
導入した。上述のエッチング過程では、マイクロ波放電
によりS2 Cl2 から解離生成するCl* を主エッチン
グ種とするラジカル反応が、同じくS2 Cl2 から生成
するS+ ,SCl+ ,Cl+ 等のイオンにアシストされ
る機構でエッチング反応が進行した。これにより、Al
−1%Si層6はAlClx 、バリヤメタルはTiCl
x の形でそれぞれ除去された。またこれと同時に、S2
Cl2 から生成するSの一部がN2 と反応して(SN)
x を主体とする窒化イオウ系化合物が生成し、これがパ
ターン側壁部に堆積して側壁保護膜9が形成された。こ
の側壁保護膜9は、極めて優れた側壁保護効果を発揮し
た。この結果、良好な異方性形状を有するAl−1%S
i層パターン6a、およびバリヤメタル・パターン5a
が形成された。ただし、図1(c)中、パターニング後
の各材料層は対応する元の材料層の番号に添字aを付し
て表されている。
【0016】この後、約50%のオーバーエッチングを
行ったが、(SN)x による側壁保護は引き続き行われ
るため、Cl* が相対的に過剰となってもバリヤメタル
5にアンダカットが入ることはなかった。また、RFバ
イアス・パワーが比較的低い領域でエッチングを行って
いるため、対レジスト選択性が向上し、下地の層間絶縁
膜1がスパッタされてパターン側壁部に再付着すること
もなかった。したがって、アフタコロージョンの早期発
生が防止された。また、上記側壁保護膜9は、エッチン
グ終了後にウェハを約150℃に加熱することにより、
容易に昇華除去され、何らパーティクル汚染を惹起させ
ることはなかった。あるいは、上記側壁保護膜9を、レ
ジスト・パターン8をO2 プラズマを用いてアッシング
する際に、燃焼反応により除去するようにしても良い。
【0017】なお、本実施例の場合、自然酸化膜7を除
去する段階でBCl3 が使用されるため、排気系統での
若干のB2 3 の生成は避けられない。しかし、自然酸
化膜7の除去は短時間で終了するため、BCl3 がプロ
セス全般を通して使用されている従来の方法に比べれば
その生成量は遙かに少なく、メンテナンスの頻度や手間
は大幅に軽減される。また、上記S2 Cl2 も排気され
る途中においてエッチング系内の残留O2 と反応し、S
x を生成する可能性がある。しかし、SOx は前述の
2 3 とは異なり気体であって、脱硫装置を設置すれ
ば容易に排気できるため、装置のメンテナンスが煩雑化
することはない。
【0018】実施例2 本実施例は、SiCl4 を用いてAl−1%Si層の表
面の自然酸化膜を除去した後、S2 Cl2 /N2 混合ガ
スを用いてAl−1%Si層およびバリヤメタルをエッ
チングした例である。使用したウェハは実施例1で述べ
たものと同様である。まず、前述の図1(a)に示され
るウェハを有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置
にセットし、SiCl4 流量150SCCM,ガス圧
2.1Pa(16mTorr),マイクロ波パワー80
0W,RFバイアス・パワー50W(2MHz)の条件
でブレイクスルーを行った。この過程では、マイクロ波
放電によりプラズマ中に還元性の強い化学種SiClx
が生成し、図1(b)に示されるように自然酸化膜7が
速やかに除去された。さらに、実施例1に上述した条件
と同様の条件でS2 Cl2 /N2 混合ガスを用いてAl
−1%Si層6およびバリヤメタル5をエッチングした
ところ、(SN)x を主体とする側壁保護膜9が形成さ
れながらエッチングが進行し、図1(c)に示されるよ
うに良好な異方性形状を有するAl−1%Siパターン
6aおよびバリヤメタル・パターン5aが形成された。
【0019】実施例3 本実施例は、Si2 2 Cl4 (テトラクロロシクロジ
シルチアン)を用いてAl−1%Si層の表面の自然酸
化膜を除去した後、S2 Cl2 /N2 混合ガスを用いて
Al−1%Si層およびバリヤメタルをエッチングした
例である。使用したウェハは実施例1で述べたものと同
様である。まず、前述の図1(a)に示されるウェハを
有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置にセット
し、Si2 2 Cl4 流量150SCCM,ガス圧2.
1Pa(16mTorr),マイクロ波パワー800
W,RFバイアス・パワー50W(2MHz)の条件で
ブレイクスルーを行った。ここで、上記Si2 2 Cl
4 は次の化1に示される構造を有する化合物である。
【化1】 ただし、この化合物は高温領域では重合する虞れがある
ので、エッチング反応系の温度を180℃以下に維持す
ることが必要である。
【0020】上述のエッチング過程では、SiCl4
使用した実施例2の場合と同様、マイクロ波放電により
プラズマ中に還元性の強い化学種SiClx が生成し、
図1(b)に示されるように自然酸化膜7が速やかに除
去された。これと同時に、気相中にはSi2 2 Cl4
の放電解離によりSが生成するが、このSは次のAl−
1%Si層6のエッチング過程において側壁保護膜9を
構成する成分となるので、ウェハ上やエッチング・チャ
ンバ内等に堆積しても何ら問題はない。さらに、実施例
1に上述した条件と同様の条件でS2 Cl2 /N2 混合
ガスを用いてAl−1%Si層6およびバリヤメタル5
をエッチングしたところ、(SN)x を主体とする側壁
保護膜9が形成されながらエッチングが進行し、図1
(c)に示されるように良好な異方性形状を有するAl
−1%Siパターン6aおよびバリヤメタル・パターン
5aが形成された。
【0021】なお、本実施例では自然酸化膜7をエッチ
ングするための化合物としてSi2 2 Cl4 を使用し
たが、SiとSとハロゲンとを構成元素として有する化
合物として実用に供し得る化合物としては、次の化2で
示されるSi2 2 4 (テトラフルオロシクロジシル
チアン)がある。
【化2】 ただし、この化合物は昇温により分解するので、エッチ
ング反応系の温度を20℃以下に維持しながら使用する
ことが必要である。さらにあるいは、SiSCl2 (硫
化塩化珪素)やSiSBr2 (硫化臭化珪素)も考えら
れるが、これらは共に室温で固体であるため、適当な有
機溶媒に溶解させた後に気化させる等の方法でエッチン
グ系内に導入することが望ましい。
【0022】以上、本発明を3種類の実施例にもとづい
て説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定され
るものではなく、たとえば上述のS2 Cl2 に代えて他
の塩化イオウS3 Cl2 ,SCl2 を使用しても、同様
の結果が得られる。また、エッチング・ガスにはスパッ
タリング効果,希釈効果,冷却効果等を期待する意味
で、Ar,He等の希ガスが適宜添加されていても良
い。
【0023】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では還元性ガスがAl系材料層表面の自然酸化膜を除
去する段階のみに使用されるため、下地絶縁膜に対する
選択性が低下する虞れがない。またメイン・プロセスで
あるAl系材料層のエッチング過程では、塩化イオウと
窒素系ガスとの反応により気相中に生成する(SN)x
を主体とする窒化イオウ系化合物により側壁保護が行わ
れる。したがって、低バイアス条件下でも高異方性加工
が可能となり、対レジスト選択比および対下地選択比が
向上する他、オーバーエッチング時における下地絶縁膜
の再付着およびそれに付随するアフタコロージョンの発
生が抑制される。この(SN)x はウェハを加熱すれば
容易に昇華除去できるため、パーティクル汚染の原因と
はならない。したがって、本発明は微細なデザイン・ル
ールにもとづき高性能および高信頼性を要求される半導
体装置の製造に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例をその工程順にしたがって示
す概略断面図であり、(a)はエッチング前のウェハの
状態、(b)はAl−1%Si層の表面の自然酸化膜が
除去された状態、(c)はAl−1%Si層およびバリ
ヤメタルの異方性エッチングが終了した状態をそれぞれ
示す。
【符号の説明】
1 ・・・層間絶縁膜(SiO2 ) 2 ・・・第1のTi層 3 ・・・TiON層 4 ・・・第2のTi層 5 ・・・バリヤメタル 6 ・・・Al−1%Si層 6a・・・Al−1%Siパターン 7 ・・・自然酸化膜 8 ・・・レジスト・パターン 9 ・・・側壁保護膜〔(SN)x

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BCl3 ,SiCl4 ,SiとSとハロ
    ゲンとを構成元素として有する化合物から選ばれる少な
    くとも1種類の化合物を含むエッチング・ガスを用いて
    アルミニウム系材料層の表面の自然酸化膜を除去する工
    程と、 S3 Cl2 ,S2 Cl2 ,SCl2 から選ばれる少なく
    とも1種類の化合物と窒素系化合物とを含むエッチング
    ・ガスを用いて前記アルミニウム系材料層をエッチング
    する工程とを有することを特徴とするドライエッチング
    方法。
JP23683791A 1991-08-26 1991-08-26 ドライエツチング方法 Withdrawn JPH0555176A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9028762B2 (en) 2012-07-30 2015-05-12 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Wet type exhaust gas desulfurization apparatus

Cited By (1)

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US9028762B2 (en) 2012-07-30 2015-05-12 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Wet type exhaust gas desulfurization apparatus

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