JP3301161B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造等にお
いて適用されるドライエッチング方法に関し、特にAl
−Si−Cu合金のような銅(Cu)を含むアルミニウ
ム(Al)系材料層をエッチングする際に、Cuに起因
するエッチング残渣の発生を防止し、かつアフターコロ
ージョンを抑制する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の配線材料としては、アルミ
ニウム(Al)系材料が最も広く使用されている。この
Al系材料には、下地のシリコン基板との合金化反応に
よるpn接合の破壊や劣化を防止したり、コンタクト・
ホール内部へシリコンが析出して導通不良が発生するこ
とを防止する目的で、1〜2%のSiが添加されている
のが一般的である。さらに近年では、エレクトロマイグ
レーション耐性やストレスマイグレーション耐性を高め
るために、さらに0.5〜1%のCuを添加したAl−
Si−Cu合金が用いられることが多くなっている。
【0003】Al系配線層のドライエッチングは、一般
に塩素系ガスを使用して行われている。たとえば、特公
昭59−22374号公報に開示されるBCl3/Cl2
混合ガスはその代表例である。Al系配線層のエッチン
グにおいて主エッチング種として寄与する化学種はCl
*であり、自発的で極めて速やかなエッチング反応を進
行させる。しかし、Cl*のみではエッチングが等方的
に進行するので、通常はある程度の入射イオン・エネル
ギーを与える条件下でイオン・アシスト反応を進行さ
せ、高異方性を達成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Al系配線層
にCuが含有されている場合のエッチングに上述のよう
な塩素系ガスを使用すると、反応生成物の蒸気圧の低さ
に起因してエッチング残渣が頻繁に発生するという問題
が指摘されている。この問題を図2を参照しながら説明
する。
【0005】たとえば図2(a)に示されるように、S
iO2 層間絶縁膜11上にAl系多層膜15が形成さ
れ、さらにこの上に所定の形状にパターニングされたレ
ジスト・マスク16が形成されたウェハを考える。ここ
で、上記Al系多層膜15は、下層側から上層側に向か
ってTiNバリヤメタル12、Al−1%Si−0.5
%Cu層13、TiON反射防止膜14が順次積層され
てなるものである。
【0006】次に、従来の一般的な塩素系ガスでレジス
ト・マスク16を介してAl系多層膜15をエッチング
したときのウェハの状態を、図2(b)に示す。ここ
で、エッチング後の各材料層は、元の符号に添字aもし
くは添字bを付して表してある。このエッチングによ
り、レジスト・マスク16に遮蔽された部分では異方性
形状を有するAl系配線パターン15aが形成されてい
るが、遮蔽されていない部分にも針状の残渣15bが大
量に発生している。これは、Al−1%Si−0.5%
Cu層13に含有されるCuがプラズマ中のCl*と反
応して蒸気圧の低いCu2Cl2を生成し、これがマイク
ロ・マスク17と呼ばれる微細なエッチング・マスクと
して機能する結果、このマイクロ・マスク17に遮蔽さ
れた領域にAl−1%Si−0.5%Cu層13の残渣
13bやTiNバリヤメタル12の残渣12bが残って
しまうからである。これは、Al系配線層のエッチング
における異方性の達成が垂直入射イオンに依存している
以上、避け難い現象である。
【0007】そこで、この残渣15bを除去する方法と
して、たとえば第37回応用物理学関係連合講演会(1
990年春季年会)講演予稿集,p.456,講演番号
28a−ZF−1には、残渣を化学的に除去する方法が
報告されている。これは、具体的にはラジカル反応が主
体となる等方的な条件でオーバーエッチングを行うこと
により、針状の残渣15bを横方向からも浸食し、これ
を除去しようとするものである。しかし、この方法は残
渣15bの除去には有効であるものの、マイクロ・マス
ク17そのものを分解除去することはできないため、図
2(c)に示されるように、マイクロ・マスク17自身
がパーティクル汚染源となる虞れが大きい。
【0008】さらに、Al系配線層にCuが含有された
場合の問題点として、アフターコロージョン耐性の低下
も指摘されている。これは、蒸気圧の低いCu2Cl2
配線パターンの近傍に残留しているところへ水分が供給
されると、Cl-を電解質、AlとCuを両極とする局
部電池が形成され、配線パターンの腐食が促進されてし
まうからである。
【0009】そこで本発明は、Cuを含有するAl系配
線層をドライエッチングするに際し、Cuに起因する残
渣の発生を抑制し、アフターコロージョン耐性を向上さ
せる方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のドライエッチン
グ方法は、上述の目的を達成するために提案されるもの
であり、塩素系化合物または臭素系化合物の少なくとも
一方を含むエッチング・ガスを用いて銅を含有するアル
ミニウム系配線層を実質的にその層厚分だけエッチング
するジャストエッチング工程と、ハロゲン化ヨウ素を含
むエッチング・ガスを用い、被エッチング基板を加熱し
ながら前記銅を含有するアルミニウム系配線層の残余部
をエッチングするオーバーエッチング工程とを有するも
のである。
【0011】ここで、ハロゲン化ヨウ素として知られる
ものには、ICl(塩化ヨウ素;α型の融点27.18
℃,β型の融点13.9℃),ICl3(三塩化ヨウ
素;0℃以下で昇華),IBr(臭化ヨウ素;融点42
℃)等がある。この中には常温で固体の化合物も含まれ
ているが、いずれも融点が室温に比べて極端に高くはな
いので、通常のエッチングが行われるような高真空下で
は所定の蒸気圧を示し、エッチング・ガスとして用いる
ことが可能である。常温で液体の化合物については、H
eガス・バブリング等を行い、気化させることができ
る。
【0012】なお、上述の他にハロゲン化ヨウ素として
はIF5(五フッ化ヨウ素;常温で液体),IF7(七フ
ッ化ヨウ素;常温で気体)等も知られている。しかし、
大量のF*を解離生成するこれらフッ化ヨウ素を用いて
Al系配線層をエッチングすると、蒸気圧の極めて低い
AlFxが生成する。本発明における被エッチング基板
の加熱は、エッチング反応生成物であるCuIx(ヨウ
化銅)の除去を目的としたものであるが、CuIxより
もさらに蒸気圧の低いAlFxは、この加熱によっても
脱離しない可能性があり、エッチングの進行を阻害する
虞れが大きい。
【0013】本発明はまた、前記ジャストエッチング工
程において、エッチング・ガスとして、放電解離条件下
で遊離のイオウを生成可能なガスを用いるものである。
【0014】ここで、遊離のイオウを生成させるために
は、本願出願人が先に特願平3−210516号明細書
で提案した各種ハロゲン化イオウ、すなわちS2Cl2
3Cl2,SCl2等の塩化イオウやS3Br3,S2Br
2,SBr2等の臭化イオウ、およびH2S等を使用する
ことができる。このうち、ハロゲン化イオウはハロゲン
・ラジカルの供給源を兼ねる。ハロゲン化イオウにはこ
の他、S22,SF2,SF4,S210等のフッ化イオ
ウが知られているが、前述のように本発明ではF*の生
成は望ましくないので、推奨されない。
【0015】
【作用】本発明者は、Cuに起因するエッチング残渣を
発生させないためには、エッチング反応生成物としてで
きるだけ蒸気圧の高いCu化合物を与える化学種が必要
であると考え、ヨウ素(I)に着目した。
【0016】CRC Handbook of Che
mistry and Physics,71st E
dition,6−51(CRC Press In
c.)、あるいは同53rd Edition,D−1
72に記載されている無機化合物の蒸気圧のデータによ
ると、1〜760mmHg(=1.33×102〜1.
01×105Pa)の蒸気圧を示す時の温度は、Cu2
2がCu2Cl2,Cu2Br2のいずれよりも低いことが
明らかである。このことは、換言すれば、同一の温度に
おけるCu22の蒸気圧が、Cu2Cl2,Cu2Br2
いずれの蒸気圧よりも高いということである。通常のド
ライエッチングが行われるエッチング反応系のガス圧
は、上述の圧力範囲よりははるかに低い領域に属してい
るが、かかる低圧下でも同様の傾向は維持されている。
【0017】したがって、ヨウ素系化学種を含むエッチ
ング反応系でCu22を生成させれば、これを従来のC
2Cl2等よりも低いウェハ温度にて脱離させることが
できるわけである。
【0018】本発明では、このヨウ素をエッチング反応
系へ供給するために、ハロゲン化ヨウ素をエッチング・
ガスの基本成分として用いる。このハロゲン化ヨウ素か
らは、ヨウ素系化学種以外のハロゲン系化学種、実用的
にはCl系化学種もしくはBr系化学種が生成する。こ
れらのハロゲン系化学種は、Al系配線層の大部分を占
めるAl、および少量添加されているSiを塩化物もし
くは臭化物の形で除去することができる。したがって、
上記ハロゲン化ヨウ素は基本的に単独組成にてCuを含
有するAl系配線層をエッチングすることができる。
【0019】また、このときのエッチングは上述のCu
22を脱離させるために被エッチング基板(ウェハ)を
加熱しながら行われるので、パターン近傍にAlC
x,AlBrx等の形で残留するハロゲンを揮発させる
ことができ、アフターコロージョン耐性も改善できる。
【0020】以上が本発明の基本的な考え方であるが、
さらに高速化、高選択化、低汚染化、低コロージョン化
等を図る方法についても提案する。これは、具体的には
(a)2段階エッチング、あるいは(b)他の堆積性物
質の併用を通じて行われる。
【0021】(a)のエッチングの2段階化とは、上記
エッチングをジャストエッチング工程とオーバーエッチ
ング工程とに分けることである。本発明では、ジャスト
エッチングは従来公知のCl系ガスやBr系ガスを用い
て行い、上述のハロゲン化ヨウ素はオーバーエッチング
時に用いる。これにより、たとえジャストエッチング工
程で残渣が発生したとしても、この残渣を構成するAl
やSiはオーバーエッチング時に主として塩化物または
臭化物の形で、Cuは主としてヨウ化物の形でそれぞれ
除去される。したがって、Cuに起因するパーティクル
汚染を防止することができる。また、2段階エッチング
によれば、エッチング工程の大部分を占めるジャストエ
ッチング工程ではウェハ加熱を行う必要が特に無いた
め、レジスト選択性を向上させることができる。
【0022】(b)の他の堆積性物質の併用とは、具体
的には昇華性物質であるイオウ(S)を側壁保護に利用
することである。放電解離条件下でプラズマ中に放出さ
れたSは、通常のドライエッチングが行われるような高
真空下であれば、条件にもよるがウェハがおおよそ90
℃以下に温度制御されている場合にその表面へ堆積する
ことができる。
【0023】Sを側壁保護に利用すれば、その分、異方
性加工に必要な炭素系ポリマーの堆積量、さらには入射
イオン・エネルギーを低減させることができ、選択性を
向上させ、パーティクル汚染を低減させることができ
る。また、炭素系ポリマーは堆積過程でその構造中に必
然的にハロゲンを取り込むが、Sではそのようなことが
ないため、Sの堆積はアフターコロージョン耐性を向上
させる観点からも有効である。しかも、Sはウェハをお
およそ90℃以上に加熱すれば容易に昇華するので、自
身がパーティクル汚染源となることはない。本発明で
は、オーバーエッチング時のウェハ加熱により、Sを除
去することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
【0025】実施例1 本実施例は、同じAl系多層膜のエッチングを2段階化
し、Cl2/BCl3混合ガスを用いてジャストエッチン
グした後、IClガスを用いてオーバーエッチングを行
うことにより残渣を除去した例である。このプロセス
を、図1(a),(b),(c)を参照しながら説明す
る。
【0026】本実施例でエッチング・サンプルとして使
用したウェハは、図1(a)に示したものと同じであ
る。このウェハを、RFバイアス印加型の有磁場マイク
ロ波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例として
下記の条件でAl系多層膜5をジャストエッチングし
た。
【0027】 Cl2 流量 90 SCCM BCl3 流量 30 SCCM ガス圧 2 Pa マイクロ波パワー 900 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 30 W(13.56 MHz) ウェハ載置電極温度 25 ℃ このガス組成は、従来からAl系配線層のドライエッチ
ングに用いられる最も一般的なものである。このジャス
トエッチング工程では、イオン・アシスト機構と常温下
で堆積するCClxポリマー(図示せず。)の側壁保護
効果により、図1(b)に示されるように、レジスト・
マスク6の直下に異方性形状を有するAl系配線パター
ン5aが形成された。しかし、このAl系配線パターン
5aの周辺には、針状の残渣5bが大量に発生してい
た。これは、上記Al−1%Si−0.5%Cu層3中
に含まれるCuが気相中のCl*と反応して蒸気圧の低
いCu2Cl2が生成し、これがマイクロ・マスク7とし
て機能したためである。
【0028】なお、図中、エッチング後の各材料層に
は、元の符号に添字aもしくは添字bを付して表してあ
る。そこで、次に一例として下記の条件でAl系多層膜
5をオーバーエッチングした。
【0029】 ICl流量 100 SCCM ガス圧 2 Pa マイクロ波パワー 900 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 15 W(13.56 MHz) ウェハ載置電極温度 150 ℃ 上記の条件は、RFバイアス・パワーをジャストエッチ
ング工程に比べて半減させることにより、下地へのダメ
ージを回避すると共に、ある程度のラジカル・モードを
加味し、残渣3bを化学的な作用によっても除去するこ
とを意図したものである。
【0030】このオーバーエッチングにより、図1
(c)に示されるように残渣5bが除去された。すなわ
ち、Al−1%Si−0.5%Cu層3の残渣3bはA
lClx,SiClx,Cu22等の形で、Ti系バリヤ
メタル2の残渣2bはTiClx等の形で、またマイク
ロ・マスク7はCu22等の形でそれぞれ除去された。
したがって、ウェハ上のパーティクル・レベルが何ら悪
化することはなかった。
【0031】さらに、ウェハが加熱されることにより、
Al系配線パターン5aの近傍に残留している塩素もほ
ぼ揮発除去された。
【0032】この後、ウェハを上記エッチング装置に付
属のプラズマ・アッシング装置に搬送し、通常の条件に
てO2プラズマ・アッシングを行って上記レジスト・マ
スク6を除去した。このウェハを試験的に大気中に放置
したが、72時間後でもアフターコロージョンの発生は
認められなかった。
【0033】実施例2 本実施例は、同じAl系多層膜をBCl3/S2Cl2
合ガスを用いてジャストエッチングした後、IClガス
を用いてオーバーエッチングを行い、残渣を除去した例
である。
【0034】本実施例でエッチング・サンプルとして使
用したウェハは、図1(a)に示したものと同じであ
る。このウェハをRFバイアス印加型の有磁場マイクロ
波プラズマ・エッチング装置にセットし、一例として下
記の条件でAl系多層膜5をジャストエッチングした。
【0035】 BCl3 流量 30 SCCM S2 Cl2 流量 90 SCCM ガス圧 2 Pa マイクロ波パワー 900 W(2.45GHz) RFバイアス・パワー 25 W(13.56MHz) ウェハ載置電極温度 0 ℃ このジャストエッチング工程では、Cl*が主エッチン
グ種となってエッチングが進行する一方、S2Cl2から
生成するSが冷却されたウェハ上に堆積し、側壁保護に
寄与した。したがって、実施例3のジャストエッチング
工程に比べてRFバイアス・パワーを若干低下させてい
るにもかかわらず、良好な異方性加工を行うことができ
た。
【0036】次に、上述の実施例3のオーバーエッチン
グ工程と同じ条件でオーバーエッチングを行った。この
ときのウェハ加熱(150℃)により、ジャストエッチ
ング工程で堆積したSは速やかに昇華除去された。
【0037】この後、O2プラズマ・アッシングを行っ
て上記レジスト・マスク6を除去し、ウェハを試験的に
大気中に放置したが、96時間後でもアフターコロージ
ョンの発生は認められなかった。実施例3に比べてアフ
ターコロージョン耐性が向上したのは、ジャストエッチ
ング時に側壁保護に寄与する炭素系ポリマーの堆積量を
低減させたことにより、パターン近傍の残留塩素量が減
少したからである。
【0038】実施例3 本実施例は、同じAl系多層膜をCl2/BCl3/S2
Br2混合ガスを用いてジャストエッチングした後、I
Cl/HBr混合ガスを用いてオーバーエッチングを行
い、残渣を除去した例である。
【0039】まず、図1(a)に示したウェハをRFバ
イアス印加型の有磁場マイクロ波プラズマ・エッチング
装置にセットし、一例として下記の条件でAl系多層膜
5をジャストエッチングした。
【0040】 Cl2流量 80 SCCM BCl3流量 20 SCCM S2Br2流量 30 SCCM ガス圧 2 Pa マイクロ波パワー 900 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 25 W(13.56 MHz) ウェハ温度 0 ℃ このジャストエッチング工程では、Cl*,Br*が主エ
ッチング種となってエッチングが進行する一方、S2
2から生成するSが側壁保護に寄与した。このBrの
存在は、レジスト選択性の向上に寄与している。これ
は、レジスト・マスクのエッチング反応生成物の飽和蒸
気圧を比較すると、すべての温度領域においてCBr4
の方がCCl4よりも低いことからも明らかなように、
レジスト・マスクの表面がCBrxに保護されるからで
ある。このBrによるレジスト選択性の向上について
は、たとえば月刊セミコンダクターワールド,1990
年12月号,p103〜107に詳述されている。
【0041】続いて、一例として下記の条件によりオー
バーエッチングを行った。
【0042】 ICl流量 50 SCCM HBr流量 50 SCCM ガス圧 2 Pa マイクロ波パワー 900 W(2.45 GHz) RFバイアス・パワー 15 W(13.56 MHz) ウェハ温度 150 ℃ この工程では、図1(c)に示されるように残渣5bが
除去されることはもちろんであるが、Brの使用による
高レジスト選択性もジャストエッチング時と同様に維持
された。また、このときのウェハ加熱(150℃)によ
り、ジャストエッチング工程で堆積したSは速やかに昇
華除去された。
【0043】この後、O2プラズマ・アッシングを行っ
て上記レジスト・マスク6を除去し、ウェハを試験的に
大気中に放置したが、120時間後でもアフターコロー
ジョンの発生は認められなかった。実施例1に比べてさ
らにアフターコロージョン耐性が向上したのは、レジス
ト選択性の向上により炭素系ポリマーの供給量が減少
し、パターン近傍の残留ハロゲン量が大きく減少したか
らである。
【0044】ところで、上述の実施例1ないし実施例3
では、ジャストエッチング工程とオーバーエッチング工
程におけるウェハ載置電極温度が大きく異なっている。
このような場合、ウェハの昇降温のための所要時間によ
りスループットを低下させないために、ウェハ載置電極
の設定温度の異なる複数のエッチング・チャンバを高真
空下に接続したマルチチャンバ型のエッチング装置を使
用することが特に好ましい。
【0045】あるいは、本発明者が先に特願平3−30
1279号明細書において提案しているように、冷却手
段を有する固定電極と加熱手段を有する可動電極とを組
み合わせたウェハ載置電極を装備したECRプラズマ装
置等を使用することも、極めて有効である。
【0046】以上、本発明を3例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。
【0047】たとえば、塩素系化合物としては上述のC
2やBCl3の他、HCl等を使用しても良い。
【0048】臭素系化合物としては、上述のHBrの
他、BBr3、あるいはBr2を気化させたもの等を使用
することができる。
【0049】放電解離条件下でプラズマ中に塩素系化学
種もしくは臭素系化学種の少なくとも一方を含み、イオ
ウ系化学種を生成可能なエッチング・ガスも、上述のB
Cl3/S2Cl2混合ガスやCl2/BCl3/S2Br2
混合ガスに限られるものではない。たとえば、上記の混
合ガスではS2Cl2やS2Br2のように1分子からイオ
ウ系化学種とハロゲン系化学種の両方を供給できる化合
物が使用されているが、イオウ系化学種のみをH2Sの
ような分子から別途供給させるようにしても良い。
【0050】Cuを含有するAl系配線層は、上述のA
l−Si−Cu合金の他、Al−Cu合金等であっても
良い。
【0051】この他、エッチング条件、使用するエッチ
ング装置、サンプル・ウェハの構成等が適宜変更可能で
あることは、言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では塩素系化学種や臭素系化学種に加え、エッチング
・プロセスの少なくとも最終段階でヨウ素系化学種をエ
ッチング種として用い、かつウェハを加熱しながらエッ
チングを行う。これにより、Cuを含有するAl系配線
層をエッチングする場合にもCuに起因する残渣の発生
を防止し、かつアフターコロージョン耐性を改善するこ
とができる。また、エッチング工程を2段階化し、ジャ
ストエッチングを常温近傍で行ったり、あるいはこの時
にSを側壁保護に利用することにより、高選択性、低汚
染性、低ダメージ性、低コロージョン性等を実現するこ
とができる。したがって、Al系配線の信頼性が大幅に
向上し、高性能の半導体装置の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプロセス例をその工程順にし
たがって説明する概略断面図であり、(a)はAl系多
層膜上にレジスト・マスクが形成された状態、(b)は
Al系多層膜がジャストエッチングされ残渣が発生した
状態、(c)は残渣が除去された状態をそれぞれ表す。
【図2】従来の問題点を説明するため、従来のプロセス
例をその工程順にしたがって説明する概略断面図であ
り、(a)はAl系多層膜上にレジスト・マスクが形成
された状態、(b)はAl系多層膜がジャストエッチン
グされた状態、(c)は残渣の除去に伴ってマイクロ・
マスクのパーティクルが発生した状態をそれぞれ表す。
【符号の説明】
1 ・・・SiO2 層間絶縁膜 2 ・・・Ti系バリヤメタル 3 ・・・Al−1%Si−0.5%Cu層 4 ・・・TiON反射防止膜 5 ・・・Al系多層膜 5a・・・Al系配線パターン 5b・・・残渣 6 ・・・レジスト・マスク 7 ・・・マイクロ・マスク

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素系化合物または臭素系化合物の少な
    くとも一方を含むエッチング・ガスを用いて銅を含有す
    るアルミニウム系配線層を実質的にその層厚分だけエッ
    チングするジャストエッチング工程と、 ハロゲン化ヨウ素を含むエッチング・ガスを用い、被エ
    ッチング基板を加熱しながら前記銅を含有するアルミニ
    ウム系配線層の残余部をエッチングするオーバーエッチ
    ング工程とを有することを特徴とするドライエッチング
    方法。
  2. 【請求項2】 前記ジャストエッチング工程で用いられ
    るエッチング・ガスが、放電解離条件下で遊離のイオウ
    を生成可能であることを特徴とする請求項1記載のドラ
    イエッチング方法。
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