JPH0554547U - 溶融金属めっき用シンクロール - Google Patents

溶融金属めっき用シンクロール

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JPH0554547U
JPH0554547U JP10707591U JP10707591U JPH0554547U JP H0554547 U JPH0554547 U JP H0554547U JP 10707591 U JP10707591 U JP 10707591U JP 10707591 U JP10707591 U JP 10707591U JP H0554547 U JPH0554547 U JP H0554547U
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JP
Japan
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sink roll
dross
plating
roll
rotation
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Withdrawn
Application number
JP10707591U
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English (en)
Inventor
静雄 山中
孝夫 橋本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シンクロールの回転に伴うポット底部からの
ドロス巻き上げを防止する。 【構成】 シンクロールの側板に設けられた開口部の穴
による回転抵抗を小さくすべく、シンクロール側板開口
部の穴の上部に平滑面を有する邪魔板を配し、その配置
方向はシンクロール回転方向に対して閉塞状態になるよ
うにする。またドロスの鎮静化をより一層確実にすべ
く、さらにシンクロール下部に整流板を配置する。 【効果】 浮遊ドロスを著しく減少させることで、表面
性状の優れた自動車外装用の合金化溶融亜鉛めっき鋼板
が製造できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、溶融金属めっき用のシンクロール、特にボトムドロスがめっきポッ ト底部に堆積し、めっき中に巻き上がって、めっき鋼板表面にドロスが付着し美 観を損なうことを防止するシンクロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
北米やカナダでは、冬季の自動車スリップ事故防止のため岩塩散布による道路 の凍結防止がなされている。このような事情をはじめ、現在では自動車車体は過 酷な腐食環境にさらされている。従って、外装用鋼板についても溶接性・加工性 ・耐食性および美観性にも優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板が注目されている。 以下、溶融亜鉛めっき鋼板に関連させて本考案を説明する。
【0003】 溶融亜鉛めっきを行う際に、溶融めっきを行うめっきポット内では鋼板のFe分 がめっき浴中に溶出してFeZn7 を主成分とするドロスが生成し、このドロスはめ っきポットの底部に堆積しボトムドロスを形成する。 図1は、溶融めっきに際してのボトムドロスの生成および巻上げの様子の説明 図である。
【0004】 スナウト6を経てめっきポット1に送られてきた鋼板3はシンクロール4を周 回しながらめっきされ、スナップロール5を経て浴外に出てくる。このとき、め っき浴内に浮遊するドロス10は次第にめっきポット1の底部に溜まり、ボトムド ロス7を形成する。
【0005】 一方、浮遊ドロスの一部はめっき浴内のAlと化合し、めっき浴表面にトップド ロス8として浮遊する。 このようにして堆積したボトムドロス7はシンクロール4と鋼板3の随伴流に よってめっき浴中に巻上げられて鋼板3の表面に付着する。
【0006】 めっき鋼板に対する仕様が厳しくなった現在、ボトムドロス7が浮遊し鋼板3 の表面に付着すると、プレス時にプレスブツと称する表面不均一部分が生じ、美 観性を悪化させるばかりでなく耐食性も劣化することから、ドロス付着を防止す ることが重要である。
【0007】 ドロス堆積量が増加するとドロス欠陥が多発することから、鋼板へのドロス付 着を防止するための一般的な方法として、めっき浴内のAlを富化して下記反応に よりトップドロス (Fe2Al5) として浮上させ、人力で頻繁にすくい上げて回収す る方法が知られている。 2FeZn7 + 5Al − Fe2Al5 + 14Zn
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、Alは一方ではめっき皮膜の合金化を抑制する作用があることから、製 造の対象が合金めっき鋼板の場合には可及的少ない量に制限している。したがっ て、トップドロス浮上促進のためAlを添加すると、その一部がめっき浴に残り合 金化不良を起こし合金めっき鋼板の品質低下の問題を生じさせる。
【0009】 特に、合金めっき鋼板は優れた鮮映性などの表面性状が求められている現状か らは、Al添加によらない手段によるめっき鋼板へのドロス付着防止方法が重要に なっている。 ここに、本考案の目的は、ポット底部にドロス堆積が生じた場合に、シンクロ ールの回転にともなって見られるドロス巻き上げを効果的に防止できるシンクロ ールを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案者らは、めっきポット内の流体力学的な検討結果に基づいて、ボトムド ロスの低減を行うために種々検討を重ね、次のような知見を得た。
【0011】 (1) ドロス欠陥の要因は、浮遊ドロスが鋼板表面に付着し、ガスワイピング等に よる目付コントロール後にめっき皮膜に残存する現象である。 (2) そしてシンクロール鋼板の接触面では、間に挟まったドロスが押込まれてさ らに強固な付着となり、ワイピングでも除去が困難になる。 (3) このとき問題となるのは、100 μm 程度の比較的大きいボトムドロスが主体 で、これはめっきポット底部に堆積しシンクロール等の浴中回転体および随伴流 の影響で浮遊する。
【0012】 すなわち、溶融めっき中にボトムドロスがめっきポット底部に堆積し始めると シンクロールの回転による浴攪拌によって巻上げが発生する。 図2は、従来のシンクロール4の側板12を示すもので、シンクロール自体の重 量を低減するためシンクロール4自体は筒体の中空体をなし、両端に側板12が取 り付けられ蓋作用をしている。図示例では側板12には合計6個の開口部18が設け られている。これはロールと鋼板との間に入り込んだ溶融めっき液を側方に排出 させるためである。
【0013】 このような知見に基づいて、本考案者らはさらに幾多の実験および解析を重ね た結果、次のような知見を得た。 一般にシンクロールは非駆動であり、鋼板速度に同調して回転速度も上がるの で穴明き部分等の存在により抵抗力が大きくなり攪拌力の強化につながる。また 、図2におけるシンクロールの側板12に設けられた開口部18の穴の抵抗と穴を通 じての溶融金属の流出移動の影響によってもめっき浴の攪拌は強化され、ドロス の鎮静化が阻害される。
【0014】 そこで、穴をなくすことが考えられるがめっき浴との比重差の問題があり、現 状の機能を有したまま、つまりロールを中空にしてめっき浴を侵入させた状態で 抵抗を下げることが必要である。
【0015】 (1) このとき問題になるのは、それらの開口部の穴がロール回転方向に対して開 口していることであり、 (2) ロール胴部の内側が、外側に向かっためっき浴の直線的で強い移動が発生し ていることである。
【0016】 かかる問題を抑制するためには、平滑面を持った邪魔板により、流体力学的手 法にて抵抗を少なくすることと浴の流出入時にバッファを持たせることで浴移動 速度を減衰にて整流効果を上げることが有効であることが判明した。
【0017】 ここに、本考案の要旨とするところは、側板に少なくとも1の開口部を有する シンクロールであって、該シンクロールの内部からの溶融金属の流出流れに対す る邪魔板を前記開口部に設け、該邪魔板が平滑面を有し、シンクロール回転方向 に向かって閉塞状態で取付けられている溶融金属めっき用シンクロールである。
【0018】 このように、本考案によれば、シンクロールの側板に設けられた開口部の穴に よる回転抵抗を小さくすべく、シンクロール側板の開口部の穴の上部に平滑面を もった邪魔板を配し、その配置方向はシンクロール回転方向に対して閉塞状態に なるようにするのである。
【0019】
【作用】
次に、添付図面を参照しながら、本考案の作用についてさらに詳述する。 すでに述べたように、溶融金属めっき用のシンクロールは中空のアイドルロー ルであって、ロール側面には6〜8個の穴が設けられており、溶融金属流れが出 入りする。
【0020】 運転中にはこの穴から遠心力で溶融金属流れが吐き出される。これが浴を攪拌 させ、沈降しているドロスを浮遊させる原因となっている。 したがって、本考案では、開口部の穴の存在自体が穴なしのものと比較しても かなりの浴攪拌効果を有するので、開口部の穴近傍に邪魔板を設けることでそれ を緩和するのである。邪魔板の形状は、流体力学的にシンクロールの回転方向に 対して抵抗を抑制できる形であればよい。
【0021】 本考案で使用する平滑面を有する邪魔板の例を、図3a、同b、同c、同d、 同e、同f、そして同gにそれぞれ示す。これらは邪魔板30を構成する平滑面32 の形状と、シンクロールの開口部の穴34との位置関係を例示するものであって、 本考案がそれらにのみ制限されるものではなく、シンクロール内部からの溶融金 属流の流体エネルギーを分散させるとともに穴34の存在に起因する回転抵抗を緩 和する形状、形態であれば特に制限されない。
【0022】 いずれも平滑面32を有し、その平滑面としては曲面の場合も直線面のいずれを も包含し、それらはシンクロールの回転方向に対して閉塞状態で取付けられれば 十分である。 なお、図3aないしcまでは、平滑面が円形の場合を示し、図3d、e および gは平滑面が流線形の場合を、そして図fは直線形の場合をそれぞれ示す。図3 e およびgでは穴の一部のみを覆う邪魔板の例を示す。
【0023】 図4a、同b、同cは、シンクロール4の側板12に設けた開口部14への上記邪 魔板30の取付けの様子をそれぞれ示す。 図4aは開口部14の穴の一部を覆う態様の場合を、図4bは半分を、そして図 4cは全部を覆う態様をそれぞれ示す。
【0024】 シンクロールの回転方向に対しては邪魔板は閉塞状態をとる。つまり、上流の 回転方向には閉じた構造とすることで、流体抵抗を可及的に少なくするためであ る。一方、下流方向には邪魔板は開いてあり、溶融金属流の排出口となっている 。
【0025】 本考案の好適態様によれば、開口部14の穴面積の1/2 以上を邪魔板30にてカバ ーするが、それは現状での自動車用外装材の合金化溶融亜鉛めっき材として満足 する程度の優れた表面性状とすべく、浮遊ドロスを少なくするためには望ましい と言うことである。
【0026】 本考案のシンクロール構造は、めっき浴の整流化を図ることにより浮遊中のド ロスを速やかに沈降にて沈静化することでめっき中における鋼板表面へのドロス 付着を抑制する。従って、例えば特開平3−47956 号にて提案の各種整流板方式 と組合わせることにより、すでに堆積したドロスの整流板による巻上抑制と相俟 って効果が強化され確実になる。 次に、実施例によって本考案の作用効果をさらに具体的に説明する。
【0027】
【実施例】
本例では、図1に示すめっき装置を使ったが、図3a、b、cに示す邪魔板を 、図4aに示す形態に取り付けたシンクロールを用いて鋼板の溶融亜鉛めっきを 行った。 比較例でも、図1に示すめっき装置を用いた。シンクロールは従来のものであ った。
【0028】 操業形態としてGA鋼板製造用に限定し、このときめっき浴のAl濃度は実測値0. 09〜0.11%であった。めっき中の通板速度は80m/min にセットした。 サンプル採取面積を板幅×500 mmとし、シンクロール接触側表面のドロス付着 数を調査した。 N数50での比較結果を図4に示す。
【0029】 めっき表面へのドロス付着量を目視判定した結果、表1に示す通り従来例に対 して、本考案にかかる装置では明らかに付着量減少が見られた。なかでも図3c の場合、ドロス付着が40%強減少した。 以上の結果からもわかるように、本考案のシンクロール構造によるドロス付着 防止効果は明らかである。
【0030】
【表1】
【0031】
【考案の効果】
本考案により、例えば溶融合金亜鉛めっきの最大の品質課題であった鋼板への ドロス付着の低減を、Al濃度を上げて頻繁にドロス上げすることなく、めっき用 ポット内のドロスを流体力学的手段にて巻き上げを防止しめっき表面へのドロス 付着を防止することができた。さらに、向上に寄与した。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の溶融めっき装置のポット周辺構成を示す
略式断面図である。
【図2】シンクロールの側板に設けた開口部の配置の略
式説明図である。
【図3】図3aないし図3gは、本考案において用いる
邪魔板の形状の略式斜視図である。
【図4】図4aないし図4cは、本考案において用いる
邪魔板の配置図である。
【符号の説明】
1 : めっきポット 3 : 鋼板 4 : シンクロール 5 : スナップロール 6 : スナウト 7 : ボトムドロス 8 : トップドロス 18 : シンクロール側板穴 30 : 邪魔板 32 : 平滑面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側板に少なくとも1の開口部を有するシ
    ンクロールであって、該シンクロールの内部からの溶融
    金属の流出流れに対する邪魔板を前記開口部に設け、該
    邪魔板が平滑面を有し、シンクロール回転方向に向かっ
    て閉塞状態で取付けられている溶融金属めっき用シンク
    ロール。
JP10707591U 1991-12-25 1991-12-25 溶融金属めっき用シンクロール Withdrawn JPH0554547U (ja)

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JP10707591U JPH0554547U (ja) 1991-12-25 1991-12-25 溶融金属めっき用シンクロール

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JPH0554547U true JPH0554547U (ja) 1993-07-20

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JP10707591U Withdrawn JPH0554547U (ja) 1991-12-25 1991-12-25 溶融金属めっき用シンクロール

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101245703B1 (ko) * 2010-12-03 2013-04-01 주식회사 포스코 융융도금강판의 표면결함 방지장치 및 방법

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Legal Events

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Effective date: 19960404