JPH0553964U - インクリボン再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクリボン再生装置のインクリボンへのイ
ンクの塗布時に、インクリボンカセットをカバ−に設け
た弾性体により固定する。 【構成】 ガイドピンとガイドローラのインクリボンの
張設によりインクリボンにインクを塗布するインクパッ
ドとを有するインクリボン再生装置において、筐体上面
を被う上カバー内に前記インクリボンカセットの保持手
段として、弾性体を配置し、前記上カバーの下端面部と
筐体上面周縁部とに係止手段を有する。 【効果】 各種の市販のインクリボンカセットのインク
リボンの再生が可能になり、特にインクリボンカセット
本体上面に突起のあるリボンカセットや設置の不安定な
インクリボンカセットにも対応でき、合わせて防塵、防
音の効果も期待できるものである

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はドットプリンタに使用するインクリボン、特にエンドレス形式の使用 済みインクリボンに、新しいインクを塗布して、使用済みとして廃棄されていた インクリボンを再生するのに適したインクリボン再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ドットプリンタに使用して、印字濃度が薄くなったインクリボンは通常 廃棄されていた。然しながら、まだインクの部分を除いてリボン及びカセットケ ースは十分使用に耐えるのに勿体ないこととして、本願出願人は実願平２−１１ ５０３０号でインクリボン再生装置を提案した。上述した実願平２−１１５０３ ０号では、筐体の内部にはインクリボンカセットのインクリボンを繰り出し、巻 き取りを行なう動力を伝達するための主軸に連結されたモ−タが配置されている この主軸の上端部分には、インクリボンを繰り出し、巻き取る軸の複数の種類に 対応する軸端板が、回動可能にピンによって軸支されている。

【０００３】 筐体のカセット押えと反対の端部には再生するインクリボンにインクを補充す るインクパッドが、インクを含浸しながら回転するように軸支されている。この インクパッド近くには再生するインクリボンを回転保持するガイドピンが植設さ れている。このガイドピンとインクリボンを張設するガイドロ−ラが、ガイドピ ンを支点とし、最端点として円弧を描きインクパッドにインクリボンが圧接する ように、ガイド孔が配置されている。ガイドロ−ラの上端には操作者が手で自由 に操作できるように、摘みが形成されている。

【０００４】 図５は従来例の平面図、側面図である。まず図５の従来例では筐体１の内部に はインクリボンカセット２のインクリボン４（２点鎖線で示す）を繰り出し、巻 取りを行なう動力を伝達するための軸端子３に連結されたモ−タ（図示せず）が 配置されている。筐体１の上面の下半分は落し込みになっており、この落し込み 部分７には複数の突条５を突設し、この突条５上面には滑り止めとしてのゴム６ が嵌入されている。インクリボンカセット２は、落し込み部分７上に載置され、 ゴム６との摩擦により移動しにくくなる。

【０００５】 筐体１の端部には再生するインクリボン４にインクを補充するインクパッド８ が、インクを含浸しながら回転するように軸支されている。このインクパッド８ の近くには再生するインクリボン４を回転保持するガイドピン９が植設されてい る。このガイドピン９はインクリボン４が外れないように両端にＲ状のフランジ が形成されている。ガイドピン９とインクリボン４を張設するガイドロ−ラ１０ が、ガイドピン９を支点とし、最端点として円弧を描きインクパッド８にインク リボン４が圧接するように、ガイド孔１１が配置されている。ガイドロ−ラ１０ の上端には操作者が手で自由に操作できるように、摘みが形成されている。また ガイドロ−ラ１０は常時戻る方向に力が掛るようにねじりコイルバネ（図示せず ）で係止されている。ガイドロ−ラ１０は移動して端部へ移動すると（図５参照 ）、ソレノイドのプランジャ（図示せず）を押圧後退させて、ガイドロ−ラ１０ が通過した後突出して、ガイドロ−ラ１０を係止するようになされている。

【０００６】 次に、実際の操作について説明する。始めにガイドロ−ラ１０をガイド孔１１ の反対側の端部の位置に配置し、インクリボン４の露出部をガイドピン９に係止 し、その状態でインクリボンカセット２を引っ張り、インクリボン再生装置の軸 端子挿入孔（図示せず）に軸端子３を嵌入し、インクリボンカセット２を筐体１ にカセット押え１２で固定していた。次に、ガイドロ−ラ１０の摘みをガイド孔 １１に沿って移動させ係止する。（図５参照）インクリボン４はガイドピン９と ガイドロ−ラ１０との間でテンションが掛り、張られてインクパッド８に圧接さ れる。

【０００７】 この準備状態になったところで、再生したいインクリボンの回転方向を正逆転 設定スイッチ１３により、モ−タの回転の正、逆いずれかを選択する。次に、モ −タのスイッチ１４をＯＮにし、モ−タが回転し、軸端子３を介してインクリボ ンカセット２のインクリボン４が巻き取られて、インクリボン４のインクパッド ８への圧接回転により、インクパッド８に含浸されているインクがインクリボン ４の表面に転移していく。このモ−タの回転の時間をタイマ−１５で設定してお くことにより、所望のインク濃度になるまでインクの転移を行なう。ここで、モ −タの回転が停止する直前に、ソレノイドの電圧が印加され、プランジャが後退 し、ガイドロ−ラ１０は元の位置に戻る。この後約１〜２秒間モ−タが回転し停 止する。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

インクリボンカセットは種々の形状、大きさのものが市販されておりインクリ ボンカセット本体上面に突起があり従来のカセット押さえでは突起が邪魔で押さ えきれないもの、カセット押さえの位置が合わず再生中にインクリボンカセット が動いてしまいインクリボンの再生が出来ないものがあった。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は上述した従来の課題を解決するためになされたもので、筐体上面にイ ンクリボンカセットの動力伝達孔に嵌入する軸を突出し、該軸の駆動源としての モータを内装した筐体と、該筐体の上面で前記インクリボンカセットを保持する 手段と、該保持手段で保持されたインクリボンカセットのインクリボンを回転支 持するガイドピンと、該ガイドピンと協働して前記インクリボンを張設する移動 可能なガイドローラと、前記ガイドピンとガイドローラのインクリボンの張設に よりインクリボンにインクを塗布するインクパッドとを有するインクリボン再生 装置において、前記筐体上面を被う上カバー内に前記インクリボンカセットの保 持手段として、弾性体を配置し、前記上カバーの端面部と筐体上面周縁部とに係 止手段を有するインクリボン再生装置を提案するものである．

【００１０】

【作用】

本考案では筐体上面を被う上カバー内に弾性体を配置し、この弾性体を使用し てインクリボンにインクを塗布しているインクリボンカセットの押さえおよび回 り止めを兼用させることにより突起のあるインクリボンカセットや設置の不安定 なインクリボンカセットにも対応できるインクリボン再生装置を提案するもので ある。

【００１１】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。図１は本考案のインクリボン 再生装置にインクリボンカセットを装着した平面図、要部縦断面図、図２から図 ４はその他の実施例、図５は従来例である。始めに、本願考案の第１の実施例を 図１を参照して説明する。インクリボン再生装置の筐体１上面を被う上カバー１ ３内側には弾性体であるウレタン等のスポンジ１７がインクリボンカセット２の リボン巻きとり軸摘み１９を避けて突起１８内に位置決めされて接着されている 。上カバー１９の端面部には筐体１に係止するための爪２０が複数形成されてお り、筐体１の上面にリボン掛けの準備されたインクリボンカセット２が載置され てから上カバー１９内のスポンジ１７をインクリボンカセット２の上に載せるよ うに押し込むと上カバー１９は端面の爪２０により筐体１に係止される。この時 スポンジ１７はインクリボンカセット２の上面を均等に押さえ込みインクリボン カセット２を水平に保持する。インクリボンカセット２の上面突起はスポンジ１ ７の弾性部に吸収されるので押さえ込みには何等不都合を生じない。また、上カ バー１９を使用することによりインクリボンカセット２を被うことができるので 外部からの埃、或いは内部からの音を遮断できるものである。

【００１２】 次に上カバー１９の上側に形成されている押し釦２１によりモーターのスイッ チ１４をＯＮにし、モータが回転し軸端子３を介してインクリボンカセット２の インクリボン４が巻き取られてインクリボン４のインクパッド８の圧接回転によ り、インクパッド８に含浸されているインクがインクリボン４の表面に転移して いく。上カバーを開けインクリボンカセット２を筐体１から取り外す。これで必 要に応じてインクリボンカセット２のインクリボン巻取り軸摘み１６を手で回転 させインクリボンの巻き取りを行ない再生は終了する。

【００１３】 次に第２の実施例として、図２は上カバー２２内側の弾性体としてに複数の圧 縮スプリング２３を使用してインクリボンカセット２を押さえ込むものであり、 また、スプリングの下端にはゴム板等の滑り止め部材２４が接着されておりイン クリボンカセット２の左側への回転をも阻止できるものである。また、モータの スイッチ１４のＯＮ／ＯＦＦをするために上カバー２２の上側左側面には切り欠 き孔２４が形成されている。尚、上カバ−２２と筐体１との係止は第１の実施例 と同じである。

【００１４】 第３の実施例として図３は上カバー２５内側の弾性体に板バネ２６をパンタグ ラフ状にして使用してインクリボンカセット２を押さえ込むものであり、板バネ ２６の下面にはゴム板等の滑り止め部材２７が接着されておりインクリボンカセ ット２の左側への回転をも阻止できるものである。尚、上カバ−２５と筐体１と の係止は第１の実施例と同じである。

【００１５】 第４の実施例として図４は上カバ−２８内側の弾性体に板バネ２９を略Ｓ字状 として、インクリボンカセット２を押え込むものであり、板バネ２９の下面には 他の実施例と同様にゴム板等の滑り止め部材３０が接着されている。また上カバ −２９と筐体１との係止は第１の実施例と同様である。

【００１６】 尚、各実施例における上カバーの係止手段として爪及び突起で説明したが、本 考案ではこれに限定されるものでなく、磁石等でも良く、要するに上カバーを固 定できる方法であれば採用できるものである。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は如上のような構成となしたので、各種の市販のインクリボンカセット のインクリボンの再生が可能になり、特にインクリボンカセット本体上面に突起 のあるリボンカセットや設置の不安定なインクリボンカセットにも対応でき、合 わせて防塵、防音の効果も期待できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 インクリボン再生装置にインクリボンカセッ
トを装着した平面図、側面図

【図２】 他の実施例

【図３】 他の実施例

【図４】 他の実施例

【図５】 従来例

【符号の説明】

１ 筐体 ２ インクリボンカセット ３ 軸端子 ４ インクリボン ５ 突条 ６ ゴム ７ 落し込み ８ インクパッド ９ ガイドピン １０ ガイドロ−ラ １１ ガイド孔 １２ カセット押え １３ 正逆転設定スイッチ １４ スイッチ １５ タイマ− １６ リボン巻取り軸摘み １７ スポンジ １８ 突起 １９ 上カバ− ２０ 爪 ２１ 押し釦 ２２ 上カバ− ２３ 圧縮スプリング ２４ 滑り止め部材 ２５ 上カバ− ２６ 板バネ ２７ 滑り止め部材 ２８ 上カバ− ２９ 板バネ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体上面にインクリボンカセットの動力
   伝達孔に嵌入する軸を突出し、該軸の駆動源としてのモ
   ータを内装した筐体と、該筐体の上面で前記インクリボ
   ンカセットを保持する手段と、該保持手段で保持された
   インクリボンカセットのインクリボンを回転支持するガ
   イドピンと、該ガイドピンと協働して前記インクリボン
   を張設する移動可能なガイドローラと、前記ガイドピン
   とガイドローラのインクリボンの張設によりインクリボ
   ンにインクを塗布するインクパッドとを有するインクリ
   ボン再生装置において、前記筐体上面を被う上カバー内
   に前記インクリボンカセットの保持手段として、弾性体
   を配置し、前記上カバーの下端面部と筐体上面周縁部と
   に係止手段を有することを特徴とするインクリボン再生
   装置。