JPH0553581U - 御神火等の保持器 - Google Patents

御神火等の保持器

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JPH0553581U
JPH0553581U JP11220591U JP11220591U JPH0553581U JP H0553581 U JPH0553581 U JP H0553581U JP 11220591 U JP11220591 U JP 11220591U JP 11220591 U JP11220591 U JP 11220591U JP H0553581 U JPH0553581 U JP H0553581U
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諒二 宮高
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橋野 徹
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Abstract

(57)【要約】 【目的】神社仏閣等の御神火等を固形炭に転火して家庭
に持ち帰ることができ、構造が簡単で持ち運びが容易に
できる御神火等の保持器を提供することを目的とする。 【構成】ヒンジ部2を介して開閉自在に設けられた上ケ
ース部3と下ケース部4とが備えられ、これらの上ケー
ス部3と下ケース部4とが、合成樹脂,金属板等の耐熱
性の材質からなる横断面略コ字形のケース本体5,5
と、これらのケース本体5,5内に内装されたグラスウ
ール等の耐火材からなる炭保持材6,6とを有し、これ
らの炭保持材6,6に設けられた凹設部6a,6aに、
御神火G等を転火して、適宜時間以上この転火された御
神火G等を燃焼状態で保たせるための固形炭7が配入さ
れている御神火等の保持器1である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、例えば、大晦日の晩から元旦にかけて神社等で焚かれる御大松明 等の御神火等を家庭に持ち帰るとき等に使用する御神火等の保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】
古来、人類発生と同時位に火に対する恐れ敬う心がおのずからでてきて、火を 大切にしてきたことは周知のことである。 また、古来火をあがめ信仰の対象となったことも歴史上の事実であり、現在も 世界各地に拝火信仰の宗教が数多く見られる。 その代表的な例としてオリンピックの聖火等がある。 我が国でも、火に対する信仰心は古来から発生し、神話等のなかにも火に対す る信仰に関連する話が数多くある。 現在でも拝火行為の見られる宗教は多く、特に、山岳宗教、密教等に色濃くそ の風潮が残っている。 神社仏閣にも護摩を焚く所が多く、その代表的なものに、大晦日の晩から元旦 にかけて御大松明等の御神火等が焚かれ、参拝客が麻縄にその火をつけて、各家 庭に持ち帰って灯明、線香、お灸、カマド等に点火して年の始めに家内安全無病 息災を祈願することが行われている。 これに似た行事は各地の神社寺院に数多く見られる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記した御神火等を参拝客が麻縄にその火をつけて火縄として持ち 帰るときに、参拝客はこの火縄を消さないようにするために、この火縄を振り回 しながら帰路に着くので、大晦日の晩から元旦にかけて混雑した境内外に火の粉 を撒き散らして持ち帰ることとなる。 このために、火縄を持った本人だけでなく、その周囲の人々が火傷をしたり、 衣服を焦がしたりすることあり、危険性をおびていた。 また、電車を利用して遠方から参拝にきた参拝客がこの火縄を家庭に持ち帰る ためには、混雑した電車内においてもこの火縄を振り回しておかないと、火が消 えてしまうこととなる。 ところが、このような行為はほとんど禁止されており、電車を利用して参拝に きた参拝客等は、前記した御神火等を家庭に持ち帰ることは不可能な状態であっ た。
【0004】 この考案は、上記した実情に鑑みてなされたものであって、神社仏閣等の御神 火等を固形炭に転火して家庭に持ち帰ることができ、構造が簡単で持ち運びが容 易にできる御神火等の保持器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案は、上記目的を達成するために、ヒンジ部を介して開閉自在に設けら れた上ケース部と下ケース部とが備えられ、これらの上ケース部と下ケース部と が、耐熱性の材質からなる横断面略コ字形のケース本体と、これらのケース本体 内に内装されたグラスウール等の耐火材からなる炭保持材とを有し、これらの炭 保持材のいずれか一方もしくは両方に設けられた凹設部に、御神火等を転火して 、適宜時間以上この転火された御神火等を燃焼状態で保たせるための固形炭が配 入されているものとした。 更に、前記上ケース部と下ケース部のケース本体のいずれか一方もしくは両方 に複数個の通気口が開設されているものとした。 また、前記上ケース部と下ケース部のケース本体とこのケース本体内に内装さ れた炭保持材との間に金属反射板が配設されているものとした。 しかも、前記上ケース部と下ケース部のケース本体の外側端縁に、燃焼状態の 固形炭から着火させるための御火うつし用のマッチを入れるポケット部が設けら れているものとした。 且つ、前記上ケース部と下ケース部のケース本体の外側端縁に、上下ケース部 を閉状態に保持するための係合部が設けられているものとした。 加えて、前記上ケース部と下ケース部のケース本体の内周縁に、前記炭保持材 の離脱を阻止する押さえ部が設けられているものとした。
【0006】
【作用】
神社仏閣等を参拝した参拝客等は、この神社仏閣等における御神火等から前記 した固形炭に転火する。 このようにして御神火等を転火された固形炭は、ケース本体内に内装されたグ ラスウール等の耐火材からなる炭保持材に設けられた凹設部に配入する。 その後に、参拝客等は、上ケース部と下ケース部とをヒンジ部を介して閉めた 状態として、家庭に持ち帰り、再び、上ケース部と下ケース部とをヒンジ部を介 して開けて、ケース本体内に内装された炭保持材の凹設部に燃焼し続けた状態で 配入されている固形炭から御火うつし用に用いるマッチ等によって灯明、線香、 お灸、カマド等に点火して年の始めに家内安全無病息災を祈願するようにする。
【0007】 更に、前記上ケース部と下ケース部のケース本体のいずれか一方もしくは両方 に複数個の通気口が開設されているものでは、この通気口から空気中の酸素がケ ース本体内に入り、炭保持材を通過して燃焼状態の固形炭に供給されるので、こ の固形炭の燃焼状態が良好に保たれる。 また、前記上ケース部と下ケース部のケース本体とこのケース本体内に内装さ れた炭保持材との間に金属反射板が配設されているものでは、この金属反射板に よって、炭保持材の凹設部内の燃焼状態の固形炭からの燃焼熱が反射されるので 、ケース本体内は適宜な温度に保たれる。 このことによって、固形炭の燃焼状態が良好に保たれる。
【0008】 しかも、前記上ケース部と下ケース部のケース本体の外側端縁に、燃焼状態の 固形炭から着火させるための御火うつし用のマッチを入れるポケット部が設けら れているものでは、このポケット部内に御火うつし用のマッチを常に入れておく ことができので、このポケット部内に入れられている御火うつし用のマッチで固 形炭からの着火をすぐに行うことができる。 且つ、前記上ケース部と下ケース部のケース本体の外側端縁に、上下ケース部 を閉状態に保持するための係合部が設けられているものでは、固形炭を燃焼状態 にして上ケース部と下ケース部とを閉めた状態とすると、この閉めた状態が保持 される。 加えて、前記上ケース部と下ケース部のケース本体の内周縁に、前記炭保持材 の離脱を阻止する押さえ部が設けられているものでは、この押さえ部によって、 炭保持材の離脱が阻止されるので、安定した状態が保たれる。
【0009】
【実施例】
以下、この考案に係る御神火等の保持器の実施例について、図面に基づいて説 明する。 図1はこの考案に係る御神火等の保持器の一実施例を示す燃焼状態の固形炭か ら御火うつし用のマッチに着火したときの状態の斜視図、図2は図1の御神火等 の保持器の上ケース部と下ケース部とを閉めた状態を示す斜視図、図3は図1の 御神火等の保持器の固形炭を配入する前の開状態を示す平面図、図4は図3の御 神火等の保持器の裏面図、図5は図2の閉状態の御神火等の保持器の平面図、図 6は図5の状態の御神火等の保持器の縦断面図、図7は図3の開状態の御神火等 の保持器の縦断面図である。
【0010】 この考案に考案に係る御神火等の保持器1は、ヒンジ部2を介して開閉自在に 設けられた上ケース部3と下ケース部4とが備えられている。 これらの上ケース部3と下ケース部4とが、合成樹脂,金属板等の耐熱性の材 質からなる横断面略コ字形のケース本体5,5と、これらのケース本体5,5内 に内装されたグラスウール等の耐火材からなる炭保持材6,6とを有している。 そして、これらの炭保持材6,6に設けられた凹設部6a,6aに、御神火G 等を転火して、適宜時間以上この転火された御神火G等を燃焼状態で保たせるた めの固形炭7が配入されている。
【0011】 更に、上ケース部3と下ケース部4のケース本体5,5に複数個の通気口5a が開設されている。 また、上ケース部3と下ケース部4のケース本体5とこのケース本体5内に内 装された炭保持材6との間に金属反射板8が配設されている。 尚、この金属反射板8にも、複数個の通気口8aが開設されている。 しかも、上ケース部3と下ケース部4のケース本体5,5の外側端縁に、燃焼 状態の固形炭7から着火させるための御火うつし用のマッチMを入れる一対の対 向するポケット部9,10が設けられている。 且つ、上ケース部3と下ケース部4のケース本体5,5の外側端縁に、上下ケ ース部3,4を閉状態に保持するための係合部11,12が設けられている。 加えて、上ケース部3と下ケース部4のケース本体5,5の内周縁に、炭保持 材6,6の離脱を阻止する押さえ部13,14が設けられている。
【0012】 前記したケース本体5,5は、略船底形状をしており、その対向縁部分に前記 した折り曲げ可能な薄板形状のヒンジ部2が一体に連設されている。 上ケース部3のケース本体5の上面部51は、若干下方に没入されており、そ の表面がざらざらした荒っぽい所謂梨地に形成されている。 また、上ケース部3のケース本体5の上面部51の中央部分に長手方向に向け て平面形状の表示面51aとされ、この表示面51aに例えば御神火用等の表示 文字が印字できるようになっている。 前記した係合部11,12は、上ケース部3と下ケース部4のケース本体5, 5の外側端縁に設けられたポケット部9,10の外側端縁に連設されていて、一 方の係合部11が一方のポケット部9の縦方向略中央部分から外向きに一体に突 設された突出平板形状とされ、その中央部分に係合孔11aが設けられている。
【0013】 一方、他方の係合部12は他方のポケット部10の上端部から外向きに一体に 突設された係合片に形成されている。 前記した炭保持材6,6は、この実施例では、上下2層に積層された状態とさ れ、上層部分の中央部分に前記した凹設部6a,6aが長手方向に向けて平面視 長方形状に形成されている。
【0014】 次に、この実施例の御神火等の保持器1の作用について説明する。 神社仏閣等を参拝した参拝客等は、この神社仏閣等における御神火G等から前 記した固形炭7に転火する。 このようにして御神火G等を転火された固形炭7は、ケース本体5,5内に内 装されたグラスウール等の耐火材からなる炭保持材6,6に設けられた凹設部6 a,6a内に配入する。
【0015】 その後に、参拝客等は、上ケース部3と下ケース部4とをヒンジ部2を介して 閉めた状態として、家庭に持ち帰り、再び、上ケース部3と下ケース部4とをヒ ンジ部2を介して開けて、ケース本体5,5内に内装された炭保持材6,6の凹 設部6a,6aに燃焼し続けた状態で配入されている固形炭7から御火うつし用 に用いるマッチM等によって灯明、線香、お灸、カマド等に点火して年の始めに 家内安全無病息災を祈願するようにする。 このように、神社仏閣等における御神火G等から直接固形炭7に転火して家庭 に持ち帰ることができる。 また、上記したように、この御神火等の保持器1は、構造が簡単で持ち運びが 容易にできる。
【0016】 更に、前記した通気口8aから空気中の酸素がケース本体5,5内に入り、炭 保持材6,6を通過して燃焼状態の固形炭7に供給されるので、この固形炭7の 燃焼状態が良好に保たれる。 また、前記した金属反射板8によって、炭保持材6,6の凹設部6a,6a内 の燃焼状態の固形炭7からの燃焼熱が反射されるので、ケース本体5,5内は適 宜な温度に保たれる。 このことによって、固形炭7の燃焼状態が良好に保たれる。 しかも、前記したポケット部9,10内に御火うつし用のマッチMを常に入れ ておくことができので、このポケット部9,10内に入れられている御火うつし 用のマッチMで燃焼状態の固形炭7からの着火をすぐに行うことができる。
【0017】 且つ、上ケース部3と下ケース部4のケース本体5,5の外側端縁に設けられ た係合部11,12を係合させることによって、固形炭7を燃焼状態にして上ケ ース部3と下ケース部4とを閉めた状態とすると、この閉めた状態が保持される 。 この係合部11,12の係合は、上ケース部3と下ケース部4とを閉めた状態 で、一方の係合部11を他方の係合部12に向けて上向きに折り曲げて、一方の 係合部11の係合孔11aに、係合片からなる他方の係合部12を挿入すること によって、両係合部11,12が係合するように行う。 この係合状態では、下ケース部4に対して上ケース部3が開くことを阻止され た状態となっているので、下ケース部4に対して上ケース部3が不用意に開く虞 れがない。
【0018】 したがって、上ケース部3と下ケース部4の炭保持材6,6の凹設部6a,6 a内に配入された燃焼状態の固形炭7が不用意に外部に飛び出すことがなくて、 安全であるといった利点がある。 加えて、前記したこの押さえ部13,14によって、炭保持材6,6の離脱が 阻止されるので、安定した状態が保たれる。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、上ケース部と下ケース部とを構成す るケース本体内に内装された炭保持材に設けられた凹設部に配入する固形炭に神 社仏閣等の御神火等を転火して家庭に持ち帰ることができる。 しかも、安全且つ確実に家庭に持ち帰ることができる。 更に、構造が簡単で持ち運びが容易にできる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る御神火等の保持器の一実施例を
示す燃焼状態の固形炭から御火うつし用のマッチに着火
したときの状態の斜視図である。
【図2】図1の御神火等の保持器の上ケース部と下ケー
ス部とを閉めた状態を示す斜視図である。
【図3】図1の御神火等の保持器の固形炭を配入する前
の開状態を示す平面図である。
【図4】図3の御神火等の保持器の裏面図である。
【図5】図2の閉状態の御神火等の保持器の平面図であ
る。
【図6】図5の状態の御神火等の保持器の縦断面図であ
る。
【図7】図3の開状態の御神火等の保持器の縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 御神火等の保持器 2 ヒンジ部 3 上ケース部 4 下ケース部 5 ケース本体 5a 通気口 6 炭保持材 6a 凹設部 7 固形炭 8 金属反射板 9,10 ポケット部 11,12 係合部 13,14 押さえ部 G 御神火 M 御火うつし用に用いるマッチ

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒンジ部を介して開閉自在に設けられた
    上ケース部と下ケース部とが備えられ、 これらの上ケース部と下ケース部とが、耐熱性の材質か
    らなる横断面略コ字形のケース本体と、これらのケース
    本体内に内装されたグラスウール等の耐火材からなる炭
    保持材とを有し、 これらの炭保持材のいずれか一方もしくは両方に設けら
    れた凹設部に、御神火等を転火して、適宜時間以上この
    転火された御神火等を燃焼状態で保たせるための固形炭
    が配入されていることを特徴とする御神火等の保持器。
  2. 【請求項2】 前記上ケース部と下ケース部のケース本
    体のいずれか一方もしくは両方に複数個の通気口が開設
    されている請求項1に記載の御神火等の保持器。
  3. 【請求項3】 前記上ケース部と下ケース部のケース本
    体とこのケース本体内に内装された炭保持材との間に金
    属反射板が配設されている請求項1又は請求項2に記載
    の御神火等の保持器。
  4. 【請求項4】 前記上ケース部と下ケース部のケース本
    体の外側端縁に、燃焼状態の固形炭から着火させるため
    の御火うつし用のマッチを入れるポケット部が設けられ
    ている請求項1乃至請求項3に記載の御神火等の保持
    器。
  5. 【請求項5】 前記上ケース部と下ケース部のケース本
    体の外側端縁に、上下ケース部を閉状態に保持するため
    の係合部が設けられている請求項1乃至請求項4に記載
    の御神火等の保持器。
  6. 【請求項6】 前記上ケース部と下ケース部のケース本
    体の内周縁に、前記炭保持材の離脱を阻止する押さえ部
    が設けられている請求項1乃至請求項5に記載の御神火
    等の保持器。
JP1991112205U 1991-12-24 1991-12-24 御神火等の保持器 Expired - Lifetime JPH0710620Y2 (ja)

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JPH0553581U true JPH0553581U (ja) 1993-07-20
JPH0710620Y2 JPH0710620Y2 (ja) 1995-03-15

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58104845U (ja) * 1982-01-12 1983-07-16 東芝熱器具株式会社 暖房器具
JPS58153955U (ja) * 1982-04-07 1983-10-14 蟻柴 潤一 自動着火の豆炭あんか
JPS596205U (ja) * 1982-06-30 1984-01-14 松下電工株式会社 負荷制御装置

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