JPH055356U - 研磨糸 - Google Patents
研磨糸Info
- Publication number
- JPH055356U JPH055356U JP6007291U JP6007291U JPH055356U JP H055356 U JPH055356 U JP H055356U JP 6007291 U JP6007291 U JP 6007291U JP 6007291 U JP6007291 U JP 6007291U JP H055356 U JPH055356 U JP H055356U
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- JP
- Japan
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- core
- polishing
- thread
- sheath
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- Pending
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- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 研磨用工業ブラシロールに好適な耐久性の高
い研磨糸を提供する。 【構成】 炭化ケイ素を25%含有したナイロン6ー1
0モノフイラメントを芯糸とし,ナイロン6ー66を鞘
部に配しナイロン6を芯部に配した芯鞘型複合マルチフ
イラメントを側糸として二重カバリングし,熱融着で芯
糸と側糸が一体化されている。 【効果】 研磨糸同士の摩擦による磨滅や,側糸の剥離
切断による糸屑の洗浄水への混入に起因する洗浄ノズル
詰まり等のトラブルの発生のない研磨加工を行うことが
できる。
い研磨糸を提供する。 【構成】 炭化ケイ素を25%含有したナイロン6ー1
0モノフイラメントを芯糸とし,ナイロン6ー66を鞘
部に配しナイロン6を芯部に配した芯鞘型複合マルチフ
イラメントを側糸として二重カバリングし,熱融着で芯
糸と側糸が一体化されている。 【効果】 研磨糸同士の摩擦による磨滅や,側糸の剥離
切断による糸屑の洗浄水への混入に起因する洗浄ノズル
詰まり等のトラブルの発生のない研磨加工を行うことが
できる。
Description
【0001】
本考案は,金属表面等を研磨する工業用ブラシロールに植設する研磨糸に関す るものである。
【0002】
研磨用工業ブラシロールは,研磨糸を放射状に植設した研磨ロールを回転させ て金属板等を研磨するものである。研磨ロールに用いられる研磨糸には,砥粒等 の研磨剤を含有させたナイロン樹脂等からなるモノフイラメントや,繊維糸条を 研磨材を含有した樹脂で被覆したもの等がある。
【0003】 これらの研磨糸を植設したブラシロールで金属表面を研磨処理する場合,研磨 剤を含有するために研磨糸が折れ切れたり,研磨糸同士の摩擦により研磨糸が摩 滅したり,ブラシロールに研磨糸を植設する研磨植設機の機械部品が研磨糸で摩 滅したりする等の問題がある。これらの問題に対する解決策として,研磨剤を含 有したモノフイラメントを芯糸とし,研磨剤を含有しないマルチフイラメントを 側糸として,芯糸の周りに側糸を螺旋状に巻付けたり,編組被覆したりした後樹 脂加工し,芯糸と側糸を接着固定したものが用いられている。樹脂加工は,合成 樹脂を溶媒に溶解したものを付着して乾燥固化するものであるが,合成樹脂によ る接着性にも限界があって,金属板等を研磨する工程において側糸が剥離を起こ さないものは皆無である。芯糸と側糸の接着が弱いと,研磨作業中に側糸が剥離 切断して,循環使用している洗浄水に混入し,洗浄ノズル等の目詰まりを生じる 原因になっている。
【0004】
本考案は,研磨剤を含有したモノフイラメントの周りを研磨剤を含有しないマ ルチフイラメントで被覆した研磨糸において,研磨剤を含有したモノフイラメン トの芯糸と研磨剤を含有しないマルチフイラメントの側糸との接着性を向上させ て,耐久性の高い研磨糸を提供することを課題とするものである。
【0005】
本考案者は,このような課題を解決するため鋭意研究の結果,接着性樹脂を鞘 部に有する芯鞘型複合糸を側糸に用いることによって,芯糸と側糸の接着性が向 上することを見出し,本考案に到達したものである。
【0006】 すなわち,本考案は,鞘部の合成樹脂の融点が芯部の合成樹脂の融点より20 ℃以上低い芯鞘型複合マルチフイラメントよりなる側糸で,研磨剤を含有した合 成樹脂モノフイラメントよりなる芯糸が被覆されており,かつこの芯糸と側糸が 熱融着で一体化されてなることを特徴とする研磨糸を要旨とするものである。
【0007】 以下,本考案を詳細に説明する。 本考案の研磨糸を構成する芯糸は,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリオレ フイン系等の熱可塑性合成樹脂からなるモノフイラメントに20〜40重量%の 研磨材を含有させたもので,繊度が100デニール〜20000デニールの比較 的太く剛直なものが好ましく,モノフイラメントを単独または複数本束ねて用い る。 研磨剤としては,コランダム,炭化ケイ素,溶融アルミナ,エメリー,硅石等 の粒状物が用いられる。
【0008】 側糸は,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリオレフイン系等の熱可塑性合成 樹脂からなる芯鞘型複合マルチフイラメントで,単糸繊度が1デニール〜100 デニールの柔軟で耐摩耗性のあるものが好ましい。側糸の鞘部を構成する合成樹 脂には,芯部を構成する合成樹脂より20℃以上融点が低いものを用いる。側糸 の鞘部の合成樹脂の融点は,側糸と芯糸が熱融着する温度で,側糸の芯部が切断 しない範囲のできるだけ高い温度が望ましいが,熱処理加工条件の設定が難しく なるので,芯部と鞘部の合成樹脂の融点差は20℃以上必要である。芯糸の熱可 塑性合成樹脂と側糸の芯部と鞘部の合成樹脂は,同じ種類のものを用いると良好 な接着性を得る点からより一層良くなるので好ましいことである。従って,芯糸 の熱可塑性合成樹脂と側糸の芯部の合成樹脂が同じ合成樹脂であって,鞘部の合 成樹脂が芯糸の合成樹脂を主成分とする共重合樹脂であるのが最適である。
【0009】 側糸を芯糸に巻付け被覆する方法として,カバリング方法と組紐方法がある。 カバリング方法は,S撚巻きとZ撚巻きの合計2度巻きをすると,熱融着後の芯 糸と側糸の一体化が強固になるので好ましい。組紐方法の場合も,側糸で芯糸が 殆ど見えない程度に密に組む。 また,側糸のマルチフイラメントの一部に接着性を損なわない範囲で芯糸の合 成樹脂100%のフイラメントを混入することも可能である。
【0010】 本考案の研磨糸をさらに図面によって説明する。図1は,本考案の研磨糸の構 造を示す概略斜視図であり,図2は,芯鞘型複合構造からなる側糸の拡大断面図 である。図面において(1)は芯糸,(2)は側糸,(3)は側糸の鞘部,(4 )は側糸の芯部である。
【0011】 側糸(2)の鞘部(3)は,芯部(4)より融点が低い合成樹脂で構成されている。 従って,鞘部が溶融し,芯部は溶融しない温度をかけると,芯糸と側糸が接着す ると共に側糸の鞘部同士が融着して接着する。このように,樹脂同士が溶けて融 着すると,接着剤で固定するよりも剥離が非常に少ない。
【0012】
研磨剤を含有した合成樹脂モノフイラメントが,熱接着性マルチフイラメント で被覆され,熱融着されて芯糸と側糸が接着すると共に側糸同士が強固に接着し ていると,研磨加工中に側糸の剥離することがなく,耐久性のある研磨用工業ブ ラシロールとなる。
【0013】
以下,本考案を実施例により具体的に説明する。 実施例1 粒度500メツシユの炭化ケイ素を25%添加した繊度6100デニール(直 径0.8mm)のナイロン6−12共重合樹脂モノフイラメントを3本引揃えて芯 糸とし,この芯糸の周りに, 融点が160℃のナイロン6ー66共重合樹脂を鞘 部に,融点が220℃のナイロン6樹脂を芯部に配し, 芯部と鞘部の複合比率を 80対20とした繊度210デニール(フイラメント数36本)の芯鞘型複合マ ルチフイラメントを側糸として,カバリング撚数750T/MのS撚とZ撚で1 回づつ巻付けた。次に,これを180℃の熱風中で30秒間緊張処理し,芯糸と 側糸を溶融接着して,繊度20400デニールの本考案の研磨糸を得た。
【0014】 比較例1 実施例1で用いたのと同じ芯糸に,繊度420デニール(フイラメント数70 本)のナイロン6樹脂マルチフイラメントを側糸として,カバリング撚数750 T/MのZ撚で巻付けた。次に,アルコール可溶ナイロン樹脂(プラタボンドM 995,日本リルサン製)の10%メタノール溶液を付与し,乾燥固化して,繊 度21200デニールの比較用の研磨糸を得た。
【0015】 実施例1および比較例1の研磨糸をブラシ長さ30mm,外周直径210mmの研 磨ロールに加工して,厚み5mmのステンレス板に水をかけながら回転数1780 r.p.m.で研磨加工を行った。研磨糸の耐久性の評価として,研磨加工後の研磨糸 の先端部の側糸の剥離長さを測定し,その結果を表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】 表1より明らかなごとく,比較例1の研磨糸は,側糸の先端に剥離がみられた が,本考案による実施例1の研磨糸には,側糸の剥離が全くみられず,研磨糸の 先端が研磨加工とともに摩滅するだけであった。
【0018】
本考案の研磨糸は,熱接着性糸を被覆加工し,被覆層が強固に固定されていて ,研磨加工中に被覆層の剥離を生じないので,研磨加工に際して研磨糸の摩擦に よる磨滅や,側糸の剥離切断した糸屑の洗浄水への混入に起因する洗浄ノズル詰 まり等のトラブルの起こらない研磨加工を行うことができる。さらに,研磨糸の 製造工程が簡素化されて,製造コストを低減することもできる。
【図1】本考案の一例の研磨糸の構造を示す概略斜視図
である。
である。
【図2】芯鞘複合構造からなる側糸の拡大断面図であ
る。
る。
1 芯糸 2 側糸 3 側糸の鞘部 4 側糸の芯部
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 鞘部の合成樹脂の融点が芯部の合成樹脂
の融点より20℃以上低い芯鞘型複合マルチフイラメン
トよりなる側糸で,研磨剤を含有した合成樹脂モノフイ
ラメントよりなる芯糸が被覆されており,かつこの芯糸
と側糸が熱融着で一体化されてなることを特徴とする研
磨糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6007291U JPH055356U (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 研磨糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6007291U JPH055356U (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 研磨糸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055356U true JPH055356U (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=13131516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6007291U Pending JPH055356U (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 研磨糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH055356U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52133754U (ja) * | 1976-03-05 | 1977-10-11 | ||
JP2009202298A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Toray Monofilament Co Ltd | 研磨用ブラシ毛材とその製造方法および研磨ブラシ |
WO2011099477A1 (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-18 | 株式会社ホタニ | ブラシ用毛材、及びブラシ用毛材の製造方法 |
JP2013248157A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Eco Clean:Kk | ケレン用ブラシ及びその使用方法 |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP6007291U patent/JPH055356U/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52133754U (ja) * | 1976-03-05 | 1977-10-11 | ||
JP2009202298A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Toray Monofilament Co Ltd | 研磨用ブラシ毛材とその製造方法および研磨ブラシ |
WO2011099477A1 (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-18 | 株式会社ホタニ | ブラシ用毛材、及びブラシ用毛材の製造方法 |
JP2013248157A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Eco Clean:Kk | ケレン用ブラシ及びその使用方法 |
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