JP2011218526A - 研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシ - Google Patents

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孝司 尾▲ざき▼
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Abstract

【課題】特に外部水冷方式で使用する場合の冷却効果に優れ、持続的な研磨性能を発揮する研磨ブラシ毛材および研磨ブラシを提供する。
【解決手段】総繊度が470〜15000dtexの合成樹脂マルチフィラメント2の外周長手方向に、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1を複数本引き揃え、接着剤3を介して固着してなる研磨ブラシ用毛材。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属板の製造工程の一つである金属圧延工程において、圧延ロールなどの被研磨物表面を洗浄および研磨するために使用する研磨用ブラシ毛材の改良に関し、さらに詳しくは、特に外部水冷方式で使用する場合の冷却効果に優れ、持続的な研磨性能を発揮する研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシに関するものである。
従来、金属板の製造工程における圧延ロールなどの被研磨物表面の洗浄および研磨には、ディスクロールブラシ、チャンネルロールブラシなどの研磨ブラシが使用されており、さらにこれらの研磨ブラシの毛材としては、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントが使用されている。
これらの研磨ブラシは、高速回転しながら圧延ロールの表面および被研磨物の表面に押圧され、この圧延ロールの表面および被研磨物上に付着したスラッジや錆を除去するために使用されるが、研磨ロールブラシと圧延ロールに発生する摩擦熱が研磨ブラシ毛材を熱劣化させるため、この熱劣化を防ぐことを目的として研磨ロールブラシの外側から水を掛けて、研磨ブラシ毛材を冷却する外部水冷方式が採用されている。
しかし、この外部水冷方式においては、高速回転する研磨ブラシの外側から水を掛けても、遠心力によって水が研磨ブラシの内部まで到達することができず、冷却不足によって研磨ブラシ毛材の根元が折損するなどの問題があり、その対策としては、研磨ブラシの内側から水を出して冷却する内部水冷方法が一部で採られているが、この方式は研磨ブラシの構造が複雑になるばかりか、研磨ブラシの価格が高くなるため、これを採用するには経済的に好ましくないという問題があった。
こうした問題に対処するための従来技術としては、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントにマルチフィラメントをカバーリングした研磨ブラシ用毛材(例えば、特許文献1参照)が既に提案されている。
しかしながら、マルチフィラメントでカバーリングした研磨ブラシ用毛材についても、やはり毛材同志が強く擦れ合うために、マルチフィラメントが解れてしまうばかりか、マルチフィラメントが切れて被研磨物に付着したり、被研磨物の冷却工程において、切れたマルチフィラメントが冷却配管内に詰まったりするなどの支障をきたすため、研磨用ブラシ毛材の更なる改善が強く要望されていた。
さらに、鉄鋼の重研削に使用する場合には、研磨ブラシの植毛密度が高く、より多くの摩擦熱が発生するため、研磨ブラシ用毛材の根元まで冷却することが必要となり、優れた吸水性能をもった研磨用ブラシ毛材の実現が強く求められていた。
特開2001−32756号公報
本発明の目的は、特に外部水冷方式で使用する場合の冷却効果に優れ、持続的な研磨性能を発揮する研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明によれば、総繊度が470〜15000dtexの合成樹脂マルチフィラメントの外周長手方向に、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントを複数本引き揃え、接着剤を介して固着してなることを特徴とする研磨ブラシ用毛材が提供される。
なお、本発明の研磨ブラシ用毛材においては、前記合成樹脂マルチフィラメントの外周長手方向に、接着剤を介して固着された複数本の砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントに、撚りがかけられていることが好ましい条件として挙げられる。
また、本発明の研磨ブラシは、前記研磨ブラシ用毛材を毛材の少なくとも一部に使用したことを特徴とし、特にこの研磨用ブラシを金属圧延工程において、圧延ロールなどの被研磨物表面を研磨する外部水冷方式に使用した場合には、優れた効果を如何なく発揮することができる。
本発明によれば、以下に説明するとおり、特に外部水冷方式で使用する場合に、冷却水が毛細管現象により研磨ブラシ用毛材の中心にあるマルチフィラメントへ吸い上げられ、研磨ブラシの内部まで十分に届くため、優れた冷却効果を維持することができ、研磨ブラシ用毛材の折損を防止して、持続的な研磨性能を発揮する研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシを得ることができる。
図1は本発明の研磨ブラシ用毛材の第1実施例を示す正面図(a)とそのA―A線断面図(b)である。 図2は同じく第2実施例を示す正面図(a)とそのA―A線断面図(b)である。
以下、本発明の研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1の第1実施例に示したように、本発明の研磨ブラシ用毛材は、総繊度が470〜15000dtexの合成樹脂マルチフィラメント2の外周長手方向に、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1の複数本(図面では3本)を引き揃えて、接着剤3を介して固着してなることを特徴としている。また、図2の第2実施例では、第1実施例の研磨ブラシ用毛材に対し、さらに撚りをかけたことを特徴としている。
ここで、合成樹脂マルチフィラメント2の総繊度は、470〜15000dtexの範囲であることが好適であり、総繊度が470dtex未満の場合は、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1の研磨ブラシ用毛材構成割合が減少して、金属板の製造工程の一つである金属圧延工程において、圧延ロールなどの被研磨物表面を洗浄および研磨するために使用する際に発生する摩擦熱が小さくなり、本発明が目的とする効果が有効的に発揮し得なくなる。逆に、合成樹脂マルチフィラメント2の総繊度が15000dtexを超える場合は、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1の総繊度も大きくなり、研磨ブラシの製造が困難になるため好ましくない。
なお、本発明の研磨ブラシ用毛材において、合成樹脂マルチフィラメント2の混入比率は10〜30重量%が好ましい。合成樹脂マルチフィラメント2の混入比率が5%未満の場合は、吸水性能が小さくなり、研磨ブラシ用毛材の耐久性が劣る傾向となる。一方、合成樹脂マルチフィラメント2の混入比率が30重量%を超えた場合は、研磨粒子含有合成樹脂モノフィラメント1の混入比率が少なく研磨性能が劣り、好ましくない傾向となる。この混合範囲で砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1を合成樹脂マルチフィラメント2の外周長手方向に配置したことにより、研磨ブラシ用毛材に毛細管現象による吸水性能が得られ、金属圧延工程の外部水冷方式において冷却水が研磨ブラシ用毛材の全体に導かれて、優れた冷却効果により研磨ブラシ用毛材の折損を防止することができる。また、合成樹脂マルチフィラメントが砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントの中心に位置するために、金属板の製造工程における圧延ロールなどの被研磨物表面の洗浄および研磨において、研磨ブラシ毛材同士の擦れによるマルチフィラメントの折損および解れが抑えられ、さらに持続的な研磨性能を発揮する研磨ブラシ用毛材および研磨ブラシを得ることができる。
なお、図1に示した第1実施例では、合成樹脂マルチフィラメント2の外周長手方向に、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1を3本配置して、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1同士を接着剤3を介して固着している。ここで使用する接着剤3としては、ホットメルト樹脂などの通常業界で使用されている接着剤を用いることができ、接着方法は特に規制しない。また、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1の本数は2本以上が必要であり、3本以上であることが好ましい。
また、図2に示した第2実施例では、図1で得られたものに対し、さらに撚りをかけて形成される。撚りをかけたることによって、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1同士の結合が強固になり、金属板の製造工程における圧延ロールなどの被研磨物表面の洗浄および研磨において、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント1同士の剥離が抑制できる。ここでの撚り数は1mあたり10〜60回の範囲が好ましい。撚り数が10回未満では砥材粒子含有モノフィラメント1同士の剥離の抑制効果は小さく、撚り数が60回以上では中心にあるマルチフィラメントが圧迫して吸水性が失われる傾向となる。
本発明の砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントに使用される熱可塑性樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610(以下、N610という)、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/12共重合体などのポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTという)、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリメチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂を使用することができる。
また、本発明で使用するポリアミド系樹脂は、その相対粘度が低いと溶融紡糸が不安定となる場合があるため、相対粘度が3.0以上であるものが好ましく、ポリエステル系樹脂の場合は、その固有粘度が低いと同じく溶融紡糸が不安定となる場合があるため、固有粘度が0.6以上であるものが好ましい。
なお、ポリアミド系樹脂の相対粘度は、濃度98%の硫酸25ccの中にポリアミド系樹脂0.25gを溶解し、この溶液を25℃の温度条件下でオストワルド粘度管を使用して測定したものであり、ポリエステル系樹脂の固有粘度は、濃度98.5%のオルトクロロフェノール25ml中にポリエステル系樹脂2.0gを溶解し、この溶液を25℃の温度条件下でオストワルド粘度管を使用して測定したものである。
本発明の砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントに使用される砥材粒子としては、酸化アルミナ、炭化ケイ素および人工ダイヤモンドなどが挙げられ、これらの粒度番手としては、研磨材粒度JIS R6001(1973)に規定される#36〜#3000、特に#60〜#2000の範囲のものが好ましく使用される。
そして、上記の砥材粒子の含有量は、熱可塑性樹脂組成物中に5〜40重量%の範囲にあることが必要であり、さらには10〜30重量%の範囲にあることがより好ましい。砥材粒子の含有量が上記範囲を下回る場合は、研磨力に欠けた研磨ブラシ用毛材となりやすく、逆に、含有量が上記範囲を上回る場合は、モノフィラメントの強度が低下し、折損耐久性に欠けた研磨ブラシ用毛材となりやすい。
本発明の合成樹脂マルチフィラメントに使用される熱可塑性樹脂としては、特に特定しないが、好ましくはナイロン6、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレートから選ばれた1種の樹脂から構成されたマルチフィラメントであって、上記した総繊度のものが好適に使用される。
次に、本発明の研磨ブラシ用毛材の製造方法について説明する。
まず、砥材粒子含有熱可塑性樹脂を紡糸機に供給し溶融混練した後、同一の口金孔の中央から押し出す。次に、押出された糸条を20℃の冷却浴で冷却固化した後、引き続き180℃〜240℃の熱風雰囲気中で2.5倍〜4.0倍に延伸してボビンに巻き取ることで砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントが得られる。
図1に示した第1実施例の研磨ブラシ用毛材は、得られた砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントを巻き付けた所定の本数のボビンと、合成樹脂マルチフィラメントとをスタンドにセットし、合成樹脂マルチフィラメントを中心に砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントを外周に配置して、引き揃えて送りローラにて引き出しながら接着剤を塗布しつつ、加熱する方法により形成される。その後これを所望の長さにカットし、研磨ブラシ用毛材として使用される。
図2に示した第2実施例の研磨ブラシ用毛材は、上記方法で得られた第1実施例の研磨ブラシ用毛材をボビンに巻取り、このボビンを回転させながら研磨ブラシ用毛材を引き出し、180℃〜240℃熱処理層にて熱処理を施す方法で形成することができる。
ここで、研磨ブラシ用毛材の断面形状は、円形以外にも楕円形、三角形、矩形およびその他の異形にすることができ、特に限定はされない。
また、研磨ブラシ用毛材の平均直径は、0.5〜4.0mm、特に1.0〜3.5mmの範囲のものが好ましく使用される。研磨ブラシ用毛材の平均直径が上記範囲を下回る場合は、毛腰が弱くなるために研磨力に欠けた研磨ブラシ用毛材となりやすく、逆に、上記範囲を上回る場合は、毛腰が強くなるために剛直な研磨ブラシ用毛材となりやすく、例えば、ディスクブラシを作製するに際しては、ディスク板に対して折り曲げ植毛が困難となりやすい。
また、本発明の研磨ブラシは、上記研磨ブラシ用毛材を使用し、公知の製造方法で得られたものであり、その形状としては、例えば、カップブラシやチャンネルブラシやディスクロールブラシなど様々な研磨ブラシが挙げられ、特に外部水冷方式において優れた冷却効果により持続的な研磨性能を発揮する。
以下に実施例を挙げて本発明の構成および効果をさらに説明する。
なお、以下の実施例における吸水率および耐久性の評価は下記に記載の方法で行った。
[吸水率]
研磨ブラシ毛材の重量(A)を予め計っておき、45mm、外径70mm、毛丈30mmに植毛したカップ状ブラシを作製してその重量(B)を計る。このカップ状ブラシを研磨ブラシ毛材の先端から水が入った水槽に1mm浸漬させて1分間放置する。その後取り出して速やかにカップ状ブラシの重量(C)を計り次式で吸水率を求める。
吸水率=(C―B)/A
この数値が大きいほど吸水率が高くなる。
[耐久性]
研磨ブラシ毛材を、内径45mm、外径70mm、毛丈30mmに植毛した金属カップ状ブラシを作製する。これをモーターに取り付け、180℃の雰囲気下で50Nの圧力で、12000rpmで回転させながら、真鍮金属板に接触させて、8時間研磨作業を行う。このときに研磨面に水30CC/分を加え続ける。研磨作業終了後の研磨ブラシ毛材の状態を目視により次の基準で評価した。
○;研磨ブラシ毛材に異常なし。
×;研磨ブラシ毛材にマルチフィラメントの解れがある。
×;研磨ブラシ毛材の折損がある。
[実施例1〜3]
相対粘度が3.8のN610樹脂(東レ(株)製M2041)77重量%と、シランカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製SH6020)を0.2重量%被覆処理した粒度番手#180の炭化ケイ素砥材粒子(昭和電工社製)23重量%との混合物の組成物を二軸押出紡糸機に供し、孔径2.5mmの紡糸ノズルから270℃で溶融紡糸した後、20℃の冷却浴で冷却固化した後、引き続き180℃の熱風雰囲気中で3.2倍に延伸してボビンに巻き取ることにより、直径0.8mmの砥材粒子含有モノフィラメントを得た。
得られた砥材粒子含有モノフィラメント3本と、ナイロン6マルチフィラメント(東レ製T―720)とをスタンドにセットし、マルチフィラメントを中心として砥材粒子含有モノフィラメントが外周に配置するようにして引き揃えて、送りローラにて引き出し、その外周に共重合ポリアミド系完全水系懸濁液(エムスケミー・ジャパン製Griltex 2A Suspension)を塗布した後、3分間、180℃の熱処理を施すことにより、図1に示した態様の研磨ブラシ用毛材を得た。なお、この場合のマルチフィラメントの繊度と比率を表1に示したように変更した。
そして、得られた研磨ブラシ用毛材をカットし、内径45mm、外径70mm、毛丈30mmに植毛した金属カップ状ブラシの作製に使用した。研磨ブラシ用毛材およびカップ状ブラシの各評価結果を表1に併せて示す。
[実施例4]
実施例1で得られた研磨ブラシ用毛材をボビンに巻き取り、回転式のボビンスタンドにセットしてボビンを100rpm、回転させながら送りローラで毎分5mの速度で引取り200℃の加熱層に30秒通して、図2に示した態様に変更した研磨ブラシ用毛材を得た。
そして、得られたモノフィラメントを植毛してカップ状ブラシを加工し、研磨ブラシ用毛材およびカップ状ブラシの各評価結果を表1に併せて示す。
[比較例1]
相対粘度が3.8のN610樹脂(東レ(株)製M2041)77重量%と、シランカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製SH6020)を0.2重量%被覆処理した粒度番手#180の炭化ケイ素砥材粒子(昭和電工社製)23重量%との混合物の組成物を二軸押出紡糸機に供し、孔径2.5mmの紡糸ノズルから270℃で溶融紡糸した後、20℃の冷却浴で冷却固化した後、引き続き180℃の熱風雰囲気中で3.2倍に延伸することにより、直径0.8mmの砥材粒子含有モノフィラメントを得た。
そして、得られたモノフィラメントをカットし、内径45mm、外径70mm、毛丈30mmに植毛した金属カップ状ブラシの作製に使用した。研磨ブラシ用毛材およびカップ状ブラシの評価結果を表1に併せて示す。
[比較例2]
固有粘度が1.5のポリブチレンテレフタレート樹脂(東レ(株)製:1500S)とポリエステルエラストマー(ポリエステルポリエーテルブロックコポリマ:東レ・デュポン(株)製、商品名ハイトレル7247)とを、50/50(重量比)の割合で混合した樹脂に対して、シランカップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製:品名SH6020)を0.3重量%被覆処理した粒度番手#180の炭化ケイ素砥材粒子(昭和電工(株)製)を23重量%添加した組成物を二軸押出紡糸機に供し、孔径3.0mmの紡糸ノズルから270℃で溶融紡糸した後、190℃で3.5倍に延伸することにより、直径が1.4mmのモノフィラメントを製造した。
そして、得られたモノフィラメントをカットし、内径45mm、外径70mm、毛丈30mmに植毛した金属カップ状ブラシの作製に使用した。モノフィラメントおよびカップ状ブラシの評価結果を表1に併せて示す。
[比較例3]
実施例1において、得られた直径0.8mmの砥材粒子含有モノフィラメントを3本束ねて、その外周にマルチフィラメント(東レ製)に共重合ポリアミド系完全水系懸濁液(エムスケミー・ジャパン製Griltex 2A Suspension)を塗布したものを螺旋状に巻きつけ、180℃にて3分間の熱処理を施して、研磨ブラシ用毛材を得た。
そして、得られたモノフィラメントをカットし、内径45mm、外径70mm、毛丈30mmに植毛した金属カップ状ブラシの作製に使用した。研磨ブラシ用毛材およびカップ状ブラシの各評価結果を表1に併せて示す。
Figure 2011218526
表1の結果から明らかなように、本発明の条件を満たす研磨ブラシ用毛材(実施例1〜4)は、中心にマルチフィラメントを設けたものであることから、研磨加工時にマルチフィラメントの解れの発生がなく、研磨ブラシ用毛材へ十分に冷却水が行き届き、研磨ブラシ用毛材の折損がなく優れた耐久性を有したものであった。これに対し、本発明の条件を満たさない研磨ブラシ用毛材(比較例1、2)は、マルチフィラメントが使用されていないため、冷却水が研磨ブラシ内部まで行き届かず、研磨ブラシ用毛材の折損が激しいものであった。また、研磨ブラシ用毛材の外周にマルチフィラメントを使用したもの(比較例3)は、研磨ブラシ用毛材の折損は見られなかったが、マルチフィラメントの解れが激しいものであった。
以上説明したように、本発明の研磨ブラシ用毛材は、特に外部水冷方式で使用する場合に、冷却水が毛細管現象により研磨ブラシ用毛材の中心にあるマルチフィラメントへ吸い上げられ、研磨ブラシの内部まで十分に届くため、優れた冷却効果を維持することができ、研磨ブラシ用毛材の折損を防止して、持続的な研磨性能を発揮することから、カップブラシやチャンネルブラシやディスクロールブラシなど様々な研磨ブラシ分野への適用が大いに期待される。
1 砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメント
2 合成樹脂マルチフィラメント
3 接着剤

Claims (3)

  1. 総繊度が470〜15000dtexの合成樹脂マルチフィラメントの外周長手方向に、砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントを複数本引き揃え、接着剤を介して固着してなることを特徴とする研磨ブラシ用毛材。
  2. 前記合成樹脂マルチフィラメントの外周長手方向に、接着剤を介して固着された複数本の砥材粒子含有合成樹脂モノフィラメントに、撚りがかけられていることを特徴とする請求項1に記載の研磨ブラシ用毛材。
  3. 請求項1〜2のいずれか1項に記載の研磨ブラシ用毛材を少なくとも一部に使用したことを特徴とする研磨ブラシ。
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JP2014172126A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Taimei Chemicals Co Ltd ブラシ状砥石の製造方法

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