JPH0553483A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 潜像担持体、定着ローラなど転写材に画像を
形成するための処理を施す回転体とそれに接触している
ウェブとの間に滞留するトナー、紙粉などの異物の量を
軽減し、該異物の上記回転体と上記ウェブとの間からの
すり抜けに起因する転写材の汚染を未然に防止すること
ができる画像形成装置を提供する。 【構成】 クリーニング手段は、ウェブを定着ローラに
接触させながら送り出す動作をする。ウェブの送り動作
は、記録紙のニップ部通過直後から一定の時間内に行わ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ウェブ方式によるクリ
ーニング手段を備える画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、電子写真複写装置などの画像形
成装置は、潜像が形成される感光ドラムに対するクリー
ニング手段、定着装置に対するクリーニング手段を備え
る。各クリーニング手段としては、ウェブ方式による手
段が広く用いられている。

【０００３】例えば、定着装置では、図６に示すよう
に、記録紙が定着ローラ５とそれに圧接従動される加圧
ローラ６との間のニップ部を通過するときに記録紙の未
定着トナー像を形成するトナーの一部、紙粉などの異物
が定着ローラ５に付着する。定着ローラ５に付着してい
る異物はクリーニング手段で除去される。

【０００４】クリーニング手段は、ウェブ１がロール状
に巻き付けられている供給ローラ２と、該供給ローラ２
から送り出されるウェブ１を巻き取る巻取ローラ３と、
供給ローラ２と巻取ローラ３との間に配置され、ウェブ
１を定着ローラ５に向けて押圧する押圧ローラ４とを有
する。巻取ローラ３は駆動部（図示せず）で駆動され、
該駆動部はソレノイドとワンウェイクラッチとの組み合
わせからなる。駆動部は予め設定されている条件にもと
づき巻取ローラ３を駆動し、ウェブ１は供給ローラ２か
ら押圧ローラ４を経て巻取ローラ３へ送り出される。駆
動部に対する設定条件としては、図７に示すように、第
一、第二、第三の条件がある。第一の条件下では、記録
紙が定着装置内へ搬入される時点から記録紙が定着装置
外へ搬出される時点までの期間中、ウェブ１の送り動作
が行われる。第二、第三の条件下では、記録紙が一定の
枚数に到達する毎にウェブ１の送り動作が行われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記条件のそ
れぞれにおけるウェブ１の送り動作では、記録紙の定着
装置通過後に送り出されるウェブ１の送り量が０または
非常に僅かであるから、ウェブ１の送り動作の停止後に
ウェブ１と定着ローラ５との当接部に多量の異物が滞留
し易く、次の画像形成動作時に異物の一つである滞留ト
ナーは定着ローラ５からの熱を受ける。その結果、定着
ローラ５の回転開始に伴い上記滞留トナーはウェブ１と
定着ローラ５との間をすり抜け、一枚目の記録紙、加圧
ローラ６が上記滞留トナーで汚されることがある。

【０００６】本発明の目的は、潜像担持体、定着ローラ
などの、転写材に画像を形成するための処理を施す回転
体とウェブとの間に滞留するトナー、紙粉などの異物量
を軽減し、該異物に起因する転写材の汚染を未然に防止
することができる画像形成装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、潜像が形成されている潜像担持体、転写材に未定
着現像剤像を定着させるための定着ローラなど、該転写
材に画像を形成するための処理を施す回転体にウェブを
接触させながら送り出し、該回転体に付着しているトナ
ー、紙粉などの異物を除去するクリーニング手段を備え
る画像形成装置において、上記クリーニング手段は、上
記回転体の上記転写材に対する処理の終了から所定の時
間が経過した時点で、上記ウェブを上記回転体に接触さ
せながら送り出す動作を停止するように設定されている
ことにより達成される。

【０００８】

【作用】本発明の画像形成装置では、上記回転体の上記
転写材に対する処理の終了から所定の時間が経過した時
点で、上記ウェブの送り動作が停止される。

【０００９】上記回転体の上記転写材に対する処理の終
了から所定の時間が経過するまでの間、上記回転体には
上記転写材に対する処理によって発生する異物が付着せ
ず、上記回転体に残留している異物の量は非常に僅かで
ある。上記ウェブの送り動作の停止中、上記ウェブの上
記回転体との当接部に滞留する異物の量は非常に少な
く、該異物のすり抜けはなくなる。

【００１０】

【実施例】以下に、本発明の画像形成装置の実施例につ
いて図面を参照しながら説明する。

【００１１】図１は本発明の画像形成装置の一実施例を
示す構成図、図２は図１の画像形成装置に用いられてい
るクリーニング手段のウェブの送り動作を示すタイムチ
ャートである。

【００１２】画像形成装置は、図１に示すように、原稿
台７を備える。原稿台７には原稿８が置かれ、該原稿８
の画像は露光用ランプ９で光像に変換される。原稿８の
画像に対応する光像は感光ドラム１０上にに結像され、
感光ドラム１０には原稿８の画像に対応する潜像が形成
される。

【００１３】感光ドラム１０上の潜像は現像装置１１，
１２で現像剤像として可視像化される。感光ドラム１０
上の現像剤像は転写材・分離器１３で用紙カセット１４
から給紙される記録紙に転写され、該記録紙は感光ドラ
ム１０から分離される。感光ドラム１０から分離された
記録紙は定着装置へ搬送される。

【００１４】定着装置において、記録紙は定着ローラ５
とこれに圧接従動される加圧ローラ６との間のニップ部
に差し込まれる。記録紙は、ニップ部の通過中、熱およ
び圧力を受け、記録紙上の現像剤像は熱および圧力によ
って該記録紙上に永久画像として定着される。定着処理
後、記録紙は装置外部へ排出される。

【００１５】感光ドラム１０には、転写、分離時にオフ
セットトナー、紙粉などの異物が付着し、定着ローラ５
には、定着時にオフセットトナー、紙粉などの異物が付
着する。感光ドラム１０に付着している異物は感光ドラ
ム１０の表面に当接されているウェブ（図示せず）で除
去される。定着ローラ５に付着している異物はクリーニ
ング手段で除去される。

【００１６】定着ローラ５のクリーニング手段は、ウェ
ブ１が巻き付けられている供給ローラ２と、該供給ロー
ラ２から送り出されるウェブ１を巻き取る巻取ローラ３
と、供給ローラ２と巻取ローラ３との間に配置され、ウ
ェブ１を定着ローラ５に向けて押圧する押圧ローラ４と
を有する。巻取ローラ３は、駆動部（図示せず）で駆動
され、該駆動部はソレノイドとワンウェイクラッチとの
組み合わせからなる。駆動部は記録紙が定着装置を通過
した後に巻取ローラ３を駆動するように制御される。

【００１７】一枚の記録紙に画像を形成するとき、記録
紙は用紙カセット１４から送り出される。記録紙には感
光ドラム１０、転写分離器１３によって未定着現像剤像
が形成され、記録紙は定着ローラ５と加圧ローラ６との
間のニップ部に差し込まれる。記録紙のニップ部の通過
中、未定着現像剤像は記録紙に永久画像として定着さ
れ、定着ローラ５には記録紙から転移したトナー、紙粉
などの異物が付着する。

【００１８】記録紙のニップ部通過直後（図２中のａ
点）、図２に示すように、クリーニング手段の駆動部は
巻取ローラ３を駆動し、ウェブ１は供給ローラ２から巻
取ローラ３へ送り出される。ウェブ１の送り動作に伴い
定着ローラ５上の異物はウェブ１に付着し、定着ローラ
５上の異物の除去が行われる。

【００１９】次いで、ウェブ１の送り動作が停止され
る。定着ローラ５に残留している異物の量は非常に僅か
であるから、定着ローラ５の回転に伴うウェブ１と定着
ローラ５との間に滞留する異物の量は従来の方式でウェ
ブ１を駆動するときにウェブ１と定着ローラ５との間に
滞留する異物の量より少なくなる。その結果、次の画像
形成動作が行われるとき、ウェブ１と定着ローラ５との
間の滞留トナーがすり抜けることはほぼなくなり、次の
記録紙や加圧ローラ６がトナーや紙粉で汚染されること
を未然に防止することができる。

【００２０】なお、本実施例では、記録紙のニップ部通
過直後にウェブ１の送り動作が行われているが、このウ
ェブ１の送り動作に代えて、図３に示すように、記録紙
が装置外へ排出された後（図中のｂ点）にウェブ１の送
り動作を行うこともできる。

【００２１】つぎに、他のウェブ１の送り動作について
説明する。図４は図１の画像形成装置のクリーニング手
段におけるウェブの送り動作に他の例を示すタイムチャ
ートである。

【００２２】異なるサイズの記録紙に対する連続画像形
成動作をそれぞれ連続的に行うとき、ウェブ１の送り動
作は各サイズの記録紙に対する連続画像形成動作が終了
した後に行われ、ウェブ１の送り動作時間は記録紙のサ
イズに応じて決定される。

【００２３】例えば、Ｂ５サイズの記録紙に対する連続
画像形成動作とＡ４サイズの記録紙に対する連続像形成
動作とを連続的に行うとき、図４に示すように、Ｂ５サ
イズの記録紙に対する連続画像形成動作終了と同時にウ
ェブ１の送り動作が開始され、その動作時間は時間Ｔ₁
である。次いで、Ａ４サイズの記録紙に対する連続画像
形成動作が開始される。Ａ４サイズの記録紙に対する連
続画像形成動作終了と同時にウェブ１の送り動作が開始
され、その動作時間は時間Ｔ₂（＞Ｔ₁）である。

【００２４】次に、さらに他のウェブ１の送り動作につ
いて説明する。図５は図１の画像形成装置のクリーニン
グ手段におけるウェブの送り動作のさらに他の例を示す
タイムチャートである。

【００２５】さらに他のウェブ１の送り動作は、図５に
示すように、連続画像形成動作中に記録紙の枚数が設定
枚数に到達する毎（図中のｄ点）に行われるとともに、
連続画像形成動作が終了した時点で行われる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、停止されているウェブの上記回転体との
当接部に滞留するトナー、紙粉などの異物の量を軽減す
ることができ、該異物の上記当接部からのすり抜けに起
因する転写材の汚染を未然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置の一実施例を示す構成図
である。

【図２】図１の画像形成装置に用いられているクリーニ
ング手段におけるウェブの送り動作を示すタイムチャー
トである。

【図３】図１の画像形成装置のクリーニング手段におけ
るウェブの送り動作の他の例を示すタイムチャートであ
る。

【図４】図１の画像形成装置のクリーニング手段におけ
るウェブの送り動作のさらに他の例を示すタイムチォー
トである。

【図５】図１の画像形成装置のクリーニング手段におけ
るウェブの送り動作のさらに他の例を示すタイムチャー
トである。

【図６】従来の画像形成装置の定着装置を示す構成図で
ある。

【図７】図６の定着装置のクリーニング手段におけるウ
ェブの送り動作を示すタイムチャートである。

【符号の説明】

１ ウェブ ２ 供給ローラ ３ 巻取ローラ ４ 押圧ローラ ５ 定着ローラ ６ 加圧ローラ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 潜像が形成されている潜像担持体、転写
   材に未定着現像剤像を定着させるための定着ローラな
   ど、該転写材に画像を形成するための処理を施す回転体
   にウェブを接触させながら送り出し、該回転体に付着し
   ているトナー、紙粉などの異物を除去するクリーニング
   手段を備える画像形成装置において、上記クリーニング
   手段は、上記回転体の上記転写材に対する処理の終了か
   ら所定の時間が経過した時点で、上記ウェブを上記回転
   体に接触させながら送り出す動作を停止するように設定
   されていることを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 クリーニング手段は、回転体の転写材に
   対する処理の途中で、ウェブを上記回転体に接触させな
   がら送り出す動作を開始するように設定されていること
   とする請求項１に記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 クリーニング手段は、転写材の大きさに
   応じてウェブの送り量を設定することとする請求項１に
   記載の画像形成装置。
4. 【請求項４】 カセット給紙機能およびそれと選択的に
   切換可能な手差し給紙機能を備え、クリーニング手段
   は、選択された給紙機能に応じてウェブの送り量を設定
   することとする請求項１に記載の画像形成装置。