JPH0553468A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH0553468A
JPH0553468A JP23898091A JP23898091A JPH0553468A JP H0553468 A JPH0553468 A JP H0553468A JP 23898091 A JP23898091 A JP 23898091A JP 23898091 A JP23898091 A JP 23898091A JP H0553468 A JPH0553468 A JP H0553468A
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JP
Japan
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roller
fixing
fixing roller
cleaning member
release agent
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JP23898091A
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English (en)
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Nobuo Nakazawa
伸夫 中沢
Hiroshi Matsumoto
浩 松本
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着ローラ上に残留している現像剤、紙粉な
どの異物に起因する画像汚れの発生を未然に防止するこ
とができる定着装置を提供する。 【構成】 クリーニング部材16の一方の面16aは圧
接ローラ20によって定着ローラ4表面に押し付けられ
ている。クリーニング部材16の他方の面16bは圧接
ローラ23によって定着ローラ4表面に押し付けられて
いる。圧接ローラ20は、ステンレス製の軸26と該軸
26の外周面に形成されているスポンジ状のシリコンゴ
ムからなる外層27とからなる。これに対し、圧接ロー
ラ23は、軸26と、シリコンゴムからなる中間層28
と、中間層28を被覆するPFAの表層29とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写装置、静
電情報記録装置などの画像形成装置に用いられる定着装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真複写装置、静電情報記
録装置などの画像形成装置に用いられる定着装置の一つ
として、転写材上の未定着トナー像を加熱および加圧す
ることによって未定着トナー像を転写材上に定着させる
ヒートロール方式によるものがある。
【0003】ヒートロール方式による定着装置は、トナ
ーに対する離型性を有するポリチトラフルオロエチレン
などの樹脂からなる表層が形成され、内部に発熱体を有
する定着ローラと、該定着ローラに圧接されている加圧
ローラとを備え、定着ローラと加圧ローラとは互に協働
して転写材を挟圧搬送するためのニップ部を形成する。
【0004】定着ローラの表面はクリーニング手段で清
掃される。クリーニング手段は、ウェブ状のクリーニン
グ部材を巻き付けている供給ローラと、該クリーニング
部材を巻き取る巻取ローラと、供給ローラから巻取ロー
ラへ向けて送られるクリーニング部材の一方の面を定着
ローラ表面に押し付けている圧接ローラとを有する。
【0005】定着開始前、定着ローラの回転に伴いクリ
ーニング部材は、その一方の面を定着ローラ表面に接触
させながら供給ローラから巻取ローラへ向けて送られ、
定着ローラ表面から画像汚れの原因となる異物が除去さ
れる。次いで、未定着トナー像が形成されている転写材
は定着ローラと加圧ローラとの間のニップ部に差し込ま
れる。転写材はニップ部の通過中に熱および圧力を受
け、未定着トナー像は熱および圧力によって転写材上に
永久画像として定着される。
【0006】転写機のニップ部の通過中、未定着トナー
像を形成するトナーの一部および転写機からの粉などの
異物が定着ローラに付着する。定着ローラ上の異物はク
リーニング部材の一方の面に吸着され、定着ローラ表面
上の異物の除去が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、定着ローラ表
面のクリーニングはクリーニング部材を定着ローラ表面
に接触させながら送り出すことによって行われるから、
定着ローラ表面のクリーニングに要するクリーニング部
材の量は多くなり、費用が掛る。
【0008】クリーニング部材の使用量を削減するため
に、供給ローラから巻取ローラへ送り出されるクリーニ
ング部材の一方の面を第一の圧接ローラで定着ローラに
接触させると共にクリーニング部材の他方の面を第二の
圧接ローラで定着ローラに接触させることが考えられて
いる。しかし、定着ローラ表面に接触しているクリーニ
ング部材の一方の面は第二の圧接ローラの表面に接触さ
れることにより、第二の圧接ローラ表面にはクリーニン
グ部材に吸着された異物が付着するから、第二の圧接ロ
ーラ表面とクリーニング部材の一方の面との間には異物
が介在し、第二の圧接ローラがクリーニング部材を定着
ローラへ均一に押し付けることはできない。その結果、
クリーニング部材による定着ローラ上の異物の除去率は
低下し、定着ローラ上の残留異物に起因する画像の乱れ
が発生する。
【0009】本発明の目的は、定着ローラ上に残留して
いる現像剤、紙粉などの異物に起因する画像汚れの発生
を未然に防止することのできる定着装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願第一の発明によれ
ば、上記目的は、未定着現像剤像が形成されている転写
材を互いに協働して挟圧搬送するためのニップ部を形成
する一対の回転体と、該回転体の内の少なくともいずれ
か一方の回転体にウェブ状のクリーニング部材の一方の
面および他方の面を押し付けるための圧接ローラを有す
るクリーニング手段とを備える定着装置において、上記
クリーニング手段の圧接ローラの表層が弗素樹脂を含む
層からなることにより達成される。
【0011】本願第二の発明によれば、上記目的は、未
定着現像剤像が形成されている転写材を互いに協働して
挟圧搬送するためのニップ部を形成する一対の回転体
と、該回転体の内の少なくともいずれか一方の回転体に
ウェブ状のクリーニング部材の一方の面および他方の面
を押し付けるための圧接ローラを有するクリーニング手
段とを備える定着装置において、上記クリーニング手段
は、上記圧接ローラの表面に離型剤を供給する手段を有
することにより達成される。
【0012】本願第三の発明によれば、上記目的は、未
定着現像剤像が形成されている転写材を互に協働して挟
圧搬送するためののニップ部を形成する一対の回転体
と、該回転体の内の少なくともいずれか一方の回転体表
面に離型剤を供給する離型剤供給ローラとを備える定着
装置において、上記離型剤供給ローラの表面は上記一方
の回転体の表面エネルギより小さい表面エネルギを有す
る被覆剤で被覆され、上記離型剤供給ローラは上記一方
の回転体に対して摺接相対運動することにより達成され
る。
【0013】
【作用】本願第一の発明の定着装置では、上記クリーニ
ング手段の圧接ローラの表層が弗素樹脂を含む層からな
る。クリーニング時、上記クリーニング部材はその一方
の面および他方の面を順次に上記回転体表面に接触させ
ながら送り出される。上記回転体表面上のオフセット現
象による現像剤、転写材からの紙粉などの異物は上記ク
リーニング部材の一方の面および他方の面に吸着され
る。上記クリーニング部材の一方の面は対応する圧接ロ
ーラ表面に接触するが、離型性を有する圧接ローラ表面
には該クリーニング部材の一方の面上の異物が付着しな
い。
【0014】本願第二の発明の定着装置では、上記クリ
ーニング手段の圧接ローラの表面に離型剤を供給する手
段が設けられている。上記離型剤が上記圧接ローラ表層
に供給されると、上記圧接ローラ表層には上記クリーニ
ング部材に吸着されている異物が付着しない。
【0015】本願第三の発明の定着装置では、上記離型
剤塗布ローラの表面に形成されている被覆層の表面絵エ
ネルギが上記一方の回転体の表面エネルギにほぼ等しい
かまたは小さく、上記離型剤塗布ローラと上記一方の回
転体とが摺接しながら相対的に運動する。上記一方の回
転体上の現像剤などの異物が上記離型剤塗布ローラを経
て該一方の回転体に戻る過程は繰り返され、上記一方の
回転体および上記離型剤塗布ローラは現像剤などの異物
で汚染されない。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の定着装置の実施例について
説明する。図1は本願第一の発明の定着装置の一実施例
を示す構成図である。
【0017】画像形成装置には、図1に示すように、未
定着トナー像1を加熱および加圧することによって転写
材である記録紙2上に永久画像として定着させる定着装
置3が用いられている。
【0018】定着装置3は、定着ローラ4を備える。定
着ローラ4は、アルミニウム、ステンレスなどの中空の
芯金5を有し、該芯金5の外周面には四弗化エチレン樹
脂などの耐熱離型性を有する樹脂層6が形成されてい
る。芯金5の樹脂層6の厚さ寸法は20〜100μm程
度である。芯金5の内部には、加熱用ヒータ7が内蔵さ
れている。定着ローラ4は駆動モータ(図示せず)から
の駆動力を受け、図中の矢印が示す方向に回転される。
【0019】定着ローラ4には加圧ローラ8が回転可能
に圧接され、加圧ローラ8は定着ローラ4に従動回転さ
れる。加圧ローラ8は定着ローラ4と協働して記録紙2
を挟圧搬送するためのニップ部を形成する。加圧ローラ
8は中空の芯金9を有し、該芯金9の外周面にはシリコ
ンゴム、弗素ゴム、フロロシリコンゴムなどからなる弾
性体層10が形成されている。弾性体層10の厚さ寸法
は5mm〜10mm程度である。芯金9の内部には低加熱用
ヒータ11が内蔵されている。
【0020】定着ローラ4の周囲には、定着ローラ4の
表面温度を検出する温度検出素子12と、定着後の記録
紙2を定着ローラ4または加圧ローラ8から確実に分離
するための分離爪13,14と、定着ローラ4表面に付
着したオフセットトナー、紙粉などの異物を定着ローラ
4表面から除去するクリーニング手段とが配置されてい
る。
【0021】クリーニング手段は、ノーメックス、ヒメ
ロンなどの耐熱不織布からなるウェブ状のクリーニング
部材16が巻き付けられている供給ローラ17と、該供
給ローラ17から送り出されるクリーニング部材16を
巻き取る巻取ローラ18とを有する。なお、本実施例で
はクリーニング部材16に離型オイルが含浸されてい
る。供給ローラ17から送り出されるクリーニング部材
16は圧接ローラ20、案内ローラ21,22および圧
接ローラ23を順次に経て巻取ローラ18に巻き取られ
る。
【0022】供給ローラ17のクリーニング部材16の
送り出し位置には、クリーニング部材16の引き出し時
におけるクリーニング部材16のたるみを防止するため
の板金24が配置されている。板金24はばね部材25
のばね力によってクリーニング部材16を押さえてい
る。
【0023】巻取ローラ18は駆動部からの駆動力を受
け、低速で回転される。巻取ローラ18の回転数は一枚
の記録紙2が通過する毎にクリーニング部材16の送り
量が一定値(例えば0.1mm/枚)となるように制御さ
れる。
【0024】クリーニング部材16の一方の面16aは
圧接ローラ20によって定着ローラ4表面に押し付けら
れている。クリーニング部材16の他方の面16bは圧
接ローラ23によって定着ローラ4表面に押し付けられ
ている。圧接ローラ20は、ステンレス製の軸26と該
軸26の外周面に形成されているスポンジ状のシリコン
ゴムからなる外層27とからなる。これに対し、圧接ロ
ーラ23は、軸26と、シリコンゴムからなる中間層2
8と、中間層28を被覆するPFAの表層9とからな
る。
【0025】なお、本実施例では、圧接ローラ20の軸
26の直径寸法は12mmであり、外層27の厚さ寸法は
4mmである。圧接ローラ23の軸26の直径寸法は12
mmであり、中間層28の厚さ寸法は4mmであり、表層2
9の厚さ寸法は50μmである。
【0026】次に、クリーニング手段の動作について説
明する。定着ローラ4の回転時、クリーニング部材16
は供給ローラ17から巻取ローラ18へ向けて所定の送
り量で送り出される。
【0027】記録紙2が定着ローラ4と加圧ローラ8と
の間のニップ部を通過するとき、記録紙2上のトナー像
1を形成するトナーの一部が定着ローラ4に転移し、定
着ローラ4にトナーが付着することがある。
【0028】定着ローラ4の回転に伴い定着ローラ4の
付着トナーが圧接ローラ23の位置に到達すると、定着
ローラ4上のトナーはクリーニング部材16の他方の面
16bに吸着される。圧接ローラ23の位置においてク
リーニング部材16で定着ローラ4上のトナーを吸着す
る率は100%に近い値である。しかし、クリーニング
部材16の送り量が小さいとき、定着ローラ4上のトナ
ーの一部はクリーニング部材16の他方の面16bに吸
着されず、定着ローラ4にトナーが残留することがあ
る。
【0029】定着ローラ4に残留しているトナーは、圧
接ローラ20の位置においてクリーニング部材16の一
方の面16aに吸着される。よって、クリーニング部材
16の各面16a,16bを定着ローラ4に接触させる
ことによって定着ローラ4上のトナーの付着可能な面積
が二倍になり、クリーニング能力が増大する。
【0030】一方の面16aにトナーが付着しているク
リーニング部材16が定着ローラ4と圧接ローラ23と
の間のニップ部を通過するとき、クリーニング部材16
が熱および圧力を受け、一方の面16aに付着している
トナーは再び溶融される。しかし、クリーニング部材1
6の一方の面16aに接触している圧接ローラ23の表
層29は離型性を有するPFA樹脂からなることによ
り、溶融トナーは圧接ローラ23に付着しないから、圧
接ローラ23とクリーニング部材16との間にトナーな
どの異物が介在せず、クリーニング部材16の定着ロー
ラ4に対する押圧力を均一にすることができる。その結
果、定着ローラ4上の残留異物を確実に捕捉することが
でき、定着ローラ4上の残留異物に起因する画像汚れの
発生を未然に防止することができる。
【0031】また、クリーニング部材16の一方の面1
6aで吸着されるトナー量は僅かであり、クリーニング
部材16の一方の面16aがトナーで覆われることはな
い。よって、クリーニング部材16に含浸されている離
型オイルは圧接ローラ20の位置において他方の面16
bから定着ローラ4の表面へ効率良く滲み出し、定着ロ
ーラ4の表面への離型オイルの塗布が良好に行われる。
【0032】なお、本実施例では、PFA樹脂からなる
表層29が形成されている圧接ローラ23を用いている
が、これに代えて、弗素樹脂が混入されているスポンジ
状のシリコンゴム材からなる表層が形成されている他の
圧接ローラを用いることもできる。
【0033】次に、他の圧接ローラの製造方法について
説明する。まず、軸となる直径寸法12mm、長さ330
mmの芯金が準備され、該芯金の外周面にはプライマーが
塗布される。芯金は内径が20mmの型枠内に同心に配置
され、芯金と型枠とは固定される。
【0034】次いで、発泡剤、加硫剤および弗素樹脂P
TFE粉末を未加硫のスポンジ状のシリコンゴム材に混
練した混練物が型枠内に注入され、200℃の温度で3
0分間に渡る加硫処理が施される。
【0035】加硫処理完了後、芯金がシリコンゴム材か
らなる層で被覆されている圧接ローラが製作され、型枠
内面とシリコンゴム材からなる層との境界面に発泡して
いないスキン層が形成される。シリコンゴム層内の弗素
樹脂粉は型枠内面との境界面付近に浮き出てくるから、
圧接ローラの表面の離型性は向上される。クリーニング
手段に上記の圧接ローラを用いるとき、該圧接ローラへ
のトナーの付着はほとんどなく、圧接ローラへのトナー
付着によってクリーニング部材16の定着ローラ4に対
する押圧力が不均一になることを未然に防止することが
できる。
【0036】次に、他の定着装置について説明する。図
2は本願第二の発明の定着装置の一実施例を示す構成図
である。なお、図1の部材と同一の部材には同一の番号
が付されている。
【0037】他の定着装置30のクリーニング手段は、
図2に示すように、供給ローラ17から巻取ローラ18
へ向けて送り出されるクリーニング部材16の一方の面
16aを定着ローラ4表面に押し付ける圧接ローラ20
と、クリーニング部材16の他方の面16bを定着ロー
ラ4表面に押し付ける圧接ローラ31とを有する。各圧
接ローラ20,31は、軸26とスポンジ状のシリコン
ゴム材からなる外層27とからなる。
【0038】圧接ローラ31表面には、離型オイル供給
部材32が当接されている。離型オイル供給部材32
は、圧接ローラ31の長手方向に沿って延びる柱状のフ
ェルト、不織布などからなる保持部33を含む。保持部
材33には離型オイルが含浸されている。本実施例で
は、保持部33はポリアミドイミドとポリエステル繊維
との混績であるフェルト材からなり、該フェルト材には
10000csの粘度を有するジメチルシリコンオイル
が含浸されている。
【0039】保持部33は、微細連続気孔を有する膜3
4で覆われている。膜34は、GORE−TEX(商品
名、登録商標)、フロロポア(商品名、住友電気工業株
式会社製)などの名称で市販されている四弗化エチレン
樹脂膜からなる。膜34の連続気孔の平均径は1μmで
あり、その気孔率は80%であり、膜厚は0.2mmであ
る。
【0040】離型オイル供給部材32は、支持板35に
支持され、かつ所定の押圧力で圧接ローラ31に当接さ
れている。
【0041】圧接ローラ31の表面には、離型オイル供
給部材32からシリコンオイルが供給されることによ
り、圧接ローラ31の表面の離型性が向上されるから、
クリーニング部材16の一方の面16aにトナーが付着
しているとき、その一方の面16aのトナーが圧接ロー
ラ31に付着することはなく、圧接ローラ31へのトナ
ー付着に起因するクリーニング能力の低下を招くことは
ない。
【0042】次に、本願第三の発明の定着装置の実施例
について説明する。図3は本願第三の発明の定着装置の
一実施例を示す構成図、図4は図3の定着装置の離型剤
塗布ローラに形成されているフェルト層の繊維の被覆状
態を示す図である。
【0043】定着装置40は、図3に示すように、定着
ローラ41を備える。定着ローラ41は、厚さが2.5
mmであるアルミニウム材製の中空の芯金42を有し、該
芯金42の外周面にはPTFEからなる離型層43が形
成されている。定着ローラ41の外径寸法は32mmであ
る。
【0044】定着ローラ41には加熱用ヒータ44が内
蔵され、該ヒータ44はハロゲンランプからなる。
【0045】定着ローラ41には、加圧ローラ45が回
転可能に圧接されている。加圧ローラ45は芯金46を
有し、該芯金46の外周面にはシリコンゴム材からなる
弾性体層47が形成されている。弾性体層47の厚さ寸
法は5.0mmである。
【0046】弾性体層47の外面は被覆層48で被覆さ
れている。被覆層48は厚さ50μmのPFAからな
る。加圧ローラ45の外径寸法は30mmである。加圧ロ
ーラ45は定着ローラ41と協働して転写材を挟圧搬送
するためのニップ部を形成する。
【0047】定着ローラ41には、離型剤塗布ローラ4
9が当接されている。離型剤塗布ローラ49は芯金50
を有し、芯金50の外周面にはシリコンゴム材からなる
弾性体層51が形成されている。弾性体層51の厚さ寸
法は4mmである。
【0048】弾性体層51の表層は、耐熱フェルト材か
らなる被覆層52で被覆されている。被覆層52の厚さ
寸法は2.0mmであり、密度は0.3g/cm3である。
被覆層52を形成するフェルト材の繊維53は、図4に
示すように、定着ローラ41の離型層43の表面エネル
ギより小さい表面エネルギを有する弗素樹脂層54で被
覆されている。弗素樹脂層54の厚さ寸法は約10μm
である。被覆層52には、離型剤であるシリコンオイル
が長手方向に均一に含浸されている。シリコンオイルの
粘度は10000csであり、シリコンオイルの含浸量
は約15gである。
【0049】離型剤塗布ローラ49の直径寸法は21mm
である。離型剤塗布ローラ49は定着ローラ41に30
0gfの押付力で押し付けられ、該押付力はばね部材5
5によって調整される。離型剤塗布ローラ49は定着ロ
ーラ41と独立に回転駆動される。離型剤塗布ローラ4
9の周速度は定着ローラ41の周速度より5%高い値に
設定されている。離型剤塗布ローラ49の回転方向と定
着ローラ41の回転方向とは同一である。
【0050】次に、定着装置40の動作について説明す
る。未定着トナー像が形成されている転写材は、定着装
置40に向けて搬送される。転写材は、定着ローラ41
とそれに従動回転される加圧ローラ45との間のニップ
部に差し込まれる。転写材は、ニップ部の通過中に熱お
よび圧力を受け、転写材上のトナー像は熱および圧力に
よって該転写材上に永久画像として定着される。
【0051】転写材が定着ローラ41と加圧ローラ45
との間のニップ部を通過するとき、転写材上のトナー像
を形成するトナーの一部が定着ローラ41に転移し、定
着ローラ41にトナーが付着することがある。
【0052】定着ローラ41の回転開始とほぼ同時に、
離型剤塗布ローラ49は定着ローラ41に接触しながら
所定の回転数で所定の方向に回転され、被覆層52に含
浸されるシリコンオイルは定着ローラ41の表面に塗布
される。
【0053】定着ローラ41に付着しているトナーは離
型剤塗布ローラ49によって擦り取られ、該擦り取られ
たトナーは離型剤塗布ローラ49の被覆層52に付着す
る。しかし、被覆層52の繊維53が弗素樹脂層54で
被覆されていることにより、トナーの被覆層52に対す
る付着力は強くないから、離型剤塗布ローラ49の回転
中に被覆層52の付着トナーは再び定着ローラ41へ転
移される。定着ローラ41に付着したトナー表面には離
型剤塗布ローラ49によってシリコンオイルが塗布され
ているから、他の転写材が定着ローラ41と加圧ローラ
45との間のニップ部を通過するとき、定着ローラ41
上のトナーは該定着ローラ41の離型性より低い離型性
を有する転写材に付着され、トナーが定着ローラ41か
ら離型剤塗布ローラ49を経て転写材上に戻される過程
は繰り返される。よって、離型剤塗布ローラ49および
定着ローラ41へのトナー付着は防止される。また、上
記過程においてトナーは微小径になり、該トナーの転写
材への付着が画質の劣化を招くことはない。なお、定着
装置40と従来の定着装置とをオフセット現象による画
像汚れが発生するまでのコピー枚数で比較すると、定着
装置40で画像汚れが発生したときのコピー枚数は従来
の定着装置で画像汚れが発生したときの1.5倍にな
る。
【0054】なお、本実施例では、PTFEからなる離
型層43が形成されている定着ローラ41を用いている
が、静電的な力によるトナーの定着ローラへの付着が支
配的である場合、カーボンを含有するPTFEからなる
離型層が形成されている定着ローラ(以下、「定着ロー
ラA」という。)を用いることができる。
【0055】定着ローラAでは、PTFEからなる離型
層を有する定着ローラ41と比較して、離型性が劣り、
粘着力が大きい。よって、トナーの定着ローラAへの付
着量が増す。そこで、離型剤塗布ローラ49を定着ロー
ラAに大きな力で擦り合わせ、定着ローラA上のトナー
を擦り取ることが必要となるため、離型剤塗布ローラ4
9の回転方向と定着ローラAの回転方向とは互いに逆向
きとなるように設定されている。
【0056】離型剤塗布ローラ49の回転方向と逆向き
に回転している定着ローラAから擦り取ったトナーを離
型剤塗布ローラ49から再び定着ローラAへ戻すために
は、離型剤塗布ローラ49の被覆層52の表面エネルギ
を定着ローラA表面の表面エネルギと同程度か、好まし
くはPTFEの被覆層のように定着ローラ表面の表面エ
ネルギより小さくなる。すなわち、定着ローラAと離型
剤塗布ローラ49とは互いに大きい力で擦り合わされて
いるから、擦り取ったトナーが離型剤塗布ローラ49に
付着し易くなり、離型剤塗布ローラ49の表面エネルギ
をより小さくすることによって離型性を向上させる方が
より好ましい。
【0057】以上により、カーボン含有のPTFEから
なる離型層が形成されている定着ローラAに対して離型
剤塗布ローラ49を逆向きに回転させ、かつ離型剤塗布
ローラ49の表面エネルギを定着ローラAの表面エネル
ギよりも小さくまたはほぼ同じにすることによって、離
型剤塗布ローラ49および定着ロー41へのトナー付着
は防止され、該トナーの転写材への付着が画像の劣化を
招くことはない。
【0058】次に、他の定着装置について説明する。図
5は本願第三の発明の定着装置の他の実施例を示す正面
図である。
【0059】他の定着装置60は、図5に示すように、
PTFEからなる離型層が形成されている定着ローラ4
1を備える。定着ローラ41には離型剤塗布ローラ49
が当接されている。離型剤塗布ローラ49の表面エネル
ギは定着ローラ41の表面エネルギにほぼ等しい。離型
剤塗布ローラ49は定着ローラ41に対して従動回転さ
れる。
【0060】離型剤塗布ローラ49は保持部材61に保
持されている。保持部材61は、筐体62に設けられて
いるレール(図示せず)に沿って定着ローラ41の長手
方向に往復運動される台座63と、該台座63に固定さ
れ、離型剤塗布ローラ49の芯金50の端部を支持する
アーム部64とからなる。アーム部64の長さ調節によ
って定着ローラ41と離型剤塗布ローラ49との間の当
接力が設定される。
【0061】保持部材61の台座63は駆動部(図示せ
ず)で駆動され、往復運動する速度は0.3mm/sec に
設定されている。
【0062】以上により、離型剤塗布ローラ49を定着
ローラ41の長手方向に対して往復運動させ、離型剤塗
布ローラ49の表面をPTFEで被覆することによって
離型剤塗布ローラ49および定着ローラ41へのトナー
付着は防止され、該トナーの転写材への付着が画像の劣
化を招くことはない。
【0063】
【発明の効果】以上に説明したように、本願第一の発明
および第二の発明の定着装置によれば、上記クリーニン
グ部材の他方の面を上記回転体に押し付けている圧接ロ
ーラにはクリーニング部材の一方の面上のトナーが付着
しないことにより、該圧接ローラによってクリーニング
部材の他方の面は上記回転体に均一に押し付けられるか
ら、上記回転体上の残留異物は確実に除去され、該残留
異物の転写材への付着に起因する画像汚れの発生を未然
に防止することができる。
【0064】本願第三の発明の定着装置によれば、上記
一方の回転体および上記離型剤塗布ローラが現像剤など
の異物で汚染されることは防止され、該異物の転写材へ
の付着に起因する画質の劣化を未然に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第一の発明の定着装置の一実施例を示す構
成図である。
【図2】本願第二の発明の定着装置の一実施例を示す構
成図である。
【図3】本願第三の発明の定着装置の一実施例を示す構
成図である。
【図4】図3の定着装置の離型剤塗布ローラに用いられ
ているフェルト材の繊維が被覆されている状態を示す図
である。
【図5】本願第三の発明の定着装置の他の実施例を示す
正面図である。
【符号の説明】
2 記録紙 3,30,40,60 定着装置 4,41 定着ローラ 8,45 加圧ローラ 16 クリーニング部材 20,23,31 圧接ローラ 29 表層 32 離型オイル供給手段 49 離型剤塗布ローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着現像剤像が形成されている転写材
    を互いに協働して挟圧搬送するためのニップ部を形成す
    る一対の回転体と、該回転体の内の少なくともいずれか
    一方の回転体にウェブ状のクリーニング部材の一方の面
    および他方の面を押し付けるための圧接ローラを有する
    クリーニング手段とを備える定着装置において、上記ク
    リーニング手段の圧接ローラの表層が弗素樹脂を含む層
    からなることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 未定着現像剤像が形成されている転写材
    を互いに協働して挟圧搬送するためのニップ部を形成す
    る一対の回転体と、該回転体の内の少なくともいずれか
    一方の回転体にウェブ状のクリーニング部材の一方の面
    および他方の面を押し付けるための圧接ローラを有する
    クリーニング手段とを備える定着装置において、上記ク
    リーニング手段は、上記圧接ローラの表面に離型剤を供
    給する手段を有することを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 未定着現像剤像が形成されている転写材
    を互に協働して挟圧搬送するためののニップ部を形成す
    る一対の回転体と、該回転体の内の少なくともいずれか
    一方の回転体表面に離型剤を供給する離型剤供給ローラ
    とを備える定着装置において、上記離型剤供給ローラの
    表面は上記一方の回転体の表面エネルギより小さい表面
    エネルギを有する被覆剤で被覆され、上記離型剤供給ロ
    ーラは上記一方の回転体に対して摺接相対運動すること
    を特徴とする定着装置。
JP23898091A 1991-08-27 1991-08-27 定着装置 Pending JPH0553468A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008129279A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Sharp Corp 定着装置および画像形成装置
JP2015152815A (ja) * 2014-02-17 2015-08-24 キヤノン株式会社 クリーニングウェブ圧接用ローラ、ウェブクリーニング装置、画像加熱装置および画像形成装置
EP2911008B1 (en) * 2014-02-17 2021-07-28 Canon Kabushiki Kaisha Urging roller, cleaning device and image heating device

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