JPH0552803A - 酸素センサの製造方法 - Google Patents
酸素センサの製造方法Info
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- JPH0552803A JPH0552803A JP3234055A JP23405591A JPH0552803A JP H0552803 A JPH0552803 A JP H0552803A JP 3234055 A JP3234055 A JP 3234055A JP 23405591 A JP23405591 A JP 23405591A JP H0552803 A JPH0552803 A JP H0552803A
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Abstract
成することができ、その結果、固体電解質層において高
いイオン伝導性を有する酸素センサの提供を目的とす
る。 【構成】 ZrO2及びY2O3等を成分に含み、かつこ
れらZrO2及びY2O3の成分比が異なる複数のターゲ
ット材を用いて、気相蒸着法により、第1電極層上に固
体電解質層をそれぞれ形成し、更に、このとき得られた
固体電解質層の成分と、ターゲット材との成分との関係
から、固体電解質層の成分比が、例えばZrO2ー8mol
%Y2O3となるターゲット材、すなわち最適成分比のタ
ーゲット材を選択する。
Description
酸素センサに関する。
構成のものが従来より知られている。この図に示す酸素
センサは、フォルステライト等のセラミックをポーラス
状に形成したポーラスセラミック基板1上に、イオン導
電体であるZr−8Y(ZrO2ー8mol%Y2O3)等の
固体電解質層2と、固体電解質層2の両面にそれぞれ積
層されて、該固体電解質層2に対して所定電圧が印加さ
れる第1電極層3・第2電極層4とから構成されたセン
サ素子5が設けられたものであり、前記固体電解質層2
内では、電極層3・4に一定のセンサ監視電圧を印加し
た状態にしておくと、酸素ポンピング作用により酸素イ
オンをキャリアとするイオン電流が流れるようになって
いる。そして、ここで生じる酸素ポンピング作用は、前
記ポーラスセラミック基板1のポーラス度によって制限
され、センサ監視電圧を増加させてもイオン電流値が増
加しないで一定となる状態(プラトー状態)が得られ、
これによって該イオン電流に限界電流を生じさせるよう
になっている。すなわち、前記ポーラスセラミック基板
1のポーラスな部分は、酸素センサにおいて従来より知
られている気体制限拡散孔の機能を果たすものである。
なお、前記電極層3・4は酸素イオンが通過できる程度
にポーラスに形成されている。
な酸素センサでは、センサ素子5の固体電解質層2を、
イオン導伝体の粉末をプレス成型、焼成し、この後、機
械的にカット、ラッピングすることによって作製するよ
うにしている。しかしながら、このようにして作成され
た固体電解質層2は、限界とされる膜厚が非常に小さ
く、約70μm程度以下の厚さに形成することは困難で
あった。また、他の製法としては、グリーンシートを用
いた固体電解質層2の製造方法があるが、このような製
造方法では、30μm程度の薄膜化が限界であり、かつ
高密度化にも限界があり、これによって特にイオン導伝
性の高い固体電解質を得ることはできないという問題を
有していた。また、前記固体電解質層2を更に薄く、例
えば数マイクロ、数オングストロームの厚さで設けるた
めに、該固体電解質層2をスパッタリング等の気相蒸着
法により形成することが行われているが、ターゲット材
が、例えばジルコニア・イットリアといった複数の成分
である場合には、真空圧の調整、基板温度の調整等によ
っては、固体電解質層2を、Zr−8Y(ZrO2ー8m
ol%Y2O3)といった最適な成分に調整することはでき
ず、最適な成分の固体電解質層2を得るという点におい
て、新しい技術の提案が期待されていた。
ものであって、スパッタリング等の気相蒸着法により、
最適な成分の固体電解質層を得ることができ、これによ
り該固体電解質層において高いイオン伝導性を得ること
が可能な酸素センサの提供を目的とする。
に、本発明では、基板上に、第1電極層、固体電解質
層、第2電極層を順次設けた酸素センサであって、Zr
O2及びY2O3等を成分に含み、かつこれらZrO2及び
Y2O3の成分比が異なる複数のターゲット材を用いて、
気相蒸着法により、第1電極層上に固体電解質層をそれ
ぞれ形成し、更に、前記気相蒸着法により得られた固体
電解質層の成分と、前記ターゲット材との成分との関係
から、前記ターゲット材の最適成分比を決定するように
している。
分に含み、かつこれらZrO2及びY2O3の成分比が異
なる複数のターゲット材を用いて、気相蒸着法により、
第1電極層上に固体電解質層をそれぞれ形成し、更にこ
のとき得られた固体電解質層の成分と、ターゲット材と
の成分との関係から、固体電解質層の成分比が例えばZ
rO2ー8mol%Y2O3となるターゲット材、すなわち最
適成分比のターゲット材を選択することができる。
び図2に基づいて説明する。図1において、符号10で
示すものは、フォルステライト等のセラミック粉末によ
り全体がポーラス状に形成されたポーラスセラミック基
板である。なお、このポーラスセラミック基板10の材
料としては、フォルステライトの他にアルミナ、ジルコ
ニア、ステアタイトなどが使用され、あるいはこれら材
料を複数配合したものが使用される。また、このポーラ
スセラミック基板10は、前記セラミック材料に有機バ
インダーを混合させ、更にこれを焼結して、前記有機バ
インダーを分解することによりポーラス状に形成される
ものである。
上面には、白金からなる第1電極層11と、イオン導電
体であるZr−8Y(ZrO2ー8mol%Y2O3)等から
なる固体電解質層12と、第1電極層11と同様に、白
金からなる第2電極層13とから構成されるセンサ素子
14が設けられている。このセンサ素子14は、前記ポ
ーラスセラミック基板10の上面に、第1電極層11、
固体電解質層12、第2電極層13が順番にスパッタリ
ング(気相蒸着)されることにより形成されるものであ
る。そして、以上のように構成された酸素センサでは、
電極層11・13に一定のセンサ監視電圧を印加した状
態にしておくと、固体電解質層12内において、酸素ポ
ンピング作用により酸素イオンをキャリアとするイオン
電流が流れるとともに、ポーラスセラミック基板10の
ポーラスな部分により、被検出体である検出ガスの取り
込みが制限され、これにより前記固体電解質層12にお
いて生じるイオン電流に、フラットな領域である限界電
流が生じ、この限界電流値から検出ガスの酸素濃度が測
定されるようになっている。
た固体電解質層12の製造方法について説明する。 (1) ターゲット材に、ジルコニア・イットリアのモ
ル比が1:0.10(ZrO2ー10mol%Y2O3)の成
分のものを使用した場合には、ポーラスセラミック基板
10上の第1電極層11上には、ジルコニア・イットリ
アのモル比が1:0.12(ZrO2ー12mol%Y
2O3)の固体電解質層12が形成された。なお、前記ス
パッタリングにより得られた薄膜の成分分析は、ESC
A(X線光電子分析法)、EPMA(エレクトロン・プ
ローブ・マイクロ・アナリシス)により行った。
ットリアのモル比が1:0.05(ZrO2ー5mol%Y
2O3)の成分のものを使用した場合には、ポーラスセラ
ミック基板10上の第1電極層11上には、ジルコニア
・イットリアのモル比が1:0.07(ZrO2ー7mol
%Y2O3)の固体電解質層12が形成された。
・イットリアのモル比の異なる複数のターゲット材につ
いて行ない、その結果を図2のグラフにまとめた。そし
て、図2のグラフを参照して判るように、モル比が1:
0.08(ZrO2ー8mol%Y2O3)の固体電解質層1
2を得るためには、ターゲット材に、ジルコニア・イッ
トリアのモル比が少なくとも1:0.05〜1:0.1
0(ZrO2ー5mol%Y2O3〜ZrO2ー10mol%Y2
O3)の成分のものを使用すれば良いことが確認され、
好ましくは、1:0.06(ZrO2ー6mol%Y2O3)
の成分のターゲット材を使用すれば良いことが確認され
た。なお、ここで得られたターゲット材の成分比1:
0.05〜1:0.10(ZrO2ー5mol%Y2O3〜Z
rO2ー10mol%Y2O3)を、特許請求の範囲に示す
「ターゲット材の最適成分比」と定義する。また、図3
の実験結果により、ターゲット材と、このターゲット材
から得られた固体電解質層12との成分比を比較して判
るように、イットリアについて、固体電解質層12の成
分比の方が、ターゲット材の成分比より大きくなってい
るが、これは、イットリアがジルコニアに比較してスパ
ッタ速度が速いことによるものと考えられる
解質層12、電極層13をスパッタリングにより設ける
ようにしたが、これに限定されず、真空蒸着法、プラズ
マ溶射法、爆発溶射法といった各種の方法を用いて、前
記セラミックスコーティングを行っても良い。
す酸素センサの製造方法によれば、ZrO2及びY2O3
等を成分に含み、かつこれらZrO2及びY2O3の成分
比が異なる複数のターゲット材を用いて、気相蒸着法に
より、第1電極層上に固体電解質層をそれぞれ形成し、
更にこのとき得られた固体電解質層の成分と、ターゲッ
ト材との成分との関係から、固体電解質層の成分比が例
えばZrO2ー8mol%Y2O3となるターゲット材、すな
わち最適成分比のターゲット材を選択することが可能と
なる。すなわち、このような酸素センサの製造方法で
は、最適成分比のターゲット材から、例えばZrO2ー
8mol%Y2O3の固体電解質層を容易に得ることが可能
であり、その結果、固体電解質層において高いイオン伝
導性を有する酸素センサを得ることが可能となる。
れた固体電解質層との成分比を示すグラフ。
層、12…固体電解質層、13…第2電極層、14……
センサ素子。
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に、第1電極層、固体電解質層、
第2電極層を順次設けた酸素センサであって、 ZrO2及びY2O3等を成分に含み、かつこれらZrO2
及びY2O3の成分比が異なる複数のターゲット材を用い
て、気相蒸着法により、第1電極層上に固体電解質層を
それぞれ形成し、 前記気相蒸着法により得られた固体電解質層の成分と、
前記ターゲット材との成分との関係から、前記ターゲッ
ト材の最適成分比を決定することを特徴とする酸素セン
サの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3234055A JPH07101213B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 酸素センサにおける固体電解質層の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3234055A JPH07101213B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 酸素センサにおける固体電解質層の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0552803A true JPH0552803A (ja) | 1993-03-02 |
JPH07101213B2 JPH07101213B2 (ja) | 1995-11-01 |
Family
ID=16964874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3234055A Expired - Fee Related JPH07101213B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 酸素センサにおける固体電解質層の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07101213B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62144063A (ja) * | 1985-12-18 | 1987-06-27 | Sharp Corp | 限界電流式酸素センサ |
JPS63259459A (ja) * | 1987-04-17 | 1988-10-26 | Toshiba Corp | 限界電流式ガスセンサ |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP3234055A patent/JPH07101213B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62144063A (ja) * | 1985-12-18 | 1987-06-27 | Sharp Corp | 限界電流式酸素センサ |
JPS63259459A (ja) * | 1987-04-17 | 1988-10-26 | Toshiba Corp | 限界電流式ガスセンサ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH07101213B2 (ja) | 1995-11-01 |
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