JPH05312772A - 限界電流式酸素センサの製造方法 - Google Patents

限界電流式酸素センサの製造方法

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JPH05312772A
JPH05312772A JP4139819A JP13981992A JPH05312772A JP H05312772 A JPH05312772 A JP H05312772A JP 4139819 A JP4139819 A JP 4139819A JP 13981992 A JP13981992 A JP 13981992A JP H05312772 A JPH05312772 A JP H05312772A
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JP
Japan
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film
cathode electrode
anode electrode
electrode
gas diffusion
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JP4139819A
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English (en)
Inventor
Takafumi Kajima
孝文 鹿嶋
Katsuaki Nakamura
克明 中村
Atsunari Ishibashi
功成 石橋
Yoshinori Kato
嘉則 加藤
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な工程で再現性よく良好な限界電流特性を
得ることができるプレーナ型の限界電流式酸素センサの
製造方法を提供することを目的とする。 【構成】シリコン基板11にシリコン酸化膜12を形成
した絶縁性基板を用いて、この上にアノード電極13と
カソード電極14を形成し、その後全面に、ZrO2
23 イオン伝導体21を形成し、ついで全面にZr
−Y膜22をスパッタにより形成した後、このZr−Y
膜22を陽極酸化して、電極13,14のエッジ部に多
孔質ZrO2 −Y23 からなる気体拡散層23を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレーナ構造の限界電
流式酸素センサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の限界電流式酸素センサは、イオン
伝導体の一方の面にアノード電極、他方の面にこれと対
向するカソード電極が形成され、いずれかの部分に気体
拡散孔が形成されて構成されている。その具体的な構造
には厚膜型と薄膜型があるが、いずれもイオン伝導体の
両面に電極を形成するために、(a) 加工プロセスが複雑
であり、大量生産に向かない、(b) イオン電流特性がイ
オン伝導体の厚みに依存するため、きびしい厚み制御が
要求される、といった難点があった。
【0003】これに対して近年、図5(a) 〜(d) に示す
ように、基板の一方の面にアノード電極とカソード電極
を形成するプレーナ型の酸素センサが考案されている。
図5(a) (b) は、イオン伝導体である基板51上にアノ
ード電極52とカソード電極53を形成して、その少な
くとも一方の電極を覆うように多孔質の気体拡散層54
を形成したものである。図5(c) (d) は、絶縁性基板6
1を用いてこの上にイオン伝導体膜62を形成し、その
上に、図5(a) (b) と同様にアノード電極52,カソー
ド電極53、および気体拡散層54を形成したものであ
る。これらのプレーナ構造の酸素センサにおける気体拡
散層54は、拡散層材料を印刷して焼成することによ
り、或いはスパッタすることにより得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来法により
得られるプレーナ構造の限界電流式酸素センサは、素子
特性の再現性が悪いという問題があった。特に、電極に
対する酸素ガス供給量を制限するための気体拡散層の気
体拡散制限特性の再現性が乏しく、一定の気体拡散レベ
ルを維持することが困難であり、従って良好な限界電流
特性を得ることができないという問題があった。本発明
は、この様な点に鑑みなされたもので、簡単な工程でか
つ再現性よく良好な限界電流特性を得ることができるプ
レーナ型の限界電流式酸素センサの製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の限界電流式酸素
センサの製造方法は、第1に、絶縁性基板の一方の面に
アノード電極とカソード電極を形成し、この上にジルコ
ニア−イットリア(ZrO2 −Y23 )からなるイオ
ン伝導体膜を形成した後、更にジルコニウム−イットリ
ウム(Zr−Y)膜を形成し、このZr−Y膜を陽極酸
化して多孔質のZrO2 −Y23 からなる気体拡散層
を形成することを特徴とする。本発明の限界電流式酸素
センサの製造方法は、第2に、絶縁性基板の一方の面に
アノード電極とカソード電極を形成し、この上にZr−
Y膜を形成した後、このZr−Y膜を陽極酸化して、ア
ノード電極とカソード電極の間隙部にZrO2−Y23
からなるイオン伝導体を形成すると同時に、アノード
電極とカソード電極上に多孔質のZrO2 −Y23
らなる気体拡散層を形成することを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によると、基板上への膜形成と陽極酸化
という簡単な工程でプレーナ型の限界電流式酸素センサ
が得られる。また、気体拡散層となる多孔質のZrO2
−Y23 膜は、陽極酸化の条件により多孔質の度合い
(気孔率)を容易に制御することができ、再現性の高い
気体拡散層が得られる。したがって酸素ガスの拡散特性
が安定し、良好な限界電流特性が得られる。特に第1の
方法では、イオン伝導体膜と気体拡散層とは別工程で作
られるが、これらは陽極酸化後の最終組成が同一材料と
なるため、ストレス等のない接合が得られ、耐熱性,長
期寿命という点で信頼性の高い酸素センサが得られる。
また第2の方法では、イオン伝導体と気体拡散層とが同
じ材料膜により同時に形成されるため、工程が簡単で高
い生産性が得られる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1(a) 〜(d) は、本発明の第1の実施例に
よる限界電流式酸素センサの製造工程を示す断面図であ
る。絶縁性基板としてこの実施例では、図1(a) に示す
ように、シリコン基板11に約100nmのシリコン酸化
膜12を形成したものを用い、この上にPt膜によるア
ノード電極13とカソード電極14を形成する。このP
t電極の形成法は、Ptペーストを印刷,焼成する方法
でもよいし、スパッタ法でもよい。アノード電極13と
カソード電極14の膜厚は400nmとし、そのパターン
は、図2に示すような櫛形パターンであって、13対が
横方向に対向するように配列される。その後、図1(b)
に示すように基板全面にスパッタ法により、ZrO2
23 からなるイオン伝導体膜21を形成する。この
時イオン伝導体膜21の膜厚は300nmであって、電極
13,14より薄く、したがって図1(b) に示すよう
に、電極13,14の間に埋め込まれて実際にイオン伝
導体として機能する部分と、電極13,14の上に重ね
られた部分とが分離された状態となる。続いて、図1
(c) に示すように、全面にスパッタ法または蒸着法によ
り、Zr−Y膜22を400nmの厚さに形成する。そし
て最後に、H3 PO4 水溶液を用いて、アノード電極1
3およびカソード電極14に正電圧を与えて陽極酸化を
行い、Zr−Y膜22の少なくとも一部を、多孔質のZ
rO2 −Y23 からなる気体拡散層23に変換する。
この陽極酸化は、図3に示すように、H3 PO4 水溶液
33を用い、センサチップ31のアノード電極とカソー
ド電極に正電圧を与え、対向陰極としてたとえばステン
レス板32を用いて行う。図1(d) では、Zr−Y膜2
2のうち、電極13,14に直接接触する電極13,1
4のエッジ部を中心として、気体拡散層23が形成され
た状態を示している。
【0008】この実施例による実際の試作センサチップ
は、図2において、基板寸法がa=b=5[mm]、アノ
ード電極13とカソード電極14の対が13個で、それ
らの対向する範囲がc=3.75[mm]、また電極の幅
dおよび間隔eは、d=100[μm ],e=100
[μm ]である。イオン伝導体21の具体的な組成は、
8モル%のY23 を含むZrO2 −8Y23 、Zr
−Y膜22の具体的な組成は、8モル%のYを含むZr
−8Y、したがってこれを陽極酸化して得られるZrO
2 −Y23 気体拡散層23の組成も、ZrO2 −8Y
23 である。この様な条件で得られた酸素センサの電
流電圧特性を測定した結果、非常にクリアな限界電流値
IL が得られた。また同一条件で作製した50個の酸素
センサについて特性を評価した結果、限界電流値IL は
全て90〜95μAの範囲に揃っており、再現性が良好
であることが確認された。素子の各部寸法を、a=b=
2.5[mm]、c=1.9[mm]、d=75[μm ]、
e=50[μm ]とした他、上記実施例と同様の条件で
酸素センサを作製した結果、同様の結果が得られた。
【0009】図4(a) 〜(c) は、本発明の第2の実施例
による限界電流式酸素センサの製造工程を示す断面図で
ある。絶縁性基板としてこの実施例でも、図4(a) に示
すように、シリコン基板11に約200nmのシリコン酸
化膜12を形成したものを用い、この上にまず、Pt膜
によるアノード電極13とカソード電極14を形成す
る。アノード電極13とカソード電極14のパターンは
具体的には、図2に示すような櫛形パターンであって、
13対が横方向に対向するように配列される。この後、
図4(b) に示すように、全面にZr−Y膜15をスパッ
タ法または蒸着法により形成する。ついで、Zr−Y膜
15を先の実施例と同様にH3 PO4水溶液を用いて陽
極酸化して、図4(c) に示すように、ZrO2 −Y2
3 多孔質膜16に変換する。こうして得られたZrO2
−Y23 多孔質膜16が、アノード電極13とカソー
ド電極14の間隙部では両電極13,14を繋ぐイオン
伝導体となり、またアノード電極13とカソード電極1
4上の部分が気体拡散層となる。
【0010】この実施例による実際のセンサ試作データ
を説明する。実際のセンサチップは、図2において、基
板寸法がa=b=5[mm]、アノード電極13とカソー
ド電極14の対が13個で、それらの対向する範囲がc
=3.75[mm]、また電極の幅dおよび間隔eは、d
=100[μm ],e=100[μm ]である。電極膜
厚は約200nmである。Zr−Y膜15の具体的な組成
は、Zr−8Y、したがってこれを陽極酸化して得られ
るZrO2 −Y23 多孔質膜16の組成は、ZrO2
−8Y23 である。Zr−Y膜15の膜厚は約500
nmである。この様な条件で得られた酸素センサの電流電
圧特性を測定した結果、非常にクリアな限界電流値IL
が得られた。また同一条件で作製した30個の酸素セン
サについて特性を評価した結果、限界電流値IL は全て
80〜90μAの範囲に収まり、再現性が良好であるこ
とが確認された。
【0011】素子の各部寸法を、a=b=2.5[m
m]、c=1.9[mm]、d=75[μm ]、e=50
[μm ]とした他、上記実施例と同様の条件で酸素セン
サを作製した結果、同様の結果が得られた。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
レーナ型の限界電流式酸素センサの気体拡散層を、Zr
−Y膜を形成しこれを陽極酸化して形成するため、簡単
な工程で再現性に優れた酸素センサを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による酸素センサの製造
工程を示す図。
【図2】同実施例によるセンサチップのレイアウト図。
【図3】同実施例の陽極酸化工程を示す図。
【図4】本発明の第2の実施例による酸素センサの製造
工程を示す図。
【図5】従来のプレーナ型酸素センサを示す図。
【符号の説明】
11…シリコン基板、12…シリコン酸化膜、13…ア
ノード電極、14…カソード電極、15…Zr−Y膜、
16…多孔質ZrO2 −Y23 膜(イオン伝導体,気
体拡散層)、21…ZrO2 −Y23 イオン伝導体、
22…Zr−Y膜、23…多孔質ZrO2 −Y23
体拡散層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 嘉則 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板の一方の面にアノード電極とカ
    ソード電極を形成する工程と、 前記アノード電極とカソード電極が形成された基板上に
    ジルコニア−イットリアからなるイオン伝導体膜を形成
    する工程と、 前記イオン伝導体膜が形成された基板上にジルコニウム
    −イットリウム膜を形成する工程と、 前記ジルコニウム−イットリウム膜を陽極酸化して多孔
    質のジルコニア−イットリアからなる気体拡散層を形成
    する工程とを備えたことを特徴とする限界電流式酸素セ
    ンサの製造方法。
  2. 【請求項2】絶縁性基板の一方の面にアノード電極とカ
    ソード電極を形成する工程と、 前記アノード電極とカソード電極が形成された基板上に
    ジルコニウム−イットリウム膜を形成する工程と、 前記ジルコニウム−イットリウム膜を陽極酸化すること
    により、前記アノード電極とカソード電極の間隙部がイ
    オン伝導体となり、前記アノード電極とカソード電極の
    上部が気体の拡散を制限する気体拡散層となる多孔質の
    ジルコニア−イットリア膜に変換する工程とを備えたこ
    とを特徴とする限界電流式酸素センサの製造方法。
JP4139819A 1992-05-01 1992-05-01 限界電流式酸素センサの製造方法 Pending JPH05312772A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011089304A1 (de) * 2011-12-20 2013-06-20 Continental Automotive Gmbh Sensor zur Erfassung eines Gasgehalts in einer Umgebung des Sensors
US10352894B2 (en) 2014-05-02 2019-07-16 Rohm Co., Ltd. Limiting-current type gas sensor and fabrication method of the same, and sensor network system

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102011089304A1 (de) * 2011-12-20 2013-06-20 Continental Automotive Gmbh Sensor zur Erfassung eines Gasgehalts in einer Umgebung des Sensors
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