JPH055262A - テイーチング用刺繍機 - Google Patents

テイーチング用刺繍機

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JPH055262A
JPH055262A JP17726791A JP17726791A JPH055262A JP H055262 A JPH055262 A JP H055262A JP 17726791 A JP17726791 A JP 17726791A JP 17726791 A JP17726791 A JP 17726791A JP H055262 A JPH055262 A JP H055262A
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moving frame
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Akira Okuno
晃 奥野
Terukichi Kubota
照吉 久保田
Keiichi Ito
敬一 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動枠および回転枠を軽く手動操作してティ
ーチングを行ないうるようにしたティーチング専用刺繍
機を提供する。 【構成】 基台1の支持板3上にヘッド4の下側で移動
枠7を移動可能に配設し、ガイドアーム9により移動枠
7をX軸,Y軸方向に案内すると共に、移動枠7上に回
転枠10を回転可能に設け、回転センサ15で回転枠1
0の回転角を検出する。また、タブレット12上でカー
ソル中心13Aの位置から移動枠7のX軸,Y軸方向位
置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば回転付ジグザグ
ミシン等で刺繍柄を繰り返し再現するのに先立って、こ
の刺繍柄のティーチングデータを作成するのに好適に用
いられるティーチング用刺繍機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、刺繍用の下糸が配置される基台
と、該基台上に設けられ、前記下糸側と対向する位置で
上糸側の刺繍針を上,下に往復動させ、かつ所要の振り
幅で揺動させる刺繍機のヘッドと、該ヘッドの下側に位
置して前記基台上に移動可能に設けられ、駆動源により
該基台上でX軸方向およびY軸方向に駆動される移動枠
と、該移動枠内で刺繍布を展張した状態で保持し、該移
動枠に設けた回転源により、該移動枠内で刺繍布と共に
回転される回転枠とから構成してなる回転付ジグザグミ
シンは、例えば特開昭63−203188号公報等で知
られている。
【0003】この種の回転付ジグザグミシンでは、刺繍
機のヘッドにより刺繍針を所要の振り幅で揺動させつつ
上,下に往復動させるときに、移動枠をX軸,Y軸方向
に駆動すると共に、該移動枠内で刺繍布を回転枠と共に
回転させるようにしているから、刺繍針の振り幅に応じ
たジグザグ模様に回転を加えた刺繍柄を前記刺繍布上に
実現でき、複雑な刺繍柄を比較的短時間で作成できると
いう利点がある。
【0004】そして、この種の回転付ジグザグミシンに
は、移動枠のX軸,Y軸方向の移動量を検出する位置検
出手段と、移動枠に対する回転枠の回転角を検出する回
転角検出手段と、刺繍針の振り幅を検出する振り幅検出
手段とが設けられ、前記刺繍柄を繰り返し再現するのに
先立って、通常「例示学習」方式といわれているティー
チング作業が行われる。
【0005】即ち、このティーチング作業時には、熟練
者であるオペレータが移動枠および回転枠を手動で移
動、回転させながら、往復動する刺繍針の振り幅を調整
することにより、所望の刺繍柄を作成するときに、前記
検出手段からそれぞれ信号を読み込んで移動枠の位置、
回転枠の回転角および刺繍針の振り幅等を記憶し、この
記憶したデータに基づいて前記駆動源や回転源等を作動
させて、熟練者と同様の刺繍柄を繰り返し再現させるよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、駆動源や回転源となるモータをそれぞれ備
えた回転付ジグザグミシンを用いて熟練者であるオペレ
ータがティーチング作業を行うようにしているから、例
えばオペレータが移動枠や回転枠を手動で移動、回転さ
れるとき、駆動源や回転源となるモータの負荷が大き
く、ティーチング作業をスムーズに行うことができない
上に、ティーチング時の刺繍柄を高品質に作成できない
という問題がある。
【0007】特に、複雑な刺繍柄をティーチング作業で
作成するときには、オペレータの負担が増大して刺繍柄
の品質が低下し易く、その後回転付ジグザグミシンによ
り繰り返し再現させる刺繍柄の品質も低下してしまうと
いう問題がある。
【0008】また、本出願人は先に、特願平1−261
711号において、刺繍原図の輪郭を読み取るのにタブ
レットを用いるようにした刺繍機用データ作成装置を提
案した。このタブレットを用いれば刺繍原図の輪郭をX
軸,Y軸方向の位置データとして高精度に検出できる。
【0009】しかし、従来技術による回転付ジグザグミ
シンにこのタブレットを適用した場合には、移動枠の駆
動源や回転枠の回転源から比較的大きな振動が発生する
ため、この振動がタブレットに伝わって該タブレット上
でカーソルが微小振動するようになり、タブレットによ
り移動枠の位置を検出するのが困難になるという問題が
ある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は駆動源や回転源による負荷をな
くすことができ、オペレータが移動枠や回転枠を手動で
スムーズに操作できると共に、ティーチング時の刺繍柄
を高品質に作成でき、ティーチング専用機として使用で
きるようにしたティーチング用刺繍機を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成は、刺繍用の下糸が配置さ
れる基台と、該基台上に設けられ、前記下糸側と対向す
る位置で上糸側の刺繍針を上,下に往復動させ、かつ所
要の振り幅で揺動させる刺繍機のヘッドと、該ヘッドの
下側に位置して前記基台上に移動可能に設けられ、ティ
ーチング作業時に該基台でX軸方向およびY軸方向に手
動操作される移動枠と、該移動枠内に回転可能に設けら
れ、ティーチング作動時に刺繍布を展張した状態で保持
しつつ、手動操作で回転される回転枠と、該回転枠の回
転角を検出すべく前記移動枠に設けられた回転角検出手
段と、前記基台に設けられ、前記移動枠の移動量をX軸
方向およびY軸方向の位置として検出するタブレット
と、前記刺繍針を揺動させたときの振り幅を検出する振
り幅検出手段と、前記タブレット、回転角検出手段およ
び該振り幅検出手段からの信号に基づき、前記移動枠の
位置、回転枠の回転角および刺繍針の振り幅を記憶し、
ティーチングデータを作成するデータ作成手段とからな
る。
【0012】また、前記回転枠には該回転枠の枠中心と
なる位置に嵌合部を有する芯出し板を着脱可能に設け、
前記ヘッドには刺繍針と交換可能に芯出しロッドを設
け、該芯出しロッドを前記芯出し板の嵌合部に嵌合させ
ることにより、前記タブレット上の原点位置を決定する
のが好ましい。
【0013】
【作用】上記構成により、ティーチング作業時にオペレ
ータが所望の刺繍柄を作成すべく、移動枠をX軸,Y軸
方向に移動させつつ、回転枠を刺繍布と共に回転させる
ときに、移動枠の移動量をタブレットによってX軸,Y
軸方向の位置として高精度に検出できると共に、回転角
検出手段で回転枠の回転角を検出でき、これらの検出信
号に基づきティーチングデータを作成すれば、例えば回
転付ジグザグミシン等でティーチングデータに基づいた
刺繍柄を繰り返し高品質に再現できる。
【0014】また、ティーチング作業に先立ち、回転枠
に設けた芯出し板の嵌合部にヘッド側の芯出しロッドを
嵌合させて、タブレット上の原点位置を決定するように
すれば、回転枠の枠中心と刺繍針の位置とが一致した点
を絶対中心として設定できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図7に基
づき説明する。
【0016】図において、1は刺繍機の本体を構成する
基台を示し、該基台1は複数の脚部2,2,…と、該各
脚部2上に設けられた支持板3とからなり、該支持板3
の中央部には後述する刺繍針6用の挿通穴3Aが図6に
示す如く長円形状に形成されている。そして、該挿通穴
3Aの下側には下糸用のボビン(図示せず)等が配設さ
れ、この下糸は刺繍針6側の上糸とからむようにして上
糸を緊張状態に保持する。
【0017】4は支持板3上に設けられた刺繍機のヘッ
ドを示し、該ヘッド4は前記下糸側と対向する位置で針
軸5を介して上糸側の刺繍針6を上,下に往復動させる
と共に、該刺繍針6を図3に示す如く針軸5の支点5A
を中心にして左右方向(X軸方向)に振り幅Wをもって
揺動させるようになっている。
【0018】7は基台1の支持板3上に移動可能に設け
られた移動枠を示し、該移動枠7は図2,図5等に示す
如く略長方形の板状に形成され、その内側には後述の回
転枠10を回転可能に支持する支承穴7Aが形成されて
いる(図6参照)。そして、該移動枠7の下面側には支
持板3上を転動するボール等の転動子8,8,…が設け
られ(図6参照)、該移動枠7は各転動子8を介して支
持板3上を円滑に移動するようになっている。ここで、
該移動枠7は平行リンク機構を有したガイドアーム9に
より、支持板3上で左,右方向(X軸方向)および前後
方向(Y軸方向)に案内され、このX軸方向およびY軸
方向にのみ移動可能となっている。
【0019】10 は移動枠7の支承穴7A内に回転化
のに配設された回転枠を示し、該回転枠10は円形のリ
ングとして形成され、その内周側は図6に示す如く下向
きに僅かに縮径したテーパ穴10Aとなっている。ま
た、該回転枠10と移動枠7との間には軸受(図示せ
ず)等が配設され、回転枠10を移動枠7の支承穴7A
内で円滑に回転させるようにしている。そして、該回転
枠10内には円形のリングからなる刺繍枠(図示せず)
により刺繍布11が展張した状態で保持され、該刺繍布
11は回転枠10の枠中心O1を中心として回転枠10
と共に回転される。
【0020】12は基台1の支持板3から後方へと転出
して該支持板2に固定されたタブレットを示し、該タブ
レット12はカーソル13のカーソル中心13Aを検出
することに より、移動枠7の移動量をX軸方向および
Y軸方向の位置として検出する。ここで、カーソル13
はカーソルアーム14の先端に設けられ、該カーソルア
ーム14の基端は移動枠7の後端側に固着されている。
そして、オペレータが移動枠7を手動でX軸,Y軸方向
に移動させると、カーソル13はこれに追従してX軸,
Y軸方向にタブレット12上で移動するから、該タブレ
ット12はカーソル13のカーソル中心13Aを移動枠
7のX軸,Y軸方向の位置として検出する。
【0021】15は回転枠10に隣接して移動枠7上に
設けられた回転角検出手段としての回転センサを示し、
該回転センサ15はオペレータが回転枠10を手動で回
転させるときに、移動枠7に対する回転枠10の回転角
θを検出し、その検出信号を後述の制御ユニット31へ
と出力する。
【0022】16は支持板3の下面側に設けられた制御
レバーを示し、該制御レバー16はオペレータが膝頭等
で該レバー16を矢示A方向に押動することにより、こ
の押動量に応じて図3に示す刺繍針6の振り幅Wを可変
に制御する。そして、該刺繍針6の振り幅Wはヘッド4
の背面側に設けた振り幅検出手段としての振り幅センサ
17により検出され(図2参照)、その検出信号は制御
ユニット31へと出力される。
【0023】18は基台1の下端側に設けられた速度制
御ペダルを示し、該制御ペダル18はオペレータによっ
て踏み込み操作され、その踏み込み量に応じて主軸モー
タ(図示せず)の回転速度を制御する。そして、ヘッド
4の刺繍針6は針軸5と共にこの主軸モータの回転速度
に応じて上下方向に往復動するから、制御ペダル18の
踏み込み量に応じて刺繍柄の作成速度が制御される。1
9は支持板3の下面側に設けられたスイッチボックスを
示し、該スイッチボックス19には前記主軸モータの始
動スイッチ19Aおよび停止スイッチ19B等が設けら
れている。
【0024】20は支持板3上に設けられた制御パネル
を示し、該制御パネル20には図4に示す如く、ティー
チング作業の開始時に押下されるスタートボタン21
と、刺繍糸(上糸)の糸替え時等に押下されるストップ
ボタン22と、前記刺繍柄の作成速度を高速、低速の二
段階に切換える速度切換ボタン23と、刺繍柄の作成終
了時に押下されるエンドボタン24と、刺繍糸(上糸)
の色替え時に手動で回転されることにより、刺繍糸の色
選択を指令する色替えツマミ25と、該色替えツマミ2
5による色選択後に押下され、色設定を行う設定ボタン
26と、フロッピーディスク装置(図示せず)への書き
込み指令を出力する指令ボタン27等とが設けられてい
る。
【0025】また、制御パネル20には右上側の角隅部
に位置してオリジンスイッチ28が設けられ、該オリジ
ンスイッチ28は制御パネル20の前面よりも奥の方に
配設され、オペレータが誤操作するのを防止するように
なっている。そして、該オリジンスイッチ28はティー
チング作業に先立って、タブレット12上の原点位置を
決定するときに、例えばドライバー等の工具先端で押下
され、この原点位置を制御ユニット31に記憶させる。
【0026】30は制御パネル20の上側に設けられた
ディスプレイを示し、該ディスプレイ30はティーチン
グ作業により読み取ったティーチングデータ等を表示す
る。31は基台1の背面側等に設けられるデータ作成手
段としての制御ユニットを示し、該制御ユニット31は
マイクロコンピュータ等によって構成され、その入力側
は前記タブレット12,回転センサ15,振り幅センサ
17,スイッチボックス19および制御パネル20等に
接続され、出力側は前記主軸モータ、ディスプレイ30
等に接続されている。そして、該制御ユニット31はタ
ブレット12,回転センサ15および振り幅センサ17
からの信号に基づき後述のティーチングデータ作成処理
等を行う。
【0027】次に、図5および図6において、32はタ
ブレット12上の原点位置を決定するときに用いる芯出
し治具を示し、該芯出し治具32は、樹脂材料等により
円板状に形成され、回転枠10の枠中心O1となる位置
に嵌合部としての円形の嵌合穴33Aが形成された芯出
し板33と、該芯出し板33の嵌合穴33A内に摺動可
能に嵌合する円柱状の挿嵌部34Aを有し、該挿嵌部3
4Aの中心から上向きに小径の取付軸34Bが突設され
た芯出しロッド34とからなり、外芯出しロッド34の
取付軸34B上端側は図3に示す針軸5の先端に刺繍針
6と交換して取付けられる。
【0028】ここで、芯出し板33は嵌合穴33Aの
上,下両端にテーパ状の面取り部33B,33Cが形成
され、該芯出し板33の外周面は回転枠10のテーパ穴
10A内に着脱可能に嵌合すべく、上向きに僅かに拡径
したテーパ面33Dとなっている。また、該芯出し板3
3の外周側にはテーパ面33Dの径方向内側に位置し、
上面側から所定深さをもった大径の環状溝33Eが断面
コ字形状に形成され、該環状溝33Eは芯出し板33を
回転枠10内に挿嵌するときにテーパ面33Dが径方向
内向きに弾性変形するのを許すようになっている。そし
て、該環状溝33Eと嵌合穴33Aとの間には、例えば
4個の打抜き穴33F,33F,…が形成され、オペレ
ータは芯出し板33を回転枠10内から取り出すとき
に、該各打抜き穴3Fのいずれかに指先等を入れて該芯
出し板33を容易に抜き取ることができる。
【0029】また、芯出しロッド34には挿嵌部34A
の上,下両端側に芯出し板33の面取り部33Bに対応
する面取り部34C,34Dが形成され、該面取り部3
4Cは芯出しロッド34の挿嵌部34Aを芯出し板33
の嵌合穴33A内に挿入するときに、挿嵌部34Aを嵌
合穴33A内へと面取り部33Bを介して案内する。そ
して、回転枠10のテーパ穴10A内に芯出し板33を
図6中の矢示B方向に嵌合させた状態で、該芯出し板3
3の嵌合穴33A内に芯出しロッド34の挿嵌部34A
を矢示B方向に嵌合させることにより、回転枠10の枠
中心Cと刺繍針6および針軸5の中心を一致させ、タブ
レット12上に絶対中心Oとなる原点位置を決定する。
【0030】本実施例によるティーチング用刺繍機は上
述の如き構成を有するもので、次にその動作について説
明する。
【0031】まず、ティーチング作業に先立って行うタ
ブレット12上での絶対中心設定作業では、回転枠10
内に芯出し板33を図5,図6に示す如く嵌合すると共
に、針軸5の先端側に刺繍針6に取り換えて芯出しロッ
ド34を取付け、芯出し板33の嵌合穴33Aが芯出し
ロッド34の軸芯と一致するように移動枠7をX軸,Y
軸方向に移動させ、この状態で針軸5を芯出しロッド3
4と共に降下させることにより、該芯出しロッド34の
挿嵌部34Aを芯出し板33の嵌合穴33A内に挿嵌
し、回転枠10の枠中心O1と針軸5(刺繍針6)の中
心とを一致させた状態とする。
【0032】次に、この状態で制御パネル20のオリジ
ンスイッチ28を工具の先端等で押圧すれば、タブレッ
ト12上でカーソル13のカーソル中心13Aが置かれ
た位置がタブレット12の押圧すれば、タブレット12
上でカーソル13のカーソル中心13Aが置かれた位置
がタブレット12上の原点位置として設定される。そし
て、この原点位置にカーソル中心13Aを配置しておく
限り、タブレット12から制御ユニット31にX=0,
Y=0なる位置検出信号が出力され、この時のX,Y座
標は絶対中心O(0,0)として設定される。
【0033】次に、タブレット12上での絶対中心設定
作業が完了した後には、回転枠10内から芯出し板33
を取外して回転枠10内に刺繍布11を展張した状態で
保持すると共に、針軸5の先端側から芯出しロッド34
を取外して針軸5の先端側に刺繍針6を取付け、該刺繍
針6に上糸を通し、熟練者であるオペレータが刺繍布1
1上に所望の刺繍柄を図7に例示する如く作成すること
によりティーチング作業を行う。
【0034】この場合、まずオペレータは刺繍柄の開始
点N0 上に刺繍針6を配置すべく、移動枠7,回転枠1
0を図7に示す如く手動で回転させつつ、移動させ、刺
繍針6を往復動させることにより運針を開始させる。そ
して、この開始点N0 ではオペレータが制御レバー16
の押圧を解除することにより刺繍針6の振り幅Wを、W
=0に設定して刺繍針,を左右方向(X軸方向)に揺動
させることなく運針を行う。また、この開始点N0 は枠
中心O1 を中心としてX軸に対する角度が回転角θ=0
となり、X,Y座標上ではX=X0 ,Y=Y0 となり、
N0 (X0 ,Y0 ,0,0)として制御ユニット31の
記憶エリア31A内に記憶される。
【0035】そして、次なる運針点N1 では、図7中に
一点鎖線で示す線分Lが、例えば円弧Rに接するように
回転枠10を回転角θ1 だけ回転させることにより、刺
繍針6を点C1 上に配置するとともに、制御レバー16
を図1中の矢示A方向に押動して刺繍針6の振り幅W
を、W=W1 に設定すると、点C1 と運針点N1 との距
離がW1/2 となって運針点N1 の位置で実際の運針が行
われる。このとき、点C1は(X1 ,Y1 ,θ1 ,0)
となり、運針点N1 がN1 (X1 ,Y1 ,θ1 ,W1 )
として制御ユニット31の記憶エリア31Aに記憶され
る。
【0036】次に、次なる運針点N2 ,N3 ,N4 ,…
でも線分Lが円弧Rと接するように、それぞれ回転枠1
0を順次回転させることにより、刺繍針6がそれぞれ振
り幅W=W2 ,W3 ,W4 をもってジグザグ模様の刺繍
柄を作成すべく運針され、例えば運針点N4 では点C4
と運針点N4 との距離がW4/2 となり、回転角θ=θ4
となって、点C4 (X4 ,Y4 ,θ4 ,0)に対してN
4 (X4 ,Y4 ,θ4,W4 )なる運針点N4 が制御ユ
ニット31の記憶エリアに記憶される。
【0037】かくして、本実施例によれば、芯出し板3
3および芯出しロッド34からなる芯出し治具32を用
いて回転枠10の枠中心O1と針軸5(刺繍針6)の中
心とを一致させることにより、タブレット12上の原点
位置を決定して絶対中心Oを簡単に設定でき、絶対中心
設定作業後に行うティーチング作業時には移動枠7のX
軸,Y軸方向移動量を、タブレット12上でX軸,Y軸
方向に移動するカーソル中心13Aの位置として高精度
に検出でき、タブレット12から移動枠7のX軸,Y軸
方向における位置データを順次出力できる。
【0038】また、図7に例示した開始点N0の位置か
らティーチング作業を開始し、制御レバー16を押動し
て刺繍針6の振り幅Wを所望の大きさに設定しつつ、回
転枠10を手動で回転させれば回転センサ15で回転枠
10の回転角θを検出できると共に、図2に示す振り幅
センサ17により刺繍針6の振り幅Wを検出でき、開始
点N0および運針点N1,…N4等をそれぞれ、N0(X
0,Y0,0,0)、N1(X1,Y1,θ1,W1)、…N4
(X4,Y4,θ4,W4)なるティーチングデータとして
制御ユニット31の記憶エリア31A内に順次記憶させ
てティーチングデータを簡単に作成できる。
【0039】従って実施例では、芯出し治具32を用い
てタブレット12上の原点位置を簡単に決定できる上
に、ティーチング作業時にはタブレット12、回転セン
サ15および振り幅センサ17からの信号に基づき、移
動枠7の位置(X,Y)、回転枠10の回転角θおよび
刺繍針6の振り幅Wを制御ユニット31の記憶エリア3
1Aで記憶して開始点N0、運針点N1,N2,N3,N4
等のティーチングデータを簡単に作成できる。
【0040】特に、移動枠7および回転枠10等に駆動
源や回転源等を設けることなく、これらを手動で操作す
る構成としたから、移動枠7および回転枠10を従来技
術のものに比較して大幅に軽量化でき、オペレータは移
動枠7および回転枠10を軽く押すだけでティーチング
作業をスムーズに行うことができる。
【0041】また、基台1の支持台上に前記駆動源等を
設ける必要がないために、こられの駆動源等からの振動
がタブレット12に伝わる等の問題を解消でき、移動枠
7の位置検出をタブレット12によって高精度に行うこ
とができる。そして、ティーチング作業時の刺繍柄の品
質を大幅に向上できる上に、その後、例えば回転付ジグ
ザグミシン等を用いて繰返し再現される刺繍柄の品質も
高品質にできる等、種々の効果を奏する。
【0042】なお、前記実施例では、芯出し治具32の
芯出し板33に嵌合部としての嵌合穴33Aを形成し、
芯出しロッド34の挿嵌部34Aをこの嵌合穴33A内
に挿嵌することにより、タブレット12上での原点位置
を決定するものとして述べたが、これに替えて、例えば
芯出し板33側に嵌合部としての嵌合突起を設け、該嵌
合突起に着脱可能に嵌合する嵌合穴を芯出しロッド34
の挿嵌部34A底面側に形成するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、基台
上に設けた移動枠および回転枠を手動で操作する構成と
すると共に、移動枠の移動量をタブレットにより検出
し、回転枠の回転角および刺繍針の振り幅を回転角検出
手段および振り幅検出手段により検出する構成としたか
ら、移動枠および回転枠等に駆動モータ等を設ける必要
がなく、これらを大幅に軽量化してティーチング作業時
のオペレータの負担を大幅に軽減でき、ティーチングデ
ータを簡単に作成できると共に、刺繍柄の品質を大幅に
向上でき、タブレット上での原点位置も簡単に決定でき
る等、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるティーチング用刺繍機を
示す正面図である。
【図2】ヘッドの一部を破断して示す図1の拡大平面図
である。
【図3】針軸および刺繍針の振り幅を示す説明図ある。
【図4】図1に示す制御パネルの拡大説明図である。
【図5】タブレット上の原点位置を決定する状態を示す
ティーチング用刺繍機の要部斜視図である。
【図6】回転枠、芯出し板および芯出しロッド等の分解
状態を示す縦断面図である。
【図7】ティーチングにより刺繍柄を作成している状態
を示す運針点等の説明図である。
【符号の説明】
1 基台 3 支持板 4 ヘッド 5 針軸 6 刺繍針 7 移動枠 9 ガイドアーム 10 回転枠 11 刺繍布 12 タブレット 13 カーソル 15 回転センサ(回転角検出手段) 16 制御レバー 17 振り幅センサ(振り幅検出手段) 31 制御ユニット(データ作成手段) 32 芯出し治具 33 芯出し板 34 芯出しロッド

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 刺繍用の下糸が配置される基台と、該基
    台上に設けられ、前記下糸側と対向する位置で上糸側の
    刺繍針を上,下に往復動させ、かつ所要の振り幅で揺動
    させる刺繍機のヘッドと、該ヘッドの下側に位置して前
    記基台上に移動可能に設けられ、ティーチング作業時に
    該基台上でX軸方向およびY軸方向に手動操作される移
    動枠と、該移動枠内に回転可能に設けられ、ティーチン
    グ作動時に刺繍布を展張した状態で保持しつつ、手動操
    作で回転される回転枠と、該回転枠の回転角を検出すべ
    く前記移動枠に設けられた回転角検出手段と、前記基台
    に設けられ、前記移動枠の移動量をX軸方向およびY軸
    方向の位置として検出するタブレットと、前記刺繍針を
    揺動させたときの振り幅を検出する振り幅検出手段と、
    前記タブレット、回転角検出手段および該振り幅検出手
    段からの信号に基づき、前記移動枠の位置、回転枠の回
    転角および刺繍針の振り幅を記憶し、ティーチングデー
    タを作成するデータ作成手段とから構成してなるティー
    チング用刺繍機。 【請求項2】 前記回転枠には該回転枠の枠中心となる
    位置に嵌合部を有する芯出し板を着脱可能に設け、前記
    ヘッドには刺繍針と交換可能に芯出しロッドを設け、該
    芯出しロッドを前記芯出し板の嵌合部に嵌合させること
    により、前記タブレット上の原点位置を決定してなる請
    求項1に記載のティーチング用刺繍機。
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