JP3325985B2 - 自動刺繍機の枠移動制御装置 - Google Patents

自動刺繍機の枠移動制御装置

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JP3325985B2
JP3325985B2 JP33889793A JP33889793A JP3325985B2 JP 3325985 B2 JP3325985 B2 JP 3325985B2 JP 33889793 A JP33889793 A JP 33889793A JP 33889793 A JP33889793 A JP 33889793A JP 3325985 B2 JP3325985 B2 JP 3325985B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば回転付きジグザ
グ刺繍機等の刺繍枠を枠移動させるのに用いて好適な自
動刺繍機の枠移動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、刺繍用の下糸が配置される基台
と、該基台上に設けられ、前記下糸側と対向する位置で
上糸側の刺繍針を上,下に往復動させ、かつ所要の振り
幅Wで揺動させる刺繍機のヘッドと、該ヘッドの下側に
位置して前記基台上に移動可能に設けられた移動枠と、
該移動枠を前記基台上で前,後、左,右方向(x軸方向
およびy軸方向)に移動させる枠移動機構と、前記移動
枠内で刺繍布を展張した状態に保持し、前記移動枠に設
けた回転源により該移動枠内で刺繍布と共に回転される
回転枠とから構成してなる回転付きジグザグ刺繍機は、
例えば特開平5−192468号公報等で知られてい
る。
【0003】そして、この種の従来技術による回転付き
ジグザグ刺繍機では、刺繍機のヘッドにより刺繍針を所
要の振り幅Wで揺動させつつ上,下に往復動させるとき
に、移動枠をx軸,y軸方向に枠移動すると共に、該移
動枠内で刺繍布を回転枠と共に回転角Δθ分だけ回転さ
せるようにしているから、刺繍針の振り幅Wに応じたジ
グザグ模様に回転を加えた刺繍柄(振り幅をもった曲線
状の刺繍柄)を前記刺繍布上に比較的短時間で実現でき
るという利点がある。
【0004】また、この回転付きジグザグ刺繍機では、
例えばティーチング作業により回転枠の回転角Δθおよ
び刺繍針の振り幅Wを含んだデータを、刺繍針の針中心
に対する回転枠の枠中心のデータC(Δx,Δy,Δ
θ,W)として作成した後に、この枠中心のデータC
(Δx,Δy,Δθ,W)を、前記回転枠の枠中心に対
する刺繍針の針中心のデータN(ΔX,ΔY,Δθ,
W)に変換演算することにより、この変換演算した刺繍
データに基づいて刺繍柄の拡大、縮小または変更等を行
いうるという利点がある。
【0005】ここで、この回転付きジグザグ刺繍機で
は、例えば図8に示す幾何模様の刺繍柄を作成するとき
に、まずオペレータが刺繍布を回転枠に中枠等を介して
展張状態で保持し、ジョグキー等を手動操作して回転枠
を移動枠と共に初期移動させ、刺繍針が開始点N0 上に
位置するように刺繍布を前記回転枠および移動枠等と共
に相対移動させる。
【0006】そして、図8中の要部を拡大した図9に示
すように、刺繍布を回転枠および移動枠と共に開始点N
0 の位置から針中心N1 ,N2 ,N3 ,…,Ni-1 ,N
i の位置にそれぞれ所定の回転角Δθ分だけ回転させつ
つ枠移動させ、これらの位置で振り幅Wをもって刺繍針
を交互に左方向へ振り幅(W/2)、右方向へ振り幅
(W/2)分ずつ揺動させることにより、針落ち点S0
,S1 ,S2 ,S3 ,…,Si-1 ,Si の位置に刺繍
針を順次運針させ、その後もこれらの運針動作を繰返す
ことによって図8に示す刺繍柄を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、図8に例示した刺繍柄等を作成するにあた
り、オペレータが刺繍布を回転枠に中枠等を介して展張
状態で保持した後に、ジョグキー等を手動操作して任意
の初期移動量を設定し、刺繍針が開始点N0 上に位置す
るように前記刺繍布を回転枠および移動枠等と共に相対
移動させているに過ぎないから、前記刺繍布上に刺繍柄
を作成している途中で、該刺繍柄の一部が前記中枠また
は回転枠からはみ出してしまう危険性があり、この場合
には刺繍動作が途中で中断され、刺繍柄の作成作業を効
率的に行うことができないという問題がある。
【0008】また、外部から読込む刺繍データ中には、
図8に示す点P1 ,P2 の如く最大位置データP1 (X
p1,Yp1)、P2 (Xp2,Yp2)が含まれていることが
あるから、これらの最大位置データP1 (Xp1,Yp
1)、P2 (Xp2,Yp2)に基づいて、点P1 ,P2 の
外接四角形(幾何模様に外接している長方形)の対角線
による交点Oの座標O(Xo ,Yo )を、
【0009】
【数1】Xo =(Xp1+Xp2)/2 Yo =(Yp1+Yp2)/2 として算定することができる。
【0010】そして、前記対角線の長さに基づいて中枠
の大きさを、例えば中枠の内径が円Rの大きさとなるよ
うに設定し、刺繍柄の作成に先立って中枠(回転枠)の
枠中心を前記交点O上に配置した後に、ジョグキー等の
操作で初期移動量を設定し、刺繍針を前記交点Oの位置
から開始点N0 上へと相対移動させるように前記回転枠
および移動枠等を初期移動すれば、刺繍柄の作成途中で
該刺繍柄の一部が前記円Rの中枠または回転枠からはみ
出してしまう危険性をなくすことができる。
【0011】しかし、この場合の円Rは、点P1 ,P2
による外接四角形の対角線長さに基づいて設定されるた
めに、後述の外接円38に比較し過大となって、図8に
示す幾何模様の輪郭から大きく外側にはみ出すことにな
り、前記円Rの中枠を用いた場合には、該中枠の大きさ
を幾何模様に対して最小限界に設定できず、中枠が余分
に大きくなってしまうという問題がある。
【0012】そして、前記円Rの中枠を用いて刺繍布を
回転枠に展張状態で保持し、この状態で刺繍布に刺繍柄
を作成したときには、刺繍布に縫い縮み現象(以下、パ
ッカリングという)が発生し易くなり、特に、図8に示
す幾何模様の内側部分にも刺繍を施し、刺繍柄全体に膨
らみ(盛り上がり)を持たせるようにした場合には、パ
ッカリングが著しくなって刺繍柄の品質が大幅に低下し
てしまうという問題がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は刺繍柄の一部が中枠等からはみ
出してしまうのを確実に防止でき、刺繍柄の作成作業を
効率的に行うことができる上に、パッカリング等の発生
を効果的に低減でき、刺繍品質を向上できるようにした
自動刺繍機の枠移動制御装置を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、刺繍布が配設される刺繍枠と、該刺繍
枠を前,後、左,右に移動させる枠移動機構とを備え、
前記刺繍布上に刺繍データに基づいた刺繍柄を作成する
ときに、該刺繍データに基づいて前記枠移動機構を駆動
制御してなる自動刺繍機の枠移動制御装置において、前
記刺繍データに基づき前記刺繍柄に外接する外接円の中
心を柄中心として算定する柄中心算定手段と、該柄中心
算定手段で算定した柄中心から前記刺繍柄の開始点まで
の初期移動量を算定する初期移動量算定手段と、前記刺
繍データに基づいた刺繍柄を前記刺繍布上に作成すると
きに、該初期移動量算定手段による初期移動量をもって
前記刺繍枠を該刺繍枠の中心から予め移動させる初期移
動制御手段とを備えたことを特徴としてなる構成を採用
している。
【0015】この場合、前記柄中心算定手段は、前記刺
繍柄に外接する最小の外接円を前記刺繍データから演算
することにより、この外接円の中心を柄中心として算定
し、外接円の直径から前記刺繍柄の大きさを算定する構
成とするのが好ましい。
【0016】また、前記刺繍枠には、前記刺繍柄の大き
さに対応した中枠を交換可能に取付け、該中枠により前
記刺繍布を刺繍枠に展張状態で保持する構成とするのが
好ましい。そして、この場合には、前記中枠の大きさと
刺繍柄の大きさとを比較し、該中枠が刺繍柄の大きさに
適しているか否かを判定する中枠判定手段を備える構成
とするのがよい。
【0017】
【作用】上記構成により、刺繍柄に外接する外接円の中
心を刺繍データに基づいて算定できるから、例えば中枠
を選定するときに、実際の刺繍柄に対応させて最小の中
枠を選定でき、この中枠が刺繍柄の輪郭から外側に大き
くはみ出すのを確実に防止できる。そして、刺繍枠(例
えば中枠)の中心を外接円の中心(柄中心)に一致させ
るように刺繍布を保持して刺繍を行うことにより、中枠
内に刺繍柄を確実に納めることができ、高品質の刺繍柄
を刺繍布上に実現できる。
【0018】また、前記柄中心から刺繍柄の開始点まで
の初期移動量を初期移動量算定手段で算定することによ
り、刺繍データに基づいた刺繍柄を刺繍布上に作成する
ときに、刺繍枠を中枠等の中心から初期移動量をもって
自動的に予め初期移動させることができる。
【0019】さらに、前記刺繍柄に外接する外接円から
該外接円の直径を刺繍柄の大きさとして求めることによ
り、刺繍柄の大きさに比較して最小限界となる中枠の大
きさを判別することができ、実際の刺繍柄に最適の中枠
を選定できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例による自動刺繍機の枠
移動制御装置を図1ないし図7に基づき、回転付きジグ
ザグ刺繍機を例に挙げて説明する。なお、実施例では前
述した図8、図9に示す従来技術と同一の構成要素に同
一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0021】図において、1は回転付きジグザグ刺繍機
の基台を示し、該基台1は複数本の脚部2,2,…と、
該各脚部2上に設けられた支持板3とからなり、該支持
板3の中央部には図2に示す如く後述する移動枠13、
回転枠15等の下側に位置して略長方形状の針板4が設
けられている。そして、該針板4には後述の刺繍針10
が挿通される針穴が長円形状に穿設され、その下側には
下糸用のボビン(いずれも図示せず)が配設されてい
る。
【0022】また、支持板3には図2に示す如く、移動
枠13を左右方向(以下、x軸方向という)に移動させ
るx軸方向の枠移動機構5と、移動枠13を前後方向
(以下、y軸方向という)に移動させるy軸方向の枠移
動機構6とが設けられ、該枠移動機構5,6には移動枠
13をx,y軸方向にガイドするための各ガイドローラ
5A,6Aおよび各ガイドレール5B,6B等が設けら
れている。
【0023】7は移動枠13上に延びるように支持板3
上に設けられた刺繍機のヘッドとしてのミシンヘッドを
示し、該ミシンヘッド7は図2に示す如く支持板3の下
側に配設した主軸モータ8によりはずみ車9等を介して
駆動され、前記下糸側と対向する位置で上糸側の刺繍針
10を針軸11を介して上,下に往復動させる構成とな
っている。また、該ミシンヘッド7にはパルスモータか
らなる針軸揺動モータ12(図5参照)が付設され、該
針軸揺動モータ12は針軸11の支点11Aを中心とし
て刺繍針10を図4に示す如く、例えば振り幅Wをもっ
て左右方向(x軸方向)に揺動させる。
【0024】13はミシンヘッド7の下側に位置して支
持板3上に移動可能に設けられた移動枠を示し、該移動
枠13は図2に示す如く略長方形の板状に形成され、そ
の下面側には下向きに突出する縁取り部(図示せず)が
設けられている。そして、該移動枠13は縁取り部が枠
移動機構5,6の各ガイドローラ5A,6Aに係合状態
で保持され、後述の枠移動モータ14(図5参照)で枠
移動機構5,6を駆動することによりx軸方向およびy
軸方向に移動される。
【0025】14は枠移動機構5,6を駆動して移動枠
13をx軸方向およびy軸方向に移動させる駆動源とし
ての枠移動モータを示し、該枠移動モータ14は移動枠
13をx軸方向に移動させるx軸モータとy軸方向に移
動させるy軸モータ(いずれも図示せず)とからなり、
パルスモータ等によって構成されている。
【0026】15は移動枠13の中央部に回転可能に配
設され、移動枠13と共に刺繍枠を構成した回転枠を示
し、該回転枠15は後述の中枠37を介して刺繍布16
を展張状態に保持し、移動枠13上でこの刺繍布16を
回転枠15の枠中心Cを中心にして回転角Δθだけ回転
させる。
【0027】17は移動枠13上に設けられた回転源と
しての枠回転モータを示し、該枠回転モータ17はその
出力軸がタイミングベルト(図示せず)等を介して回転
枠15に連結され、回転枠15を移動枠13上で回転角
Δθをもって回転駆動する。ここで、該枠回転モータ1
7は枠移動モータ14等と同様にパルスモータによって
構成され、後述のミシン制御部36から制御信号として
出力されるパルス信号のパルス数に応じて回転枠15を
正方向または逆方向にオープンループ制御で回転され
る。
【0028】18は支持板3上に所定の高さをもって配
設されたカバー兼用のチーズ台を示し、該チーズ台18
上にはチーズとしての上糸用のボビン19,19,…
と、該各ボビン19からの上糸20をミシンヘッド7に
向けて供給する上糸ガイド21等とが設けられている。
【0029】22はチーズ台18上にブラケット23を
介して設けられた操作ボックスを示し、該操作ボックス
22には図3に示す如く、表示器24、電源ON,OF
Fスイッチ25A,25B、ソフトキー26、キーボー
ド27およびフロッピーディスク装置28等が設けら
れ、ミシン制御部36の一部を内蔵している。そして、
ソフトキー26は表示器24に表示されるメニューに対
応して刺繍データの読込み、書込み、データの入,出力
および拡大、縮小等を行うと共に、さらに機械条件の設
定、柄変更、柄選択、柄の追加、柄の組合せ、色替え変
更等を行う所謂対話キーを構成している。
【0030】また、前記キーボード27にはドライブス
イッチ29、スタートスイッチ30、ストップ/バック
スイッチ31、ジョグキー部32、テンキー部33、ブ
ザー34およびスピード可変つまみ35等が設けられ、
ジョグキー部32にはx,y軸方向の枠移動キー32
A、オリジンスイッチ32Bおよび枠回転キー32C,
32C等が設けられている。そして、ジョグキー部32
の枠移動キー32Aはオペレータによって手動操作され
るときに、枠移動モータ14を駆動させ、移動枠13を
x軸方向およびy軸方向にその操作時間に応じた移動量
だけ移動させる。また、各枠回転キー32Cは刺繍柄の
作成に先立って、例えば刺繍布16の布目と回転枠15
の回転位置とを合せるときに手動操作され、枠回転モー
タ17により回転枠15を刺繍布16と共に回転させ
る。
【0031】一方、支持板3には前記枠移動機構5,6
の下側に位置してx軸、y軸側の原点スイッチ(いずれ
も図示せず)が設けられ、この原点スイッチは図2に示
す如く刺繍針10の針中心Nと回転枠15の枠中心Cと
が一致したときに、枠移動機構5,6を介してこれを検
出し、移動枠13が刺繍針10に対して原点位置にある
ことをミシン制御部36等で判別させるようになってい
る。なお、回転角Δθおよび振り幅Wの原点検出も同様
に行うが、ここではその説明を省略する。
【0032】36は操作ボックス22に近い位置で支持
板3の下側に配設されたミシン制御部を示し、該ミシン
制御部36はマイクロコンピュータ等によって構成さ
れ、その入力側には図5に示す如くソフトキー26、キ
ーボード27、フロッピーディスク装置28等が接続さ
れると共に、場合によってはテープリーダ、編集機、柄
作成機、ティーチング機(いずれも図示せず)が、例え
ば通信回線等を介して接続される。また、該ミシン制御
部36の出力側には前記主軸モータ8、針軸揺動モータ
12、枠移動モータ14、枠回転モータ17、表示器2
4およびフロッピーディスク装置28等が接続されてい
る。
【0033】そして、該ミシン制御部36はその記憶回
路内に図6に示すプログラム等を格納し、前記主軸モー
タ8、針軸揺動モータ12、枠移動モータ14および枠
回転モータ17等を作動制御する刺繍制御処理(特開平
5−192468号公報参照)に先立って、柄中心およ
び初期移動量等を演算する運転条件設定処理等を行う。
また、該ミシン制御部36の記憶回路にはその記憶エリ
ア36A内に、例えばフロッピーディスク装置28から
読込んだ針中心の刺繍データおよび中枠37の大きさ
(直径)等を更新可能に記憶するようになっている。
【0034】さらに、37は回転枠15内に着脱可能に
嵌合される中枠を示し、該中枠37は図7に示す如く円
形のリング枠として形成され、回転枠15との間で刺繍
布16を展張状態に保持するものである。ここで、中枠
37は内径がそれぞれ異なる複数種類のものが予め用意
され、刺繍柄の大きさ等に応じて適宜に選択的に使用さ
れる。そして、複数種類の中枠37のうちからいずれか
の中枠37を選択するときには、該中枠37の内径等を
ソフトキー26、キーボード27等を用いて入力操作す
ることにより、使用する中枠37の大きさが記憶エリア
36A内に更新可能に記憶される。
【0035】なお、ミシン制御部36は外部から読込ん
だ針中心NのデータN( ΔX,ΔY,Δθ,W) を実際
の刺繍動作の開始時に、前記従来技術(特開平5−19
2468号公報)と同様に、枠中心CのデータC( Δ
x,Δy, Δθ,W) に変換演算し、このデータC( Δ
x,Δy,Δθ,W)に基づき主軸モータ8、枠移動モ
ータ14、枠回転モータ17および針軸揺動モータ12
等を作動制御して刺繍針10、移動枠13および回転枠
15等を移動、回転させ、図7に例示する刺繍柄等を刺
繍布16上に実現する。
【0036】本実施例による回転付きジグザグ刺繍機は
上述の如き構成を有するもので、次に、ミシン制御部3
6による運転条件設定処理および刺繍制御処理について
図6および図7を参照して説明する。
【0037】まず、処理動作がスタートすると、ステッ
プ1で実際の刺繍制御に先立って運転条件を設定すべ
く、ソフトキー26等を操作して柄選択を行い、ステッ
プ2に移って刺繍データを読込む。そして、ステップ3
では中枠37の選定を行い、選択した中枠37の内径等
をキーボード27のテンキー部33を操作することによ
り更新可能に入力する。
【0038】次に、ステップ4に移ってソフトキー26
等の操作でセンタリング選択を行うと、ステップ5では
前記ステップ2で読込んだ刺繍データから、例えば図7
に示す幾何模様(刺繍柄)に外接する最小の外接円38
を、例えばこの幾何模様を取囲む線分39A,39B,
39C,39Dがなす多角形から、この多角形の少なく
とも2個以上の角部に外接する最小の外接円として導き
出し、最小となる外接円38の直径Dを算定すると共
に、その中心O1 の中心座標O1(Xo1,Yo1)を柄中
心として算定する。
【0039】次に、ステップ6では外接円38の直径D
と中枠37の内径とを比較して、該中枠37が幾何模様
の刺繍柄に適しているか否かを判定し、「NO」と判定
したときにはステップ3に戻ってこのときの中枠37を
他の中枠に交換し、ステップ4以降の処理を続行する。
【0040】そして、ステップ6で「YES」と判定し
たときには、例えば図7に示す幾何模様の刺繍柄に中枠
37が適しているから、ステップ7に移って外接円38
の中心O1 から刺繍柄の開始点N0 までの初期移動量
(ΔX,ΔY)を、開始点N0の座標(Xn0,Yn0)と
中心座標O1 (Xo1,Yo1)とから、
【0041】
【数2】ΔX=Xn0−Xo1 ΔY=Yn0−Yo1 として算定する。
【0042】次に、ステップ8では実際の刺繍動作を開
始するにあたり、予め中枠37および回転枠15の枠中
心C、即ち外接円38の中心O1 が刺繍針10の位置に
一致するように原点位置調整された移動枠13を、前記
初期移動量(ΔX,ΔY)をもって中心O1 から刺繍柄
の開始点N0 まで前記回転枠15および中枠37と共に
枠移動(初期移動)させる。
【0043】そして、次なるステップ9で刺繍制御処理
を行うことにより、実際の刺繍動作を開始させ、刺繍布
16を回転枠15および移動枠13と共に開始点N0 の
位置から、図9に例示した針中心N1 ,N2 ,N3 ,
…,Ni-1 ,Ni の位置にそれぞれ所定の回転角Δθ分
だけ回転させつつ枠移動させ、これらの位置で振り幅W
をもって刺繍針10を交互に左方向へ振り幅(W/
2)、右方向へ振り幅(W/2)分ずつ揺動させること
により、針落ち点S0 ,S1 ,S2 ,S3 ,…,Si-1
,Si の位置に刺繍針10を順次運針させ、刺繍布1
6上に図7に示す幾何模様の刺繍柄を形成する。
【0044】かくして、本実施例によれば、外部から読
込んだ刺繍データに基づき図7に示す幾何模様(刺繍
柄)の最小の外接円38を導き出し、該外接円38の直
径Dを算定すると共に、その中心O1 の中心座標O1
(Xo1,Yo1)を柄中心として算定するようにしたか
ら、回転枠15と中枠37との間に刺繍布16を展張し
た状態に保持して、例えば幾何模様の刺繍柄を実際に作
成するときに、外接円38の中心O1 を刺繍柄の柄中心
として刺繍を実現でき、実際の刺繍柄の中心に近い位置
に柄中心を外接円38の中心O1 として配置することが
できると共に、中枠37内に幾何模様の刺繍柄を均等に
配分させて刺繍を実現でき、幾何模様の内側部分にも刺
繍を施し、刺繍柄全体に膨らみ(盛り上がり)を持たせ
るようにした場合でもパッカリング等の発生を効果的に
低減できる。
【0045】また、外接円38の中心O1 から刺繍柄の
開始点N0 までの初期移動量(ΔX,ΔY)を前記数2
の式の如く算定することにより、刺繍データに基づいた
刺繍柄を刺繍布16上に作成するときに、移動枠13を
回転枠15等の枠中心Cから初期移動量(ΔX,ΔY)
をもって自動的に予め初期移動させることができ、従来
技術のようにジョグキー部32等を手動操作して初期移
動量を設定する必要がなくなり、操作性を大幅に向上で
きる。
【0046】さらに、前記刺繍柄に外接する外接円38
から該外接円38の直径Dを刺繍柄の大きさとして求め
ることができるから、図8に例示した点P1 ,P2 がな
す外接四角形に比較してより最小限界に近い大きさの中
枠37を選定でき、中枠37の選択幅を大きくできると
共に、刺繍柄の大きさにより適した中枠37を選定する
ことができる。
【0047】従って、本実施例では、刺繍柄の一部が中
枠37等からはみ出してしまうのを確実に防止でき、刺
繍柄の作成作業を効率的に行うことができる上に、パッ
カリング等の発生を確実に低減でき、刺繍品質を効果的
に向上させることができる。また、刺繍データに基づい
た柄表示を画面等に写し出して中枠37の大きさを決定
する必要がなくなるので、例えば表示器24の画面を小
さくして小型化することができ、コストダウンを図るこ
とができる等、種々の効果を奏する。
【0048】なお、前記実施例では、図6に示すプログ
ラムのうち、ステップ5が本発明の構成要件である柄中
心算定手段の具体例を示し、ステップ6が中枠判定手段
の具体例を示している。また、ステップ7は初期移動量
算定手段の具体例であり、ステップ8が初期移動制御手
段の具体例を示している。
【0049】また、図6に示すステップ4でソフトキー
26等を操作してセンタリング選択を行わない場合に
は、ジョグキー部32等を手動操作して初期移動量を任
意に設定することができ、オペレータは任意の判断でセ
ンタリング選択を行うことができる。
【0050】さらに、前記実施例では、図6に示すステ
ップ2で刺繍データを読込み、その後にステップ3で中
枠選定を行うものとして述べたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば中枠選定を行った後に刺繍データの読込みを
行うようにしてもよい。
【0051】さらにまた、前記実施例では、刺繍針10
を針中心からx軸方向となる左右方向に振り幅Wをもっ
て運針させるものとして述べたが、本発明はこれに限ら
ず、例えばy軸方向となる前後方向に刺繍針10を針中
心から振り幅Wをもって運針させるようにしてもよい。
【0052】一方、前記実施例では、回転付きジグザグ
刺繍機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るも
のではなく、例えば自動原点検出機能をもった本縫い刺
繍機等にも適用することができ、種々の自動刺繍機の枠
移動制御装置としても採用できる。また、刺繍データを
タブレット等を用いて作成するときに、この刺繍データ
中に予め刺繍柄に外接する外接円の直径および外接円の
中心座標等を含めるようにして、刺繍データを作成して
もよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、刺繍
データに基づき刺繍柄に外接する外接円の中心を柄中心
として算定し、この柄中心から前記刺繍柄の開始点まで
の初期移動量を算定すると共に、前記刺繍データに基づ
いた刺繍柄を刺繍布上に作成するときに、前記初期移動
量をもって刺繍枠を該刺繍枠の中心から予め移動させる
構成としたから、実際の刺繍柄の中心に近い位置でこの
外接円の中心を柄中心として求めることができ、例えば
刺繍枠の中枠内に刺繍柄を均等に配分させた状態で刺繍
柄を刺繍布上に実現することができる。
【0054】そして、前記柄中心から刺繍柄の開始点ま
での初期移動量を初期移動量算定手段で算定することに
より、刺繍データに基づいた刺繍柄を刺繍布上に作成す
るときに、刺繍枠を中枠等の中心から初期移動量をもっ
て自動的に予め初期移動させることができるから、刺繍
柄の一部が中枠等からはみ出してしまうのを確実に防止
でき、刺繍柄の作成作業を効率的に行うことができる上
に、パッカリング等の発生を確実に低減でき、刺繍品質
を効果的に向上させることができる。
【0055】さらに、前記刺繍柄に外接する最小の外接
円から該外接円の直径を刺繍柄の大きさとして求めるこ
とにより、実際の刺繍柄の大きさに比較してより最小限
界に近い大きさの中枠を選定でき、中枠等の選択幅を大
きくすることができると共に、刺繍柄の大きさにより適
した中枠を選定できる等、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による回転付きジグザグ刺繍機
を示す正面図である。
【図2】図1に示す回転付きジグザグ刺繍機の平面図で
ある。
【図3】図1に示す操作ボックスの正面拡大図である。
【図4】針軸および刺繍針の振り幅を示す説明図であ
る。
【図5】図1に示す回転付きジグザグ刺繍機の制御ブロ
ック図である。
【図6】運転条件設定処理等を示す流れ図である。
【図7】中枠内に刺繍布を保持して刺繍柄を作成した状
態を示す説明図である。
【図8】従来技術による刺繍柄の説明図である。
【図9】図8中の開始点等を拡大して示す各針中心およ
び各針落ち点の説明図である。
【符号の説明】
1 基台 3 支持板 5,6 枠移動機構 7 ミシンヘッド(刺繍機のヘッド) 10 刺繍針 12 針軸揺動モータ 13 移動枠(刺繍枠) 14 枠移動モータ(駆動源) 15 回転枠 16 刺繍布 17 枠回転モータ(回転源) 22 操作ボックス 24 表示器 26 ソフトキー 28 フロッピーディスク装置 36 ミシン制御部 37 中枠 38 外接円 N 針中心 S 針落ち点
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−267387(JP,A) 特開 昭60−60893(JP,A) 特開 昭63−200793(JP,A) 特開 平3−121093(JP,A) 特開 平5−42274(JP,A) 特開 平7−8651(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 19/00 - 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刺繍布が配設される刺繍枠と、該刺繍枠
    を前,後、左,右に移動させる枠移動機構とを備え、前
    記刺繍布上に刺繍データに基づいた刺繍柄を作成すると
    きに、該刺繍データに基づいて前記枠移動機構を駆動制
    御してなる自動刺繍機の枠移動制御装置において、前記
    刺繍データに基づき前記刺繍柄に外接する外接円の中心
    を柄中心として算定する柄中心算定手段と、該柄中心算
    定手段で算定した柄中心から前記刺繍柄の開始点までの
    初期移動量を算定する初期移動量算定手段と、前記刺繍
    データに基づいた刺繍柄を前記刺繍布上に作成するとき
    に、該初期移動量算定手段による初期移動量をもって前
    記刺繍枠を該刺繍枠の中心から予め移動させる初期移動
    制御手段とを備えたことを特徴とする自動刺繍機の枠移
    動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記柄中心算定手段は、前記刺繍柄に外
    接する最小の外接円を前記刺繍データから演算すること
    により、この外接円の中心を柄中心として算定し、外接
    円の直径から前記刺繍柄の大きさを算定する構成として
    なる請求項1に記載の自動刺繍機の枠移動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記刺繍枠には、前記刺繍柄の大きさに
    対応した中枠を交換可能に取付け、該中枠により前記刺
    繍布を刺繍枠に展張状態で保持する構成としてなる請求
    項1または2に記載の自動刺繍機の枠移動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記中枠の大きさと刺繍柄の大きさとを
    比較し、該中枠が刺繍柄の大きさに適しているか否かを
    判定する中枠判定手段を備えてなる請求項3に記載の自
    動刺繍機の枠移動制御装置。
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