JPH0552095U - コンクリート型枠台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 目的に応じた模様型を備え、或いは通水性や
剥離性のよい構造で形成された表皮材を容易に着脱でき
るようにしたコンクリート型枠台を提供する 【構成】 アルミ押出し成形品によって形成された横断
面略コの字状又は略Ｅ状の長尺型材であって、平らな天
板(1)と少なくとも左右の側板(2),(2)とを備え、前記天
板(1)の上面両端部に長さ方向に沿ったアリ溝(3),(3)が
設けられており、該アリ溝(3),(3)を介して天板(1)の上
面を覆う表皮材(4)が着脱自在に取付られるように構成
されている構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建設工事や土木工事に使用されるコンクリート施工用型枠の基体とな るコンクリート型枠台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に建設工事や土木工事のコンクリート施工の際に使用されるコンクリート 型枠は、多くの場合メタルフォームと呼ばれる金属製のものが使用されている。 このようなコンクリート型枠では、施工されたコンクリートとの剥離を良くする ためにシリコン油等の剥離剤をコンクリー接触面に塗布して用いられている。又 、コンクリート型枠のコンクリート接触面に、施工されるコンクリート面の模様 となる表面、例えば凹凸模様や格子模様或いは偏平な面をもつ化粧シートを張り 付けたものを何種類か用意し、これら型枠を目的に応じて使い分けている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような従来手段では、コンクリート型枠組設後において足場の悪 い現場で型枠の全てのコンクリート接触面に剥離剤を塗布しなければならないの でその作業が面倒で人手と時間を必要とすると共に、多種の模様型を持つコンク リート型枠を在庫することも大変不経済であった。特に、模様型となる凹凸面は 目詰まりしやすく、且つ損傷しやすいのでコンクリート型枠としての寿命が短く そのコストが高くつく等の問題点があった。

【０００４】 そこで本考案の目的は、施工目的に応じた模様型を備えた、或いは通水性や剥 離性のよい表皮材を容易に着脱できるようにしたコンクリート型枠台を提供する ことによって一つの基本形態の型枠台で多種の目的に応じたコンクリート型枠が 得られるようにし、以って前記した従来欠点の解決を図ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本考案に係るコンクリート型枠台にあっては、ア ルミ押出し成形品によって形成された横断面略コの字状又は略Ｅ状の長尺型材で あって、平らな天板(1)と左右の側板(2),(2)とを備え、前記天板(1)の上面両端 部に長さ方向に沿ったアリ溝(3),(3)が設けられており、該アリ溝(3),(3)を介し て天板(1)の上面を覆う表皮材(4)が着脱自在に取付られるように構成されている 構造としたものである。

【０００６】

【作用】

上記のコンクリート型枠台は、図１のように、適当な長さ寸法に切断された後 、前後の開口端面に端面板(6)が貼り付けられ、天板(1)の上面にアリ溝(3)を介 して表皮材(4)が着脱自在に取り付けられてコンクリート型枠(A)が作成される。 表皮材(4)は後述するように各種のものが用意され、これを目的に応じて使い分 けることにより一つの形態のコンクリート型枠台で多種のコンクリート型枠を得 ることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を参照にして説明する。 図１は本考案に係るコンクリート型枠台の一実施例を示すものであって、この コンクリート型枠台は、アルミ押出し成形品による横断面略Ｅ状の長尺型材で形 成され、平らな天板(1)と、左右の側板(2),(2)と、中央の補強隔壁(5)とかなっ ている。そして前記天板(1)の上面の両端部並びに中央部に長さ方向に沿ったア リ溝(3)…が設けられており、該アリ溝(3)…に天板(1)の上面を覆う表皮材(4)の 凸条(4a)…が着脱自在に挿入できるようになっており、これにより表皮材(4)を 天板(1)の上面に着脱出来るように構成されている。

【０００８】 図１で示した実施例では、表皮材(4)の凸条(4a)がはまりこむアリ溝(3)を三っ つ設けたが、図２、図４、図６並びに図７で示すように中央のアリ溝(3)を省略 しても良い。

【０００９】 上記のごとく構成されたコンクリート型枠台は、図１のように、適当な長さ寸 法に切断された後、前後の開口端面に端面板(6)が貼り付けられ、天板(1)の上面 にアリ溝(3)を介して表皮材(4)が取り付けられてコンクリート型枠(A)が作成さ れる。このようにして構成されたコンクリート型枠(A)は、図３に示すように、 隣接するコンクリート型枠(A)の側板のクリップ挿入穴(7),(8)にクリップ(9)を 挿入して連結組設して使用されるものである。

【００１０】 而して図１乃至図３の実施例では、前記表皮材(4)は高密度ポリエチレンシー トの表面にコンクリートに対して剥離性がよく且つ通水性のある素材で形成され た薄いシート、例えばＲＣクロス等を積層して構成されており、その表面は滑ら かな平面で形成されている。又、図４の実施例では、上記の表皮材(4)に多数の 小さな通水孔(12)…が設けられており、図５並びに図６の実施例ではこの通水孔 (12)…によって導かれた打込みコンクリート内の水を外部に積極的に排出するた めの溝(10)…が天板(1)に設けられている。このように通水孔(12)…並びに溝(10 )…を設けることによって打込みコンクリートの排水を助長してコンクリートの 硬化を早めると共に、寒冷地においてるコンクリート硬化までに含水分が凍結す ることを防止することができる。

【００１１】 又、図７の実施例で示す表皮材(4)は塩化ビニル押出材による芯材(4b),(4b)に 多数の凹凸表面を持つ化粧シート(4c)がインサート成形又は接着によってに一体 的に結合して形成されている。前記化粧シート(4c)はコンクリートに対して剥離 性の良い樹脂材料で形成するのがよい。

【００１２】 上記各実施例で示した化粧シート(4)…はコンクリート型枠台に対してアリ溝( 3)…並びに凸条(4a)…を介して着脱できるものであって何れも互換性があり、従 って何種類かの表皮材(4)…を用意してこれを目的に応じて使い分けることによ り一つの形態のコンクリート型枠台で多種のコンクリート型枠を得ることができ る。

【００１３】 以上本考案の代表的な実施例について説明したが、本考案は必ずしも上記の実 施例構造のみに限定されるものではない。例えば型枠台の板厚が充分に強度を維 持できる程度に厚いもので形成するならば、中央の補強隔壁(5)を省略して形成 することも可能であろう。その他本考案ではその構成要件を備え、且つ効果を有 する範囲内で適宜変更して実施することが出来るものである。

【００１４】

【考案の効果】

本考案のコンクリート型枠台は、上記のごとくアリ溝(3)…を介して各種の表 皮材(4)を天板(1)の上面に着脱自在に取り付けることが出来るものであるから、 何種類かの表皮材(4)を用意してこれを使い分けることにより一つの形態のコン クリート型枠台で目的に応じた多種のコンクリート型枠を得ることが出来、これ により異なった模様型を持つコンクリート型枠を多数在庫することを省略してコ ストの低減化を図ることができると共に、表皮材(4)が損傷または侵蝕等によっ て傷んだ時は、この表皮材のみを交換することによってコンクリート型枠台を長 期にわたって使用することができて経済的であり、さらには、アルミ押出成形品 によって安価に作成できるから極めて経済的である等の顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコンクリート型枠台の一実施例を
示す斜視図である。

【図２】本考案に係るコンクリート型枠台の他の実施例
を示す断面図である。

【図３】上記コンクリート型枠台によって作成されたコ
ンクリート型枠の使用例を示す断面図である。

【図４】本考案にかかるコンクリート型枠台の他の実施
例を示す断面図である。

【図５】本考案に係るコンクリート型枠台の更に他の実
施例を示す断面図である。

【図６】本考案に係るコンクリート型枠台の更に他の実
施例を示す断面図である。

【図７】本考案に係るコンクリート型枠台の更に他の実
施例を示す断面図である。

【符号の説明】

(1) 天板 (2) 側板 (3) アリ溝 (4) 表皮材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アルミ押出し成形品によって形成された
   横断面略コの字状又は略Ｅ状の長尺型材であって、平ら
   な天板(1)と少なくとも左右の側板(2),(2)とを備え、前
   記天板(1)の上面両端部に長さ方向に沿ったアリ溝(3),
   (3)が設けられており、該アリ溝(3),(3)を介して天板
   (1)の上面を覆う表皮材(4)が着脱自在に取付られるよう
   に構成されているコンクリート型枠台。