JPH055204Y2 - - Google Patents
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- JPH055204Y2 JPH055204Y2 JP1986175394U JP17539486U JPH055204Y2 JP H055204 Y2 JPH055204 Y2 JP H055204Y2 JP 1986175394 U JP1986175394 U JP 1986175394U JP 17539486 U JP17539486 U JP 17539486U JP H055204 Y2 JPH055204 Y2 JP H055204Y2
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- Japan
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- valve
- valve stem
- seal member
- oil seal
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Links
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- 239000003921 oil Substances 0.000 description 47
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 6
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 3
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- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 description 2
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 1
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野
本考案は、エンジンの吸気弁のシール構造に関
する。
する。
従来の技術
エンジンの吸気弁、排気弁等は、シリンダヘツ
ドに装着され、シリンダヘツド上部に設けられて
いる動弁機構により軸方向に摺動して、弁開閉を
行なう。
ドに装着され、シリンダヘツド上部に設けられて
いる動弁機構により軸方向に摺動して、弁開閉を
行なう。
動弁機構部には、各部の潤滑を行なう潤滑油が
循環しており、この潤滑油がバルブガイドとこれ
に嵌装されているバルブステムとの隙間より吸気
ポート側に流出するのを防止するためにオイルシ
ール部材が設けられている。
循環しており、この潤滑油がバルブガイドとこれ
に嵌装されているバルブステムとの隙間より吸気
ポート側に流出するのを防止するためにオイルシ
ール部材が設けられている。
実開昭59−117808号公報に開示されるバルブシ
ール構造によれば、吸気ポートまたは排気ポート
にバルブガイドの下端を突出させ、その下面に円
錐形ラバーを取付けてバルブステムを取巻き、こ
の円錐形ラバー上にコイルスプリング環を巻いて
いる。
ール構造によれば、吸気ポートまたは排気ポート
にバルブガイドの下端を突出させ、その下面に円
錐形ラバーを取付けてバルブステムを取巻き、こ
の円錐形ラバー上にコイルスプリング環を巻いて
いる。
考案が解決しようとする問題点
しかし、このような従来のバルブシール構造に
あつては、円錐形ラバーがコイルスプリング環に
よりバルブステムに一定の面圧を与えており、吸
気管負圧が増大したときには、円錐状ラバーによ
るオイルシール作用が十分に果たされないという
問題がある。
あつては、円錐形ラバーがコイルスプリング環に
よりバルブステムに一定の面圧を与えており、吸
気管負圧が増大したときには、円錐状ラバーによ
るオイルシール作用が十分に果たされないという
問題がある。
本考案は、このような問題点を解決するために
なされたもので、吸気管負圧が増大するにしたが
いオイルシール力を高めるようにした吸気弁シー
ル構造を提供することを目的とする。
なされたもので、吸気管負圧が増大するにしたが
いオイルシール力を高めるようにした吸気弁シー
ル構造を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段
前記目的を達成するための手段として、本考案
は、シリンダヘツドに固定したバルブガイド内に
摺動自由にバルブステムを挿入し、吸気ポート内
へ突出しているバルブガイドの端部にバルブステ
ムオイルシール部材を設けたエンジンの吸気弁シ
ール構造において、前記バルブステムオイルシー
ル部材の一端部に設けた取付部を前記吸気ポート
内へ突出した前記バルブガイドの前記端部の外周
に形成されている環状溝に嵌合し、また、前記バ
ルブステムオイルシール部材の他端側を内側に反
転させることによつて形成した環状リツプ部を前
記バルブステムの外周面に当接させると共に、前
記環状リツプ部の先端を前記バルブガイドの前記
端部に当接させることにより、前記バルブステム
オイルシール部材と前記バルブガイドとの間に閉
空間を形成し、更に、前記バルブステムオイルシ
ール部材の外側面を実質的に覆うように円筒部材
を嵌め込むことによつて、前記バルブステムオイ
ルシール部材を前記バルブガイドの前記端部の外
周に固定したことを特徴とするエンジンの吸気弁
シール構造を提供する。
は、シリンダヘツドに固定したバルブガイド内に
摺動自由にバルブステムを挿入し、吸気ポート内
へ突出しているバルブガイドの端部にバルブステ
ムオイルシール部材を設けたエンジンの吸気弁シ
ール構造において、前記バルブステムオイルシー
ル部材の一端部に設けた取付部を前記吸気ポート
内へ突出した前記バルブガイドの前記端部の外周
に形成されている環状溝に嵌合し、また、前記バ
ルブステムオイルシール部材の他端側を内側に反
転させることによつて形成した環状リツプ部を前
記バルブステムの外周面に当接させると共に、前
記環状リツプ部の先端を前記バルブガイドの前記
端部に当接させることにより、前記バルブステム
オイルシール部材と前記バルブガイドとの間に閉
空間を形成し、更に、前記バルブステムオイルシ
ール部材の外側面を実質的に覆うように円筒部材
を嵌め込むことによつて、前記バルブステムオイ
ルシール部材を前記バルブガイドの前記端部の外
周に固定したことを特徴とするエンジンの吸気弁
シール構造を提供する。
作 用
本考案の吸気弁シール構造においては、バルブ
ステムオイルシール部材の一端部に設けた取付部
をバルブガイドの端部の環状溝に嵌合し、また、
他端側を内側に反転させてバルブステムの外周面
に当接する環状リツプ部を形成すると共に、環状
リツプ部の先端をバルブガイドの端部に当接させ
て、バルブステムオイルシール部材とバルブガイ
ドとの間に閉空間を形成しているので、エンジン
の吸気行程において吸気管負圧が上昇すると、閉
空間内の大気圧に近い圧力と吸気ポート内の低下
した圧力との差が大きくなるため、閉空間は内側
に向かつて膨張し、それによつて環状リツプ部が
吸気管負圧の大きさ、従つて圧力差に応じた大き
さの面圧をもつてバルブステムの外周面に押圧さ
れる。従つて、バルブステムと環状リツプ部との
摺動摩擦が少なくなるように環状リツプ部の締め
つけを最小限に抑えていても、吸気管負圧が上昇
するときだけ効率的に高いシール性が得られる。
このようにして吸気管負圧によるオイル下がりが
防止され、バルブステムオイルシール部材の摩耗
も減少する。
ステムオイルシール部材の一端部に設けた取付部
をバルブガイドの端部の環状溝に嵌合し、また、
他端側を内側に反転させてバルブステムの外周面
に当接する環状リツプ部を形成すると共に、環状
リツプ部の先端をバルブガイドの端部に当接させ
て、バルブステムオイルシール部材とバルブガイ
ドとの間に閉空間を形成しているので、エンジン
の吸気行程において吸気管負圧が上昇すると、閉
空間内の大気圧に近い圧力と吸気ポート内の低下
した圧力との差が大きくなるため、閉空間は内側
に向かつて膨張し、それによつて環状リツプ部が
吸気管負圧の大きさ、従つて圧力差に応じた大き
さの面圧をもつてバルブステムの外周面に押圧さ
れる。従つて、バルブステムと環状リツプ部との
摺動摩擦が少なくなるように環状リツプ部の締め
つけを最小限に抑えていても、吸気管負圧が上昇
するときだけ効率的に高いシール性が得られる。
このようにして吸気管負圧によるオイル下がりが
防止され、バルブステムオイルシール部材の摩耗
も減少する。
閉空間内が大気圧に近い圧力を保持し得るの
は、エンジンの始動時には閉空間内が大気圧にな
つているほか、吸気管負圧によつてバルブステム
オイルシール部材が内側へ膨張して環状リツプ部
がバルブステムの外周面に押圧されるたびに、バ
ルブステムとバルブガイドとの間の摺動間隙を介
して閉空間内か実質的に大気圧であるシリンダヘ
ツドカバー内に連通するためである。また、この
ような経路による空気の補給がない場合でも、本
考案における環状リツプ部の構造上、圧縮行程の
ように吸気ポート内の圧力が大気圧になるときに
吸気ポート側から閉空間内へ空気が入ることはあ
つても、その逆の方向に空気が出ることはないの
で、閉空間内が大気圧よりも低圧になると、圧縮
行程等において吸気ポート内が大気圧になつたと
きに、空気が吸気ポートから環状リツプ部を押し
開いて閉空間内へ侵入する。そのため、閉空間内
は吸気管負圧よりも高い概ね大気圧に近い圧力を
常に保持していることができる。その結果、吸気
ポート内が負圧になれば閉空間との間に圧力差が
生じ、その圧力差によつて環状リツプ部がバルブ
ステムに押圧されて面圧を発生させる。
は、エンジンの始動時には閉空間内が大気圧にな
つているほか、吸気管負圧によつてバルブステム
オイルシール部材が内側へ膨張して環状リツプ部
がバルブステムの外周面に押圧されるたびに、バ
ルブステムとバルブガイドとの間の摺動間隙を介
して閉空間内か実質的に大気圧であるシリンダヘ
ツドカバー内に連通するためである。また、この
ような経路による空気の補給がない場合でも、本
考案における環状リツプ部の構造上、圧縮行程の
ように吸気ポート内の圧力が大気圧になるときに
吸気ポート側から閉空間内へ空気が入ることはあ
つても、その逆の方向に空気が出ることはないの
で、閉空間内が大気圧よりも低圧になると、圧縮
行程等において吸気ポート内が大気圧になつたと
きに、空気が吸気ポートから環状リツプ部を押し
開いて閉空間内へ侵入する。そのため、閉空間内
は吸気管負圧よりも高い概ね大気圧に近い圧力を
常に保持していることができる。その結果、吸気
ポート内が負圧になれば閉空間との間に圧力差が
生じ、その圧力差によつて環状リツプ部がバルブ
ステムに押圧されて面圧を発生させる。
本考案の吸気弁シール構造においては、バルブ
ステムオイルシール部材の外側に円筒部材を嵌め
込んで、バルブステムオイルシール部材をバルブ
ガイドの端部の外周に固定しているので、円筒部
材が、バルブステムオイルシール部材の一端部に
設けた取付部を、それが嵌合しているバルブガイ
ドの端部の外周に形成された環状溝の中へ押しつ
けて確実に固定することができるだけでなく、円
筒部材がバルブステムオイルシール部材の外側面
を実質的に覆うように取り囲んで支持するため、
閉空間内の大気圧に近い圧力と吸気ポート内の吸
気管負圧との差によつてバルブステムオイルシー
ル部材が半径方向外方に向かつて膨張しようとす
るのが抑制され、圧力差による膨張力が全て環状
リツプ部に集中するようになる。従つて、バルブ
ステムとバルブガイドとの摺動間隙によるオイル
下がりが確実に防止される。
ステムオイルシール部材の外側に円筒部材を嵌め
込んで、バルブステムオイルシール部材をバルブ
ガイドの端部の外周に固定しているので、円筒部
材が、バルブステムオイルシール部材の一端部に
設けた取付部を、それが嵌合しているバルブガイ
ドの端部の外周に形成された環状溝の中へ押しつ
けて確実に固定することができるだけでなく、円
筒部材がバルブステムオイルシール部材の外側面
を実質的に覆うように取り囲んで支持するため、
閉空間内の大気圧に近い圧力と吸気ポート内の吸
気管負圧との差によつてバルブステムオイルシー
ル部材が半径方向外方に向かつて膨張しようとす
るのが抑制され、圧力差による膨張力が全て環状
リツプ部に集中するようになる。従つて、バルブ
ステムとバルブガイドとの摺動間隙によるオイル
下がりが確実に防止される。
実施例
本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図に示すように、シリンダヘツド1に固定
されるバルブガイド2内には、吸気弁3のバルブ
ステム4が摺動自由に挿入されている。吸気弁3
のバルブ傘部5は、シリンダヘツド1に開口する
吸気ポート6に取付けられるバルブシート7に離
接するようになつている。
されるバルブガイド2内には、吸気弁3のバルブ
ステム4が摺動自由に挿入されている。吸気弁3
のバルブ傘部5は、シリンダヘツド1に開口する
吸気ポート6に取付けられるバルブシート7に離
接するようになつている。
吸気弁3のステムヘツド部8は、バルブリフタ
9の底面9aに当接し、バルブリフタ9のシリン
ダヘツド内周壁面1aでの往復動に伴い吸気弁3
を開閉するようになつている。バルブリフタ9の
吸気弁3と反対側の面には、アジヤステイングパ
ツド9bが取付けられ、このアジヤステイングパ
ツド9bに当接するカム11のカム輪郭に応じて
吸気弁3の開閉が行なわれる。吸気弁3が開くと
きには、カム11のカム山にアジヤステイングパ
ツド9bが載り上げ、バルブリフタ9がスプリン
グ10に抗して底面9aに当接するステムヘツド
8を軸方向バルブ傘部5側に押すことにより、バ
ルブ傘部5がバルブシート7からリフトする。
9の底面9aに当接し、バルブリフタ9のシリン
ダヘツド内周壁面1aでの往復動に伴い吸気弁3
を開閉するようになつている。バルブリフタ9の
吸気弁3と反対側の面には、アジヤステイングパ
ツド9bが取付けられ、このアジヤステイングパ
ツド9bに当接するカム11のカム輪郭に応じて
吸気弁3の開閉が行なわれる。吸気弁3が開くと
きには、カム11のカム山にアジヤステイングパ
ツド9bが載り上げ、バルブリフタ9がスプリン
グ10に抗して底面9aに当接するステムヘツド
8を軸方向バルブ傘部5側に押すことにより、バ
ルブ傘部5がバルブシート7からリフトする。
バルブガイド2の上端部には、バルブステム4
の外周とバルブガイド2の内周壁面2aの間のク
リアランスを介してオイル下がりがおこるのを防
止するためのバルブステムオイルシール部材12
が設けられている。
の外周とバルブガイド2の内周壁面2aの間のク
リアランスを介してオイル下がりがおこるのを防
止するためのバルブステムオイルシール部材12
が設けられている。
バルブガイド2の下端部には、吸気ポート6内
に位置してバルブステムオイルシール部材13が
設けられている。バルブステムオイルシール部材
13は、第1図に示すように、リツプ部14が吸
気ポート6側に環状に突き出し、さらに半径内方
向に曲折され、その延長上のリツプ部先端14a
がバルブガイド2の先端面2aに環状に当接して
いる。これにより環状リツプ部14とバルブガイ
ド2の先端面2aとで包囲される気密室15が形
成される。環状リツプ部先端14aの近傍には、
環状の締付けスプリング17が設けられ、締付け
スプリング17により環状リツプ部14をバルブ
ステム4の外周面に押圧している。
に位置してバルブステムオイルシール部材13が
設けられている。バルブステムオイルシール部材
13は、第1図に示すように、リツプ部14が吸
気ポート6側に環状に突き出し、さらに半径内方
向に曲折され、その延長上のリツプ部先端14a
がバルブガイド2の先端面2aに環状に当接して
いる。これにより環状リツプ部14とバルブガイ
ド2の先端面2aとで包囲される気密室15が形
成される。環状リツプ部先端14aの近傍には、
環状の締付けスプリング17が設けられ、締付け
スプリング17により環状リツプ部14をバルブ
ステム4の外周面に押圧している。
バルブステムオイルシール部材13の取付部1
9は、バルブガイド2の外周に設けられる環状溝
2bに嵌合し、取付部19ないし環状リツプ部1
4の外側から円筒部材18が嵌め込まれてバルブ
ガイド2に固定されている。
9は、バルブガイド2の外周に設けられる環状溝
2bに嵌合し、取付部19ないし環状リツプ部1
4の外側から円筒部材18が嵌め込まれてバルブ
ガイド2に固定されている。
エンジンのアイドル運転時あるいは減速運転時
のように、吸気管負圧が増大したときには、気密
室15の圧力に比べて吸気ポート6内の圧力が低
下するため、環状リツプ部14によるバルブステ
ム4への接触面圧が増大するので、バルブリフタ
9側からバルブステム4の外周を通して燃焼室に
向かうオイルの漏洩(オイル下がり)を確実に防
止する。
のように、吸気管負圧が増大したときには、気密
室15の圧力に比べて吸気ポート6内の圧力が低
下するため、環状リツプ部14によるバルブステ
ム4への接触面圧が増大するので、バルブリフタ
9側からバルブステム4の外周を通して燃焼室に
向かうオイルの漏洩(オイル下がり)を確実に防
止する。
エンジンの始動時には気密室15内が大気圧に
なつているだけでなく、もし何かの理由で気密室
内の空気が逃げて圧力が大気圧よりも低くなつて
も、環状リツプ部14の構造上、圧縮行程のよう
に吸気ポート6内の圧力が大気圧になるときに
は、吸気ポート6側から気密室15内へ空気が侵
入して気密室15内は実質的に大気圧になる。ま
た、それと逆の方向に空気が流れることはないの
で、気密室15内は吸気管負圧よりも高い大気圧
に近い圧力を常に保持している。従つて、吸気ポ
ート6内が負圧になる時はいつでも気密室15と
の間に圧力差が生じ、その圧力差が環状リツプ部
14をバルブステム4に向かつて押圧してシール
に必要な面圧を発生させる。
なつているだけでなく、もし何かの理由で気密室
内の空気が逃げて圧力が大気圧よりも低くなつて
も、環状リツプ部14の構造上、圧縮行程のよう
に吸気ポート6内の圧力が大気圧になるときに
は、吸気ポート6側から気密室15内へ空気が侵
入して気密室15内は実質的に大気圧になる。ま
た、それと逆の方向に空気が流れることはないの
で、気密室15内は吸気管負圧よりも高い大気圧
に近い圧力を常に保持している。従つて、吸気ポ
ート6内が負圧になる時はいつでも気密室15と
の間に圧力差が生じ、その圧力差が環状リツプ部
14をバルブステム4に向かつて押圧してシール
に必要な面圧を発生させる。
しかも、バルブステムオイルシール部材13の
外側に円筒部材18を嵌め込んで、バルブステム
オイルシール部材13をバルブガイド2の端部の
外周に固定しているので、バルブステムオイルシ
ール部材13の一端部に設けた取付部19を、バ
ルブガイド2の端部の外周に形成された環状溝2
bの中へ押しつけて確実に固定するだけでなく、
円筒部材18がバルブステムオイルシール部材1
3を外側から取り囲んで保持するため、気密室1
5内の大気圧に近い圧力と吸気ポート6内の吸気
管負圧との差によつてバルブステムオイルシール
部材13が半径方向外方に向かつて膨張しようと
するのを阻止し、吸気管負圧の大きさに応じた圧
力差による膨張力が全て内側に向かつて環状リツ
プ部14に集中するように作用する。従つて、バ
ルブステム4とバルブガイド2との摺動間隙によ
るオイル下がりが確実に防止される。
外側に円筒部材18を嵌め込んで、バルブステム
オイルシール部材13をバルブガイド2の端部の
外周に固定しているので、バルブステムオイルシ
ール部材13の一端部に設けた取付部19を、バ
ルブガイド2の端部の外周に形成された環状溝2
bの中へ押しつけて確実に固定するだけでなく、
円筒部材18がバルブステムオイルシール部材1
3を外側から取り囲んで保持するため、気密室1
5内の大気圧に近い圧力と吸気ポート6内の吸気
管負圧との差によつてバルブステムオイルシール
部材13が半径方向外方に向かつて膨張しようと
するのを阻止し、吸気管負圧の大きさに応じた圧
力差による膨張力が全て内側に向かつて環状リツ
プ部14に集中するように作用する。従つて、バ
ルブステム4とバルブガイド2との摺動間隙によ
るオイル下がりが確実に防止される。
このように本実施例によれば、吸気ポート6内
の吸気管負圧に応じて、バルブステムオイルシー
ル部材13がバルブステム4にかける接触面圧を
変えるようにしたため、燃焼室へのオイルの漏洩
を防止し、吸気バルブ3のバルブ傘部5にカーボ
ン等が堆積するのを防止することができる。この
実施例では、バルブガイド2の上端と下端の2箇
所にそれぞれバルブステムオイルシール部材1
2,13を設けたので、動弁機構からバルブステ
ム4の外周を介してのオイル下がり量を減少し、
バルブステム4とバルブガイド2間のオイルを常
に適正な量に保持することができる。
の吸気管負圧に応じて、バルブステムオイルシー
ル部材13がバルブステム4にかける接触面圧を
変えるようにしたため、燃焼室へのオイルの漏洩
を防止し、吸気バルブ3のバルブ傘部5にカーボ
ン等が堆積するのを防止することができる。この
実施例では、バルブガイド2の上端と下端の2箇
所にそれぞれバルブステムオイルシール部材1
2,13を設けたので、動弁機構からバルブステ
ム4の外周を介してのオイル下がり量を減少し、
バルブステム4とバルブガイド2間のオイルを常
に適正な量に保持することができる。
第3図は、本考案の他の実施例の要部を示して
いる。この実施例の構成は、基本的には第1図に
示す実施例と同様であるが、第1図に示す実施例
の構成に加えて、環状シール部材20を設けてい
る。
いる。この実施例の構成は、基本的には第1図に
示す実施例と同様であるが、第1図に示す実施例
の構成に加えて、環状シール部材20を設けてい
る。
環状シール部材20は、バルブガイド2の内周
面に設けられる環状溝21内に装着され、バルブ
ステム4の外周面に環状に当接している。その他
の構成については、第1図と同様であるので、同
一構成部分については同一符号を付し、詳細な説
明を省略する。
面に設けられる環状溝21内に装着され、バルブ
ステム4の外周面に環状に当接している。その他
の構成については、第1図と同様であるので、同
一構成部分については同一符号を付し、詳細な説
明を省略する。
第3図に示す実施例によれば、バルブガイド2
の上端に設けれるバルブステムオイルシール部材
12と、バルブガイド2の下端に設けられるバル
ブオイルシール部材13と、この実施例の要部で
ある環状シール部材20とにより、3箇所にオイ
ルシール部材を設けているため、動弁機構からバ
ルブステム4の外周を通して燃焼室に至るまでの
圧力減衰を効果的に行ない、オイル下がりをより
一層低減することができる。
の上端に設けれるバルブステムオイルシール部材
12と、バルブガイド2の下端に設けられるバル
ブオイルシール部材13と、この実施例の要部で
ある環状シール部材20とにより、3箇所にオイ
ルシール部材を設けているため、動弁機構からバ
ルブステム4の外周を通して燃焼室に至るまでの
圧力減衰を効果的に行ない、オイル下がりをより
一層低減することができる。
考案の効果
本考案によれば、吸気管負圧が増大したとき、
その吸気管負圧の大きさに応じてバルブステムに
対するバルブステムオイルシール部材の接触面圧
が増大するので、バルブステムオイルシール部材
の摩耗を最少限に抑えながらも効率よく確実にシ
ールを行うことができる。しかも、円筒部材がバ
ルブステムオイルシール部材を取り囲んで、その
中に形成された閉空間が外側へ膨張するのを阻止
するので、吸気管負圧による閉空間の膨張力は全
て内側に向かつて環状リツプ部に集中する結果、
シール性が一段と向上して、吸気弁のバルブステ
ム付近からのオイル下がりを完全に防止すること
ができる。
その吸気管負圧の大きさに応じてバルブステムに
対するバルブステムオイルシール部材の接触面圧
が増大するので、バルブステムオイルシール部材
の摩耗を最少限に抑えながらも効率よく確実にシ
ールを行うことができる。しかも、円筒部材がバ
ルブステムオイルシール部材を取り囲んで、その
中に形成された閉空間が外側へ膨張するのを阻止
するので、吸気管負圧による閉空間の膨張力は全
て内側に向かつて環状リツプ部に集中する結果、
シール性が一段と向上して、吸気弁のバルブステ
ム付近からのオイル下がりを完全に防止すること
ができる。
第1図は本考案の実施例の要部をあらわす断面
図、第2図は本考案の実施例をあらわす断面図、
第3図は本考案の他の実施例の要部をあらわす断
面図である。 1……シリンダヘツド、2……バルブガイド、
3……吸気弁、4……バルブステム、6……吸気
ポート、9……バルブリフタ、11……カム、1
2,13……バルブステムオイルシール部材、1
4……環状リツプ部、15……気密室、17……
締付けスプリング、18……円筒部材。
図、第2図は本考案の実施例をあらわす断面図、
第3図は本考案の他の実施例の要部をあらわす断
面図である。 1……シリンダヘツド、2……バルブガイド、
3……吸気弁、4……バルブステム、6……吸気
ポート、9……バルブリフタ、11……カム、1
2,13……バルブステムオイルシール部材、1
4……環状リツプ部、15……気密室、17……
締付けスプリング、18……円筒部材。
Claims (1)
- シリンダヘツドに固定したバルブガイド内に摺
動自由にバルブステムを挿入し、吸気ポート内へ
突出しているバルブガイドの端部にバルブステム
オイルシール部材を設けたエンジンの吸気弁シー
ル構造において、前記バルブステムオイルシール
部材の一端部に設けた取付部を前記吸気ポート内
へ突出した前記バルブガイドの前記端部の外周に
形成されている環状溝に嵌合し、また、前記バル
ブステムオイルシール部材の他端側を内側に反転
させることによつて形成した環状リツプ部を前記
バルブステムの外周面に当接させると共に、前記
環状リツプ部の先端を前記バルブガイドの前記端
部に当接させることにより、前記バルブステムオ
イルシール部材と前記バルブガイドとの間に閉空
間を形成し、更に、前記バルブステムオイルシー
ル部材の外側面を実質的に覆うように円筒部材を
嵌め込むことによつて、前記バルブステムオイル
シール部材を前記バルブガイドの前記端部の外周
に固定したことを特徴とするエンジンの吸気弁シ
ール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986175394U JPH055204Y2 (ja) | 1986-11-17 | 1986-11-17 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986175394U JPH055204Y2 (ja) | 1986-11-17 | 1986-11-17 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6382006U JPS6382006U (ja) | 1988-05-30 |
JPH055204Y2 true JPH055204Y2 (ja) | 1993-02-10 |
Family
ID=31114680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986175394U Expired - Lifetime JPH055204Y2 (ja) | 1986-11-17 | 1986-11-17 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH055204Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57193002U (ja) * | 1981-05-29 | 1982-12-07 | ||
JPS59117808U (ja) * | 1983-01-31 | 1984-08-09 | 日野自動車株式会社 | バルブステムのオイルシ−ル装置 |
-
1986
- 1986-11-17 JP JP1986175394U patent/JPH055204Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6382006U (ja) | 1988-05-30 |
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