JPH0551454A - 付加型イミド樹脂プレポリマーの製造方法 - Google Patents

付加型イミド樹脂プレポリマーの製造方法

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JPH0551454A
JPH0551454A JP21399391A JP21399391A JPH0551454A JP H0551454 A JPH0551454 A JP H0551454A JP 21399391 A JP21399391 A JP 21399391A JP 21399391 A JP21399391 A JP 21399391A JP H0551454 A JPH0551454 A JP H0551454A
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Japan
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bisimide
diamine
unsaturated
unsaturated bisimide
reaction
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Application number
JP21399391A
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English (en)
Inventor
Kamio Yonemoto
神夫 米本
Masahiro Matsumura
昌弘 松村
Hidetaka Kakiuchi
秀隆 垣内
Kenji Ogasawara
健二 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0346Organic insulating material consisting of one material containing N

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 未反応のジアミンの量が低く、可撓性、耐熱
性、密着性等に優れた付加型イミド樹脂プレポリマーを
得ることができる方法を提供する。 【構成】 チオシアン酸、イソチオシアン酸、チオシア
ン酸塩およびイソチオシアン酸塩からなる群の中から選
ばれた少なくとも1種の化合物を反応触媒として用い、
不飽和ビスイミドとジアミンとを、不飽和ビスイミド/
ジアミン=0.8〜1.2のモル比で反応させた後、こ
れら不飽和ビスイミドとジアミンの最終の仕込みモル比
が不飽和ビスイミド/ジアミン=1.67〜2.5とな
るように不飽和ビスイミドを新たに添加するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリント配線板の製
造等に使用される付加型イミド樹脂プレポリマーの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多層プリント配線板製造用の樹脂
として、不飽和ビスイミドとジアミンとを反応させてな
る付加型イミド樹脂プレポリマーが多く使用されるよう
になってきた。この付加型イミド樹脂プレポリマーの従
来の製造方法としては、たとえば、触媒を使用せずにホ
ルムアミド系溶媒中で不飽和ビスイミドとジアミンと
を、不飽和ビスイミド/ジアミン=1/0.8〜50/
1のモル比で反応させる方法(フランス国特許第155
55645号公報参照)等が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来の
製造方法では、得られる付加型イミド樹脂プレポリマー
中に未反応のジアミンが多く残存しているという問題が
ある。プレポリマー中にジアミンが多く残存している
と、このようなプレポリマーを扱う作業者は、ジアミン
にさらされることになる。ほとんどのジアミンは、人体
に対し何らかの作用を有し有害である。また、残留する
ジアミンは、積層板等を製造する際に、ガスブクレの原
因ともなる。これらの点から、プレポリマー段階で未反
応のままで残留するジアミンを低減することが求められ
るようになってきた。
【0004】ところが、未反応のままで残留するジアミ
ンを低減させるために、反応を高温あるいは長時間行っ
た場合、主反応である不飽和ビスイミドとジアミンとの
マイケル付加反応以外に不飽和ビスイミドの自己重合反
応が起こりやすくなり、場合によってはゲル化が生じ成
型等の加工が困難となったり、得られる付加型イミド樹
脂プレポリマーの可撓性、耐熱性、密着性等に問題が生
じたりする。
【0005】そこで、この発明の課題は、上述のように
未反応のままで残留するジアミンを低減させることがで
きるとともに、可撓性、耐熱性、密着性等に優れた付加
型イミド樹脂プレポリマーを得ることができる方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる付加型イミド樹脂プレポリマーの
製造方法は、チオシアン酸、イソチオシアン酸、チオシ
アン酸塩およびイソチオシアン酸塩からなる群の中から
選ばれた少なくとも1種の化合物を反応触媒として用
い、不飽和ビスイミドとジアミンとを、不飽和ビスイミ
ド/ジアミン=0.8〜1.2のモル比で反応させた
後、これら不飽和ビスイミドとジアミンの最終の仕込み
モル比が不飽和ビスイミド/ジアミン=2/(0.8〜
1.2)となるように不飽和ビスイミドを新たに添加す
るようにするものである。
【0007】この発明において、ジアミンと反応させる
不飽和ビスイミドとしては、たとえば、以下に列記する
もの等が挙げられるが、これらに限定するものではな
い。すなわち、マレイン酸N,N′−エチレン−ビスイ
ミド、マレイン酸N,N′−ヘキサメチレン−ビスイミ
ド、マレイン酸N,N′−メタフェニレン−ビスイミ
ド、マレイン酸N,N′−パラフェニレン−ビスイミ
ド、マレイン酸N,N′−4,4′−ジフェニルメタン
−ビスイミド《N,N′−メチレンビス(N−フェニル
マレイミド)とも言う。》、マレイン酸N,N′−4,
4′−ジフェニルエーテル−ビスイミド、マレイン酸
N,N′−4,4′−ジフェニルスルホン−ビスイミ
ド、マレイン酸N,N′−4,4′−ジシクロヘキシル
メタン−ビスイミド、マレイン酸N,N′−α,α′−
4,4′−ジメチレンシクロヘキサン−ビスイミド、マ
レイン酸N,N′−メタキシリレン−ビスイミド、マレ
イン酸N,N′−ジフェニルシクロヘキサン−ビスイミ
ド、1,3−ビス(2−p−アニリノプロピリデン)ベ
ンゼン−ビスイミド、1,4−ビス(2−p−アニリノ
プロピリデン)ベンゼン−ビスイミド、1,4−ビス
(2−m−アニリノプロピリデン)ベンゼン−ビスイミ
ド、4,4′−メチレンジ−2,6−キシリジン−ビス
イミド、4,4′−メチレンジ−2,6−ジエチルアニ
リン−ビスイミド、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジ
エチル−5,5′−ジメチルジフェニルメタン−ビスイ
ミド、4,4′−メチレンジ−2,6−ジイソプロピル
アニリン−ビスイミド、2,5−ジメチル−p−フェニ
レンジアミン−ビスイミド、2,2′−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン−ビスイミド、2,4−ジアミノ
メチレン−ビスイミドおよび3,5−ジエチル−2,4
−トリレンジアミン−ビスイミド等である。
【0008】これらの不飽和ビスイミドは、1種のみを
用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
この発明で用いられるジアミンとしては、たとえば、以
下に列記するもの等が挙げられるが、これらに限定する
ものではない。すなわち、4,4′−ジアミノジシクロ
ヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、
2,6−ジアミノピリジン、メタフェニレンジアミン、
パラフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、2,2−ビス−(4−アミノフェニル)プロ
パン、ベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルオキ
サイド、4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド、
4,4′−ジアミノジフェニルスルフォン、ビス−(4
−アミノフェニル)ジフェニルシラン、ビス−(4−ア
ミノフェニル)メチルホスフィンオキサイド、ビス−
(3−アミノフェニル)メチルホスフィンオキサイド、
ビス−(4−アミノフェニル)フェニルホスフィンオキ
サイド、ビス−(4−アミノフェニル)フェニラミン、
1,5−ジアミノナフタレン、メタキシリレンジアミ
ン、パラキシリレンジアミン、1,1−ビス−(パラア
ミノフェニル)フタラン、ヘキサメチレンジアミン、
1,3−ビス(2−p−アニリノプロピリデン)ベンゼ
ン、1,4−ビス(2−m−アニリノプロピリデン)ベ
ンゼン、4,4′−メチレンジ−2,6−ジエチルアニ
リン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジエチル−5,
5′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−メチレン
ジ−2,6−ジイソプロピルアニリン、2,5−ジメチ
ル−p−フェニレンジアミン、2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,4−ジアミノメシチレンお
よび3,5−ジエチル−2,4−トリレンジアミン等で
ある。
【0009】これらのジアミンは、1種のみを用いても
よいし、あるいは、複数種を併用してもよい。この発明
では、まず、これらのジアミンと前述の不飽和ビスイミ
ドとを、後で詳しく述べる触媒の存在下で反応させて、
付加型イミド樹脂プレポリマーの前駆体を得るようにす
る。
【0010】反応させる不飽和ビスイミドとジアミンと
のモル比については、不飽和ビスイミド/ジアミン=
0.8〜1.2であることが必要である。モル比がこの
範囲よりも大きくなると、副反応である不飽和ビスイミ
ドの自己重合を助長する恐れがあるからである。また、
モル比がこの範囲よりも小さくなると、未反応の残留ア
ミンの量が多くなるからである。なお、反応させる不飽
和ビスイミドとジアミンとは、一度に初期仕込みしても
よいし、あるいは、数回に分けて仕込むようにしてもよ
い。
【0011】触媒としては、チオシアン酸、イソチオシ
アン酸、チオシアン酸塩およびイソチオシアン酸塩から
なる群の中から選ばれた少なくとも1種の化合物を用い
る必要がある。上記の触媒のうち、チオシアン酸塩は、
R−SCNの一般式を有する化合物であり、Rがメチル
基、エチル基、フェニル基等の有機の置換基であるもの
(チオシアン酸エステルまたは誘導体)や、Rがカリウ
ム、カルシウム、ケイ素、コバルト、鉄、銅、マグネシ
ウム等の金属であるもの(チオシアン酸金属塩)、Rが
アンモニウムイオンン等、金属イオン以外の陽イオンで
あるもの等が挙げられる。これらの具体例としては、特
に限定されるわけではないが、たとえば、チオシアン酸
メチル、チオシアン酸エチル、チオシアン酸フェニル、
チオシアン酸カリウム、チオシアン酸カルシウム、チオ
シアン酸ケイ素、チオシアン酸コバルト、チオシアン酸
鉄、チオシアン酸銅、チオシアン酸マグネシウム、チオ
シアン酸アンモニウム、チオシアン酸クロロメチル等が
挙げられる。これらは、1種のみを用いてよいし、2種
以上を併用してもよい。
【0012】また、イソチオシアン酸は、R1 −NCS
の一般式を有する化合物であり、R 1 がメチル基、エチ
ル基、フェニル基等の有機の置換基であるもの(イソチ
オシアン酸エステルまたは誘導体)や、R1 がカリウ
ム、カルシウム、ケイ素、コバルト、鉄、銅、マグネシ
ウム等の金属であるもの(イソチオシアン酸金属塩)、
1 がアンモニウムイオンン等、金属イオン以外の陽イ
オンであるもの等が挙げられる。これらの具体例として
は、特に限定されるわけではないが、たとえば、イソチ
オシアン酸メチル、イソチオシアン酸エチル、イソチオ
シアン酸アリル、イソチオシアン酸イソアミル、イソチ
オシアン酸イソプロピル、イソチオシアン酸n−プロピ
ル、イソチオシアン酸フェニル、イソチオシアン酸ベン
ジル、イソチオシアン酸ニトロフェニル、イソチオシア
ン酸アンモニウム等が挙げられる。これらは、1種のみ
を用いてよいし、2種以上を併用してもよい。
【0013】触媒の使用量については、特に限定はされ
ないが、たとえば、仕込み原料の固形分全重量に対して
触媒が1〜15重量%の範囲であることが好ましい。触
媒の使用量がこの範囲を下回ると、得られる効果が少な
く、未反応の残留ジアミン量が多くなるからである。ま
た、触媒を前記の範囲より多く使用しても、得られる効
果には、あまり大きな変化が見られないからである。
【0014】不飽和ビスイミドとジアミンとの反応の様
式については、特に限定はされず、たとえば、溶媒を用
いない熱溶融反応、溶媒を用いる溶液反応等、適宜選択
して行えばよい。溶液反応の場合には、たとえば、極性
溶媒中で反応を行うことができる。使用できる極性溶媒
としては、特に限定はされないが、たとえば、N−メチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ホル
ムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジオキサン、メチルセロソルブ類、クレ
ゾール類、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、ジ
メチルイミダゾリジノン等が挙げられる。これらの溶媒
は、1種のみを用いてよいし、2種以上を併用してもよ
い。また、反応溶液中の固形分濃度については、プレポ
リマーの用途によって適宜調整すればよく、特に限定は
されないが、たとえば、仕込み原料の全重量に対して5
〜60重量%の範囲が好ましい。ただし、高濃度にした
場合の方が反応速度が大になり反応時間が短くなるとい
う利点がある反面、ワニス粘度が上昇し、取扱性が悪く
なることがある。
【0015】反応時間、反応温度等については、前述し
た反応の様式等により異なり、特に限定はされないが、
反応時間は、通常、20〜100時間とされる。また、
反応温度は、50〜90℃の範囲が好ましい。反応温度
が50℃未満の場合は、反応時間が長くなりすぎ、90
℃を超える場合は、不飽和ビスイミドの自己重合が起こ
りやすくなるからである。
【0016】以上に述べた反応により得られた付加型イ
ミド樹脂プレポリマー前駆体に対し、不飽和ビスイミド
とジアミンとの最終仕込みモル比が不飽和ビスイミド/
ジアミン=2/(0.8〜1.2)となるように不飽和
ビスイミドを、一度にあるいは数回に分けて新たに添加
することにより、付加型イミド樹脂プレポリマーを得
る。不飽和ビスイミドの新たな添加により、不飽和ビス
イミド/ジアミンのモル比が前記の範囲を上回る場合に
は、未反応のビスイミドが多く残留し、可撓性やプレポ
リマーワニスの保存安定性等に問題が生じる。また、こ
のモル比が前記の範囲を下回る場合には、架橋による硬
化が充分できず、良好な耐熱性および密着性を得ること
ができない。
【0017】ここで、新たに添加する不飽和ビスイミド
としては、特に限定はされないが、たとえば、前述した
不飽和ビスイミド等の1種または2種以上が挙げられ
る。なお、ジアミンと反応させる不飽和ビスイミドと、
これらの反応後に新たに添加する不飽和ビスイミドと
は、同じものであってもよいし、異なるものであっても
よい。また、新たに添加する不飽和ビスイミドは、前記
の反応終了直後に添加してもよいし、あるいは、反応終
了後、適当な時間を置いてから添加してもよい。
【0018】
【作用】特定の触媒の存在下で不飽和ビスイミドとジア
ミンとを、不飽和ビスイミド/ジアミン=0.8〜1.
2のモル比で反応させるようにすると、ゲル化を生じる
ことなく、不飽和ビスイミドとジアミンとの反応、すな
わちマイケル付加反応が促進され、これにより、未反応
の残存ジアミンの量が低減される。さらに、それらの反
応後に、不飽和ビスイミドとジアミンとの最終仕込みモ
ル比が不飽和ビスイミド/ジアミン=2/(0.8〜
1.2)となるように不飽和ビスイミドを新たに添加す
るようにすると、可撓性、耐熱性、密着性等に優れた付
加型イミド樹脂プレポリマーを得ることが可能になる。
【0019】
【実施例】以下に、この発明の実施例を比較例と併せて
説明するが、この発明は、下記実施例に限定されない。 −実施例1〜4および比較例1〜3− 後記表1および2に示される配合の原材料を容量3リッ
トルの4つ口フラスコに計り込み、攪拌棒、温度計、冷
却器をフラスコに取り付けた後、フラスコの側口から窒
素ガスを通じて、フラスコ内の空気を窒素置換し、オイ
ルバスにより加熱を開始した。内容物の溶解に伴い、攪
拌を開始し、後記表1および2に示した反応温度、反応
時間および溶媒中で不飽和ビスイミドとジアミンとを反
応させた。
【0020】反応終了後、ウォーターバスで冷却を行
い、20分間で室温まで温度を下げ、後記表1および2
に示した種類、量の不飽和ビスイミドを新たに添加し
て、付加型イミド樹脂プレポリマー溶液を得た。ただ
し、比較例1では、ゲル化が生じたため、プレポリマー
溶液は得られなかった。 −実施例5− 電熱器で充分に加熱したステンレス容器に、後記表1に
示される配合の原材料を、前記の容器を加熱したままで
約2分間かけて投入した。ただし、溶媒は使用しなかっ
た。次に、内容物の溶融に伴い、攪拌を行い、後記表1
に示す反応温度および反応時間で、不飽和ビスイミドと
ジアミンとを熱溶融反応させた。
【0021】反応終了後、広い鉄板上に内容物を約1分
間かけて薄く広げることにより冷却した。この冷却物
と、後記表1に示した種類、量の新たな不飽和ビスイミ
ドとを乳鉢で混合粉砕した後、得られた粉砕物を約40
℃に暖めたN,N−ジメチルアセトアミドに溶解して、
付加型イミド樹脂プレポリマー溶液を得た。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】なお、上記表1および2中、不飽和ビスイ
ミド(a)〜(b)、ジアミン(c)〜(d)、溶媒
(1)〜(2)および触媒(1)〜(3)は、以下に列
記するものである。不飽和ビスイミド(a) 下式化1で表されるマレイン酸N,N′−4,4′−ジ
フェニルメタン−ビスイミド。
【0025】
【化1】
【0026】不飽和ビスイミド(b) 下式化2で表されるマレイン酸N,N′−4,4′−ジ
フェニルエーテル−ビスイミド。
【0027】
【化2】
【0028】ジアミン(c) 下式化3で表される4,4′−ジアミノ−ジフェニルメ
タン。
【0029】
【化3】
【0030】ジアミン(d) 下式化4で表される4,4′−ジアミノ−ジフェニルエ
ーテル。
【0031】
【化4】
【0032】溶媒(1) N,N−ジメチルホルムアミド。溶媒(2) N,N−ジメチルアセトアミド。触媒(1) チオシアン酸アンモニウム。
【0033】触媒(2) チオシアン酸エチル。触媒(3) イソチオシアン酸エチル。 以上の実施例1〜5および比較例2〜3で得られた付加
型イミド樹脂プレポリマー溶液(樹脂ワニス)につい
て、残留ジアミン量、170℃におけるゲル化時間、2
5℃における保存安定性を調べた。それらの結果を後記
表3に示した。
【0034】ただし、残留ジアミン量は、プレポリマー
のアセトニトリル可溶分を液体クロマトグラフで分析
し、予め求めておいた検量線によりピーク面積から未反
応ジアミンを定量し、その量を対樹脂固形分重量%に換
算したものである。なお、その際、カラムとしては、逆
相分配型ODS80T(東ソー製)を用い、アセトニト
リル/水系溶媒を溶離液として測定した。ただし、この
測定条件は一例であり、定量すべきジアミンの種類によ
って変化するものである。前記定量に先立って、プレポ
リマーのアセトニトリル抽出残分についてGPC(ゲル
浸透クロマトグラフィー)測定を行ったところ、このも
のの中には、未反応原料ピークは認められず、未反応原
料は、すべてアセトニトリルに抽出されていた。
【0035】また、25℃における保存安定性は、各プ
レポリマーワニスを25℃で放置した時の安定性であ
り、ワニスからの固形分の析出の有無により判定し、7
日以上安定のものは○で、4日後に固形分が析出したも
のは△で、1日以内に固形分が析出したものは×で評価
した。
【0036】
【表3】
【0037】表3にみるように、実施例1〜5のプレポ
リマーワニスの方が、比較例2〜3のプレポリマーワニ
スに比べて、残存する未反応ジアミンの量がはるかに少
ないとともに、保存安定性が良いことが確認された。 −実施例6〜10および比較例4〜5− 前記の実施例1〜5および比較例2〜3で得られたプレ
ポリマーワニスを用い、これらのプレポリマーワニスを
表面処理されたガラスクロス(105g/m2 )にそれ
ぞれ含浸させた。その後、乾燥器中において、温度15
0℃で7分間加熱することにより2次反応および溶媒の
蒸発を行って、樹脂含有量47〜50重量%のプリプレ
グを得た。
【0038】得られたプリプレグについて、残留ジアミ
ン量および170℃におけるゲル化時間を、前述のプレ
ポリマーワニスの場合と同様にして調べた。それらの結
果を後記表4に示した。
【0039】
【表4】
【0040】表4にみるように、実施例6〜10のプリ
プレグの方が、比較例4〜5のプリプレグに比べて、残
留ジアミンが少ないとともに、ゲル化時間が長いことが
確認された。 −実施例11〜15および比較例6〜7− 前記の実施例6〜10および比較例4〜5で得られたプ
リプレグをそれぞれ50cm×50cmの大きさに切断して
5枚ずつ重ね、これらの両面に1/2(オンス/フィー
2 )の銅箔を置いて積層体とした。これらの積層体を
1.6mm厚みの金型に挟み、蒸気プレスを用いて5kg/c
m2の加圧を行いながら直ちに130℃まで加熱し、20
分間保持した。その後、15kg/cm2に昇圧し、170℃
に加熱した。そのまま90分間経過した後、圧力をかけ
たまま室温まで冷却して成形体を取り出した。さらに、
これらの成形体を200℃で2時間加熱してアフターキ
ュアーを行うことにより、銅箔張り積層板を得た。
【0041】得られた各例の銅箔張り積層板について、
引き剥がし強度、オーブン耐熱性、TMA(熱膨張率)
測定によりTg(ガラス転移温度)を調べた。それらの
結果を後記表5に示した。なお、引き剥がし強度は、積
層板を構成する層と層の間を90度方向に引き剥がした
時の密着力を示す。オーブン耐熱性は、280℃の空気
中に1時間、積層板を放置した後の積層板の状態を示
し、変化が見られなかったものは○印で、膨れが発生し
たものは×印で、それぞれ評価した。
【0042】
【表5】
【0043】表5にみるように、実施例11〜15の積
層板は、比較例6〜7の積層板に比べて、引き剥がし強
度が強く、各層の密着性が高いとともに、耐熱性に優れ
ていることが確認された。
【0044】
【発明の効果】この発明にかかる付加型イミド樹脂プレ
ポリマーの製造方法によれば、従来品に比べて、未反応
のままで残留するジアミンの量が少ないとともに、可撓
性、耐熱性、密着性等に優れた付加型イミド樹脂プレポ
リマーを得ることができる。得られた付加型イミド樹脂
プレポリマーは、プリント配線板用積層板の他、各種充
填材との組み合わせにより、半導体封止材料、高強度高
弾性率電気機器用構造材料、電磁波シールド材料等の成
形材料、半導体素子のダイボンド用およびチップ部品搭
載用等の接着剤ならびに回路印刷用ペースト等の広汎な
電気用途に使用することが可能である。そして、これら
に用いることにより、高耐熱性と高密着性を有し、可撓
性の良好な成形体を得ることが可能となる。
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる付加型イミド樹脂プレポリマーの
製造方法は、チオシアン酸、イソチオシアン酸、チオシ
アン酸塩およびイソチオシアン酸塩からなる群の中から
選ばれた少なくとも1種の化合物を反応触媒として用
い、不飽和ビスイミドとジアミンとを、不飽和ビスイミ
ド/ジアミン=0.8〜1.2のモル比で反応させた
後、これら不飽和ビスイミドとジアミンの最終の仕込み
モル比が不飽和ビスイミド/ジアミン=1.67〜2.
となるように不飽和ビスイミドを新たに添加するよう
にするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】以上に述べた反応により得られた付加型イ
ミド樹脂プレポリマー前駆体に対し、不飽和ビスイミド
とジアミンとの最終仕込みモル比が不飽和ビスイミド/
ジアミン=1.67〜2.5となるように不飽和ビスイ
ミドを、一度にあるいは数回に分けて新たに添加するこ
とにより、付加型イミド樹脂プレポリマーを得る。不飽
和ビスイミドの新たな添加により、不飽和ビスイミド/
ジアミンのモル比が前記の範囲を上回る場合には、未反
応のビスイミドが多く残留し、可撓性やプレポリマーワ
ニスの保存安定性等に問題が生じる。また、このモル比
が前記の範囲を下回る場合には、架橋による硬化が充分
できず、良好な耐熱性および密着性を得ることができな
い。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【作用】特定の触媒の存在下で不飽和ビスイミドとジア
ミンとを、不飽和ビスイミド/ジアミン=0.8〜1.
2のモル比で反応させるようにすると、ゲル化を生じる
ことなく、不飽和ビスイミドとジアミンとの反応、すな
わちマイケル付加反応が促進され、これにより、未反応
の残存ジアミンの量が低減される。さらに、それらの反
応後に、不飽和ビスイミドとジアミンとの最終仕込みモ
ル比が不飽和ビスイミド/ジアミン=l.67〜2.5
となるように不飽和ビスイミドを新たに添加するように
すると、可撓性、耐熱性、密着性等に優れた付加型イミ
ド樹脂プレポリマーを得ることが可能になる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【表1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 健二 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオシアン酸、イソチオシアン酸、チオ
    シアン酸塩およびイソチオシアン酸塩からなる群の中か
    ら選ばれた少なくとも1種の化合物を反応触媒として用
    い、不飽和ビスイミドとジアミンとを、不飽和ビスイミ
    ド/ジアミン=0.8〜1.2のモル比で反応させた
    後、これら不飽和ビスイミドとジアミンの最終の仕込み
    モル比が不飽和ビスイミド/ジアミン=2/(0.8〜
    1.2)となるように不飽和ビスイミドを新たに添加す
    るようにする付加型イミド樹脂プレポリマーの製造方
    法。
JP21399391A 1991-08-26 1991-08-26 付加型イミド樹脂プレポリマーの製造方法 Pending JPH0551454A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011219504A (ja) * 2010-04-02 2011-11-04 Sumitomo Bakelite Co Ltd 回路基板用熱硬化性組成物
CN105348530A (zh) * 2015-12-02 2016-02-24 河北麦格尼菲复合材料股份有限公司 一种用于液态成型技术的双马来酰亚胺树脂预聚体系的制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011219504A (ja) * 2010-04-02 2011-11-04 Sumitomo Bakelite Co Ltd 回路基板用熱硬化性組成物
CN105348530A (zh) * 2015-12-02 2016-02-24 河北麦格尼菲复合材料股份有限公司 一种用于液态成型技术的双马来酰亚胺树脂预聚体系的制备方法
CN105348530B (zh) * 2015-12-02 2017-08-25 河北麦格尼菲复合材料股份有限公司 一种用于液态成型技术的双马来酰亚胺树脂预聚体系的制备方法

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