JPH0551331U - ベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 身障者等が起きあがるための手助けとなる機
構を備えたベッドを提供する。 【構成】 身障者等がベッド本体１から起きあがるとき
には、門型部材３をベッド本体１に対してモータ９，第
１，第２歯車７，８等を介して移動させて、この門型部
材３の掴まり棒部３ａが、身障者等がベッド本体１に寝
た状態で掴むことができる位置まで移動させる。従っ
て、身障者等は、その掴まり棒部３ａを掴むことによ
り、容易に起きあがることができる。一方、この門型部
材３を使用する必要が無い時には、ベッド本体１のヘッ
ドボード２側の不使用位置まで門型部材３を移動させ
る。これにより、通常のベッド本体１使用時には、この
門型部材３が邪魔になるようなことがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、高齢者や身障者等がベッド本体から起きあがるのに便利な機構を 備えたベッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、高齢者や身障者等がベッド本体から起きあがるために、ベッドの上部に 身障者等が掴まるための吊り輪を用意したり、天井を走行するトランスファー装 置を用意したものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のような方法では、吊り輪やトランスファー装置を建築物 自体に取り付けなければならず、ベッドとの位置関係を調整したり、所定の工事 を用する等の問題がある。

【０００４】 そこで、この考案は、身障者等が起きあがるための手助けとなる機構を備えた ベッドを提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、かかる課題に着目してなされたもので、ベッド本体と、該ベッド 本体に寝た人間が掴まる掴まり棒部を水平方向に有する門型部材とを具備し、前 記門型部材を前記ベッド本体に対して移動自在に配設し、該門型部材の掴まり棒 部が、ベッド本体に人間が寝た状態で掴まることができる使用位置と、ベッド本 体のヘッドボード側又は足元側の不使用位置とに往復移動できるように設定し、 更に、該門型部材を往復移動させる駆動手段を設けたベッドとしたことを特徴と している。

【０００６】 また、請求項２に記載された考案のように、門型部材の脚部を湾曲させ、不使 用位置でヘッドボード側に収納可能となるように設定することもできる。

【０００７】

【作 用】

かかる手段によれば、身障者等がベッド本体から起きあがるときには、門型部 材をベッド本体に対して駆動手段により移動させて、この門型部材の掴まり棒部 が、身障者等がベッド本体に寝た状態で掴むことができる位置まで移動させる。 従って、身障者等は、その掴まり棒部を掴むことにより、容易に起きあがること ができる。

【０００８】 一方、この門型部材を使用する必要が無い時には、ベッド本体のヘッドボード 側又は足元側の不使用位置まで門型部材を退避させる。これにより、通常のベッ ド本体使用時には、この門型部材が邪魔になるようなことがない。

【０００９】 また、請求項２に記載の考案によれば、門型部材の脚部を湾曲させることによ り、この湾曲形状に沿って門型部材を往復移動させることができるため、不使用 位置まで門型部材を移動させた状態では、門型部材のほとんどをベッド本体のヘ ッドボードに収納できることから、外観品質も良好である。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１１】 図１および図２は、この考案の第１実施例を示すものである。

【００１２】 まず構成を説明すると、図中符号１はベッド本体で、このベッド本体１にはヘ ッドボード２が設けられ、このヘッドボード２には、門型部材３が、駆動手段に より上下動自在に配設されている。

【００１３】 詳しくは、この門型部材３は、身障者等が掴まる掴まり棒部３ａと、この掴ま り棒部３ａを支持する一対の脚部３ｂとを有している。この脚部３ｂは所定の曲 率で湾曲しており、この脚部３ｂの内側にラック３ｃが形成されている。

【００１４】 そして、図２に示すように、この脚部３ｂをガイドする支持ベアリング４が複 数設けられると共に、この脚部３ｂのラック３ｃには、ウォームホイール５が噛 合され、このウォームホイール５がウォーム６，第１歯車７および第２歯車８を 介してモータ９に連結されている。この考案の一構成要素である駆動手段は、上 記ウォームホイール５，ウォーム６，第１，第２歯車７，８およびモータ９等に より構成されている。

【００１５】 次に、かかる構成のベッドの作用について説明する。

【００１６】 身障者等がベッド本体１から起きあがるときには、モータ９を駆動させて、第 １，第２歯車７，８、ウォーム６、ウォームホイール５およびラック３ｃを介し て門型部材３を上昇させる。この場合、脚部３ｂが湾曲しているため、曲率中心 を中心として湾曲形状に沿って上昇する。そして、掴まり棒部３ａを身障者等が ベッド本体１に寝た状態で掴むことができる位置まで移動させる。従って、身障 者等は、図１に示すように、その掴まり棒部３ａを掴むことにより、容易に起き あがることができる。この場合、別途ストッパ機構を装備しなくても、ウォーム 機構により、ストッパ機構を兼ねることができる。

【００１７】 一方、この掴まり棒部３ａを使用する必要が無い時には、モータ９を上記と反 対方向に回転させ、門型部材３を下降させ、脚部３ｂのほとんどをヘッドボード ２内に収納し、ヘッドボード２の上側近傍に掴まり棒部３ａを位置させる（図２ 中二点鎖線参照）。これにより、通常のベッド本体１使用時には、この門型部材 ３が邪魔になるようなことがない。

【００１８】 また、図３および図４には、この考案の第２実施例を示す。

【００１９】 この実施例は、門型部材１３の脚部１３ｂが第１実施例のように湾曲しておら ず真直に形成されている。そして、図４に示すように、この一方の脚部１３ｂの 下端部には、ガイドレール１４に案内される筒部１３ｃが設けられる一方、他方 の脚部１３ｂの下端部には、螺旋体１５の回動により移動するナット部１３ｄが 設けられている。この螺旋体１５は、第１，第２傘歯車１６，１７を介してモー タ１８により駆動されるようになっている。この実施例の駆動手段は、ガイドレ ール１４，螺旋体１５，筒部１３ｃ，ナット部１３ｄ，第１，第２傘歯車１６， １７およびモータ１８等から構成されている。

【００２０】 次に、かかる構成よりなるベッドの作用について説明する。

【００２１】 身障者等がベッド本体１から起きあがるには、モータ１８を駆動させることに より、第１，第２傘歯車１６，１７を介して螺旋体１５を回転させてナット部１ ３ｄを移動させることにより、筒部１３ｃもガイドレール１４に案内されてスラ イドされる。これにより、掴まり棒部１３ａを身障者等がベッド本体１に寝た状 態で掴むことができる位置まで移動させることができる。

【００２２】 一方、この掴まり棒部３ａを使用する必要が無い時には、モータ１８を上記と 反対方向に回転させ、門型部材１３をヘッドボード２側の不使用位置まで移動さ せて、通常のベッド本体１使用時には、この門型部材１３が邪魔にならないよう にする。なお、この場合には、門型部材１３を足元側の不使用位置まで移動させ ても良いことは勿論である。

【００２３】

【考案の効果】

以上説明してきたように、この考案によれば、ベッド本体から起きあがるとき には、掴まり棒部を使用位置まで移動させることにより、この棒部を掴むことに より容易に起きあがることができる一方、門型部材を使用しないときには、不使 用位置まで移動させることにより、通常の使用時に門型部材が邪魔になるような ことがない。しかも、この門型部材等がベッド本体に設けられ、従来のように、 建物自体に装備する必要がなく、そのための工事等が必要ない。

【００２４】 また、請求項２に記載の考案によれば、門型部材の脚部を湾曲させることによ り、この湾曲形状に沿って門型部材を移動させることができるため、不使用位置 まで門型部材を移動させた状態では、門型部材のほとんどをベッド本体のヘッド ボードに収納できることから、外観品質も良好である、という実用上有益な効果 を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のベッドの第１実施例を示す斜視図で
ある。

【図２】同第１実施例の要部を示す説明図である。

【図３】この考案の第２実施例を示す図１に相当する斜
視図である。

【図４】同第２実施例の要部を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ベッド本体 ２ ヘッドボード 3,13 門型部材 3a,13a 掴まり棒部 駆動手段 ５ ウォームホイール ６ ウォーム ７ 第１歯車 ８ 第２歯車 ９ モータ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ベッド本体と、該ベッド本体に寝た人間が
   掴まる掴まり棒部を水平方向に有する門型部材とを具備
   し、 前記門型部材を前記ベッド本体に対して移動自在に配設
   し、該門型部材の掴まり棒部が、ベッド本体に人間が寝
   た状態で掴まることができる使用位置と、ベッド本体の
   ヘッドボード側又は足元側の不使用位置とに往復移動で
   きるように設定し、更に、該門型部材を往復移動させる
   駆動手段を設けたことを特徴とするベッド。
2. 【請求項２】前記門型部材は、脚部が湾曲され、不使用
   位置で前記ヘッドボード側に収納可能に設定されたこと
   を特徴とする請求項１記載のベッド。