JPH0551179A - エレベータのかご呼び登録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示灯の使用電気量を減少させて寿命を長く
すると共に、エレベータのかごが通過した階を乗客に示
して乗客の混乱や誤解を防ぐことができるエレベータの
かご呼び登録装置を得ることを目的とする。 【構成】 制御装置12によって、かご位置検出装置14か
らのかご位置信号とかご運転方向検出装置15からのかご
運転方向信号とに基づき、エレベータのかごが通過した
階に対応するかご応答停止階表示部のサービス可能階表
示灯1b〜6bを消灯し、エレベータのかごが通過した階の
かご呼び登録を阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、停止階の多い高層ビ
ルなどのエレベータのかご内に設けられて、サービス可
能階を表示すると共に、乗客の行先階を登録して表示す
るエレベータのかご呼び登録装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近、エレベータの運行を効率良く行う
ために各種状況に合わせて、エレベータのかご応答停止
階を制限する、いわゆる任意階サービス切り放し運転が
行われるようになっている。従来、任意階サービス切り
放し運転が行われる際に、乗客の行先階にエレベータが
停止するのか否かを乗客に表示するかご応答停止階表示
部とかご行先階登録表示部とを設けたエレベータのかご
呼び登録装置が提案されている。

【０００３】図４は、例えば特開昭62-185687号公報に
示された従来装置を示す正面図である。同図において、
１はステンレス等からなるフェースプレートであり、上
部にインターホンスピーカ部２及び係員呼び釦３が設け
られ、下部に戸開扉４と戸閉扉５と各種スイッチ類収納
用のスイッチ扉６とこのスイッチ扉６の施錠用鍵７とが
設けられている。また、フェースプレート１の中央部に
は大きな開口８が設けられ、この開口８に着色透明板や
ハーフミラー等からなる表面板９が取り付けられてい
る。10は、開口８に設けられて図示しない複数のかご呼
び応答灯(例えば、発光ダイオード)を含み、乗客の選択
操作により行先登録スイッチ機能が働くようにタッチス
イッチ（図示せず）の透明なタッチ電極（図示せず）が
接着され、表面板９の中央に、縦一列にかごの各停止階
に対応して設けられたかご行先階登録表示部、そして11
は、かご行先階登録表示部10の各区画内に設けられて図
示しない複数のサービス可能表示灯(例えば、発光ダイ
オード)を含み、階床数字（例えば「１」、「２」、…、
「６」）を表示するかご応答停止階表示部11である。

【０００４】次に、上述した従来装置の動作を説明す
る。かごの応答停止可能階（ここでは、１、２、４及び
６階）のかご応答停止階表示部11のサービス可能階表示
灯は、図示しない制御装置からの指令により、常時点灯
され、サービスを行わない応答停止不能階（３及び５
階）のかご応答停止階表示部11のサービス可能階表示灯
は、常時消灯されている。また、かご行先階登録表示部
10は、通常、かご呼び応答灯が消灯されている。かご内
に乗り込んだ乗客により、乗客の行先階として例えば応
答停止可能な６階を示すかご行先階登録表示部10が操作
されると、６階を示すかご行先階登録表示部10のかご呼
び応答灯が点灯する。このとき、応答停止不能な３階を
示すかご行先登録表示部10が操作されたとしても、かご
呼び応答灯は点灯しない。このようにして、サービスを
行わない応答停止不能階が乗客にわかるように表示され
て、任意階サービス切り放し運転が行われていた。

【０００５】また、実公昭50-41652号公報に示された従
来装置によれば、かごが通過した階床のかご呼び登録を
阻止して、かごが通過した階床のかご行先階登録表示部
が乗客により操作されても、その行先階登録表示部のか
ご呼び応答灯を点灯させず、運転効率の悪化を防いでい
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来装置は上述したよ
うに構成され、応答停止可能な階床のかご応答停止表示
部のサービス可能階表示灯を常時点灯しているので、サ
ービス可能階表示灯の寿命が短くなり、特に停止回数の
多い高層ビルに用いられると、点灯するサービス可能階
表示灯の個数が相対的に増加し、使用電気量が増大する
という問題点があった。また、従来装置は、応答停止可
能な階床のかご応答停止表示部のサービス可能階表示灯
を常時点灯し、かごが通過した階床のかご呼び登録を阻
止して、かごが通過した階床のかご呼び応答灯を点灯さ
せないので、かごが通過した階床を乗客に示すことがで
きず、このため、行先階のかご行先登録表示部を操作し
てかご呼び応答灯が点灯しないことを確かめるまで行先
階が通過したか否を知ることができないというもどかし
さや混乱や誤解を、乗客に与えるという問題点があっ
た。

【０００７】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたもので、かご応答停止表示部のサービス
可能階表示灯の寿命を長くし、使用電気量を減少させる
と共に、かごが通過した階を乗客に示し、乗客にもどか
しさや混乱や誤解を与えないエレベータのかご呼び登録
装置を得ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
タのかご呼び登録装置は、エレベータのかごの位置を検
出するかご位置検出装置と、上記エレベータのかごの運
転方向を検出するかご運転方向検出装置と、上記かご位
置検出装置及び上記かご運転方向検出装置の出力に基づ
いて、上記エレベータのかごが通過した応答停止可能階
に対応したかご応答停止階表示部のサービス可能階表示
灯を消灯し、上記エレベータのかごが通過した応答停止
可能階のかご呼びの登録を阻止する制御装置とを備えた
ものである。

【０００９】

【作用】この発明においては、かご位置検出装置によっ
てエレベータのかごの位置が検出され、また、かご運転
方向検出装置によって上記エレベータのかごの運転方向
が検出される。そして、制御装置によって、上記かご位
置検出装置及び上記かご運転方向検出装置の出力に基づ
いて、上記エレベータのかごが通過した応答停止可能階
に対応したかご応答停止階表示部のサービス可能階表示
灯が消灯され、上記エレベータのかごが通過した応答停
止可能階のかご呼びの登録が阻止される。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図１は、この発明の一実施例を示すブロック図で
ある。同図において、12はビル内の機械室に設置された
制御盤（図示せず）内に備えられてマイクロコンピュー
タから構成された制御装置、13はこの制御装置12に接続
されて、例えば１〜６階の行先釦1a〜6aと１〜６階のサ
ービス可能階表示灯1b〜6bと１〜６階のかご呼び応答灯
1c〜6cとを備えたかご操作盤、14は制御装置12に接続さ
れてかごの位置を検出するかご位置検出装置、そして15
は制御装置12に接続されてかごの運転方向を検出するか
ご運転方向検出装置である。

【００１１】制御装置12において、16は全体の制御及び
データの処理を行う中央処理装置（以下、ＣＰＵと略称
する）、17はエレベータの運転制御用のプログラム及び
かご呼び登録用処理プログラム等が格納されたＲＯＭ、
18はＣＰＵ16での処理結果等のデータが格納されるＲＡ
Ｍ、19はかご操作盤13の行先釦1a〜6aなどからの信号を
ＣＰＵ16に取り込むためのインターフェース、20及び21
はＣＰＵ16での処理結果をれぞれかご操作盤13のサービ
ス可能階表示灯1b〜6b及びかご呼び応答灯1c〜6cに出力
するためのインターフェース、22はかご位置検出装置14
からのかご位置信号をＣＰＵ16に取り込むためのインタ
ーフェース、そして23はかご運転方向検出装置15からの
かご運転方向信号をＣＰＵ16に取り込むためのインター
フェースである。なお、ＲＯＭ17、ＲＡＭ18、インター
フェース19、20、21、22及び23は内部バス24を介してＣ
ＰＵ16に接続されている。

【００１２】図２は、図１に示したかご操作盤13の正面
図である。同図において、101〜106はかご操作盤13内の
かご呼び応答灯1c〜6cをそれぞれ含んだかご行先階登録
表示部、111〜116はサービス可能階表示灯1b〜6bをそれ
ぞれ含んだかご応答停止階表示部である。

【００１３】次に、上述した一実施例の動作を図３のフ
ローチャートに基づいて説明する。ここでは、例えば３
階及び５階はサービスを行わない応答停止不能階であ
り、１、２、４及び６階はサービスを行う応答停止可能
階である。この場合、周知の通り、かごが１階に停止し
ているときには、ＣＰＵ16からの指令により、３階及び
５階のサービス可能階表示灯3b及び5bは消灯され、１、
２、４及６階のサービス可能階表示灯1b、2b、4b及び6b
はそれぞれ点灯されている。

【００１４】この状態から、動作が開始される。まず、
ステップＳ１において、ＣＰＵ16は各階床からの乗場呼
びが発生したか否かを判断し、発生したと判断した場合
（YESの場合）にはステップＳ２に進み、ステップＳ２
においてかごは乗場呼びが発生した応答停止可能階例え
ば４階に向けて走行を開始する。かごの走行中、ＣＰＵ
16は、ステップＳ３においてかご位置検出装置14からか
ご位置信号を取り込み、またステップＳ４においてかご
運転方向検出装置15からかご運転方向信号を取り込む。
ＣＰＵ16は、ステップＳ５において、かご位置信号及び
かご運転方向信号に基づき、現在のかご位置が例えば１
階と２階の間とすると、それよりも前方にある応答停止
可能な２、４及び６階のサービス可能階表示灯2b、4b及
び6bを点灯する。

【００１５】かごは走行を続け、ステップＳ６におい
て、ＣＰＵ16はかごが停止したか否かを判断し、停止し
ていないと判断した場合（NOの場合）、すなわちかごが
走行中である場合にはステップＳ３に戻る。そして、Ｃ
ＰＵ16は、かごが停止するまでステップＳ３〜ｓ６を実
行する。この間、ＣＰＵ16は、かご位置信号及びかご運
転方向信号に照らし合わせ、現在のかご位置が例えば２
階と３階の間になったとすると、それよりも前方にある
応答停止可能な４及び６階のサービス可能階表示灯4b及
び6bのみを点灯したままにし、かごが通過した２階のサ
ービス可能階表示灯2bを消灯する。

【００１６】かごが乗場呼びのあった４階に到達して停
止し、ステップＳ６において、ＣＰＵ１６は、かごが停
止したと判断した場合（YESの場合）には、ステップＳ
７に進む。ステップＳ７において、ＣＰＵ16は、かごが
所定時間以上停止したままか否かを判断し、所定時間に
達しないと判断した場合（NOの場合）には、ステップＳ
３に戻る。また、ＣＰＵ16は、かごが所定時間以上停止
したままであると判断した場合（YESの場合）には、ス
テップＳ８に進み、ステップＳ８において、周知の通
り、点灯しているサービス可能な６階のサービス可能階
表示灯6bを消灯する。

【００１７】なお、サービス可能階表示灯1b〜6bが点灯
していない行先釦1a〜6aが乗客によって選択操作されて
も、対応するかご呼び応答灯1c〜6cは従来装置と同様に
点灯されない。

【００１８】また、かごが通過した階とは、かごの物理
的位置のみをいうのではなく、かごの走行中の速度から
みて、かご停止までの所定の減速距離が確保できずに、
かごが停止することができない階のことも含む。

【００１９】上述した通り、一実施例は、かご位置検出
装置14及びかご運転方向検出装置15を備え、かごが走行
中の位置よりも前方の応答停止可能階のサービス可能階
表示灯1b〜6bを点灯し、かごが通過し応答停止可能階の
サービス可能階表示灯1b〜6bを消灯することによって、
かごが通過した応答停止可能階を乗客に示すことができ
る。

【００２０】

【発明の効果】この発明は、以上説明したとおり、エレ
ベータのかごの位置を検出するかご位置検出装置と、上
記エレベータのかごの運転方向を検出するかご運転方向
検出装置と、上記かご位置検出装置及び上記かご運転方
向検出装置の出力に基づいて、上記エレベータのかごが
通過した応答停止可能階に対応したかご応答停止階表示
部のサービス可能階表示灯を消灯し、上記エレベータの
かごが通過した応答停止可能階のかご呼びの登録を阻止
する制御装置とを備えたことによって、サービス可能表
示灯の寿命を長くし、使用電気量を減少させると共に、
エレベータのかごが通過した階を乗客に示して、乗客に
もどかしさや混乱や誤解を与えないエレベータのかご呼
び登録装置を得ることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示すブロック図である。

【図２】この発明の一実施例を示す正面図である。

【図３】この発明の一実施例の動作を説明するためのフ
ローチャートである。

【図４】従来装置を示す正面図である。

【符号の説明】

12 制御装置 14 かご位置検出装置 15 かご運転方向検出装置 1b〜6b サービス可能階表示灯 1c〜6c かご呼び応答灯 101〜106 かご行先階登録表示部 111〜116 かご応答停止階表示部

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【手続補正書】

【提出日】平成４年７月２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００３】図４は、例えば特開昭62-185687号公報に
示された従来装置を示す正面図である。同図において、
１はステンレス等からなるフェースプレートであり、上
部にインターホンスピーカ部２及び係員呼び釦３が設け
られ、下部に戸開釦４と戸閉釦５と各種スイッチ類収納
用のスイッチ扉６とこのスイッチ扉６の施錠用鍵７とが
設けられている。また、フェースプレート１の中央部に
は大きな開口８が設けられ、この開口８に着色透明板や
ハーフミラー等からなる表面板９が取り付けられてい
る。10は、開口８に設けられて図示しない複数のかご呼
び応答灯(例えば、発光ダイオード)を含み、乗客の選択
操作により行先登録スイッチ機能が働くようにタッチス
イッチ（図示せず）の透明なタッチ電極（図示せず）が
接着され、表面板９の中央に、縦一列にかごの各停止階
に対応して設けられたかご行先階登録表示部、そして11
は、かご行先階登録表示部10の各区画内に設けられて図
示しない複数のサービス可能表示灯(例えば、発光ダイ
オード)を含み、階床数字（例えば「１」、「２」、…、
「６」）を表示するかご応答停止階表示部11である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータのかご内に設けられて、サー
   ビス可能階表示灯をそれぞれ含んで各階床に対応した複
   数のかご応答停止階表示部と、かご呼び応答灯をそれぞ
   れ含んで上記複数のかご応答停止階表示部に対応した複
   数のかご行先階登録表示部とを備え、応答停止可能階に
   対応したかご応答停止階表示部のサービス可能階表示灯
   のみを点灯し、点灯している応答停止可能階に対応した
   かご行先階登録表示部が乗客により操作されたときに、
   かご呼びを登録して、選択されたかご行先階登録表示部
   のかご呼び応答灯を点灯するエレベータのかご呼び登録
   装置において、 上記エレベータのかごの位置を検出するかご位置検出装
   置と、 上記エレベータのかごの運転方向を検出するかご運転方
   向検出装置と、 上記かご位置検出装置及び上記かご運転方向検出装置の
   出力に基づいて、上記エレベータのかごが通過した応答
   停止可能階に対応したかご応答停止階表示部のサービス
   可能階表示灯を消灯し、上記エレベータのかごが通過し
   た応答停止可能階のかご呼びの登録を阻止する制御装置
   とを備えたことを特徴とするエレベータのかご呼び登録
   装置。