JPH0550932B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、ブロワモータによつて空気と共に
吸引した塵埃を、フイルターによつて濾過し、清
浄空気のみを機体外に排出する電気掃除機の運転
方法に関するものである。

［従来の技術］ 従来のこの種の電気掃除機の主流はいわゆる真
空掃除機と言われるもので、一般的な構造として
は、機体の前部に空気の吸引口を設け、この吸気
口と連通してフイルターを兼ねた集塵袋を取付
け、集塵袋の後方にブロワモータを配設すると共
に、機体後部にブロワモータから排出される空気
の排気口を形成したものである。そして、上記吸
気口には着脱自在な可撓性のホースが挿着され、
ホース先端に各種の掃除用アタツチメントが取付
けられるようになつている。

この種の電気掃除機としてはこの出願の先願と
して、例えば特開昭62−127026号があり、そこに
は、掃除機の吸気口の接続されているホースの先
端を排気口に接続することにより、排気口から排
出された空気を吸気口から吸気する循環風路を形
成し、これによつてブロワモータの発熱により循
環する空気が加温し、集塵袋内のダニを死滅させ
ることが開示されている。

この特開昭62−127026号のものは、循環温風動
作を行う場合には以下の二通りがある。つまり、
電動送風機への給電路に設けられた手動式のスイ
ツチをオン操作した後、オフ操作する迄継続して
循環温風動作を行う場合（以下第１の温風動作と
記す）と、上記手動スイツチに並列に設けられた
遅延タイマースイツチ或いはバイメタルスイツチ
を用いて所定時間循環温風動作を行う場合（以下
第２の温風動作と記す）とがある。

［発明が解決しようとする問題点］ この特開昭62−127026号のものは第１の温風動
作では手動式のスイツチをオンした後オフする迄
は温風動作が継続され温度が異常に上昇すること
があり、又、第２の温風動作をバイメタルを用い
て実現する場合にはバイメタルスイツチのオフ動
作後更に温風動作を継続しようとしても温風の温
度が低下するまで待つ必要がある。

尚、又第２の温風動作をタイマーを用いて実現
する場合には適正な温風動作時間を設定し難い点
がある。

この発明はこのような問題点を解消するために
なされたものであり温風循環動作時間が適正であ
りかつ、温風循環動作が一旦終了した後に、再度
温風循環動作を容易に行うことができる電気掃除
機の運転方法を提供するものである。

［問題点を解決するための手段］ この発明に係る電気掃除機の運転方法は、排気
口から排出される空気の少なくとも一部を吸気口
へ導く循環動作を行なうとともに、感温スイツチ
手段の開動作により循環動作終了後も外部からの
操作によりその操作期間中感温スイツチ手段を閉
成し循環動作を再開するようにしたものである。

［作用］ この発明においては、掃除機の吸気口の接続さ
れているホースの先端を排気口に接続することに
より、温風循環動作のための給電回路が形成され
るとともに、排気口から排出された空気を吸気口
から吸気する循環風路が形成され、これによつて
ブロワモータの発熱により循環する空気が加温さ
れ、集塵袋内のダニを死滅させることができる。

循環動作が終了後にリセツト手段を外部から操
作することによりその操作期間中循環動作が再開
される。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例を図について説明す
る。第１図において、１は掃除機本体の前ケース
で、２は前ケース１の前面に設けた吸気口、３は
前ケース１内の集塵室で、この集塵室３内にフイ
ルターを兼ねた集塵袋４が吸気口２に接続されて
配置している。５は機体の後ケースであつて、前
ケース１と連結具６により着脱自在である。７は
後ケース５内に防振ゴム７ａを介して据付けられ
たブロワモータ、８は後ケース５の後面に設けら
れた排気口、９および１０は前ケース１と後ケー
ス５に各々備えた前車輪と後車輪である。１１は
可撓性のホースであつて、このホース１１はその
一端に設けた連結パイプ１２が上記吸気口２に挿
着されている。１３はホース１１の他端に設けた
アタツチメント接続用の手元パイプで、この手元
パイプ１３の先端部は上記排気口８に挿着されて
いる。なお、１４は手元パイプ１３に備えたブロ
ワモータ７のリモコンスイツチである。１５は温
度検知器であつて、この実施例ではブロワモータ
７の吸気側に設けられ、集塵袋４を通過する空気
の温度を検知する手動復帰式のサーモスタツトの
場合を示している。１６はこのサーモスタツト１
５のリセツトボタン、１７は切換スイツチであ
る。

第２図は電気掃除機の通常の使用状態を示すも
ので、１８は手元パイプ１３に接続された床ブラ
シ等のアタツチメントである。また第３図はブロ
ワモータ７、リモコンスイツチ１４、サーモスタ
ツト１５および切換スイツチ１７の回路図を示す
もので、第２図に示す通常の掃除機としての使用
の際は切換スイツチ１７はａ接点にあり、第１図
に示すように、手元パイプ１３を排気口８に挿着
したときは切換スイツチ１７はｂ接点に切換わ
る。１９は電源を示す。

次にこの発明による電気掃除機の動作について
説明する。第２図に示すように、掃除機の通常の
使用状態において、リモコンスイツチ１４を押し
てブロワモータ７を運転すると、床ブラシ等のア
タツチメント１８から空気と共に吸引された塵埃
とダニは集塵袋４内に捕集される。掃除終了後の
掃除機は、第１図に示すように、手元パイプ１３
を排気口８に挿着し（切換スイツチ１７はａ接点
に切換わる）、サーモスタツト１５のリセツトボ
タン１６を押すとブロワモータ７は運転を開始す
る。これにより、排気口８から排出された空気は
ホース１１内を経て吸気口２から吸込む循環風路
が形成される。この循環風路の形成によつてブロ
ワモータ７は発熱し風路空気が加温される。この
風路空気の集塵袋４内を通過する温度とサーモス
タツト１５を通過する温度は略等しくなり、した
がつて、例えば風路温度が50℃に達したとき、サ
ーモスタツト１５がこの温度を感知してブロワモ
ータ７を停止させる。すなわち、集塵袋４内に捕
獲されているダニは50℃の風路温度により死滅す
ると共に、たとえブロワモータ７が停止しても、
余熱で50℃の温度を数十秒間保つことができるの
で、ダニを完全に死滅させることができる。

第１図に示す掃除機の状態では切換スイツチ１
７はｂ接点に切換わつているため、リモコンスイ
ツチ１４を押してもブロワモータ７は運転される
ことはなく安全性が保たれている。また、サーモ
スタツト１５は一度動作すると冷えて復帰できる
まで時間を要するので、手元パイプ１３を排気口
８から引き抜いて切換スイツチ１７をａ接点に切
換えればリモコンスイツチ１４によつてブロワモ
ータ７を運転し掃除機の通常運転が行なえる。こ
れによつてサーモスタツト１５は急冷され、再び
第１図の運転を可能にする。さらにサーモスタツ
ト１５のリセツトボタン１６は第１図の運転時の
スタートボタンを兼ねることができるため、操作
性が容易となる。

また、掃除機の温度が充分下がるまで待つこと
なく温風循環動作をリセツトボタン１６の操作に
よりその操作期間中実行できるので、通常よりも
長い温風循環を行うことができる。

［発明の効果］ 以上説明したようにこの発明によれば、排気口
から排出される空気を吸気口へ導く循環動作を実
行するようにしたので、集塵袋内に捕獲したダニ
を薬剤を使用することなく熱利用により効果的に
死滅させることができ、これによつてダニによる
喘息や皮膚アレルギーの発生を防止することがで
き家庭内環境衛生が向上するという効果がある。

更に、感温スイツチ手段の開動作により循環動
作が終了した後も手動復帰式リセツト手段を外部
から操作することにより感温スイツチ手段を閉成
して循環動作を再開するようにしたので、掃除機
の温度が低下するのを待つことなく循環動作が再
開でき感温スイツチ手段を用いた温風循環動作の
実質的延長が可能となり、ダニの死滅を確実に行
なえる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による電気掃除機
の集塵袋加温手段を示す部分断面図、第２図は掃
除機の通常使用状態の部分断面図、第３図は要部
回路図である。 １……前ケース、２……吸気口、３……集塵
室、４……集塵袋、５……後ケース、７……ブロ
ワモータ、８……排気口、１１……ホース、１３
……手元パイプ、１４……リモコンスイツチ、１
５……温度検知器（サーモスタツト）、１６……
リセツトボタン、１７……切換スイツチ。なお、
各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ケース前部に集塵室とケース後部に送風機と
   を有し、上記送風機により送出される空気をホー
   スを介して上記集塵室側へ導く循環風路を形成
   し、送風機への給電回路中に設けられ循環動作中
   の空気が予め設定された温度以上に達した時、上
   記送風機への給電を停止する感温スイツチ手段を
   備えた電気掃除機の運転方法において、上記ホー
   スの吸込側端部を上記ケースの後部に接続するこ
   とにより循環動作のための給電回路を形成し、上
   記感温スイツチ手段の開動作により上記循環動作
   のための給電回路が開路して上記循環動作が停止
   した後、ケースの外部に設けられた手動復帰式の
   リセツト手段を操作してその操作期間中上記感温
   スイツチ手段を閉成することにより上記循環動作
   のための給電回路を閉路し上記送風機への給電を
   再開して上記循環動作を再度行うようにした電気
   掃除機の運転方法。