JPH0550834A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH0550834A
JPH0550834A JP22888291A JP22888291A JPH0550834A JP H0550834 A JPH0550834 A JP H0550834A JP 22888291 A JP22888291 A JP 22888291A JP 22888291 A JP22888291 A JP 22888291A JP H0550834 A JPH0550834 A JP H0550834A
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JP
Japan
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temperature
skin temperature
air
air conditioning
control
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Application number
JP22888291A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Kawai
伸幸 河合
Ikutaro Nomichi
郁太郎 野路
Makoto Fukubayashi
誠 福林
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】あらゆる環境条件の変化に対して応答性と安定
性とを確保しながら皮膚温度の目標値に追従させ、快適
な空調を行なう車両用空調装置を提供する。 【構成】車室内空調制御に必要な熱負荷に関する複数の
物理量に基づいて制御量を算出し、空調ユニット2内の
温度調節手段,風量調節手段,吹出し口調節手段などを
制御する車両用空調装置に、複数の物理量の内の乗員の
皮膚温度の時間的に推移させるべき目標値を発生する目
標皮膚温発生手段71と、皮膚温推定モデル72aを有
し、複数の物理量の内の測定不可能または測定困難な車
体温度,吹出し風量などを推定するとともに、これらの
推定物理量に基づいて皮膚温推定モデル72aで乗員の
皮膚温度を推定する皮膚温推定手段72と、制御定数の
最適値を算出し、皮膚温度の目標値,皮膚温度の推定
値,および複数の物理量の内の測定可能な物理量に基づ
いて制御量を決定する演算手段74と、この演算手段7
4を線形動作させる線形補償手段73とから成る空調制
御手段7を備え、乗員に快適感を与える皮膚温度になる
ように空調制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外気温度や日射量など
の空調に必要な熱負荷に関する複数の物理量をシステム
制御理論(現代制御理論)に従って処理し、車室内を目
標温度に空調する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車室内温度設定値,実際の車
室内温度,外気温度および日射量に基づいて、風量およ
び吹出し口を制御して、車室内を目標温度に空調する車
両用空調装置が知られている(例えば、日産サービス周
報 昭和62年6月第578号参照)。この種の装置で
は、図10に示すように、車室内温度設定値Tptc,
車室内温度Tinc,日射量Qsunおよび外気温度T
ambをコントローラ1へ入力し、設定温度Tptcと
実際の車室内温度Tincとの差,日射量Qsun,外
気温度Tambおよび設定温度Tptcに、それぞれ実
験的に得られた制御定数K10〜K13を乗じて制御指
令値を算出し、演算器1a,1bによって空調ユニット
2の制御量、すなわちエアーミックスドア開度Xおよび
ブロア駆動電圧Vfを決定し、ヒータコア,エバポレー
タ,エアーミックスドア,ブロア,各吹出しドアなどか
ら成る周知の空調ユニット2を制御して、目標吹出し温
度Toおよび目標吹出し風量Gaで車室3の空調を行な
う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車室内の乗
員の平均皮膚温度と乗員の温冷感との間には、強い相関
があることが知られている。さらに、乗員の顔や手など
は、空調装置の吹出し温度,吹出し風量,日射量などの
変化によって敏感に影響を受け、それらの部位の皮膚温
度の変化にともなって乗員の温冷感、すなわち快適感も
変化する。従って、快適な空調を実現するためには、乗
員の皮膚温度を検出して環境条件が変化しても皮膚温度
が一定になるように空調制御することが望ましい。しか
しながら、上述した従来の装置では、吹出し温度および
吹出し風量を制御して車室内温度を一定にするようにし
ているので、乗員の皮膚温度の敏感な変化にともなう温
冷感に対応できず、空調装置の吹出し温度,吹出し風
量,日射量などの環境条件が変化すると、乗員に過渡的
に不快感をもたらすという問題がある。この問題を解決
するため、接触型センサにより乗員の皮膚温度を直接検
出して空調制御したり、非接触型センサにより間接的に
皮膚温度を検出して空調制御することが考えられるが、
前者では乗員の皮膚に接触型センサを取り付けることに
対する不快感があり、後者では複雑かつ高価な非接触型
センサが必要になるなど、いずれも難点がある。
【0004】本発明の目的は、あらゆる環境条件の変化
に対して応答性と安定性とを確保しながら皮膚温度の目
標値に追従させ、快適な空調を行なう車両用空調装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応づけて本発明を説明すると、車室内空調制御に
必要な熱負荷に関する複数の物理量に基づいて制御量を
算出し、空調ユニット2内の温度調節手段,風量調節手
段,吹出し口調節手段などを制御する車両用空調装置に
適用される。そして、複数の物理量の内の乗員の皮膚温
度の時間的に推移させるべき目標値を発生する目標皮膚
温発生手段71と、皮膚温推定モデル72aを有し、複
数の物理量の内の測定不可能または測定困難な車体温
度,吹出し風量などを推定するとともに、これらの推定
物理量に基づいて皮膚温推定モデル72aで乗員の皮膚
温度を推定する皮膚温推定手段72と、制御定数の最適
値を算出し、皮膚温度の目標値,皮膚温度の推定値,お
よび複数の物理量の内の測定可能な物理量に基づいて制
御量を決定する演算手段74と、この演算手段74を線
形動作させる線形補償手段73とから成る空調制御手段
7を備えることにより、上記目的が達成される。
【0006】
【作用】空調制御手段7の演算手段74は、制御定数の
最適値を算出し、目標皮膚温発生手段71により発生さ
れた皮膚温度の目標値,皮膚温推定手段72により推定
された皮膚温度の推定値,および複数の物理量の内の測
定可能な物理量に基づいて制御量を決定し、空調ユニッ
ト2を制御する。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段および作用の項では、本発明を分り
やすくするために各手段の符号に対応する実施例の要素
と同一の符号を用いたが、これにより本発明が実施例に
限定されるものではない。
【0008】
【実施例】図2は、一実施例の構成を示すブロック図で
ある。なお、図10と同様な機器に対しては同符号を付
して相違点を中心に説明する。図において、4は、日射
量Qsunを検出する日射センサ、5は、外気温度Ta
mbを検出する外気温センサ、6は、車室内温度設定値
Tptcを設定する室温設定器である。
【0009】7は、マイクロコンピュータおよびその周
辺部品から構成されるコントローラであり、規範モデル
71,オブザーバ72,線形補償器73および最適レギ
ュレータ74からなり、日射量Qsun,外気温度Ta
mb,車室内温度設定値Tptcおよび車室内温度Ti
ncに基づいて、制御量、すなわちエアーミックスドア
開度Xおよびブロア駆動電圧Vfを算出し、空調ユニッ
ト2を制御する。
【0010】規範モデル71は、人間の快適感に合った
吹出し風量Gaおよび吹出し温度Toの時間変化および
環境変化による推移を次式のように数式化し、車室内温
度設定値Tptcを変化させた時の目標皮膚温度Tf*
を算出する。この目標皮膚温度Tf*は、定常時の快適
な皮膚温度を決定するものであると同時に、それらの目
標皮膚温度に到達するまでの過渡時においても、乗員の
快適感に合った皮膚温度の変化具合を決定するものであ
る。 dXr/dt=Ar・Xr+Br・Tptc ・・・(1) Yr=Cr・Xr ・・・(2) ここで、Xrは状態変数ベクトル、Yrは出力変数ベク
トルであり、 Xr=Yr=Tf*、 また、Ar,Br,Crは係数マトリクスである。
【0011】図3は、本発明に係わる車両用空調装置に
よる空調結果(実線)と従来装置による空調結果(破
線)とを示すタイムチャートであり、(a)は時刻t1
で設定温度Tptcを下げた時を示し、(b)は時刻t
2で設定温度Tptcを上げた時を示す。従来の空調装
置では、設定温度Tptcを変化させた時の車室内温度
Tincの過渡変化は、コントローラ1の制御量により
決定し、過渡状態では必ずしも乗員の快適感を満足させ
るものではなかった。本発明の空調装置では、規範モデ
ル71において時間変化および環境変化に応じた目標皮
膚温度Tf*を決定するようにしたので、定常時は勿
論、過渡時にも乗員の快適感に合った皮膚温度が設定さ
れる。
【0012】図4は、オブザーバ72の構成を示す制御
ブロック図である。なお以下では、制御ブロック図内の
記号などはシステム制御(現代制御)の一般的な表記法
に従って表示し、それらの説明を省略する。図におい
て、72bは、実際の制御対象のシステムであり、空調
装置の実験結果により固定係数マトリクスAo,Bo,
Coを有する線形時不変システム(固定係数システム)
と仮定したものである。オブザーバ72は、予め同定し
た制御対象システム72bの皮膚温推定モデル72aを
有し、測定可能な車室内温度Yo(=Tinc)と予め
同定した皮膚温推定モデル72aから出力される車室内
温度推定値YoSとの偏差(Yo−YoS)をフィードバ
ックすることによって、図5に示す測定不可能または測
定困難な車体温度Tm,吹出し風量Ga,エアーミック
スドア開度Xmm(不図示)などを推定し、これらの推
定値に基づいて現在の皮膚温度Tfを推定する。
【0013】今、制御対象のシステム72bの状態方程
式,出力式は、次のように表される。 dXo/dt=Ao・Xo+Bo・U ・・・(3) Yo=Tinc=Co・Xo ・・・(4) ここで、Xoは状態変数ベクトルであり、 Xo=[Tm,Tinc,Ga,Xmm,Tf]T また、Uは制御指令値ベクトルである。予め同定した皮
膚温推定モデル72aにより推定される車体温度Tm,
吹出し風量Ga,エアーミックスドア開度Xmmおよび
皮膚温度Tfの状態変数Xoの推定値をXoSとする
と、皮膚温推定モデル72aは次式により表される。 dXoS/dt=Ao・XoS+Bo・U ・・・(5) Yo=TincS=Co・XoS ・・・(6) ここで、XoS=[TmS,TincS,GaS,Xm
S,TfST、TmSは車体温度Tmの推定値、Tin
Sは車室内温度Tincの推定値、Ga Sは吹出し風量
Gaの推定値、XmmSはエーミックスドア開度Xmm
の推定値、TfSは皮膚温度Tfの推定値である。係数
マトリクスAo,Boの変動や、外乱により生ずる各状
態変数の推定誤差eo(=XoS−Xo)を0に収束さ
せるため、図4に示すようにフィードバックを皮膚温推
定モデル72aに加えることにより、オブザーバ72は
次のように表される。 dXoS/dt=Ao・XoS+Bo・U+F・(Yo−YoS)・・・(7) ここで、Fはフィードバック係数マトリスクスである。
【0014】ところで、空調装置における制御対象シス
テムは非線形であり、後述する最適レギュレータ74を
非線形動作させることは困難なため、線形補償器73に
より線形化補償を行なう。線形補償器73は、図6
(a)に示すように、非線形状態フィードバックと非線
形状態フィードフォワードとにより構成される。すなわ
ち、 u=f(X,t)+g(X,t)・U ・・・(8) ここで、U=[u1,u2]T、なお、u1はブロア電
圧を決定する制御指令値、u2は吹出し温度を決定する
制御指令値である。また、f(X,t)は非線形フィー
ドバック関数、g(X,t)は非線形フィードフォワー
ド関数である。(8)式により、U〜Yは線形化されて
次式のように変換される(図6(b)。 dY/dt=A1・Y+B1・U ・・・(9) ここで、A1,B1は係数マトリクスである。
【0015】最適レギュレータ74は、規範モデル71
の皮膚温度目標値Tf*に追従するため、評価関数Jを
用いて応答性と安定性を両立させる制御定数の最適値を
算出し、制御量を決定する。評価関数Jは、次式で表さ
れる。 J=∫{W1・(ΔTinc)2+W2・(ΔTf)2+W3・(du1/dt ) 2+W4・(du2/dt)2}dt ・・・(10) ここで、ΔTincは、車室内温度Tincとその目標
値Tinc*との偏差、ΔTfは、乗員の皮膚温度Tf
とその目標値Tf*との偏差、du1/dtは、ブロア
駆動電圧Vfを決定する制御指令値の変化の急激差を示
す時間微分値、du2/dtは、吹出し温度Toを決定
する制御指令値の変化の急激差を示す時間微分値、W
1,W2,W3,W4は重み係数である。また∫は、0
から∞までの積分演算を示す。上式の中で、ΔTfは、
日射や吹出し風が当る部位の局所温冷感を表し、またd
u1/dtおよびdu2/dtは、ブロアの騒音,吹出
し風量,吹出し温度の変化感を表す。これらΔTin
c,ΔTf,du1/dtおよびdu2/dtは、乗員
の快適性に影響を与える主要なパラメータであり、総合
的に快適感を評価するため、まず各パラメータの重み係
数W1,W2,W3,W4を決定する。
【0016】上述した(1),(2),(9)式から次
式に示すような拡大系が構成される。 dE/dt=Ae・E+Be・dU/dt ・・・(11) ここで、E=[dY/dt,e,dXr/dt]T、ま
た、Ae,Beは係数マトリクス、eは偏差ベクトル
(e=Yr−Y)である。(11)式において、評価関
数Jを最小にする制御則は次式で表される。 dU/dt=K1・dY/dt+K2・e+K3・dXr/dt ・・・(12) ここで、K1,K2,K3は、制御定数マトリクスであ
る。(12)式の制御指令値ベクトルの時間微分値dU
/dtを極力小さくして目標値に追従させるため、次式
により制御定数K1,K2,K3を決定する。 (K1,K2,K3)=−R-1BeTP ・・・(13) ここで、Rは重み係数マトリクス、Pは次のリカッチ方
程式のマトリクス解である。 AeT・P+P・Ae+Q−P・Be・R-1・BeT・P=0 ・・・(14) ここで、Qは重み係数マトリクスである。このように、
重み係数マトリクスQ,Rを設定することにより、所定
のアルゴリズムに従って制御定数K1,K2,K3が決
定される。上式により決定された制御定数K1,K2,
K3を(11)式に代入して積分することにより、最適
制御指令値ベクトルU、すなわち空調ユニット2の制御
量が決定される。 U=K1・Y+K2・∫edt+K3・Xr+{U(0)−K1・Y(0) −K3・Xr(0)} ・・・(15) ここで、U(0),Y(0),Xr(0)は、それぞれ
制御指令値,出力,状態変数の初期値である。
【0017】図7は、このようにして設計された最適レ
ギュレータ74の構成を示す制御ブロック図である。ま
た図8は、最適レギュレータ74の制御指令値の算出過
程を示すタイムチャートである。最適レギュレータ74
は、図8の時刻t3に示すように、規範モデル71で算
出された目標皮膚温度Tf*と、実際の皮膚温度の推測
値TfSとの差の面積が最小となるように空調ユニット
2の制御量を決定する。すなわち、乗員の快適性を評価
する評価関数Jに基づいてあらゆる条件下で応答性と安
定性を確保しつつ、乗員の快適性に合った規範モデル7
1の皮膚温度目標値Tf*になるように空調ユニット2
を制御する。なお、上述したように最適レギュレータ7
4で算出された制御量は線形補償器73によって線形化
される。
【0018】図9は、コントローラ7のマイクロコンピ
ュータで実行される制御プログラムを示すフローチャー
トである。マイクロコンピュータは、空調装置の図示し
ないメインスイッチが投入されるとこの制御プログラム
の実行を開始する。このフローチャートにより、コント
ローラ7の動作を説明する。ステップS1において、室
温設定器6により設定された車室内温度設定値Tptc
を入力し、規範モデル71で乗員の快適感に合った目標
皮膚温度Tf*を算出して最適レギュレータ74に出力
する。続くステップS2で、オブザーバ72によって測
定不可能または測定困難な車体温度Tm,吹出し風量G
a,エアーミックスドア開度Xmmなどを推定し、これ
らの推定値に基づいて現在の皮膚温度Tfを予測して最
適レギュレータ74に出力する。
【0019】ステップS3で、最適レギュレータ74に
より、規範モデル71の皮膚温度目標値Tf*,オブザ
ーバ72により推定された皮膚温度推定値TfS,およ
び測定された車室内温度Tincに基づいて、目標値と
の偏差および制御量の変化量を算出するとともに、評価
関数Jによって目標値に追従するための最適な制御定数
を算出し、制御量を決定して線形補償器73へ出力す
る。ステップS4では、線形補償器73により、最適レ
ギュレータ74からの制御量を線形化する。そして、ス
テップS5で、線形化された制御量を空調ユニット2へ
出力する。空調ユニット2は、この制御量に従ってエア
ーミックスドアおよび各吹出し口ドアのアクチュエータ
を駆動するとともに、ブロアを駆動して車室3の空調を
行なう。
【0020】このように、規範モデル71で、乗員の快
適感に合った定常時および過渡時の目標皮膚温度Tf*
を設定し、オブザーバ72で、測定不可能または測定困
難な車体温度Tm,吹出し風量Gaおよびエアーミック
スドア開度Xmmを推定し、これらの推定値TmS,G
S,XmmSに基づいて皮膚温度推定値TfSを求め、
最適レギュレータ74で、目標皮膚温度Tf*に追従す
るために評価関数Jにより制御定数の最適値を算出する
とともに、目標皮膚温度Tf*,オブザーバ72の推定
物理量TmS,GaS,XmmS,TfSおよび測定可能な
車室内温度Tincに基づいて制御量を決定するように
したので、あらゆる環境条件に対して応答性と安定性を
確保しながら目標皮膚温度Tf*に追従させることが可
能となり、乗員に不快感を与える接触型センサや複雑,
高価な非接触型センサを用いず、皮膚温度Tfを推定し
て快適な空調を行なうことができる。また、制御定数の
チューニングのための実験工数が削減される。
【0021】以上の実施例の構成において、コントロー
ラ7が空調制御手段を、規範モデル71が目標皮膚温発
生手段を、オブザーバ72が皮膚温推定手段を、線形補
償器73が線形補償手段を、最適レギュレータ74が演
算手段をそれぞれ構成する。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、制
御定数の最適値を算出し、乗員の皮膚温度の時間的に推
移させるべき目標値と、測定不可能または測定困難な車
体温度,吹出し風量などの推定物理量に基づいて推定さ
れた推定皮膚温度と、測定可能な物理量とに基づいて空
調ユニットの制御量を算出するようにしたので、あらゆ
る環境条件に対して応答性と安定性を確保しながら目標
皮膚温度に追従させることが可能となり、乗員に不快感
を与える接触型センサや、複雑,高価な非接触型センサ
を用いることなく皮膚温度を推定して快適な空調を行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】一実施例の構成を示すブロック図。
【図3】車室内温度の設定値を変化させた時の車室内温
度の変化を示すタイムチャート。
【図4】オブザーバの構成を示す制御ブロック図。
【図5】空調制御に必要な熱負荷に関する物理量を示す
図。
【図6】線形補償器を示す制御ブロック図。
【図7】最適レギュレータを示す制御ブロック図。
【図8】最適レギュレータにおける制御量の算出方法を
説明する図。
【図9】コントローラのマイクロコンピュータで実行さ
れる制御プログラム例を示すフローチャート。
【図10】従来の車両用空調装置を示すブロック図。
【符号の説明】
2 空調ユニット 4 日射センサ 5 外気温センサ 6 室温設定器 7 コントローラ 71 規範モデル 72 オブザーバ 72a 皮膚温推定モデル 73 線形補償器 74 最適レギュレータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室内空調制御に必要な熱負荷に関する複
    数の物理量に基づいて制御量を算出し、空調ユニット内
    の温度調節手段,風量調節手段,吹出し口調節手段など
    を制御する車両用空調装置において、 前記複数の物理量の内の乗員の皮膚温度の時間的に推移
    させるべき目標値を発生する目標皮膚温発生手段と、 皮膚温推定モデルを有し、前記複数の物理量の内の測定
    不可能または測定困難な車体温度,吹出し風量などを推
    定するとともに、これらの推定物理量に基づいて前記皮
    膚温推定モデルで前記乗員の皮膚温度を推定する皮膚温
    推定手段と、 制御定数の最適値を算出し、前記皮膚温度の目標値,前
    記皮膚温度の推定値,および前記複数の物理量の内の測
    定可能な物理量に基づいて前記制御量を決定する演算手
    段と、 この演算手段を線形動作させる線形補償手段とから成る
    空調制御手段を備えることを特徴とする車両用空調装
    置。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02193709A (ja) * 1989-01-20 1990-07-31 Nissan Motor Co Ltd 自動車用冷暖房装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02193709A (ja) * 1989-01-20 1990-07-31 Nissan Motor Co Ltd 自動車用冷暖房装置

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