JPH0550262B2 - - Google Patents

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JPH0550262B2
JPH0550262B2 JP61054491A JP5449186A JPH0550262B2 JP H0550262 B2 JPH0550262 B2 JP H0550262B2 JP 61054491 A JP61054491 A JP 61054491A JP 5449186 A JP5449186 A JP 5449186A JP H0550262 B2 JPH0550262 B2 JP H0550262B2
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JP
Japan
Prior art keywords
extract
flavor
extraction
stock
acid
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP61054491A
Other languages
English (en)
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JPS62210962A (ja
Inventor
Itsuo Iga
Koji Yoshimura
Atsuo Nishikawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP61054491A priority Critical patent/JPS62210962A/ja
Publication of JPS62210962A publication Critical patent/JPS62210962A/ja
Publication of JPH0550262B2 publication Critical patent/JPH0550262B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は常温乃至はチルド温度帯で風味が劣化
することなく保存流通される包装液体だしの製造
法に関する。 〔従来の技術〕 鰹節、鯖節、雑節等の節類から抽出したエキ
ス、即ちだしは、各種の調味料、加工食品に配合
されているが、例えば、粉末化した製品の場合、
加熱乾燥工程におけるエキスの風味劣化が生じる
ことに加え、流通保存中の吸湿により固結現象を
起し易いことが指摘されているる。このような官
能上、或いは物性上の劣化は、節類エキスを粉末
化せずにそのまま液状で配合するか、或いは、節
粉(上記節類の粉砕物)をそのまま配合すれば解
消するため、近年、節類エキス乃至は節粉を含有
した液状調味料が普及している。 従来、液体だしは、節類を粉砕し、水又はその
他の溶媒と接触、抽出しており、風味の良いだし
を抽出する、或いは、風味の保存性を改善するた
めに、デキストリン、糖、アルコール含有水溶
液、調味液で抽出する(特開昭57−144958)、サ
イクロデキストリンを配合する(特開昭59−
159754)等の種々の方法が提案されている。 〔発明が解決しようとするる問題点〕 しかしながら、これらの従来法においても、節
類風味の変化を生じ易く、この傾向は保存温度が
上昇すると強まる。即ち、従来のだし液は、その
ままでは冷蔵庫等で低温保存しても2〜3日しか
品質保存ができず、この間も、風味の劣化乃至は
散逸が進行する。従つて、家庭及び料飲点におい
て、削り立ての節を熱水中で短時間に浸出処理し
たと同等の芳香、風味に富む保存だしを得ること
は極めて困難である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記背景の下、節類の良好な風
味(香気及び呈味)の変質、劣化を伴わずに流通
保存可能な液体だしを開発すべく鋭意検討を重ね
た結果水抽出しただし液を酸を用いて特定のPHに
低下させることにより、保香性、呈味持続性に優
れ、チルド保存で10週間以上の保存安定性を有す
る包装液体だしが得られるとの知見に至り本発明
を完成したものである。 即ち、本発明は、節類水抽出液又はその濃縮液
のPHを有機酸又は無機酸により4.5以下に調整す
ることを特徴とする包装液体だしの製造法であ
る。 本発明の節類としては、かつお節(本節、亀
節、荒節等)、サバ節、イワシ節、サンマ節、ソ
ウダ節、マグロ節、ウルメ節、ねり節等が使用さ
れる。 節類水抽出液を得るには、節類を小さく粉砕乃
至は切削し、熱湯を用いて抽出する。抽出は95〜
100℃の温度で抽出することが望ましく、また、
効率的に抽出する目的から連続又は半連続的に向
流多段抽出することが好ましいが、抽出条件、方
法に関しては、これらに限定されるものではな
く、各種の条件、方法が適用可能である。抽出回
数についても1回のみでも、2回以上(抽出残査
を分離し得られた抽出液に更に節類を追加抽出す
る。或いは抽出残査に水、エタノール等を加えて
抽出し、抽出液をそのまま又は第1回目の抽出液
と混合する等)のいずれでももよい。更に、抽出
に際しては、抽出液の溶存酸素量を可及的に減少
する目的で、ガスシール下で抽出、濾過すること
により、風味の保存性が更に改善される。即ち、
後述の如く、製造直後の初発の溶存酸素量が高い
と風味の劣化速度が速まり、特に保存中の温度が
高いと劣化が急速になるが、初発の溶存酸素量の
低減により保存中の風味の劣化が緩やかになる。 尚、抽出に蒸留水乃至は脱イオン水を用いるこ
とにより一層風味が良好なだし液が得られる。 節類抽出液、又は、必要に応じて該抽出液を更
に濃縮した濃縮液のPHを有機酸又は無機酸により
4.5以下に低下する。有機酸としては、乳酸、ク
エン酸、酒石酸、リンゴ酸、等が、また、無機酸
としては、塩酸、硫酸等が使用可能であり、これ
らの中から1種又は2種以上を選択使用するが、
呈味質上、乳酸、クエン酸等の使用が望ましい。
これらの酸により節類抽出液又はその濃縮液のPH
を4.5以下に調整する方法は、抽出液又は濃縮液
に酸を添加する方法が好ましいが、抽出する際の
熱水に酸を添加する方法も可能である。抽出液又
は濃縮液のPHが4.5より高い場合、香気、呈味の
保存性が低く、低温保存でも3週間後にはシエル
フライフが失われてしまう。PHの下限については
特に規制されないが、PHが低すぎると、酸味その
他の刺激味が目立ち、液体だしを配合した食品の
呈味バランスを崩す場合を生じるので、節類抽出
液のPHを4.5〜4.0の範囲に調製することがまし
い。 PH調整した節類抽出液又は濃縮液は、そのま
ま、又は他の食品材料(食塩、糖類、化学調味
料、エキス類、節粉等)との混合物(この場合
も、製品のPHは4.5以下に調整する)として、容
器又は包材中に充填・密封される。上述の如く包
装工程も、ガスシール下で行うことにより、初発
の溶存酸素量が抑えられ、風味の保存性が更に改
善される。 〔発明の効果〕 本発明方法によりPHを4.5以下に調整した包装
液体だしは、PH未調整、即ち、PH5.5〜6.5程度の
液体だしに比べて、香気及び呈味の保存安定性が
高く、シエルフライスの著しい延長が可能であ
る。 また、蒸留水、脱イオン水での節類の抽出、ガ
スシール下での抽出、濾過、包装等による初発溶
存酸素量の低減化等の工程改良を組合せることに
より、極めて良質の節類風味を有し、かつ保存安
定性の更に改善された包装液体だしが得られる。 次に、実施例により本発明を更に説明する。 実施例 1 荒亀節及びサバ節を水に対して各2.5%となる
ように配合し、蒸留水中で90分間煮沸し、次いで
抽出残査を濾過分離して抽出液を得た。 得られた抽出液(PHを5.74)に0.3%の50%乳
酸を添加し、PH4.4に調整した後、アルミパウチ
に充填し、80℃、10分間の湯殺菌を行い、包装液
体だしを得た。 得られた包装液体だし並びに対照として、PH未
調整でアルミパウチに充填・殺菌した包装液体だ
しを、5℃で7週間保存し、保存中の風味変化を
味覚パネル20名により官能評価した。結果を第1
表に示す。 評価方法は、6NNaOHによりPHを5.9に夫々調
整した抽出液を2倍に水で稀釈したものをサンプ
ルとし、香気及び呈味の強さ、好ましさを2点比
較法により評価した。
【表】 実施例 2 荒亀節及びサバ節を水に対して各2.5%となる
ように配合し、密閉条件下で90分間煮沸し、次い
で濾過時、受けタンクにCO2をフラツシユさせな
がら、抽出残査を分離し、抽出液を得た。次い
で、直ちに50%乳酸を添加して抽出液のPHを4.4
に低下し、プレート殺菌機により120℃12秒間の
殺菌を行ないCO2をフラツシユさせながら、缶に
充填して溶存酸素量0.7mg/の包装液体だしを
得た。 得られ包装液体だし、並びに乳酸無添加で上記
と同一製法で得た製品(対照1)及び開放条件下
で抽出し、CO2をフラツシユさせずに濾過、缶充
填した製品(対照2)について、溶存酸素量、官
能の経時変化を測定、評価した。結果を第2表に
示す。 尚、官能については、実施例1と同様に
6NNaOHでPHを5.9に調整し、2倍に水稀釈した
サンプルの風味を10点満点法により評価した。
(N=20)
【表】 利用例 1 実施例1の本発明の包装液体だしを5℃、45日
間保存したもの各500mlに対し、下記配合により
調製した2種類のかえしを各1900ml添加し、PHが
4.7及び5.22の麺つゆを調製した。 かえしの配合 かえし(1);濃口醤油、淡口醤油、上白糖、
MSG、IMP、味りん、日本酒を混合し、95
%に濃縮(PH=4.86) かえし(2);かえし(1)にNaOHを加えPHを5.9に
調整 得られた2種類の麺つゆを用い、味覚パネル20
名により官能を評価した。結果を第3表に示す。
【表】 第3表の結果より明らかなように本発明の包装
液体だしは、約1ケ月半の保存後後も、良好な風
味を保持し、シエルフライフを保有する。 また、麺つゆの場合、PHを5.2〜5.3に調整する
ことによりだし感が強まり、有意に好まれること
が判明した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 節類水抽出液又はその濃縮液のPHを有機酸又
    は無機酸により4.5以下に調整することを特徴と
    する包装液体だしの製造法。
JP61054491A 1986-03-12 1986-03-12 包装液体だしの製造法 Granted JPS62210962A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61054491A JPS62210962A (ja) 1986-03-12 1986-03-12 包装液体だしの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61054491A JPS62210962A (ja) 1986-03-12 1986-03-12 包装液体だしの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62210962A JPS62210962A (ja) 1987-09-17
JPH0550262B2 true JPH0550262B2 (ja) 1993-07-28

Family

ID=12972110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61054491A Granted JPS62210962A (ja) 1986-03-12 1986-03-12 包装液体だしの製造法

Country Status (1)

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JP (1) JPS62210962A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140856A (ja) * 1983-02-01 1984-08-13 Tsune Kawahara 酸ひしおの製造法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59140856A (ja) * 1983-02-01 1984-08-13 Tsune Kawahara 酸ひしおの製造法

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JPS62210962A (ja) 1987-09-17

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