JPH0549590A - 浴槽の自動洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な工事で新設、既設を問わず取り付けて
使用できる自動洗浄装置を得る。 【構成】 主体４に洗浄ノズル５、洗浄剤タンク６、制
御器９、排水弁操作器１０を組み込み、この主体４を浴
槽１の縁１′等に取り付け、熱源機１５の給湯用熱交換
器１６の出側１８′を洗浄ノズル５に結ぶと共に追い焚
き用熱交換器１７の循環系路１９を浴槽１に結ぶ。 【効果】 主体４を浴槽１の縁１′又は壁に取り付け、
熱源機１５間を配管で結ぶだけでセットが終わるので、
洗浄装置の取り付け工事は簡単となり、又浴槽１を動か
して工事を行う必要がないので、既設の浴槽に対しても
簡単に取り付けて使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴槽を自動洗浄するた
めの装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】浴槽内を自動洗浄する装置としては、浴
槽の上部或いは蓋の部分にノズルを取り付け、このノズ
ルから洗浄液（水）を浴槽内に噴射して汚れを洗い落と
す方式のものが公知である（特開昭６０−１５８８２
８、実開昭６２−４２７０、同６２−４２７１、同６２
−４１７４、同６３−７１８６９、特開平２−５７８５
７）。

【０００３】又、洗浄液を循環させて使用するようにし
た洗浄装置も公知である（実開昭６２−４２７２、同６
２−４２７３、同６２−６９９７７）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公知例の
浴槽洗浄装置においては次のような欠点がある。

【０００５】ａ．浴槽に洗浄装置を取り付けるためには
配管等の設備が必要となり、工事が難しく、且つ、大掛
かりになる。

【０００６】ｂ．既設の浴槽に対して取り付けることは
ほぼ不可能なため、新設のものにのみ実用化が期待され
るにすぎない。

【０００７】ｃ．洗浄装置を取り付けられる浴槽の種類
は限定されてしまう。

【０００８】ｄ．浴槽を交換する場合のつけ替え工事が
大掛かりになる。

【０００９】ｅ．洗浄装置のイニシャルコスト及び工事
費が高い。

【００１０】本発明の目的は上記したａ〜ｅの欠点を有
しない浴槽の自動洗浄装置を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の構成は次のとお
りである。

【００１２】洗浄機主体内に首振り型の洗浄ノズルと、
洗浄剤タンク及び排水弁操作器並びに制御器と第１循環
ポンプを組み込む、浴槽の底部に設けた排水口に排水弁
を取り付け、この排水弁を前記排水弁操作器で開閉操作
する、浴槽内底部に吸引口を開口した出側循環口管を位
置させる、浴槽内底部に低水位センサを位置させ、上部
に高水位センサを位置させる、浴室外に給湯用熱交換器
と第２循環ポンプ付追い焚き用熱交換器を組み込んだ熱
源機を設置する、前記給湯用熱交換器の出側を洗浄ノズ
ル及びバルブ及び第１循環ポンプを介して出側循環口管
に接続する、追い焚き用熱交換器の往き管と戻り管を浴
槽に夫々接続する、前記制御器は次の制御を行う ａ．低水位センサがレベルを検出するまで洗浄ノズルを
経由して水又は湯を浴槽内に注入する、又は排水弁を開
いて排水を行い、残り湯のレベルが低水位センサに来た
ときに排水弁を閉じて浴槽内底部に洗浄水を溜める、 ｂ．洗浄剤タンクから浴槽内に洗浄剤を投入する、 ｃ．第１循環ポンプを利用して、出側循環口管→第１循
環ポンプ→洗浄ノズル→浴槽、と洗浄水を循環させて浴
槽内を一定時間洗浄する、 ｄ．一定時間後に前記ｃの洗浄を止め、次に排水弁を開
いて排水を行う、 ｅ．給湯用熱交換器→洗浄ノズル、と給水又は給湯しな
がら浴槽内のすすぎ洗いを行うと同時に浴槽の底部の洗
浄を一定時間行う、 ｆ．上記ｅの洗浄後、排水弁を閉じる、ことを特徴とす
る浴槽の自動洗浄装置。

【００１３】なお、制御器には排水弁を閉じた後、給湯
用熱交換器→洗浄ノズルを経由して湯張りを行い、所定
の水位になったところでこの湯張りを止める制御機能を
付加してもよい。

【００１４】次に、制御器には任意に又は自動で追い焚
き用熱交換器を駆動して追い焚きを制御する機能を付加
してもよい。

【００１５】次に、浴槽に蓋が正しく閉じられていると
きにのみ洗浄運転に入るように制御器を構成してもよ
い。

【００１６】

【作用】入浴が終了した場合、直ぐに自動洗浄を行う
か、入浴終了後はそのままとしておき、入浴時（例えば
翌日）に自動洗浄を行う場合とがある。

【００１７】・入浴後直ちに自動洗浄を行う場合 ａ．運転スイッチを入れると、排水弁操作器が作動して
排水弁が開き、浴槽内の湯が排水される。そして、浴槽
内の底部に浅く湯が残った状態で低水位センサが作動
し、排水弁が閉じる。

【００１８】ｂ．次に洗浄剤タンクが開いて浴槽内に洗
浄剤が投入され、この洗浄剤は浴槽内底部の湯に混入さ
れる。

【００１９】ｃ．次に第１循環ポンプが駆動して、浴槽
→第１循環ポンプ→洗浄ノズルと洗浄剤の混入した湯
（洗浄水）が循環して、浴槽内を一定時間洗浄したのち
止まる。

【００２０】ｄ．次に排水弁が開き、浴槽の底に残った
湯（洗浄水）を排水し、排水弁は開いたままで給湯用熱
交換器→洗浄ノズルと給水し、浴槽内の洗い流しと、底
部であって先程残り湯が浅く溜っていて洗浄されなかっ
た面の洗浄を一定時間行う。

【００２１】なお、前記浴槽の側面の洗浄と底面の洗浄
に際して、洗浄水は給湯用熱交換器で加熱しながら行っ
てもよいし、冷水でそのまま、特に洗い流しはそのまま
冷水で行ってもよい。

【００２２】ｅ．次に排水弁を閉じる。

【００２３】以上の行程は、すべて制御器が行う。

【００２４】・入浴時（翌日）に自動洗浄を行う場合 この場合、前記ａ〜ｄまでの行程は同じである。そし
て、浴槽内には給湯用熱交換器を駆動して湯を給湯し、
湯張りを行う。この湯張りのレベルは浴槽内に取り付け
た高水位センサなどにより行う。

【００２５】湯張り終了後、湯温が低い場合には追い焚
き用熱交換器により追い焚きを行う。この追い焚きは、
湯温センサで自動的に行うようにしてもよいし、手動で
行うようにしてもよい。

【００２６】なお、上記作用は浴槽に蓋が閉じられてい
ない状態でも可能であるが、条件次第では、この蓋が正
しく閉じられている場合にのみ運転が行われるようにし
てもよい。

【００２７】

【実施例】図１〜図３に本発明の実施例とその作用を示
す。

【００２８】符号の１は浴槽、２は排水口、３はこの排
水口３を内側から開閉する排水弁（ボール弁）にして、
排水弁３は排水口２の入口にラッパ状の傾斜面がつけて
あり、排水時は自然又は水圧で転がって排水口２の入り
口を閉じることができる。

【００２９】４は洗浄機主体にして、この洗浄機主体４
は浴槽１の縁１′（又は浴室の壁）にセットすることが
できる。

【００３０】５は前記主体４内に組み込まれた首振り型
洗浄ノズルである。

【００３１】６は前記主体４内に組み込まれた洗浄剤タ
ンクにして、この洗浄剤タンク６の洗浄剤投入口７には
バルブ８が取り付けられている。

【００３２】９は主体４内に組み込まれた制御器であ
る。

【００３３】１０は主体４内に組み込まれた排水弁３を
開放操作するための排水弁操作器にして、この排水弁操
作器１０と排水弁３は鎖１１で繋がれている。

【００３４】１２は主体４の背部に接続口を有し、浴槽
１内底部に吸引口１２′を開口した出側循環口管にし
て、この管１２には第１循環ポンプ１３、バルブ１３′
が取り付けられていると共に前記洗浄ノズル５側から延
長された接続管５′が接続されている。

【００３５】１４は主体４に上端が固定され、前記鎖１
１、出側循環口管１２、排水口２、排水弁３を覆うカバ
ーにして、主体４と一緒に取り外しができる。

【００３６】１５は熱源機、１６は給湯用熱交換器、１
７は追い焚き用熱交換器、１８は給水管、１８′は給湯
用出側にして、この先は前記洗浄ノズル５に接続されて
いる。１９は追い焚き循環系路、２０は往き管、２１は
戻り管にして、夫々浴槽１に接続されている。

【００３７】なお、前記洗浄剤タンク６の洗浄剤投入管
７は洗浄ノズル５を経由して浴槽１内に投入されるよう
になっているが、洗浄ノズル５を経由せずに直接投入す
るようにしてもよい。

【００３８】２４は低水位センサ、２５は高水位セン
サ、２６は第２循環ポンプ、２７は給湯用熱交換器１６
と追い焚き用熱交換器１７側の戻り管２１をバルブ２８
を介して接続している接続管、２９は浴槽１の蓋であ
る。

【００３９】実施例の作用は次のとおりである。

【００４０】ａ．運転スイッチを入れると、排水弁操作
器１０が作動して鎖１１を引き上げ、排水弁３が開き、
浴槽１内の湯が排水される。そして、浴槽１内の湯が低
水位センサ２４のところまで減少すると、低水位センサ
２４が作動し、排水弁３が閉じて浴槽１内底部に少し湯
が残される。

【００４１】ｂ．次に洗浄剤タンク６のバルブ８が開い
て浴槽１内に洗浄剤が投入され、この洗浄剤は浴槽１内
底部の湯に混入される。

【００４２】ｃ．次に第１循環ポンプ１３が駆動して、
浴槽１→第１循環ポンプ１３→バルブ１３′→洗浄ノズ
ル５と洗浄剤の混入した湯（洗浄水）が循環して、浴槽
１内を一定時間洗浄したのち止まる。

【００４３】ｄ．次に排水弁３が開き、浴槽１の底に残
った湯（洗浄水）を排水し、排水弁３は開いたままで給
湯用熱交換器１６→出側１８′→洗浄ノズル５と給湯又
は給水し、浴槽１内の洗い流しと、底部であって先程残
り湯（洗浄水）が浅く溜っていて洗浄されなかった面の
洗浄を一定時間行う。この状態は図３に示されている。

【００４４】ｅ．次に排水弁３を閉じ、給湯用熱交換器
１６→洗浄ノズル５を経由して、浴槽１内に湯張り又は
水張りを行う。

【００４５】ｆ．追い焚きは第２循環ポンプ２６を利用
して独自に行う。

【００４６】以上の行程は、すべて制御器９が行う。

【００４７】

【本発明の効果】本発明は以上の如き構成と作用から成
り、次の如き効果を奏する。

【００４８】ａ．熱源機１５は浴室外に設置し、主体４
を浴槽１の縁１′上に取り付け、主体４と熱源機１５内
の給湯用熱交換器１６の出側を結ぶだけで洗浄装置の設
置ができる。

【００４９】この結果、工事が大変易しくなり、又、既
設の浴槽の場合でも浴槽を動かす必要がないので、簡単
に自動洗浄装置の取り付けができる。

【００５０】ｂ．排水口等をいじる必要がないので、既
設の浴槽に対する取り付けばかりでなく、浴槽交換に際
しても支障なく自動洗浄装置を取り付けて使用できる。

【００５１】ｃ．配管等に手数を要しないため、工事費
が安く、又、装置自体の構造も簡単なので安価に提供で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に斯る洗浄装置を浴槽に取り付けた状態
の斜視図。

【図２】浴槽洗浄中の説明図。

【図３】浴槽の底面を洗浄中の説明図。

【符号の説明】

１ 浴槽 ３ 排水弁 ４ 主体 ５ 洗浄ノズル ６ 洗浄剤タンク ９ 制御器 １０ 排水弁操作器 １２ 出側循環口管 １３ 第１循環ポンプ １４ カバー １５ 熱源機 １６ 給湯用熱交換器 １７ 追い焚き用熱交換器 １９ 循環系路 ２０ 往き管 ２１ 戻り管 ２４ 低水位センサ ２５ 高水位センサ ２６ 第２循環ポンプ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄機主体内に首振り型の洗浄ノズル
   と、洗浄剤タンク及び排水弁操作器並びに制御器と第１
   循環ポンプを組み込む、 浴槽の底部に設けた排水口に排水弁を取り付け、この排
   水弁を前記排水弁操作器で開閉操作する、 浴槽内底部に吸引口を開口した出側循環口管を位置させ
   る、 浴槽内底部に低水位センサを位置させ、上部に高水位セ
   ンサを位置させる、 浴室外に給湯用熱交換器と第２循環ポンプ付追い焚き用
   熱交換器を組み込んだ熱源機を設置する、 前記給湯用熱交換器の出側を洗浄ノズル及びバルブ及び
   第１循環ポンプを介して出側循環口管に接続する、 追い焚き用熱交換器の往き管と戻り管を浴槽に夫々接続
   する、 前記制御器は次の制御を行う。 ａ．低水位センサがレベルを検出するまで洗浄ノズルを
   経由して水又は湯を浴槽内に注入する、又は排水弁を開
   いて排水を行い、残り湯のレベルが低水位センサに来た
   ときに排水弁を閉じて浴槽内底部に洗浄水を溜める、 ｂ．洗浄剤タンクから浴槽内に洗浄剤を投入する、 ｃ．第１循環ポンプを利用して、出側循環口管→第１循
   環ポンプ→洗浄ノズル→浴槽、と洗浄水を循環させて浴
   槽内を一定時間洗浄する、 ｄ．一定時間後に前記ｃの洗浄を止め、次に排水弁を開
   いて排水を行う、 ｅ．給湯用熱交換器→洗浄ノズル、と給水又は給湯しな
   がら浴槽内のすすぎ洗いを行うと同時に浴槽の底部の洗
   浄を一定時間行う、 ｆ．上記ｅの洗浄後、排水弁を閉じる、 ことを特徴とする浴槽の自動洗浄装置。
2. 【請求項２】 制御器は排水弁を閉じた後、給湯用熱交
   換器→洗浄ノズルを経由して湯張りを行い、所定の水位
   になったところでこの湯張りを止める制御機能が付加さ
   れている請求項１記載の浴槽の自動洗浄装置。
3. 【請求項３】 制御器は任意に又は自動で追い焚き用熱
   交換器を駆動して追い焚きを制御する機能が付加されて
   いる請求項１記載の浴槽の自動洗浄装置。
4. 【請求項４】 浴槽に蓋が正しく閉じられているときに
   のみ洗浄運転に入るように制御器を構成して成る請求項
   １記載の浴槽の自動洗浄装置。
5. 【請求項５】 排水弁、出側循環口管、高、低水位セン
   サをカバーで覆って成る請求項１記載の浴槽の自動洗浄
   装置。