JP2500687Y2 - 浴槽洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴槽を洗浄する為の装置に関する。

（従来の技術） 従来、浴槽の洗浄は、浴槽が小さければスポンジやブ
ラシで行なっていた。

大きな浴槽の場合でも、比較的大径のブラシを手押し
車に取付けモータで回転させていたに過ぎない。

（考案が解決しようとする課題） このため手や足が濡れ、また作業自体も面倒なもので
あった。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決すべく本考案は、浴槽内の湯を強制的
に循環させる槽湯循環手段と、槽湯循環手段と独立に設
けられ浴槽に洗剤を供給する洗剤供給手段と、槽湯循環
手段と洗剤供給手段とを統一的、且つ選択的に制御する
為の制御手段とから浴槽洗浄装置を構成した。

（作用） 槽湯循環手段は浴槽内に循環流を形成し、洗剤供給手
段は前記循環流に洗剤を混入せしめる。この循環する洗
浄液にて浴槽の内壁を洗浄する。

（実施例） 以下に本考案の実施例を添付図面に基いて説明する。
なお本明細書の全体を通じ、用語「湯」は水を含むもの
とする。

第１図は本考案に係る浴槽洗浄装置を備えたユニット
式浴室の模式的断面図である。

浴室１は洗い場付き浴槽２を備え、浴槽２のリム2a周
縁からは周壁３が立設され、この周壁３の下部に置棚４
が形成されている。

浴槽２は、その相対向する槽壁2b,2cの一方2bに給湯
用の取合口５を有し、他方の槽壁2cの上部に凹所６が形
成され、槽壁2cの中間部と下部とに管路取合口7,8が夫
々設けられている。下部の取合口８は浴槽２の排水口を
兼ねる。図中、９はガス焚き給湯器、9aは給水管、9bは
給湯管、9cは給湯器を室内S1から電気的に操作する操作
盤である。

浴槽２には、これを自動的に洗浄する浴槽洗浄装置10
が設備されていて、この装置10は浴槽２内の湯をだいた
い矢印Ａの方向へ強制的に循環させる槽湯循環手段20
と、浴槽２内に洗剤を供給する洗剤供給手段30と、これ
ら両手段20,30を電気的に統括制御する制御手段40とか
ら成る。

槽湯循環手段20は、浴槽２の排水口８から一次側管路
21を介して湯を吸入するポンプ22と、このポンプ22から
二次側管路23に吐出された湯を一対の流路24,25へ択一
的に供給する流路選択機構としての切換弁26と、流路2
4,25の一方に流入した湯を室外S2の高所にある排水路27
に排出する排水管28と、他方の流路25に流入した湯を前
記取合口７へ送り返す返湯管28とから成る。

切換弁26は、三方向に分かれた流路を有する配管部材
と、その流路の一つを選択的に遮断して残りを連通せし
める弁部材とで構成する。

洗剤供給手段30は、前記置棚４に設置された洗剤容器
31と、この容器31に挿入したチューブ32と、このチュー
ブ32を介して容器31から液体洗剤を吸入するポンプ33
と、このポンプ33から吐出された洗剤を浴槽２に供給す
る洗剤供給管34とから成る。

制御手段40は、前記凹所６に配設した水位センサー41
と、槽壁2cの高さ方向中間部に配設した温度センサー42
と、これらのセンサー41,42から検出信号を受けるマイ
コン型コントローラ43と、このコンローラ43に室内S1か
ら指令信号を発し更に対応した制御信号を受取る操作盤
44とから成り、コントローラ43は槽湯循環手段20のポン
プ22及び切換弁26と、洗剤供給手段30のポンプ33と、給
湯器９とにも制御信号を発している。

なお水位センサー41は、浴槽２の水位がリム2a近傍へ
達した時にこれを検知する上限水位リミットスイッチと
して機能する。

操作盤44には、槽湯循環スイッチ44aと、洗剤供給ス
イッチ44bと、すゝぎ水供給スイッチ44cと、排水スイッ
チ44dとを設ける。

スイッチ44aをオンにした時、槽湯循環手段20のポン
プ22が始動し、その二次側管路23が流路25と連通する。
スイッチ44bをオンにすると、洗剤供給手段30のポンプ3
3が始動し、スイッチ44cをオンにすると、給湯器９内で
給水管9aと給湯管9bとが連通する。スイッチ44dをオン
にした時は、ポンプ22の始動にあわせ、管路23と流路24
とが連通する。

槽湯循環スイッチ44aと排水スイッチ44dとは同時にオ
ンにならない構造とし、すゝぎ水スイッチ44cは水位セ
ンサー41が上限水位を検知すると自動的にオフになるよ
うにする。

またコントローラ43にデジタルクロックを組込んで、
槽湯循環スイッチ44aと洗剤供給スイッチ44bとのオン状
態継続時間をカウントさせ、それぞれ設定時間の経過後
これらのスイッチ44a,44bがオフになるようにする。時
間の設定は操作盤44から行なう。

なお洗剤を供給しているポンプ33への制御信号は、ポ
ンプモータのオン・オフ制御信号と回転速度制御信号と
の組合せとし、回転速度制御信号の制御値を温度センサ
ー42の検出値と対応させる。これにより、洗剤が槽湯の
温度と対応した流量で浴槽２へ供給される。

こゝで浴槽洗浄装置10の作用を操作手順に従い説明す
る。

まずスイッチ44dをオンにする。ポンプ22が始動し、
管路23が流路24と連通し、槽湯が排水口８から排水路27
へ排出される。

排水完了後、スイッチ44dをオフにする。すぐにポン
プ22が停止する。

その後スイッチ44cをオンにする。給湯管9bが給水管9
aと連通し、水が浴槽２へ供給され、浴槽２の水位が上
がる。

水位が上限に達すると、センサー41がこれを検知し、
スイッチ44cがオフになる。給湯管9bが給水管9aから遮
断され、浴槽２への給水が止まる。

そこでスイッチ44aをオンにする。管路23が流路25と
連通し、ポンプ22が始動する。槽湯が排水口８からポン
プ22へ吸入され、管路23、流路25、返湯管29を介し取合
口７から槽内に吐出される。これにより、槽内の湯が強
制的に循環せしめられる。

スイッチ44aのオン操作とほぼ同時にスイッチ44bをオ
ンにしておく。ポンプ33が始動し、容器31の洗剤が、チ
ユーブ32、ポンプ33及び、供給管34を介し浴槽へ供給さ
れる。そして槽湯に混入し、循環洗浄液となって浴槽２
の内壁を洗浄する。

洗剤供給の為の設定時間が経過した後、スイッチ44b
がオフになり、ポンプ33が停止し、洗剤の供給が終る。

次いで、槽湯循環の為の設定時間経過後、スイッチ44
aがオフとなり、ポンプ22が停止し、槽湯の強制循環が
終了する。

そこでスイッチ44dをオンにして槽内の洗浄液を排水
する。

この排水の完了後、スイッチ44dをオフにし、スイッ
チ44cをオンにしてすゝぎ水を供給する。

この給水完了時、スイッチ44cがオフになる。そこで
再びスイッチ44aをオンにして槽内をすゝぎ、このスイ
ッチ44aがオフになった後、スイッチ44dをオンにしてす
ゝぎ水を排水すれば、浴槽２の洗浄作業が完了する。

以上の操作をコントローラ43にプログラムしておき、
一回のボタン操作で浴槽２の洗浄を完了できるようする
ことは差支えない。

なお、最初に浴槽２内を覗いて槽湯の澄み具合を観察
し、槽湯が澄んでいる場合、排水を行なわずただちにス
イッチ44cをオンにして、浴槽２へ給水するようにして
も良い。

また浴槽内壁の汚れがひどい場合、スイッチ44cをオ
ンにして給水する代わりに、給湯器操作盤9cのスイッチ
を操作して浴槽２へ給湯し、この場と洗剤とを槽内で循
環させて浴槽内壁を洗浄するようにしても良い。

本実施例によれば、手足や衣服を濡らすことなく浴槽
２の洗浄を行なえ、しかもスイッチ操作だけで済む。

第２図は別実施例に係る浴槽の斜視図で、第１図と同
じ部材は同じ参照番号で示されている。

第２図の実施例に係る浴槽50は、槽壁2cの下部左右に
管路取合口7,8が設けられ、槽湯が矢印Ｂで示すように
略水平に強制循環せしめられている点で、第１図の実施
例に係る浴槽２と異なる。

（考案の効果） 以上の説明により明らかな如く本考案によれば、浴槽
内の湯を強制的に循環させる槽湯循環手段と、浴槽に洗
剤を供給する洗剤供給手段が独立に設けられているの
で、洗剤供給手段が槽湯循環手段に従属していないか
ら、制御手段によって両者を統一的、且つ選択的に制御
することが可能となり、洗剤の量を槽湯循環手段とは独
立に制御することができる。又、浴槽の洗浄に際し、手
足を濡らさずに浴槽の洗浄を行うことができ、作業も極
めて楽である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る浴槽洗浄装置を備えたユニット式
浴室の模式的断面図、第２図は別実施例に係る浴槽の斜
視図である。 尚、図中、２は浴槽、８は排水口としての管路取合口、
10は浴槽洗浄装置、20は槽湯循環手段、22はポンプ、2
4,25は流路、26は流路選択機構としての切換弁、27は排
水路、28は排水管、29は返湯管、30は洗剤供給手段、40
は制御手段である。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽内の湯を強制的に循環させる槽湯循環
   手段と、該槽湯循環手段と独立に設けられ前記浴槽に洗
   剤を供給する洗剤供給手段と、前記槽湯循環手段と洗剤
   供給手段とを統一的、且つ選択的に制御する為の制御手
   段とから成る浴槽洗浄装置。
2. 【請求項２】前記槽湯循環手段は、前記浴槽の排水口か
   ら湯を吸入するポンプと、このポンプから吐出した湯を
   一対の流路へ択一的に供給する流路選択機構と、前記流
   路の一方に流入した湯を排水路に排出する排水管と、他
   方の流路に流入した湯を浴槽へ送り返す返湯管とから成
   る請求項１記載の浴槽洗浄装置。