JPH0549567B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、縦横整列状態で搬送される壜その他
これに類する物品を所定個数ずつ整列状態で取出
す壜類の整列取出し装置に関する。

〔従来の技術〕

例えば空壜を内容物充填工程へ給送するような
場合、壜を１列ずつ整列させて押出す手段、ある
いは複数列で供給して複数個ずつ供給する場合に
は搬送路に固定隔壁を設け、この隔壁により整列
状態として搬送供給する手段がとられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記従来の整列取出し手段では、壜が丸壜で方
向性を有しない場合はまだしも、壜の胴部が扁平
な形態を有する場合には搬送路内で壜の向きが偏
向して壜同士でブリツジを組みやすく、詰りを生
じたり、あるいは隔壁へのり上げたりするトラブ
ルが多発する。

そのため、特に扁平壜の場合には整列状態での
整列取出しが難しく、搬送途中での詰りが生じた
場合には機械をその都度停止して詰りやのり上げ
を解消させ、整列させ直さなければならず、作業
能率を著しく低下させる原因となり、かつ詰りや
隔壁へののり上げに伴い壜の破損を招くなどの
種々の問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記従来技術の問題点に着目し、これ
を解決するため、縦横整列状態で搬送される壜類
の所定個数を整列状態を維持したまゝ次工程へ取
出す装置であつて、搬送される壜列の搬送方向前
部の上方から壜搬送方向に直交する方向の壜列間
および壜搬送方向最前部の壜列の前面にそつて進
入する複数列の仕切材と、この仕切材の一側にこ
れと直交して水平方向に突出され後続する壜列間
に挿入されて壜列を整える複数列の壜整列杆とを
備えた壜整列部材を設け、この壜整列部材を壜搬
送路の搬送方向末端部上方に壜搬送方向への前
進、上昇退去、後退、下降の矩形サイクルを画く
よう水平移動おび昇降移動自在に設けたことを特
徴とするものである。

〔作用〕

上記の構成により、縦横整列状態で搬送される
壜類の所定個数を仕切材により整列状態のまゝ区
分し、かつこれに続く壜類列の後続部分を壜整列
杆で整列状態を確実にし、壜整列部材の壜搬送方
向前方への水平方向移動により前記仕切られた所
定個数の壜類を整列状態のまゝ取出すことができ
る。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示す実施例を参照して説
明する。

第１図は本発明装置の一実施例の側面を示し、
第２図は第１図における壜整列部材１の一部の外
観を示している。

複数個の壜２，２，……（こゝで取扱う壜は胴
部が扁平な形態のもので、扁平な面を進行方向に
向けて整列搬送される）を縦横複数列の整列状態
で矢印Ａ方向に適宜手段により搬送する壜整列搬
送路３の末端に、この搬送路３の搬送方向Ａに対
して直交する方向に走る壜排出コンベア４が同一
面状に配設されており、この壜整列搬送路３の末
端部上方に壜整列部材１が水平方向移動（壜整列
搬送路３の搬送方向Ａ）および昇降移動自在に設
けられている。

この壜整列部材１は、図示例では壜整列搬送路
３の末端の壜列を横２列分ずつ整列状態で取出す
ようにした場合を示しており、第２図にその一部
を斜視図で示すようにほゞ整列状態で搬送される
壜整列搬送路３の末端上の壜列の上方から該搬送
路３の搬送方向Ａに対し直交する方向の壜列間お
よび最前列の壜外面にそつて進入し１列ずつ壜列
が可及的密に嵌入するよう基部１Ａに垂設された
３枚の仕切材５，５，５と、壜整列搬送路３側に
水平方向に突出して後続する壜列の縦列間に進入
し得る複数本の壜整列杆６，６……とで構成され
ている。この壜整列杆６，６……の先端部６Ａ
は、壜列間に抵抗なく挿入されるよう尖端状に形
成されている。

上記壜整列部材１の支持手段は例えば第１図に
例示するように、固設される機枠７の支持部７Ａ
に前記搬送方向と平行する方向に水平姿勢に取付
けられたエアシリンダ８と、このシリンダ８のロ
ツド８Ａに支持された支持部材９と、この支持部
材９上に立設されたエアシリンダ１０とで構成さ
れ、このエアシリンダ１０のロツド１０Ａに壜整
列部材１の基部１Ａが固着されており、このエア
シリンダ１０のロツド１０Ａのストロークは前記
仕切材５，５，５の下端が壜２の上端を越える高
さ位置まで上昇し得る長さとされている。

上記の構成に基づき、第３図に示すようにエア
シリンダ８の伸長動作で壜整列部材１を矢印イ方
向へ後退させる始動工程と、エアシリンダ１０の
伸長作動で矢印ロ方向への下降による仕切工程
と、エアシリンダ８の短縮作動で矢印ハ方向への
前進による取出し工程と、エアシリンダ１０の短
縮工程で矢印ニ方向への上昇による退去工程とが
矩形サイクルを画いて行なわれるようになつてい
る。

つぎに上記実施例の作用を説明する。

第１図示の状態は、壜列を排出コンベア４上へ
取出す取出し工程が終了した段階を示しており、
この状態からエアシリンダ１０を短縮作動して壜
整列部材１を上昇させ（退去工程ニ）、ついでエ
アシリンダ８を伸長作動させて壜整列部材１を後
退移動（始動工程イ）させたのちエアシリンダ１
０を伸長作動して壜整列部材１を下降（仕切工程
ロ）させると、仕切材５，５，５は搬送方向最前
部にある横２列の壜列を区切るように壜間を進入
し、仕切材５，５，５間に横２列の壜２が収納さ
れる。これと同時に壜整列杆６，６……が後続す
る壜列の縦列間に進入し、第５図示のように傾い
ている壜２を直立姿勢に矯正して整列状態を整え
る。ついでエアシリンダ８の短縮作動により前２
列の壜２，２は壜整列部材１の仕切材５，５，５
間に整列状態で納まつたまゝ排出コンベア４上に
移動して載置される（取出し工程ハ）。こゝでエ
アシリンダ１０が短縮作動して壜整列部材１が上
昇（退去工程ニ）すると、取出された壜２，２は
排出コンベア４上に残され、整列状態のまゝ次工
程へ送られる。

以後同様の作動を第３図示のサイクルのように
繰返すことにより、壜２，２……を前２列ずつ排
出コンベア４上へ整列状態で移載し、梱包その他
整列状態で取扱う次工程へ供給することができ
る。

なお図示実施例では、壜２，２……を横２列ず
つ仕切つて取出す場合について説明したが、３列
ずつ取出すことが必要な場合には仕切材５を４枚
とすればよく、その使用目的に応じて適宜増減す
ればよい。また壜整列部材１の作動機構はエアシ
リンダによるもの以外であつてもよく、その他の
構成に関しても図示実施例に限定されるものでは
ない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明は、縦横整列状態
で搬送される壜類の所定個数を整列状態を維持し
たまゝ次工程へ取出す装置であつて、搬送される
壜列の搬送方向前部の上方から壜搬送方向に直交
する方向の壜列間および壜搬送方向最前部の壜列
の前面にそつて進入する複数列の仕切材と、この
仕切材の一側にこれと直交して水平方向に突出さ
れ後続する壜列間に挿入されて壜列を整える複数
列の壜整列杆とを備えた壜整列部材を設け、この
壜整列部材を壜搬送路の搬送方向末端部上方に壜
搬送方向への前進、上昇退去、後退、下降の矩形
サイクルを画くよう水平移動および上昇移動自在
に設けたので、壜整列搬送路を通じて送られる壜
列の整列状態が乱れていても壜整列部材の下降に
より壜整列部材の仕切材で所定本数の壜を整列状
態として仕切材間に収納し、整列状態として取出
すことができるとともに、この整列収納時に壜整
列杆により後続する壜列を矯正し、次回の整列取
出しに姿勢の乱れがなく、これらにより壜を確実
に整列状態で取出すことができる優れた効果があ
る。

なお本発明は、ブリツジ現象などの詰り停滞現
象が生じやすい扁平形態の壜列の取出しに用いて
最適であるが、丸壜であつても適用可能であり、
また壜以外のこれに類する物品の整列取出しに使
用し得ることはもちろんである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す側面図、第２
図は第１図における壜整列部材の一部の斜視図、
第３図は同壜整列部材の作動サイクルを示す説明
図、第４図は第１図の左半部の平面図、第５図は
壜整列による壜列の矯正状態を示す説明図であ
る。 １……壜整列部材、２……壜、３……壜整列搬
送路、４……排出コンベア、５……仕切材、６…
…壜整列杆、８，１０……エアシリンダ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 縦横整列状態で搬送される壜類の所定個数を
   整列状態に維持したまゝ次工程へ取出す装置であ
   つて、搬送される壜列の搬送方向前部の上方から
   壜搬送方向に直交する方向の壜列間および壜搬送
   方向最前部の壜列の前面にそつて進入する複数列
   の仕切材と、この仕切材の一側にこれと直交して
   水平方向に突出され後続する壜列間に挿入されて
   壜列を整える複数列の壜整列杆とを備えた壜整列
   部材を設け、この壜整列部材を壜搬送路の搬送方
   向末端部上方に壜搬送方向への前進、上昇退去、
   後退、下降の矩形サイクルを画くよう水平移動お
   よび昇降移動自在に設けたことを特徴とする壜列
   の整列取出し装置。 ２ 前記仕切材は断面下向きコ字形に形成されて
   いる特許請求の範囲第１項記載の壜類の整列取出
   し装置。 ３ 前記壜整列杆は先端が尖端状に形成されてい
   る特許請求の範囲第１項記載の壜類の整列取出し
   装置。