JPH0547576U - 液封入式防振マウント - Google Patents
液封入式防振マウントInfo
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- JPH0547576U JPH0547576U JP10598891U JP10598891U JPH0547576U JP H0547576 U JPH0547576 U JP H0547576U JP 10598891 U JP10598891 U JP 10598891U JP 10598891 U JP10598891 U JP 10598891U JP H0547576 U JPH0547576 U JP H0547576U
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- liquid chamber
- vibration
- liquid
- mount
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- Pending
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- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ダイヤフラムを液室側に膨出する略球面状に
形成せしめた液封入式防振マウントにおいて、ダイヤフ
ラムの下方に設けた所定形状の制限板によって、該ダイ
ヤフラムの変形形状を規制してその局部的な反転を防止
し、ダイヤフラムの動き、ならびに耐久性を向上させ
る。 【構成】 ダイヤフラム(3)の反液室側に、該ダイヤ
フラム(3)の変形を規制する制限板(11)を設け、
かつ、この制限板(11)に、上記ダイヤフラム(3)
に対応して液室(4)側に膨出する支承部(12)を形
成せしめたことを特徴としている。
形成せしめた液封入式防振マウントにおいて、ダイヤフ
ラムの下方に設けた所定形状の制限板によって、該ダイ
ヤフラムの変形形状を規制してその局部的な反転を防止
し、ダイヤフラムの動き、ならびに耐久性を向上させ
る。 【構成】 ダイヤフラム(3)の反液室側に、該ダイヤ
フラム(3)の変形を規制する制限板(11)を設け、
かつ、この制限板(11)に、上記ダイヤフラム(3)
に対応して液室(4)側に膨出する支承部(12)を形
成せしめたことを特徴としている。
Description
【0001】
本考案は自動車のエンジン等の振動発生体を防振的に支承するのに用いる液封 入式防振マウントに関するものである。
【0002】
振動に対する減衰機能は容積可変の室内に封入した液体により坦持させ、一方 、振動絶縁性は液体封入のための室壁を形成するゴム弾性体からなる防振基体に よって坦持させ、低周波振動に対する減衰係数が大きく、かつ高周波振動に高い 絶縁性を有する特性を持つ液封入式防振マウントは従来から知られており、例え ば実開平1−124441号公報によって開示されている。
【0003】 かかる防振マウントは、筒状本体金具の上部開口部にゴム弾性体からなる防振 基体を、下部開口部にシール状態にダイヤフラムを夫々取着せしめて液室を形成 すると共に、該液室をオリフィスを備えた仕切板にて分割し、一方、上記本体金 具の下端部に椀状の取付金具を取着せしめてダイヤフラムとの間に空気室を形成 してなる構造を有している。
【0004】
ところで、前記防振マウントにおいては、ダイヤフラムはその変形量を増大さ せるために、液室側に膨出する略球面状に形成され、かつ、その下方には該ダイ ヤフラムの下降範囲を制限するために平板状の制限板が付設されているが、かか る構成では、ダイヤフラムが制限板に当接した際に、該ダイヤフラムが局部的に 反転し、動きが悪くなったり、耐久性が低下したりするという問題があった。
【0005】 本考案は叙上の如き実状に対処してなされたものであり、ダイヤフラムの下方 に設けた所定形状の制限板によって該ダイヤフラムの変形形状を規制し、これに よってダイヤフラムの動き、ならびに耐久性を向上せしめることを目的とするも のである。
【0006】
即ち、上記目的に適合する本考案液封入式防振マウントの特徴は、立設した筒 状本体金具の上部開口部にゴム弾性体からなる防振基体を、下部開口部にゴム膜 からなるダイヤフラムを、夫々液密に取着せしめて液室を形成すると共に、該液 室をオリフィスを備えた仕切板にて分割し、かつ上記ダイヤフラムを液室側に膨 出する略球面状に形成せしめた液封入式防振マウントにおいて、上記ダイヤフラ ムの反液室側に、該ダイヤフラムの変形を規制する制限板を所要間隔をおいて設 けると共に、該制限板に、上記ダイヤフラムに対応して前記液室側に膨出する支 承部を形成せしめたことにある。
【0007】
上記構成を有する本考案の防振マウントにおいては、上記制限板の支承部がダ イヤフラムと同方向に膨出する形状を有することから、ダイヤフラムがマウント に加わった負荷によって大きく変形した場合でも、この支承部が前記したダイヤ フラムの反転を防止してこれを支承し、これによって、上記ダイヤフラムの動き 、ならびに耐久性を従来に比し向上させることが可能となる。
【0008】
以下、更に添付図面を参照して、本考案の液封入式防振マウントの実施例を説 明する。
【0009】 図1は本考案実施例のマウントを示す断面図であり、このマウントは、筒状の 本体金具(1)の上部開口部に、ゴム弾性体からなる防振基体(2)を加硫接着 すると共に、該本体金具(1)の下部開口部に、ゴム膜からなるダイヤフラム( 3)を液密に取着せしめて液室(4)を形成している。このダイヤフラム(3) は、その変形量を増大させるために、液室(4)側に膨出する略球面状に形成さ れている。また、図において(6)は仕切板であり、該仕切板(6)は、その周 縁部と防振基体(2)の一部とでオリフィス(5)を形成すると共に、該オリフ ィスの連通孔(7),(7)にて連通させて、上記液室(4)を上部液室(8) と下部液室(9)とに分割している。そして、上記本体金具(1)の下端部には 椀状の取付金具(10)が、本体金具(1)の下端部をかしめることにより取着 されている。
【0010】 一方、この防振マウントのダイヤフラムの下方には、前記取付金具(10)の 内側に内挿されて、やはり椀状に形成された制限板(11)が、気密の空気室( 13a)をダイヤフラム(3)下方に形成して上記取付金具(10)と一緒にか しめ止めされている。この制限板(11)は図示の如く、その中心付近を前記ダ イヤフラム(3)に対応して液室(4)側に膨出させて形成した支承部(12) を有してなり、この支承部(12)によって、図2に示す如く、防振マウントに 加えられた負荷荷重によって所定位置まで下降したダイヤフラム(3)の中心付 近を支承する。
【0011】 即ち、防振マウントに荷重が加えられた場合、通常の液封入式防振マウントと 同様に、該荷重は、防振基体(2)を下降させると同時に上部液室(8)の封入 液を下部液室(9)へ移動させ、この下部液室(9)の下壁を形成するダイヤフ ラム(3)を下降させるが、本考案の防振マウントにおいては、この下降したダ イヤフラム(3)を、制限板のないマウントのように自由には下降させず、図2 に示す如く所定位置において制限板(11)によって前記したようにその一部を 支承する。
【0012】 そして、この場合、本考案の防振マウントにおいては、上記制限板(11)の 支承部(12)がダイヤフラム(3)と同方向に膨出する形状を有することから 、ダイヤフラム(3)がマウントに加わった負荷によって大きく変形した場合で も、この支承部(12)がダイヤフラム(3)の局部的な反転を防止してこれを 支承し、これによって、上記ダイヤフラム(3)の動き、ならびに耐久性を従来 の防振マウントに比し向上させることが可能である。
【0013】 なお、図3乃至図5はマウントの荷重とたわみの関係を示すグラフであるが、 これら各図を参照し、マウントに制限板を設けるに際しての荷重(P)とたわみ (δ)の関係を説明する。 所定のばね定数(Δ P0 /δ0 )をだすためには、制限板なしの場合は、図3 に示すように ( P0 ) の荷重の時(δ0 ) のたわみ量が必要であるが、本考案の ように、制限板を利用すると、総ばね定数の一部を担うダイヤフラム(圧縮時の 液圧上昇を自ら変形して防ぐ)の動きを制限できるので、図4に1点鎖線で示す 如く、所定のばね定数(Δ P0 /δ0 )を表す荷重−たわみ線図(実線)よりも 傾きの大きな、(つまり、荷重 ( P0 ) 時のたわみ量(δ1 )の小さな)見かけ 上ばね定数の大きな(Δ P0 /δ1 )線図が得られる。
【0014】 そこで、これを利用して、見かけ上のばね定数を(Δ P0 /δ0 )にするよう な仮想のばね線図(Δ P0 /δ2 )(荷重 P0 の際にたわみ量δ2 を示す2点鎖 線)を、本体ゴムのばねだけで設定し、これに、制限板により動きを抑えられた ダイヤフラムのばね定数を加えて所定のばね定数(Δ P0 /δ0 )を確保するわ けである。 この見かけのばね定数(Δ P0 /δ0 )を示すに利用した本体ゴムのゴム硬度 は図3におけるそれよりも低く、ゴム硬度に支配される高周波数域のばね定数は 、ゴム硬度を落とすことにより、容易に低減させることができる。 以上の理由により、静ばね定数を変化させずに目標のばね定数を確保すること ができる。 (δ1 <δ0 <δ2 、Δ P0 /δ1 >Δ P0 /δ0 >Δ P0 /δ2 )
【0015】 以上、本考案の実施例について説明したが、制限板のダイヤフラムの支承は、 制限板とダイヤフラムの間隔や支承部の面積を変えることによってダイヤフラム の変形を規制する範囲を決定しうると共に、ダイヤフラムに局部的な変形歪を与 えないもので、支承後も該ダイヤフラムの動きを許容しうるものであれば、本考 案の要旨を逸脱しない範囲において種々の形態を採用することができる。
【0016】 また、制限板は、取付金具(10)とダイヤフラム(3)とが形成する空気室 (13)において、その位置を自由に決定することができ、特に該制限板にてそ の上部に形成する空気室(13a)の気密性を確保する場合は、取付金具の形状 や、制限板と取付金具とで形成される空間部(14)の気密性に関係なく設置で きるので種々の仕様のマウントにも簡単に対応しうる。特に、取付金具のみで空 気室の気密性が確保できる場合には、制限板の一部に空気室(13a)と空間部 (14)間を連通させる所要大きさの穴をあけ、マウントのばね定数を微調整す ることも可能である。
【0017】
以上、説明したように、本考案の防振マウントは、ダイヤフラムを液室側に膨 出する略球面状に形成せしめた液封入式筒型防振マウントにおいて、上記ダイヤ フラムの反液室側に、該ダイヤフラムの変形を規制する制限板を所要間隔をおい て設けると共に、該制限板に、上記ダイヤフラムに対応して前記液室側に膨出す る支承部を形成せしめたものであり、上記制限板の支承部がダイヤフラムと同方 向に膨出する形状を有することから、ダイヤフラムがマウントに加わった負荷に よって大きく変形した場合でも、この支承部がダイヤフラムの局部的な反転を防 止してこれを支承し、上記ダイヤフラムの動きならびに耐久性を従来の防振マウ ントに比し向上せしめるとの顕著な効果を奏するものである。
【図1】本考案実施例の防振マウントを示す断面図であ
る。
る。
【図2】同実施例マウントの作動状態を示す要部断面図
である。
である。
【図3】制限板のないマウントにおける荷重とたわみの
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図4】制限板のあるマウントにおける荷重とたわみの
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図5】図4のグラフに基づき仮たわみ量を設定した、
荷重とたわみの関係を示すグラフである。
荷重とたわみの関係を示すグラフである。
(1) 本体金具 (2) 防振基体 (3) ダイヤフラム (4) 液室 (5) オリフィス (6) 仕切板 (7) 連通孔 (8) 上部液室 (9) 下部液室 (10) 取付金具 (11) 制限板 (12) 支承部 (13)(13a)空気室 (14) 空間部
フロントページの続き (72)考案者 高島 幸夫 愛知県西加茂郡三好町大字打越字生賀山3 番地 東洋ゴム工業株式会社自動車部品技 術センター内
Claims (1)
- 【請求項1】 立設した筒状本体金具の上部開口部にゴ
ム弾性体からなる防振基体を、下部開口部にゴム膜から
なるダイヤフラムを、夫々液密に取着せしめて液室を形
成すると共に、該液室をオリフィスを備えた仕切板にて
分割し、かつ上記ダイヤフラムを液室側に膨出する略球
面状に形成せしめた液封入式防振マウントにおいて、上
記ダイヤフラムの反液室側に、該ダイヤフラムの変形を
規制する制限板を所要間隔をおいて設けると共に、該制
限板に、上記ダイヤフラムに対応して前記液室側に膨出
する支承部を形成せしめたことを特徴とする液封入式防
振マウント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10598891U JPH0547576U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 液封入式防振マウント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10598891U JPH0547576U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 液封入式防振マウント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0547576U true JPH0547576U (ja) | 1993-06-25 |
Family
ID=14422115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10598891U Pending JPH0547576U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 液封入式防振マウント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0547576U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03103636A (ja) * | 1989-09-18 | 1991-04-30 | Bridgestone Corp | 防振装置 |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP10598891U patent/JPH0547576U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03103636A (ja) * | 1989-09-18 | 1991-04-30 | Bridgestone Corp | 防振装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19961126 |