JPH0547516Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 プリント基板収納ケースに関し、 両面実装されたバツクパネルをケース本体に容
易に挿脱することを目的とし、 バツクパネルを、ケース本体の軸線に対して垂直
方向に挿脱自在とするように構成する。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、プリント基板を収納するプリント基
板収納ケースに関する。

〔従来の技術〕

近時、コンピユータの高性能、高機能化に伴
い、一台のコンピユータに必要なプリント基板が
増大している。

一方、配置スペース等の問題から、一定の空間
にプリント基板を高密度に実装することが要求さ
れている。

そして、近時、このような要求を満たすため、
第６図に示すように、直列に配置される一対のケ
ース本体１１，１３の間に、バツクパネル１５を
配置し、このバツクパネル１５の両面にそれぞれ
コネクタ手段１７を固定し、このコネクタ手段１
７に、それぞれのケース本体１１，１３の開口部
からケース本体１１，１３内に挿入される複数の
プリント基板１９のコネクタ手段２１を電気的に
接続することが行なわれている。

このようなプリント基板収納ケースでは、バツ
クパネル１５の両面にそれぞれコネクタ手段１７
を固定し、いわゆる両面実装型のバツクパネルと
したので、二つの片面実装型のバツクパネルを用
いたものと同様の機能を有することになる。した
がつて、ケース本体１１，１３内に挿入される複
数のプリント基板１９を一つのバツクパネル１５
によつて実装することが可能となる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、このような従来のプリント基板
収納ケースでは、一対のケース本体１１，１３の
間に配置されるバツクパネル１５を、第７図に示
すように、一方のケース本体１１の端面に多数の
ビス２３を使用して固定していたため、バツクパ
ネル１５に固定されるコネクタ手段１７が損傷し
た場合等には、直列に配置される他方のケース本
体１３を、例えば、第６図の矢符方向に移動し、
適当な空間を形成した後、ドライバ２５により、
ビス２３を取り外す必要があり、保守および製造
に多大な工数が必要になるという問題がある。

本考案は、上記のような問題を解決したもの
で、両面実装されたバツクパネルをケース本体に
容易に挿脱することのできるプリント基板収納ケ
ースを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案にかかわるプリント基板収納ケースは、
横断面四角形状のケース本体の中央部に、バツク
パネルを配置し、このバツクパネルの両面にそれ
ぞれコネクタ手段を固定し、このコネクタ手段
に、前記ケース本体の両側開口部からケース本体
内にそれぞれ収納される複数のプリント基板を電
気的に接続するとともに、前記バツクパネルを、
前記ケース本体の軸線に対して垂直方向に挿脱自
在としてなるものである。

〔作用〕

本考案においては、バツクパネルが、ケース本
体の軸線に対して垂直方向に挿脱自在とされるた
め、ケース本体を移動することなくバツクパネル
の所定位置への取り付け、および所定位置からの
取り外しが可能となる。

〔実施例〕

以下、本考案の詳細を図面に示す実施例につい
て説明する。

第１図は、本考案のプリント基板収納ケースの
一実施例を示すもので、図において符号３１は、
バツクパネルを示しており、このバツクパネル３
１の両面には、それぞれ複数のコネクタ手段３３
が固定されている。

このバツクパネル３１の上下には、それぞれア
ルミニユウム等の金属からなる案内金具３５が、
ビス３７により固定されている。

一方、バツクパネル３１の一側面には、アルミ
ニユウム等の金属からなる押さえ板３９が配置さ
れており、この押さえ板３９には、案内金具３５
の一側端に形成される折曲部４１が溶接等により
固着されている。

また、この押さえ板３９には、把手４３が固着
されており、さらに、ビスを挿通するためのビス
孔４５が形成されている。

一方、図において符号４７は、例えば、アルミ
ニユウム等の金属からなる横断面四角形状のケー
ス本体を示している。

このケース本体４７の一側面４９の中央部に
は、矩形形状のバツクパネル挿脱口５１が開口さ
れている。

そして、ケース本体４７の上面５３および下面
５５におけるバツクパネル挿脱口５１に対応する
位置には、バツクパネル３１に固定される案内金
具３５を案内するための案内溝５７が形成されて
いる。

この案内溝５７は、断面Ｌ字形状の案内部材５
９の背面を所定間隔を置いてケース本体４７の上
面５３および下面５５に対向配置することにより
形成されている。

さらに、ケース本体４７の上面５３と下面５５
には、ケース本体４７の軸方向に多数の仕切部材
６１が所定間隔を置いて固着されており、この仕
切部材６１には、ケース本体４７の両側開口部か
ら多数のプリント基板６３が挿入されている。

そして、これ等のプリント基板６３は、バツク
パネル３１に固定されるコネクタ手段３３に、電
気的に接続されている。

以上のように構成されたプリント基板収納ケー
スでは、ケース本体４７へのプリント基板６３の
実装は、バツクパネル３１の支持する押さえ板３
９の把手４３を把持し、バツクパネル３１の上下
に固定される案内部材３５を、バツクパネル挿脱
口５１から、案内部材５９により形成される案内
溝５７に挿入し、この状態で、押さえ板３９を押
圧し、押さえ板３９がケース本体４７に当接した
状態で、押さえ板３９をビスによりケース本体４
７に固定し、この後、ケース本体４７の両側開口
部からプリント基板６３を挿入し、これ等のプリ
ント基板６３を、バツクパネル３１の両側にそれ
ぞれ固定されるコネクタ手段３３に電気的に接続
することにより行なわれる。

一方、バツクパネル３１の保守、点検時には、
ケース本体４７からプリント基板６３を抜き取つ
た後、バツクパネル３１の押さえ板３９をケース
本体４７に固定しているビスを取り去ることによ
り、バツクパネル３１を容易にケース本体４７か
ら抜き取ることが可能となる。

しかして、以上のように構成されたプリント基
板収納ケースでは、横断面四角形状のケース本体
４７の中央部に、バツクパネル３１を配置し、こ
のバツクパネル３１の両面にそれぞれコネクタ手
段３３を固定し、このコネクタ手段３３に、ケー
ス本体４７の両側開口部からケース本体４７内に
それぞれ収納される複数のプリント基板６３を電
気的に接続するとともに、ケース本体４７に形成
される案内溝５７、および、バツクパネル３１に
固定される案内金具３５により、バツクパネル３
１を、ケース本体４７の軸線に対して垂直方向に
挿脱自在としたので、両面実装されたバツクパネ
ル３１をケース本体４７に容易に挿脱することが
可能となる。

また、以上のように構成されたプリント基板収
納ケースでは、樹脂製のバツクパネル３１の両端
に金属製の案内金具３５を固定し、この案内金具
３５を案内溝５７に沿つて移動するようにしたの
で、バツクパネル３１を確実に案内することがで
きるとともに、バツクパネル３１の摩耗等を解消
することができ、さらに、バツクパネル３１の厚
みが変化した場合にも案内溝５７の幅を変更する
ことなく対処することが可能となる。

さらに、以上のように構成されたプリント基板
収納ケースでは、樹脂製のバツクパネル３１の両
端に金属製の案内金具３５を固定したので、バツ
クパネル３１の反り、あるいは歪みを矯正するこ
とが可能となる。

第２図は、本考案のプリント基板収納ケースの
他の実施例のバツクパネルを示すもので、この実
施例では、案内金具６５は、枠状に形成されてお
り、その空間にバツクパネル６７が固定されてい
る。そして、案内金具６５と押さえ板６９とが一
体に形成されている。

このようなプリント基板収納ケースにおいても
第１図に示した実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができるが、この実施例では、案内金具６５、
押さえ板６９等を安価にすることが可能となる。

第３図は、本考案のプリント基板収納ケースの
他の実施例のバツクパネルを示すもので、この実
施例では、上下の案内金具７１には、それぞれ押
さえ板７３および把手７５が一体に形成されてい
る。

このようなプリント基板収納ケースにおいても
第１図に示した実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができるが、この実施例では、案内金具７１、
押さえ板７３等を安価にすることが可能となり、
また、これ等の重量を軽減することが可能とな
る。

第４図は、本考案のプリント基板収納ケースの
さらに他の実施例のバツクパネルを示すもので、
この実施例では、バツクパネル７７の全長が長く
され、この部に把手用の穴７９が直接形成されて
いる。

このようなプリント基板収納ケースにおいても
第１図に示した実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができるが、この実施例では、押さえ板を不要
にすることができ、安価かつ重量を軽減すること
が可能となる。

第５図は、本考案のプリント基板収納ケースの
さらに他の実施例の案内部材を示すもので、この
実施例では、案内部材８１には、バツクパネルの
挿入側に、案内用の折曲部８３が形成され、ま
た、案内部材８１には、案内溝側に突出する三角
形状の切り起こし部８５が形成されている。

このようなプリント基板収納ケースにおいても
第１図に示した実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができるが、この実施例では、バツクパネル３
１の案内金具３５をより確実に案内することが可
能となる。

なお、以上述べた実施例では、ケース本体４７
の側面にバツクパネル挿脱口５１を形成した例に
ついて述べたが、本考案はかかる実施例に限定さ
れるものではなく、例えば、ケース本体４７の上
面５３に形成しても良く、さらには、下面５５に
形成しても良いことは勿論である。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、横断面四
角形状のケース本体の中央部に、バツクパネルを
配置し、このバツクパネルの両面にそれぞれコネ
クタ手段を固定し、このコネクタ手段に、ケース
本体の両側開口部からケース本体内にそれぞれ収
納される複数のプリント基板を電気的に接続する
とともに、バツクパネルを、ケース本体の軸線に
対して垂直方向に挿脱自在としたので、両面実装
されたバツクパネルをケース本体に容易に挿脱す
ることができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のプリント基板収納ケースの一
実施例を示す斜視図、第２図ないし第４図は本考
案のプリント基板収納ケースの他の実施例のバツ
クパネルおよびこの近傍を示す斜視図、第５図は
本考案のプリント基板収納ケースの他の実施例の
案内部材を示す斜視図、第６図は従来のプリント
基板収納ケースを示す縦断面図、第７図は第６図
のバツクパネルのケース本体への取り付け方法を
示す斜視図である。 図において、３１はバツクパネル、３３はコネ
クタ手段、４７はケース本体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横断面四角形状のケース本体の中央部に、バツ
   クパネルを配置し、このバツクパネルの両面にそ
   れぞれコネクタ手段を固定し、このコネクタ手段
   に、前記ケース本体の両側開口部からケース本体
   内にそれぞれ収納される複数のプリント基板を電
   気的に接続するとともに、前記バツクパネルを、
   前記ケース本体の軸線に対して垂直方向に挿脱自
   在としてなることを特徴とするプリント基板収納
   ケース。