JP4131906B2 - 着脱自在なユニットを備えた収納装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の収納装置に係り、特に電子機器ユニットを着脱自在に収納する収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器ユニットを引出しのように着脱自在に収納する収納装置は、産業用又は家庭用に広範囲に用いられている。例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータにおけるタワー型の本体には、フロッピーディスクドライブ、CD−ROMドライブあるいはCD−R/CD−RWドライブ等が設けられているが、これらのドライブは、パーソナルコンピュータにおけるタワー型の本体に挿抜自在に装着されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の収納装置においては、電子機器ユニットを収納ケースに装着するには相当高い嵌合精度が要求されている。このためその製造に際しては、加工精度が要求され、より多くの加工時間を要しコスト高になる。このためユニットを収納ケースに簡単に着脱でき、且つ挿入時確実に保持でき、必要以上に高い嵌合精度が要求されない板金加工などで製造できる低廉簡易な収納装置が望まれていた。
【0004】
したがって本発明は、かかる要望に応える製造が簡単で廉価な収納装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の着脱自在なユニットを備えた収納装置は、側壁にガイドレールを設けたユニットと、このユニットのガイドレールに嵌合するガイドレールを側板内部に有し、このガイドレールに沿って前記ユニットを挿脱可能に支持する収納ケースとからなり、この収納ケースは頂板と、この頂板により上端が相互に結合される一対の側板と、これらの側板の下端に形成された固定フランジとから形成され、これらの固定フランジにより前記収納ケースを基板上に固定する際、それらの固定位置を調整することにより、前記一対の側板により前記ユニットを弾性的に支持することを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明の着脱自在なユニットを備えた収納装置においては、前記収納ケースは、その側板の一部に形成された切欠き部と、この切欠き部を介して前記収納ケースの外側から内部に弾性的に挿入されるロックばね機構とを備え、前記ユニットの側部には、前記ユニットが前記収納ケースに挿入されたとき、前記ロックばね機構が嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする着脱自在なユニットを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
さらに、本発明の着脱自在なユニットを備えた収納装置においては、前記ユニットの後壁には前記ユニットに内蔵された電気機器の第1の接続端子を設け、前記ユニットが前記収納ケースに挿入されたとき、前記収納ケースの後部に設けられた第2の接続端子に前記第1の接続端子を結合させ電気的に接続することを特徴とするものである。
【0008】
さらに、本発明の着脱自在なユニットを備えた収納装置においては、前記収納ケースは、前面に前記ユニットが挿抜される開口部が形成された箱型の筐体内に収納され、前記収納ケース側板の下端に形成された固定フランジにより前記筐体内底板に固定され、前記第2の接続端子は前記筐体の後壁に固定されていることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、例えば通風が必要な電気乃至電子部品や電子装置を内蔵するユニットに実施した形態について図面を参照して説明する。図1は着脱自在なユニット1の斜視図で、図2は図1のユニット1を挿脱できる収納ケース2の斜視図である。図1に示されるように、ユニット1は厚さが比較的薄い箱型の筐体により構成されており、筐体を構成するその上壁および側壁には多数の通風口3が形成されている。なお、ユニット1内に収納される電子機器等が通風を必要としない場合は通風口3のない無垢の板金から形成しても良い。また、ユニット1の両側壁には上壁との結合部に形成される稜線に沿って側壁から外方に突起するガイドレール4が形成されている。他方、収納ケース2は、図2に示されるように、頂板2−1と、この頂板2−1により上端が相互に結合される一対の側板2−2と、これらの側板2−2の下端に形成された固定フランジ2−3とから形成され、これらの頂板2−1および一対の側板2−2には、図1と同様な多数の通風口3が形成されている。
【0010】
前記一対の側板2−2には、また、頂板2−1との結合部に形成される稜線に沿って側壁から外方に突起する複数本のガイドレール5が形成されている。これらのガイドレール5には、ユニット1のガイドレール4が嵌合してガイドされる。
【0011】
図3および図4に、ユニット1のガイドレール4および収納ケース2のガイドレール5の部分断面を拡大して示すように、ユニット1のガイドレール4は、収納ケース2のガイドレール5の谷部6と嵌合するようになっている。
【0012】
図5は、図2の収納ケース2の断面を示す概略図で、固定フランジ2−3により収納ケース2を基板7上に固定する際、それらの固定位置を矢印8方向に調整することにより、ユニット1を収納ケース2に挿入したとき、そのガイドレール4が収納ケース2のガイドレール5の谷部6に正確に嵌合させるとともに一対の側板2−2によりユニット1を弾性的に支持する。
【0013】
図6および図7は本発明の他の実施形態を示すもので、ロックばね機構を設けた収納装置の一部を示す斜視図および断面図である。これらの図においては、図1乃至図5と同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。図6において、ロックばね機構9は、収納ケース2の側板2−2の、好ましくはユニット1が挿入される前方側に設置される。図7はユニット1が挿入され、ロックばね機構9とユニット1のロック状態を示すものであり、(A)は図6の鎖線X−X´方向の水平断面図、(B)は図6の鎖線Y−Y´方向の垂直断面図である。収納ケース2の側板2−1には貫通窓10が設けられており、ユニット1が収納ケース2に挿入されたとき、ロックばね機構9のばね11が収納ケース2の貫通窓10を貫通して、ユニット1の側壁前方の対応部分に形成された切欠部12に嵌合し、ロックされる。
【0014】
図8は、本発明のさらに他の実施形態を示すもので、(A)は前述したユニット1の一部を示す側断面図、(B)は(A)の要部を示す上面図である。図8(A)に示すように、この実施形態においては、ユニット1内にプリント基板21が水平に収納されており、その端子部22がユニット1の後端面から突出している。
【0015】
ユニット1が挿入される収納ケース2の後壁には、図示しないが、プリント基板21の端子部22が挿入されるコネクタが設けられており、収納ケース2内にユニット1が挿入されると、前記端子部22がコネクタに挿入され、電気的な接続が行われる。
【0016】
【発明の効果】
このように本発明によれば、挿入するユニットと収納ケースを高い嵌合精度を要求しない例えば板金から製造できる。これにより多品種・少量生産にも適用でき、製造面においても、必要な金型などを必要とせず、イニシャルコストを低減できる。更に、挿入するユニットと収納ケース間の保持は、収納ケースの側板の弾力性むと、ロックばね機構により強固に保持できる。
【0017】
本発明の他の実施の形態によれば、ユニットを収納ケースに挿入した後、ロックばね機構を予め設けられた切欠き部分に装着することにより、ユニットを収納装置に簡単に強固に保持できる。また他の実施の形態においては、ユニットに内蔵されたプリント基板を収納装置の後壁に設けられた端子に、簡単に電気的に接続できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に使用されるユニットの斜視図である。
【図2】図1のユニットを挿入着脱できる収納ケースの斜視図である。
【図3】図1のユニットのガイドレールの簡略図である。
【図4】図2の収納ケースのガイドレールの簡略図である。
【図5】図2の収納ケースの動きを示す簡略図である。
【図6】本発明の他の実施の形態のロックばね機構を収納ケースに装着した図を示す主要部の斜視図である。
【図7】図6の一部を拡大した断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示すユニットの一部断面図である。
【符号の説明】
1 ユニット
2 収納ケース
4 ユニットのガイドレール
5 収納ケースのガイドレール
7 収納ケースの側板
8 収納ケースの側板
9 ロックばね機構
10 収納ケースの側板の切欠き部
11 ロックばね機構のばね
12 切欠部
21 プリント基板
22 端子部

Claims (4)

  1. 側壁にガイドレールを設けたユニットと、このユニットのガイドレールに嵌合するガイドレールを側板内部に有し、このガイドレールに沿って前記ユニットを挿脱可能に支持する収納ケースとからなり、この収納ケースは頂板と、この頂板により上端が相互に結合される一対の側板と、これらの側板の下端に形成された固定フランジとから形成され、これらの固定フランジにより前記収納ケースを基板上に固定する際、それらの固定位置を調整することにより、前記一対の側板により前記ユニットを弾性的に支持することを特徴とする着脱自在なユニットを備えた収納装置。
  2. 前記収納ケースは、その側板の一部に形成された切欠き部と、この切欠き部を介して前記収納ケースの外側から内部に弾性的に挿入されるロックばね機構とを備え、前記ユニットの側部には、前記ユニットが前記収納ケースに挿入されたとき、前記ロックばね機構が嵌合する凹部が形成されていることを特徴とする着脱自在なユニットを備えたことを特徴とする請求項1記載の着脱自在なユニットを備えた収納装置。
  3. 前記ユニットの後壁には前記ユニットに内蔵された電気機器の第1の接続端子を設け、前記ユニットが前記収納ケースに挿入されたとき、前記収納ケースの後部に設けられた第2の接続端子に前記第1の接続端子を結合させ電気的に接続することを特徴とする請求項2記載の着脱自在なユニットを備えた収納装置。
  4. 前記収納ケースは、前面に前記ユニットが挿抜される開口部が形成された箱型の筐体内に収納され、前記収納ケース側板の下端に形成された固定フランジにより前記筐体内底板に固定され、前記第2の接続端子は前記筐体の後壁に固定されていることを特徴とする請求項3記載の着脱自在なユニットを備えた収納装置。
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