JPH0547224U - 枠組足場の落下養生補助枠及び不等割付補助足場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建物の内装工事や外装工事を行なう際に建物
外周に仮設される枠組足場において、特に建物と足場と
の隙間を埋める落下養生に使用される、枠組足場の落下
養生補助枠と、この補助枠を利用して組立てられる不等
割付補助足場を提供する。 【構成】 両端に枠組足場１の立枠１ｂに結合されるク
ランプ２ｂを有する上下に平行な複数のガイド枠２ａ，
２ａと、前記上下に平行なガイド枠２ａに沿って移動及
び位置決め固定が自在に取付けられたスライド枠２ｃ
と、前記スライド枠２ｃに取付けられたブラケット２ｆ
とで構成されている。 【効果】 外壁又は内壁に凹凸がある建物４に仮設され
る枠組足場１と建物４との間に発生する、作業員や物が
落下する危険のある隙間６を不等割付の補助足場５とし
て埋めることができ、人や物の落下を防ぐ安全性の確保
ができると共に作業員にとっては十分な足場の確保によ
って施工性の向上にも寄与する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建物の内装工事や外装工事を行なう際に建物外周に仮設される枠 組足場において、特に建物と足場との隙間を埋める落下養生に使用される、枠組 足場の落下養生補助枠と、この補助枠を利用して組立てられる不等割付補助足場 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図４に例示したように、建物ａの内・外装工事などを行なう際には、同建物ａ の外周に枠組足場ｂが仮設される。 ところで、建物ａの外周に例えば柱型ｃが出張っているような場合、枠組足場 ｂは当然のことながら柱型ｃの外面よりも外側の位置に仮設される。従って、枠 組足場ｂの内縁と建物ａの外面との間には、作業員や物が落下する危険のある程 大きな隙間ｄが発生し、この隙間部分ｄでは作業の足場を確保できないこともあ って、通常は前記隙間ｄを埋める落下養生補助足場ｅが用意されている。

【０００３】 従来の落下養生補助足場ｅは、図５に示したように枠組足場ｂの１スパンの立 枠ｆにクランプｇ、ｇでブラケットｈを取付け、左右のブラケットｈ、ｈの間に 布枠ｊを架設して構成されている。

【０００４】

【本考案が解決しようとする課題】

枠組足場ｂのスパンは工業製品として規格化されている。従って、枠組足場ｂ の割付をいかに工夫しても、図３のように建物ａの柱型ｃ、ｃの間隔を枠組足場 ｂのスパンで割り切れない不等割付部分（１スパンに満たない部分）が往々にし て発生する。そして、１スパンに満たない不等割付部分には勿論落下養生補助足 場を取付けようがなく、隙間ｄがそのまま残って作業員や物が落下する危険性が そのまま残る。また、同部分では作業足場がなくて作業上不自由するので、解決 すべき課題になっている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記従来技術の課題を解決するための手段として、この考案に係る枠組足場の 落下養生補助枠は、図１に実施例を示したとおり、 両端に枠組足場１の立枠１ｂに結合されるクランプ２ｂを有する上下に平行な 複数のガイド枠２ａ，２ａと、前記上下に平行なガイド枠２ａに沿って移動及び 位置決め固定が自在に取付けられたスライド枠２ｃと、前記スライド枠２ｃに取 付けられたブラケット２ｆとで構成されていることを特徴とする。

【０００６】 また、第２の考案に係る落下養生のための不等割付補助足場５は、図２と図３ に実施例を示したとおり、 枠組足場１と建物４の凹部との間の隙間６を埋める補助足場５であって、枠組 足場１における１スパンの立枠１ｂ、１ｂに落下養生補助枠２の両端のクランプ ２ｂ，２ｂが取付け固定され、該落下養生補助枠２のガイド枠２ａに沿って不等 割付位置に固定されたブラケット２ｆと、同じく枠組足場１の立枠１ｂにクラン プｇで取付け固定されたブラケットｈとの間に布枠３を架設して成ることを特徴 とする。

【０００７】

【作用】

枠組足場１の立枠１ａ、１ａにクランプ２ｂで取付け固定されたガイド枠２ａ に沿って移動するスライド枠２ｃにより、ブラケット２ｆは枠組足場１の１スパ ンの範囲内で任意の位置（不等割付位置）へ位置決め固定できる。このブラケッ ト２ｆの上に布枠３を架けることにより、枠組足場１と建物４との隙間を埋める 不等割付補助足場５を組立てられる。

【０００８】

【実施例】

次に、図示した本考案の実施例を説明する。 図１に示した落下養生補助枠２は、規格化された寸法の枠組足場１における１ スパンの立枠１ｂ、１ｂの間隔と等しい長さ（約１．８ｍ）を有し、外径が４３ mm位の単管を利用した２本のガイド枠２ａ、２ａが上下に約４５cmの間隔で平行 に配置され、その両端寄り位置がつなぎ材２ｇ、２ｇで剛結されている。各ガイ ド枠２ａの両端部に、枠組足場１の立枠１ｂに結合されるクランプ２ｂが取り付 けられている。ガイド枠２ａは、前記両端のつなぎ材２ｇよりも内側の部位を滑 動自在なＴ型継手２ｄによって垂直なスライド枠２ｃが上下のガイド枠２ａに沿 って移動自在に取り付けられている。前記Ｔ型継手２ｄには止めねじ２ｅが設け られている。この止めねじ２ｅの締めつけによって前記スライド枠２ｃは任意所 望の位置への位置決め固定が可能とされている。スライド枠２ｃに三角形状のブ ラケット２ｆが取り付けられている。従って、ブラケット２ｆは、枠組足場１の １スパンの立枠１ｂ、１ｂの範囲内において任意の不等割付位置へ自由に位置決 め固定することができる。

【０００９】 次に、図２と図３は前記図１の落下養生補助枠２を利用して枠組足場１と建物 ４との隙間６を埋めるべく組み立てられた不等割付補助足場５の実施例を示して いる。 １スパンの枠組足場１に割付けられた部分の隙間６は、その枠組足場１の両端 の立枠１ｂ、１ｂに図５に示した従前の単一構造のブラケットｈが取り付けられ 、そのブラケットｈ、ｈ間に布枠ｊを架けて補助足場ｅが組立てられる。一方、 枠組足場１の１スパンに満たない不等割付位置には、その部位の枠組足場１の両 端の立枠１ｂ、１ｂに図１の補助枠２におけるガイド枠２ａの両端のクランプ２ ｂが取付け固定される。そして、ブラケット２ｆはスライド枠２ｃをガイド枠２ ａに沿って建物４の柱型４ａに接近する位置まで移動させ、止めねじ２ｅを締付 けて不等割付位置に位置決め固定される。このブラケット２ｆと立枠１ｂに取付 けられたもう一方のブラケットｈとの間に布枠３が架設され、不等割付補助足場 ５が組立てられている。従って、枠組足場１と建物４との間の隙間６は全部埋め られ作業員や物が落下する危険はない。

【００１０】

【本考案が奏する効果】

本考案に係る枠組足場の落下養生補助枠２及び不等割付補助足場５は、外壁又 は内壁に凹凸がある建物４に沿って仮設された枠組足場１と建物４との間に発生 する、作業員や物が落下する危険のある隙間６を不等割付の補助足場５として埋 めることができ、人や物の落下を防ぐ安全性の確保ができると共に作業員にとっ ては十分な足場の確保によって施工性の向上にも寄与するのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】落下養生補助枠の斜視図である。

【図２】落下養生補助枠を使用して不等割付足場を組立
てた枠組足場の平面図である。

【図３】不等割付補助足場部分の側面図である。

【図４】従来の枠組足場の平面図である。

【図５】従来のブラケットを示した平面図である。

【符号の説明】

１ 枠組足場 １ｂ 立枠 ２ 落下養生補助枠 ２ｂ ガイド枠 ２ｃ スライド枠 ２ｆ ブラケット ４ 建物 ５ 不等割付補助足場 ３ 布枠

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】両端に枠組足場の立枠に結合されるクラン
   プを有する上下に平行な複数のガイド枠と、前記上下に
   平行なガイド枠に沿って移動及び位置決め固定が自在に
   取付けられたスライド枠と、前記スライド枠に取付けら
   れたブラケットとで構成されていることを特徴とする、
   枠組足場の落下養生補助枠。
2. 【請求項２】枠組足場と建物の凹部との間の隙間を埋め
   る補助足場であって、枠組足場における１スパンの立枠
   に落下養生補助枠の両端のクランプが取付け固定され、
   該落下養生補助枠のガイド枠に沿って不等割付位置に固
   定されたブラケットと、同じく枠組足場の立枠にクラン
   プで取付け固定されたブラケットとの間に布枠を架設し
   て成ることを特徴とする、落下養生の不等割付補助足
   場。