JPH0547006A

JPH0547006A - 光記録方法及び装置

Info

Publication number: JPH0547006A
Application number: JP3224569A
Authority: JP
Inventors: Takashi Nakao; 敬中尾; Kiyoshi Osato; 潔大里; Yoshiteru Kabaya; 美輝蒲谷; Tatsuya Narahara; 立也楢原; Tadashi Osue; 匡尾末
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1991-08-09
Filing date: 1991-08-09
Publication date: 1993-02-26
Anticipated expiration: 2016-07-30
Also published as: US5559766A; JP3194390B2

Abstract

(57)【要約】【目的】プリフォーマットのトラックの存在しない光
記録媒体においても、記録時において、ほぼ理想トラッ
ク軌跡を描くようにする。【構成】光記録媒体に対して回転光走査系を介して、
この回転光走査系の外部に設けられた光源からの光を照
射し、前記記録媒体に情報を記録する方法である。光記
録媒体に情報の記録を行うのに先立って、理想トラック
軌跡が形成された参照記録媒体１２をトラッキング制御
しながら再生する。このとき得られるトラッキング制御
に関連する情報を波形メモリ３３に記憶しておく。この
記憶したトラッキング制御に関連する情報を用いて光記
録媒体に理想トラック軌跡を描くように記録光スポット
の走査制御を行いながら情報の記録を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、光テープや
光カードなどの光記録媒体に情報を記録する光記録方法
及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、記録が可能な光ディスクでは、一
般に、プリグルーブと呼ばれるプリフォーマットのトラ
ックが記録されており、情報の記録はこのプリグルーブ
を参照してトラッキング制御を行いながら行う。したが
って、この場合、このプリフォーマットのトラック軌跡
として理想的な軌跡が形成されていれば、理想トラック
に近い記録トラックを形成することができる。

【０００３】ところで、光記録媒体として光ディスクで
はなく、光テープなどの可撓性のものを使用する光記録
再生装置が提案されている（例えば、特開昭６２−１１
２２３４号公報、特開昭６３−１０３４４０号などを参
照）。この光記録再生装置は、例えば光テープを回転ド
ラムの周面の所定角度範囲に巻き付け、この回転ドラム
の外部に設けたレーザ光源からの光を、イメージローテ
ータ（像回転光学系）、回転ドラム内に設けたミラー、
対物レンズなどからなる回転光走査系により前記光テー
プ上に照射し、この光テープ上に光記録を行う。

【０００４】この場合、光ビームは、マルチビームが用
いられ、回転走査系により光ビームがドラムの回転と共
に光テープ上を走査するように回転させられる。この場
合、ドラムの回転軸線からビームが離れていると、ドラ
ム内のミラーの回転に起因して光スポットの光記録媒体
上での位置変化を生じさせる。この問題は、回転すると
光学軸の回りに像の回転を生じる像回転光学系により解
決できる。

【０００５】イメージローテータはそのためのもので、
例えばドーブ（Ｄｏｖｅ）プリズムなどのイメージロー
テートプリズムを用いた回転体により構成され、その回
転角の２倍の回転角で回転する静止物体の像を与えるも
のである。このため、前記のイメージローテータは、ド
ラムの回転数の１／２の回転数で、ドラムに同期して回
転するようにされる。

【０００６】この場合、光テープ上には、磁気記録の場
合と同様にして、斜めの直線状トラックが形成されて情
報が記録される。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、こ
の種の光記録媒体として光テープには、光ディスクのプ
リグルーブのようなプリフォーマットの基準トラックは
形成されない。このため、光テープ上の記録トラックの
直線性は、記録装置の機械精度で定まり、記録トラック
軌跡は、イメージローテータ、回転ドラムなどの回転光
走査系が原因で発生するトラック曲りを生じる。

【０００８】この場合、トラック曲りの原因のエラー周
期がドラムの１回転周期に等しい場合には、記録トラッ
ク軌跡は、ドラムの１回転毎に形成されるので平行にな
り、隣接トラック間のクロストークの危険性は少ない。

【０００９】しかし、前述したように、イメージローテ
ータの回転周期は、ドラムの２回転周期である。したが
って、一般に正弦波状になるトラック曲りエラーＥＲの
周期はドラムの２回転周期となり、図７に示すように、
イメージローテータの１回転周期の前半のドラムの１回
転期間ＴＡと、後半のドラムの１回転期間ＴＢとでは、
エラーＥＲは逆極性となる。このため、図８に示すよう
に、テープ１上に期間ＴＡで形成される記録トラック２
Ａと、期間ＴＢで形成される記録トラック２Ｂとの曲り
の方向が逆になり、これら隣接トラック間でクロストー
クを生じる恐れがあった。

【００１０】このイメージローテータが原因で生じるト
ラック曲りは、イメージローテートプリズムの精度に起
因しており、光学的な位置調整を高精度で行っても取り
除くことはできない。したがって、このクロストークを
逃れるためには、トラックピッチを広げる必要があり、
記録密度が下がってしまう欠点があった。

【００１１】また、上記のように記録装置毎に異なるト
ラック曲りがあると、ある記録再生装置で記録したテー
プを別の記録再生装置で再生した場合、これら装置の持
つトラック曲り量の違いによって、サーボ系に対する負
担が大きくなってしまう。これは、エラー周期がドラム
の１回転周期に等しい場合にも生じる。

【００１２】なお、イメージローテートプリズムなどの
像回転光学系を使用せずに、ポリゴンミラーなどの多面
鏡を用いる場合にも（例えば特開昭６１−３４７４０号
公報、特開昭６２−１６２２６１号公報等参照）、各鏡
面の配置誤差、収差などにより各々の鏡面が描くトラッ
ク軌跡が異なってくるので、上述と同様の問題が生じ
る。

【００１３】この発明は、以上の点に鑑み、トラック曲
りのない理想トラック軌跡を記録時に記録トラックとし
て形成できるようにした光記録方法及び装置を提供する
ことを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明よる光記録方法においては、光記録媒体に
対して回転光走査系を介して、この回転光走査系の外部
に設けられた光源からの光を照射し、前記光記録媒体に
情報を記録する方法において、プリフォーマットの基準
トラック信号が前記光記録媒体から得られない場合に、
その記録媒体に情報の記録を行うのに先立って、理想ト
ラック軌跡が形成された参照記録媒体をトラッキング制
御しながら再生し、このとき得られるトラッキング制御
に関連する情報を記憶しておき、この記憶したトラッキ
ング制御に関連する情報を用いて前記光記録媒体に前記
理想トラック軌跡を描くように記録光のトラッキング制
御を行いながら情報の記録を行うようにしたことを特徴
とする。

【００１５】

【作用】上述のこの発明の構成によれば、記憶されたト
ラッキングに関連する情報を用いて記録時にトラッキン
グ制御を行うことにより、常に、光記録媒体上には、理
想トラック軌跡に近い記録トラックが形成されて、情報
の記録がなされる。

【００１６】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図を参照しなが
ら説明する。図１は、この発明が適用される光記録装置
の光学系の一例を示すものである。

【００１７】光源としての半導体レーザ１から出射され
た光束は、コリメートレンズ２で平行光に変換され、偏
光ビームスプリッタ３及び１／４波長板４を介してガル
バノミラー７に入射して反射された後、ドーブプリズム
９ａを含んだイメージローテータ９に入射する。

【００１８】このイメージローテータ９から出射した光
束は、回転ドラム１３内に設けられたミラー１０により
反射され、対物レンズ１１により、回転ドラム１３の周
面に巻き付けられる光テープ（図示せず）上に走査スポ
ットを形成する。

【００１９】光テープから反射された光束は、逆の経路
を戻り、１／４波長板４及び偏光ビームスプリッタ３に
より、検出用収束レンズ５と多分割ディテクタ６で構成
される信号検出系に導かれる。

【００２０】回転ドラム１３は、ドラムモータ１４によ
り回転駆動される。また、イメージローテータ９のドー
ブプリズム９ａは、ローテータモータ８の軸に対して固
定されて、このローテータモータ８によりドラム１３の
回転に同期して回転させられる。ただし、この場合、イ
メージローテータ９は、前述もしたように、ドラム１３
の１／２の回転速度で同期回転するようにされている。

【００２１】さらに、ガルバノミラー７が図中円弧状矢
印で示す方向に回動されることにより、光軸の角度調節
がなされ、光テープ上の光走査スポットの、記録トラッ
クの幅方向（トラック走査方向に直交するトラッキング
制御方向）の走査位置が制御される。そして、このガル
バノミラー７とイメージローテータ９とによって光スポ
ットは、トラック走査方向に位置制御されながら移動す
る。

【００２２】この場合、ガルバノミラー７の回動角位置
は、次のようにして検出される。すなわち、ＬＥＤ１５
の発光光がコリメートレンズ１６により平行光にされ、
ガルバノミラー７の裏側に入射する。そして、その反射
光が収束レンズ１７を介して例えば１次元ＣＣＤライン
センサからなる位置検出素子１８に入射する。この位置
検出素子１８への光入射位置は、前記ガルバノミラー７
の回動角位置に対応したものであり、この位置検出素子
１８の検出信号から前記ガルバノミラー７の回動角位置
を検出することができる。

【００２３】光ディスクのようにプリフォーマットのト
ラック（グルーブ）が存在している場合には、このプリ
フォーマットのトラックからの反射光を信号検出系の多
分割ディテクタ６で受け、この多分割ディテクタ６の出
力信号からトラッキングエラー信号を得、これによりガ
ルバノミラーの回動角を制御してプリフォーマットのト
ラックに追従するトラッキング制御を行いながら記録を
行うことにより、記録トラック軌跡をほぼ理想トラック
軌跡にすることができる。

【００２４】しかし、上記の光テープの場合には、プリ
フォーマットのトラックは存在しないので、このままで
はトラッキング制御は行われず、記録トラック軌跡には
前述した機械精度のトラック曲りを生じる走査誤差を生
じる。

【００２５】この発明では、これを回避するため、記録
に先立って予め理想トラック軌跡を描くようにする走査
誤差補正信号を記憶する等して用意しておき、記録時
は、これによりトラッキング制御をかけながら記録を行
うようにする。走査誤差補正信号は、次のようにして得
る。

【００２６】すなわち、この例においては、図２に示す
ように理想トラック軌跡（グルーブ）１２Ｔが形成され
た参照片１２を用意する。この例の光テープの場合に
は、理想トラック軌跡のグルーブ１２Ｔは真直とされ、
等間隔で複数本形成される。この参照片１２の大きさ
は、任意で、光スポットを受けることが可能な小片でよ
い。もちろん、この参照片１２の大きさはドラム１３の
全周に渡るものでも良い。

【００２７】そして、この例では、参照片１２を前記グ
ルーブ１２Ｔの長手方向を光スポットの理想トラック走
査方向に一致させた状態で、ドラム１３に張り付け、ド
ラム１３と共に回転させる。

【００２８】そして、装置を再生モードにして、光スポ
ットが理想トラックとしてのグルーブ１２Ｔ上を正しく
追従して走査するようにトラッキング制御をかける。す
なわち、信号検出系の多分割ディテクタ６から、前記理
想トラックとしてのグルーブ１２Ｔに対するトラッキン
グエラーが得られるが、このトラッキングエラーが零に
なるようにガルバノミラー７が振られる。このときに、
位置検出素子１８で得られたガルバノミラー７の回転角
位置情報を、ローテータ９の回転位相情報に対応してメ
モリに記憶する。

【００２９】そして、テープへの実際の情報記録時に
は、参照片１２を外して光テープをドラム１３の所定角
範囲、例えば１８０°角範囲に渡って巻き付ける。この
巻き付け角は任意であり、３６０°でも良い。そして、
メモリに記憶した位置情報をイメージローテータ９の回
転位相に同期して読み出し、これに基づいてガルバノミ
ラー７を駆動する。

【００３０】すると、光スポットは、前記参照片１２の
理想トラック軌跡としてのグルーブを形成するように光
テープ上を走査し、理想トラック軌跡を描く。この結
果、光テープ上には、真直の記録トラックが形成される
ものである。

【００３１】図３は、この発明による光記録装置の一例
のブロック図である。同図において、Ｓ１，Ｓ２，Ｓ
３，Ｓ４はモード切り換えスイッチで、前記走査誤差補
正信号を得るトラック曲り検出モードのときには接点Ａ
側に切り換えられ、光テープへの実際の記録モードの時
には、接点Ｂ側に切り換えられる。

【００３２】そして、トラック曲り検出モードのときに
は、回転ドラム１３には参照片１２が張り付けられ、光
テープの記録モードの時には、回転ドラム１３には、光
テープが巻き付けられる。

【００３３】そして、トラック曲り検出モード時には、
光源（半導体レーザ１）からの光束は、ガルバノミラー
７を介してイメージローテータ９、ミラー１０、対物レ
ンズ１１等を含む光学系２１を介して参照片１２に入射
する。そして、この参照片１２からの反射光は、戻りの
光学系２２（ガルバノミラー７を含む）を介して多分割
ディテクタ６に入射する。

【００３４】この多分割ディテクタ６の出力はマトリク
ス回路２３に供給されて、これよりトラッキングエラー
ＴＥが得られる。このトラッキングエラーＴＥは、スイ
ッチＳ４及び位相補償回路２４を介してガルバノミラー
駆動回路２５に供給される。そして、このガルバノミラ
ー駆動回路２５によりガルバノミラー７が回動駆動され
て、参照片１２上の光スポットが、参照片１２上に形成
された理想トラックとしてのグルーブ１２Ｔ上を走査す
るようにトラッキング制御される。

【００３５】このときのガルバノミラー７の回動角位置
情報は、位置検出素子１８及び位置演算回路３１により
検出され、その位置検出出力がＡ／Ｄ変換器３２に供給
されてディジタルデータに変換され、スイッチＳ１を介
して波形メモリ３３に入力される。波形メモリ３３は、
トラック曲り検出モード時には、書き込みモードとな
り、記録モード時には読み出しモードとなる。

【００３６】アドレス発生器３４は、この波形メモリ３
３のアドレス信号を発生する。このアドレス発生器３４
には、ドラムモータ１４からの、ドラムの回転位相を示
すパルスＰＧ１と、回転速度を示す周波数信号ＦＧ１が
供給されると共に、ドラムモータ１４と同期するローテ
ートモータ８からの、イメージローテータ９の回転位相
を示すパルスＰＧ２と、回転速度を示す周波数信号ＦＧ
２が供給される。

【００３７】そして、このアドレス発生器３４からは、
イメージローテータ９の回転位相に同期したアドレス信
号が得られる。このアドレス信号は、イメージローテー
タ９の１回転をＮ等分に分割した回転方向の各々の位置
に対応している。

【００３８】したがって、トラック曲り検出モードにお
いては、イメージローテータ９の１回転をＮ等分に分割
した各々の回転角位置におけるガルバノミラー７につい
ての回動角位置情報が、アドレス発生器３４からのアド
レス信号にしたがって、波形メモリ３３に書き込まれ
る。したがって、波形メモリ３３には、イメージローテ
ータ９の１回転について、理想トラック上を光スポット
が走査するようなガルバノミラー７の回動角位置波形が
記憶されるものである。

【００３９】次に、実際の光テープへの記録モード時に
は、前述したように、ドラム１３には、光テープ２６が
巻き付けられる。そして、このときには、アドレス発生
器３４からのアドレス信号にしたがってガルバノミラー
７の前記回動角位置波形が読み出される。そして、スイ
ッチＳ１〜Ｓ４が接点Ｂ側に切り換えられているので、
読み出された位置波形のデータがスイッチＳ２を介して
Ｄ／Ａ変換器３５に供給され、アナログ位置信号に戻さ
れ、このアナログ位置信号がスイッチＳ３を介して位置
基準信号として減算器３６に供給される。

【００４０】そして、位置演算回路３１からのガルバノ
ミラー７の現在の記録時の回動角位置信号が減算器３６
に供給される。この減算器３６からは、前記記録時のガ
ルバノミラー７の回動角位置と基準回動角位置信号との
誤差が得られ、この減算器３６からの誤差がスイッチＳ
４及び位相補償回路２４を介してガルバノミラー駆動回
路２５に供給され、これによりガルバノミラー７の回動
角が基準回動角位置となるように制御される。したがっ
て、この記録モードにおいて、光スポットは、光テープ
上を理想トラック軌跡、この場合には真っ直ぐなトラッ
クを形成するように走査制御される。

【００４１】以上の実施例では、記録時の光スポットの
走査誤差を補正するための補正信号発生手段としては、
参照片１２に形成された理想トラックを走査するときの
ガルバノミラー７の回動角位置を、イメージローテータ
９の１回転についての回転位相情報に基づいて記憶する
波形メモリ３３を用いるようにしたが、これに限られる
わけではなく、例えばマトリクス回路２３からの参照片
１２に形成された理想トラックを走査するときのトラッ
キングエラーをイメージローテータ９の回転位相情報に
基づいて記憶するようにしても良い。

【００４２】また、上記の例ではガルバノミラー７の回
動角を制御してトラッキング制御を行うようにしたが、
トラッキング制御の方法はこれに限定されるものではな
い。例えば、図４に示すように、対物レンズ１１を例え
ば圧電素子４１などで矢印で示すトラッキング制御方向
に駆動するトラッキング制御方式でも良い。この場合、
対物レンズ１１のトラッキング制御方向の位置は、位置
検出器４２で検出する。そして、補正信号発生手段とし
ては、参照片１２を再生し、グルーブ１２Ｔに対してト
ラッキング制御したときの対物レンズ１１のトラッキン
グ制御方向の位置を、この位置検出器４２で検出し、イ
メージローテータ９の回転位相情報に基づいてメモリに
記憶するようにすればよい。

【００４３】次に、図５はこの発明による光記録装置の
他の実施例の光学系を示すものである。この例は、トラ
ッキング制御方向のみでなく、トラッキング制御方向に
直交する方向（光スポットの走査方向）の変位も検出で
きるようにする場合である。

【００４４】すなわち、この例においては、トラッキン
グ制御方向の光スポットの位置制御を行うための第１の
ガルバノミラー７Ａと、トラッキング制御方向に直交す
る方向の光スポットの位置制御を行うための第２のガル
バノミラー７Ｂとを設ける。他は、図１の光学系と同様
とする。

【００４５】なお、図示しないが、第１及び第２のガル
バノミラー７Ａ及び７Ｂの回動角位置を検出するため、
図１の例と同様に、ＬＥＤ、コリメートレンズ、収束レ
ンズ、ラインセンサからなる位置検出素子の組が、それ
ぞれのガルバノミラー７Ａ及び７Ｂに対してが設けられ
るものである。

【００４６】そして、この例においては、図６に示すよ
うに、網目状の真直の直交グルーブ１９Ｔを形成した参
照片１９を用意する。この参照片１９を、図１の例と同
様にして回転ドラム１３に張り付け、装置を再生状態に
して、２つのガルバノミラー７Ａ及び７Ｂにより、それ
ぞれトラッキング制御方向及び光スポットの走査方向の
スポット移動成分を取り除くように制御する。そして、
その時のそれぞれのガルバノミラー７Ａ，７Ｂの回動角
位置をイメージローテータ９の回転位相情報に基づいて
２つの波形メモリに記憶しておく。

【００４７】そして、記録モード時には、これら２つの
波形メモリからの回動角情報を読みだし、その回動角位
置になるように、それぞれのガルバノミラー７Ａ及び７
Ｂを制御する。このようにすることにより、この例の場
合には、ほぼ理想トラック軌跡を描くように光スポット
を走査制御しながら記録を行うことができると共に、走
査方向の時間ずれ、すなわちジッター成分を除去して記
録を行うことができる。

【００４８】この実施例においても、トラッキング制御
手段としてガルバノミラーを用いる代わりに、対物レン
ズを駆動する手段を用いるようにすることもできる。

【００４９】なお、以上の例においては、イメージロー
テータにドーブ（Ｄｏｖｅ）プリズムを用いたものにつ
いて説明したが、この発明はドーブプリズムに限らず、
例えばダブ、シュミット、エイブ、ビーブロック、ペチ
ャン、その他の像回転系を用いても良い。

【００５０】また、この発明は、像回転光学系を用いた
ものに限らず、回転光走査系の回転角に依存した再現性
のあるトラック曲りを発生するものであれば適用可能で
ある。例えば多面鏡を用いる回転光走査系の場合、多面
鏡の各々の面が角度誤差をもっている場合には各面が走
査するトラック軌跡が異なってしまうが、この場合で
も、この発明を用いることにより各面の走査軌跡の曲り
を取り除き、直線性の良い記録トラックを形成すること
が可能である。また、ポリゴンミラーを用いた回転光走
査系にも、同様にして適用可能である。

【００５１】さらに、この発明は、波形メモリの代わり
に振幅、波形、位相を調整可能な、固定波発生器を用い
て理想トラック軌跡を描くための補正信号発生手段を構
成することもできる。

【００５２】また、この発明は光テープに限らず、光カ
ード等、その他の光記録媒体に適用可能であり、また、
回転ドラムを使用しない装置にも適用可能である。ま
た、理想トラック軌跡は、真直の場合に限らず、光スポ
ットを円弧状に走査して円弧状トラック軌跡を描く場合
には、その円弧状トラック軌跡となる。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、プリフォーマットのトラックがない光記録媒体に記
録を行う場合においても、記録時に常にほぼ理想トラッ
ク軌跡を形成して記録トラックを形成して情報信号の記
録を行うことができる。したがって、トラックピッチを
狭めることが可能になると共に、異なる記録再生装置間
での互換性が向上する。

【００５４】さらに、この発明によれば、従来のような
高精度の調整をする必要がなくなり、残余の調整誤差
を、この発明による方法により取り除くことが可能であ
り、調整が容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の記録装置の光学系の一例を示す図で
ある。

【図２】図１の例で使用する参照片を説明するための図
である。

【図３】この発明の記録装置の一例のブロック図であ
る。

【図４】この発明の記録装置の光学系の他の例の要部を
示す図である。

【図５】この発明の記録装置の光学系のさらに他の例を
示す図である。

【図６】図５の例で使用する参照片を説明するための図
である。

【図７】イメージローテータとドラムとの回転周期の関
係を説明するための図である。

【図８】従来の記録トラック軌跡を説明するための図で
ある。

【符号の説明】

１半導体レーザ３偏光ビームスプリッタ４１／４波長板６多分割ディテクタ７ガルバノミラー８ローテートモータ９イメージローテータ１０ミラー１１対物レンズ１２参照片１３回転ドラム１４ドラムモータ１８位置検出素子３３波形メモリ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者楢原立也東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内 (72)発明者尾末匡東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光記録媒体に対して回転光走査系を介し
て、この回転光走査系の外部に設けられた光源からの光
を照射し、前記記録媒体に情報を記録する方法におい
て、前記光記録媒体に情報の記録を行うのに先立って、理想
トラック軌跡が形成された参照記録媒体をトラッキング
制御しながら再生し、このとき得られるトラッキング制御に関連する情報を記
憶しておき、この記憶したトラッキング制御に関連する情報を用いて
前記光記録媒体に前記理想トラック軌跡を描くように記
録光スポットの走査制御を行いながら情報の記録を行う
ようにした光記録方法。
【請求項２】光源からの光を光記録媒体に照射するた
めの回転光走査系と、この回転光走査系の外部に設けられる光源と、トラッキングエラー信号に基づいて前記記録媒体上の光
スポット位置を制御するためのトラッキング制御手段
と、前記トラッキング制御手段により理想トラック軌跡に対
する前記光スポットのトラッキングずれに相当する走査
誤差を補正するための走査誤差補正信号を発生する補正
信号発生手段とを備え、前記補正信号発生手段から得られる補正信号を前記トラ
ッキングエラー信号として用いて、前記光記録媒体に前
記理想トラック軌跡を描くように前記トラッキング制御
手段により前記光スポットの走査制御を行いながら情報
の記録を行うようにした光記録装置。
【請求項３】前記補正信号発生手段は、前記理想トラ
ック軌跡に対するトラッキングずれを補正するための信
号を、前記回転光走査系の回転周期に同期する前記トラ
ッキングエラー周期の、少なくとも１周期分以上記憶す
る記憶手段を有することを特徴とする請求項２記載の光
記録装置。