JPH0546888U - リフト用フォーク付高所作業車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭い通路でも長尺物の運搬を容易に行うこと
ができるリフト用フォーク付高所作業車を提供する。 【構成】 リフト用フォーク付高所作業車１０は、作業
台２２を昇降させる昇降装置２５に取り付けたリフト用
フォーク３を、その爪部３２が走行台車１の走行方向先
方に延びる位置と走行方向に対して側方に延びる位置と
の間で水平回転自在としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自走タイプの高所作業車に関し、さらには、リフト用フォークを備 えたリフト用フォーク付高所作業車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

主に屋内で使用される自走タイプの高所作業車は、走行自在な走行台車と、こ の走行台車に対して作業台を昇降させる昇降装置とから構成されている。作業台 に搭乗した作業者は、作業台を走行台車を前後進走行させ、また作業台を昇降さ せることにより、任意の高所に移動して、容易に高所での作業を行うことができ る。

【０００３】 また、このような高所作業車には、例えば、上記昇降装置の前面にリフト用フ ォークを備えたタイプのもの（以下、リフト用フォーク付高所作業車という）が ある。このリフト用フォーク付高所作業車では、リフト用フォークは、その爪部 が走行台車の前方（前進走行時における走行方向先方）に延びる状態で取り付け られており、その爪部上に運搬対象物を載せて昇降装置を作動させれば、作業台 の上昇に伴ってリフト用フォークも上昇し運搬対象物を持ち上げることができる 。このため、走行台車を走行させてその運搬対象物を運搬することができ便利で ある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このようなリフト用フォーク付高所作業車により、長尺物を運 搬する場合には、長尺物は走行台車の車幅方向（走行方向に対して横）に延びる ようにリフト用フォークの爪部上に載せられるのであるが、この状態で運搬する には、長尺物の長さよりも幅の広い通路が必要となるという問題がある。特に、 建築資材等で混雑する建築現場では、このような通路を確保することは困難であ る。

【０００５】 本考案は、このような問題に鑑みてなされたものであり、狭い通路でも長尺物 の運搬を容易に行うことができるようにしたリフト用フォーク付高所作業車を提 供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案のリフト用フォーク付高所作業車では、 リフト用フォークを、その爪部が走行台車の走行方向先方に延びる位置と走行方 向の側方に延びる位置との間で水平回転自在に取り付けている。

【０００７】

【作用】

このようなリフト用フォーク付高所作業車では、例えば、まず、走行台車の前 方（走行方向先方）に爪部を延ばす位置に位置させたリフト用フォーク上に、走 行台車の幅方向に延びる長尺物を載せて昇降装置を作動させ、その長尺物を走行 台車の上方まで持ち上げる。次に、リフト用フォークを爪部が走行台車の側方（ 走行方向に対して側方）に延びる位置に水平回転させると、長尺物は走行台車の 前後方向に延びることになる。このため、走行台車を前進又は後進させることに より、狭い通路を通って長尺物を運搬することができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。 図１に示すように、本考案に係るリフト用フォーク付高所作業車１０は、走行 自在な走行台車１と、この走行台車１上に取り付けられた昇降装置２と、リフト 用フォーク３とから構成されている。

【０００９】 走行台車１は、４輪式の電動走行車からなり、図面の手前に位置する前輪１１ ，１１を回転駆動しながら前後方向に走行する。また、図面の奥側に位置する後 輪１２（図には片側のみ現れている）を操舵することにより、前後方向への旋回 走行も可能である。 なお、走行台車１の左側縁部における前後方向中央部から後端部にかけて、受 け台１３が水平に取り付けられており、この受け台１３の上面は、走行台車１の 上面よりも若干高くなっている。

【００１０】 昇降装置２は、３段式のテレスコープ状に伸縮自在に構成され、走行台車１の 前部に垂直に取り付けられた昇降ポスト２１と、この昇降ポスト２１における最 上段ポスト２１ａの上下方向中間部に水平に取り付けられた作業台２２とから構 成されている。 最上段ポスト２１ａの上部には、操作ボックス２３が取り付けられており、作 業台２２に搭乗した作業者は、この操作ボックス２３の操作を通じて、走行台車 １を走行させ、また昇降ポスト２１を伸縮作動させて作業台２２を走行台車１に 対して昇降させ、任意の高所に移動することができる。 なお、最上段ポスト２１ａの前面下部にはヒンジ部２５が形成されている。

【００１１】 リフト用フォーク３は、走行台車１の車幅とほぼ同じ幅を有して垂直に延びる 支持部３１と、この支持部３１における幅方向両端の下端部に水平に取り付けら れた爪部３２とから形成されている。支持部３１の上部中央には、ヒンジ部３３ が形成されており、そのヒンジ部３３は、上記昇降ポスト２１における最上段ポ スト２１ａに形成されたヒンジ部２５に水平方向に回転自在かつ着脱自在に枢着 されている。

【００１２】 このため、リフト用フォーク３を最上段ポスト２１ａに取り付けた状態で昇降 ポスト２１を伸縮作動させることにより、そのリフト用フォーク３を地面に対し て昇降移動させることができる。さらに、リフト用フォーク３を、上記両ヒンジ 部２５，３３における枢着部を中心として、爪部３２が走行台車１の前方（走行 方向先方）に向かって延びる位置（以下、前方位置という）と左側方（走行方向 に対して側方）に向かって延びる位置（以下、側方位置という）との間において 水平回転させることができる。

【００１３】 なお、上記両ヒンジ部２５，３３には、リフト用フォーク３が前方位置および 側方位置となったときに上下に重なるロック穴（付番せず）が形成されており、 これらロック穴にロックピン２７を挿入することにより、リフト用フォーク３を 前方位置および側方位置にロック保持することができる。

【００１４】 このように構成されたリフト用フォーク付高所作業車１０により、地面上に載 置された、走行台車１の車幅に比してそれほど大きな長さ寸法を持たない運搬対 象物を運搬するときは、まず、リフト用フォーク３を前方位置に保持した状態で 、昇降ポスト２１を縮小させてリフト用フォーク３を地面近くまで降ろす。そし て、昇降ポスト２１を伸長させて運搬対象物を持ち上げた後、リフト用フォーク ３を前方位置に保持したまま走行台車１を走行させれば良い。

【００１５】 しかし、図２に示すような、走行台車１の車幅に比してかなり大きな長さ寸法 を持つ長尺物４０を運搬する場合には、まず、リフト用フォーク３を前方位置に 保持した状態で、長尺物４０が走行台車１の車幅方向に延びる状態で持ち上げる 。なお、このとき、長尺物４０における長手方向中央から若干右よりの部分に爪 部３２を当てるのが好ましい。次に、爪部３２が走行台車１の上面よりも若干上 方に位置するまでリフト用フォーク３を上昇させた後、リフト用フォーク３を側 方位置に回転させて保持する。これにより、長尺物４０は走行台車１の前後方向 に延びた状態で作業台２２の下方に抱え込まれる。

【００１６】 その後、リフト用フォーク３を若干下降させて長尺物４０を受け台１３上に降 ろす。これにより、長尺物４０の前方部分（車幅方向に延びていたときの右より の部分）は爪部３２により支持され、 長尺物４０の後方部分（車幅方向に延び ていたときの左よりの部分）は受け台１３により支持され安定する。 こうして長尺物４０を走行台車１の前後方向に延ばして支持することにより、 建設現場等における狭い通路でも容易に通ることができ、長尺物４０の運搬が可 能となる。

【００１７】 なお、上記実施例では、昇降ポストを用いた昇降装置を備えるリフト用フォー ク付高所作業車について説明したが、本考案に係るリフト用フォーク付高所作業 車は、シザース式の昇降装置を備えるものであっても良い。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように、本考案のリフト用フォーク付高所作業車によれば、長尺物を走 行台車の走行方向に対して横に延びた状態で支持したリフト用フォークを走行台 車に対して水平回転させることにより、長尺物を走行台車の走行方向に延びた状 態とすることができる。このため、本リフト用フォーク付高所作業車を用いれば 、建設現場等、狭い通路しか確保できない場所においても、長尺物を容易に運搬 することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るリフト用フォーク付高所作業車の
斜視図である。

【図２】上記リフト用フォーク付高所作業車の斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ 走行台車 １３ 受け台 ２ 昇降装置 ２１ 昇降ポスト ２２ 作業台 ２７ ロックピン ３ リフト用フォーク ３２ 爪部 ２５，３３ ヒンジ部 ４０ 長尺物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行自在な走行台車上に、作業台を昇降
   させる昇降装置を備えるとともに、前記昇降装置にリフ
   ト用フォークを取り付けてなるリフト用フォーク付高所
   作業車であって、 前記リフト用フォークを、そのリフト用フォークの爪部
   が前記走行台車の走行方向先方に延びる位置と前記走行
   方向に対して側方に延びる位置との間で水平回転自在に
   取り付けたことを特徴とするリフト用フォーク付高所作
   業車。