JPH054685Y2 - - Google Patents

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JPH054685Y2
JPH054685Y2 JP14185085U JP14185085U JPH054685Y2 JP H054685 Y2 JPH054685 Y2 JP H054685Y2 JP 14185085 U JP14185085 U JP 14185085U JP 14185085 U JP14185085 U JP 14185085U JP H054685 Y2 JPH054685 Y2 JP H054685Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、密閉形鉛蓄電池の安全弁の改良に関
するものである。
従来の技術 近年、密閉形鉛蓄電池は、携帯用電源あるいは
非常用電源等に幅広く利用されている。この電池
の特徴は電解液をセパレータに含浸させたり、ま
たは電解液をゲル状にすることにより電解液が流
動して電池の外に溢液するのを防止していること
である。
また、充電時に極板から発生するガスによつて
電池内圧が設定値よりも上昇した場合は開弁する
が、通常状態では電池内の酸素ガスを負極板が吸
収することによつて電池内が減圧状態となり閉弁
して電池内と大気とを遮断し、大気中の酸素を負
極板が吸収して自己放電が進行するのを防止する
為の安全弁が設けてある。
従来の安全弁の一例は、第3図に示すように、
電そう1と一体化した頂塞弁筒2に排気孔3があ
いており、その上を伸縮可能で弁体の外径よりも
径の小さいリング状ゴム弁4でおさえつけてい
る。この安全弁は、電池内圧が上昇した場合は弁
筒の孔からゴム弁と弁筒の隙間を通して電池内の
ガスを大気中に逃がし、通常はゴム弁の収縮力で
孔をふさぐ構造になつている。しかしながらこの
タイプの安全弁は、電池内が減圧している状態を
ゴム弁の外観から判別することが出来ない為、電
池の気密が保たれているかどうかを判断すること
ができなかつた。電池の気密が不充分であると、
電池の保存特性が著しく低下する為、気密確認は
電池保存特性の信頼性を高めるための有効な手段
の一つである。
さらに、弁体に設けた孔が小さい為、電解液の
注液に不都合な構造であり、通常注液後弁体部分
を手作業で取付ける方法をとつていたが、非常に
工数のかかるものであつた。また、このタイプの
安全弁は以下のような欠点を有する。
電池の長期保存時、あるいは高温での保存時に
おいてゴム弁の劣化が原因でゴム弁と弁体が付着
し、開弁圧力が異常に高くなるという問題があ
る。安全弁の開弁圧力の上昇は、電池内圧の上昇
となり、60°以上の高温において電そうの変化及
び電そう変形に伴う極板群にかかる電圧(電そう
が極板群に及ぼす圧力)の低下によりセパレータ
と極板との密着性が悪くなるため、電池特性の低
下の原因となる。
その他の欠点として、ゴム弁自体の材料費が電
そうに使用している合成樹脂に比べて高いため、
原材料費が割高になつてしまう。
これらの欠点を改善するために、第4図に示す
ような考案が既に提案されている。これは正極
板、負極板及びセパレータからなる極板群を耐酸
性でしかも熱溶着性のある2枚のフイルム状また
はシート状合成樹脂体ではさみ込み、上記極板群
の周囲の合成樹脂体は未溶着部分を1ケ所残し、
他を熱溶着して電そうとするとともに未溶着部分
は、電池の内圧が外気圧力より高いとき(加圧
時)は開弁して隙間よりガスを放出し、逆に低い
とき(減圧時)は閉弁してその隙間を密封するよ
うに上記2枚のフイルム状又はシート状合成樹脂
体をほとんど隙間なく平行に向い合せ、この部分
を細長く凸部状に形成しU字状に折り曲げて安全
弁としたものである。この様に構成することによ
り電池保存特性の信頼性を向上することができ、
機械化が容易で量産に適した電池を安価に提供す
ることができる。
なお、第4図において、5は未溶着部分(安全
弁)、6は溶着部分、7は極板群、9はフイルム
状またはシート状合成樹脂である。
第4図に示された構成は、第3図に示されたよ
うな安全弁の欠点を多くの点において充分な水準
まで改善していることは明らかである。
考案が解決しようとする問題点 しかし、この第4図に示された構成では、U字
形に折り曲げた部分がその分だけ厚くなることが
避けられず、容積的にかさばるという問題があつ
た。
本考案は、第4図に示すような、2枚のフイル
ム状又はシート状合成樹脂体をほとんど隙間なく
平行に向い合せ、この部分を細長く凸部状に形成
しU字状に折り曲げた構成の安全弁において得ら
れる開,閉弁圧特性を、U字形に折り曲げること
なしに可能としU字形に折り曲げていたために生
じたかさばりの問題点を改善することを目的とし
たものである。
問題点を解決するための手段 本考案は正極板、負極板及びセパレータからな
る極板群を、耐酸性でかつ、熱溶着性のある2枚
のフイルム状又はシート状合成樹脂体ではさみこ
み、上記極板群周囲の合成樹脂体はその一部に排
気口となる未溶着部を残して熱溶着するととも
に、上記未溶着部分の外側には2枚のフイルム状
又はシート状合成樹脂体からなる補強板を当てて
ほとんど隙間なく平行に向かい合わせ、この部分
を細長く凸部状に形成すると共に、この凸部状部
分とフイルム状又はシート状合成樹脂体との間に
形成される折れ曲がり角度を90度以上180度未満
としたものである。
作 用 凸部状部分と外被の主体をなす合成樹脂体との
間の折れ曲がり角度が180度近くの場合、電池の
気密性は外被の形状から判断できる。即ち、電池
はその充電中以外、電池内部の酸素ガスが負極板
で吸収除去されて電池内部は減圧状態となり外被
が極板群に密着する程度から気密性の良否を判断
できる。又逆に加圧状態は外被のふくれから判断
できる。
このように2枚のフイルム状又はシート状合成
樹脂体からなる補強板が外側から当てがわれた凸
部状の安全弁部はその部分の剛性が補強される。
また外被をなすフイルム又はシート状合成樹脂相
互の密着性及び安全弁部のフイルム又はシートと
一体化した補強板の自重によるこの部分の折れ曲
がりにより、安定した閉塞状態と開,閉弁圧力を
得ることができる。なお補強板を添えた安全弁部
の折れ曲がりの程度は凸部状部分の長さと補強板
の取り付け個所等に依存するが、凸部状の長さを
短くし、補強板の重さを加減することで電池の厚
み範囲内に折れ曲がつた安全弁の占有幅(奥行き
長さ)を収めることができ、安全弁部の容積的な
かさばりは生じない。
実施例 以下本考案の一実施例を図面にもとづいて説明
する。
第1図において正極板1枚(縦50mm×横70mm×
厚3.0mm)と、負極板2枚(縦50mm×横70mm×厚
1.3mm)とガラスマツトのセパレータからなる極
板群7を、耐酸性でしかも熱溶着性のある厚さ
0.1mmの2枚のアイルム状またはシート状ポリエ
チレン9ではさみ込み、上記極板群7の周囲のう
ちその底部及び左右の側部のみを熱プレスによつ
て130℃で10秒間外側から加熱し、ポリエチレン
相互を溶着6して電そうとし、未溶着の上部から
所定の希硫酸電解液を注入する。注液後再度上部
を同条件で熱プレスすることにより極柱8のシー
ルを行なうと同時に、2枚のフイルム状またはシ
ート状ポリエチレン9がほとんど隙間なく平行に
向い合つた未溶着部分を一ケ所安全弁5として形
成した。この未溶着部分は電池の内圧が外気力よ
り高いとき(加圧時)は開弁してその隙間より極
板群から発生するガスを放出し、逆に低いとき
(減圧時)は閉弁してその隙間を密封する弁作用
をする。この安全弁部分について詳しく説明する
と、未溶着部分は、図に示すように細長い凸部状
に形成し、上記の溶着後にこの凸部を外側から、
2枚の細長い補強用の樹脂板10ではさみ込み、
安全弁部と補強板とは180度未満の鈍角状(第4
図にθで示す。)になるように折り曲げるものと
する。なお、ここで補強板10は安全弁部5のフ
イルムの溶着部において、さらに熱溶着する方法
で固定した。弁の作用は、安全弁部の折れ曲がり
部と、フイルム相互のスリツト部とにより果たさ
れる。この構造において、安全弁の機能、特に減
圧時の気密をさらに良くするための条件は以下の
通りである。外被フイルム9として用いる合成樹
脂の材質としては、AS(アクリロニトリル・スチ
レン共重合体)あるいはABS(アクリロニトリ
ル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂)よりも
柔かいポリエチレンやポリプロピレンの方が内部
のガス排出も容易であり、気密も良いことがわか
つた。
このことは樹脂の厚みにも関係し、樹脂の厚み
が薄いほど弁性能の良いことがわかつた。
次に安全弁、すなわち平行に向い合せた合成樹
脂部分は、未溶着巾が狭く、その距離が長い方が
気密が良い。しかし、電池が加圧状態にある場
合、巾をきわめて狭くすることは内圧がかかりす
ぎ、電池の破損が考えられるため、適度な巾で距
離を長くすると良い。安全弁5の内壁にシリコー
ンオイル等の液体を塗布することにより、液体の
表面張力で減圧時に安全弁5がぴつたりと閉じ、
外部の空気が電池内に侵入するのを防ぐことが出
来る。
なお、弁部の密着性を良好にするために用いる
補強板の合成樹脂材質としては、ポリエチレンや
ポリプロピレンよりも剛性の高いASあるいは
ABS等の方が望ましい。
次に上記の構成の電池の自己放電特性を調査し
た。第2図は、上記各電池を完全充電後、40℃の
雰囲気中に放置した場合の放置期間と残存容量
(初期性能を100%とした場合の比率)との関係を
示す特性図である。xは従来例、yは本考案の実
施例品であり、本考案の電池は第4図に示す従来
例の電池xとほぼ同等の性能を得ることができ
た。
考案の効果 以上のように本考案によれば次の効果を得るこ
とができる。
(1) 安全弁部は、外被の主体をなす合成樹脂体と
の間に形成される折れ曲がり角度が90度以上
180度未満の鈍角状に折り曲げた、薄いフイル
ム状又はシート状の構造であるため、厚さ方向
のかさ高さを小さくすることができる。
なお、その他に、既にこの種類のフイルム又は
シートを平行に向かい合せる構成の弁において得
られる以下の特徴は、そのまま得られるものであ
る。
(1) 安全弁は熱溶着するシート状またはフイルム
状の合成樹脂体の一部を未溶着部として残存さ
せ、この部分のシートまたはフイルムを相互に
密着させて形成する構成であるので、機械化が
極めて容易であるばかりでなく短時間で安全弁
を形成できるために、従来品の比べて工数がか
からず、生産性が高く電池の製造コストを低減
することができる。
(2) 材料的に肉厚の薄いシート状またはフイルム
状の合成樹脂体だけで構成できるため、材料コ
ストが安くなる。
(3) ゴムを使用しないので弁体付着は発生せず、
開弁圧が異常に高くなることがなく、安全弁の
信頼性が向上する。
(4) 電池の組立時に安全弁を観察することによつ
て電池の気密が正常か否かを確認することがで
き、電池の保存特性の信頼性を向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例における密閉形鉛蓄電
池の斜視図、第2図は同電池の自己放電特性を示
す図、第3図及び第4図は従来の密閉形鉛蓄電池
の安全弁を示す斜視図である。 5……未溶着部分(安全弁)、6……溶着部分、
7……極板群、9……フイルム状またはシート状
合成樹脂、10……補強板。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 正極板、負極板及びセパレータからなる極板群
    を、耐酸性でかつ、熱溶着性のある2枚のフイル
    ム状又はシート状合成樹脂体ではさみこみ、上記
    極板群周囲の合成樹脂体はその一部に排気口とな
    る未溶着部を残して熱溶着するとともに、上記未
    溶着部分には2枚のフイルム状又はシート状合成
    樹脂体からなる補強板を外側から当ててほとんど
    隙間なく平行に向かい合わせ、この部分を細長く
    凸部状に形成すると共に、この凸部状部分とフイ
    ルム状又はシート状合成樹脂体との間に形成され
    る折れ曲がり角度を90度以上180度未満とした密
    閉形蓄電池。
JP14185085U 1985-09-17 1985-09-17 Expired - Lifetime JPH054685Y2 (ja)

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JP14185085U JPH054685Y2 (ja) 1985-09-17 1985-09-17

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JP14185085U JPH054685Y2 (ja) 1985-09-17 1985-09-17

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JPS6249863U JPS6249863U (ja) 1987-03-27
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JP6653038B1 (ja) * 2019-04-26 2020-02-26 大日本印刷株式会社 蓄電デバイス用弁構造体
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