JPH0546605U - エンジンルーム用インシュレータ - Google Patents
エンジンルーム用インシュレータInfo
- Publication number
- JPH0546605U JPH0546605U JP9991391U JP9991391U JPH0546605U JP H0546605 U JPH0546605 U JP H0546605U JP 9991391 U JP9991391 U JP 9991391U JP 9991391 U JP9991391 U JP 9991391U JP H0546605 U JPH0546605 U JP H0546605U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulator
- engine
- box body
- engine room
- sound absorbing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単かつ廉価に製作でき、吸音性能の向上を
図るとともに、剛性を強化して、車体側への取付作業性
を改善したエンジンルーム用インシュレータを提供する
ことを目的とする。 【構成】 半割りシェル状の樹脂成形体21,22同士
をヒンジ部23を介して接合してなる中空状のボックス
体20によりインシュレータエンジンアンダーカバー1
0を構成するとともに、エンジン5に対向する面に複数
の筒状開口30を開設し、中空状のボックス体20にヘ
ルムホルツの共鳴機能を付与する。
図るとともに、剛性を強化して、車体側への取付作業性
を改善したエンジンルーム用インシュレータを提供する
ことを目的とする。 【構成】 半割りシェル状の樹脂成形体21,22同士
をヒンジ部23を介して接合してなる中空状のボックス
体20によりインシュレータエンジンアンダーカバー1
0を構成するとともに、エンジン5に対向する面に複数
の筒状開口30を開設し、中空状のボックス体20にヘ
ルムホルツの共鳴機能を付与する。
Description
【0001】
この考案は、エンジンルーム用インシュレータに関するもので、特に、エンジ ン下面側に設定されたインシュレータエンジンアンダーカバーと呼ばれるエンジ ンルーム用インシュレータに関する。
【0002】
例えば、図7に示すように、乗用車のエンジンルームE内には、フードパネル 1の内面に設置されるフードインシュレータ2や、ダッシュパネル3のエンジン ルーム内側面に設置されるダッシュインシュレータ4が設置されているとともに 、エンジン5の下面側に、インシュレータエンジンアンダーカバー6が設定され ている。
【0003】 このインシュレータエンジンアンダーカバー6は、図8に示すように、ポリプ ロピレン樹脂板やポリエチレン樹脂板等を真空成形により所要形状に成形してな る芯材7に、グラスウールやフェルト等を熱圧縮成形してなる吸音材8を機械止 め等により接合して構成している。
【0004】 そして、吸音材8により、エンジン5からの騒音レベルを吸音するとともに、 芯材7により、所定の形状を長期にわたり保持し、かつ、芯材7は走行中、石こ ろ等外部からの異物がエンジンルームE内に侵入しないようにプロテクタ機能を 備えている。
【0005】
しかしながら、従来のインシュレータエンジンアンダーカバー6の構成におい ては、熱圧縮成形した吸音材8を芯材7に取付けるため、成形工程,取付工程等 多くの工程を必要とし、製品のコストアップを招来するという不具合が指摘され ている。
【0006】 さらに、吸音材8にガソリン等の油類が付着しやすく、耐火性に劣るとともに 、吸音材8に埃等の目詰まりが生じやすく、吸音材8のもつ吸音性能が低下する という欠点も指摘されている。
【0007】 また、芯材7は重量化を避けるため厚みがほぼ2mm程度に制約され、そのため 、剛性の不足により、車体側への取付固定点を多く設定する必要があり、取付工 数がかさむという欠点もある。
【0008】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、本考案の目的とすると ころは、エンジンの下面側に設置されるエンジンルーム用インシュレータにおい て、吸音材を廃止する替わりに、芯材にレゾネータ機能を付与することにより、 優れた吸音性能が得られるとともに、製作あるいは取付を簡易に行なえるエンジ ンルーム用インシュレータを提供することにある。
【0009】
上記目的を達成するために、本考案は、エンジンの下面側に設置されるエンジ ンルーム用インシュレータであって、 半割りシェル状の樹脂成形体同士をヒンジ部を基に折返し接合して中空状のボ ックス体から構成されるとともに、このボックス体のエンジン対向面に適宜長さ の首部を有する筒状開口が複数箇所に開設されていることを特徴とする。
【0010】
以上の構成から明らかなように、本考案によるエンジンルーム用インシュレー タは、中空状のボックス体に複数の筒状開口を開設するという共鳴構造体を構成 することにより、従来の多孔質材料による吸音機構に替えて、共鳴機構による吸 音が期待できる。
【0011】 したがって、吸音材の成形工程や取付工程が廃止できるとともに、吸音材の劣 化による不具合も有効に解決できる。
【0012】 また、中空状のボックス体で構成されるため、剛性が強化され、車体側への取 付固定点の設定も少なくて済む。
【0013】
以下、本考案に係るエンジンルーム用インシュレータの実施例について、添付 図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】 図1は本考案を適用したインシュレータエンジンアンダーカバーの構成を示す 断面図、図2は同インシュレータエンジンアンダーカバーの組付け前の状態を示 す展開図、図3ないし図5は本考案の別実施例を示す各断面図である。
【0015】 図1において、本考案に係るインシュレータエンジンアンダーカバー10は、 中空状のボックス体20から構成されており、このボックス体20は、半割りシ ェル状の樹脂成形体21,22同士をヒンジ部23を基に折畳み接合してなり、 ヒンジ部23を除いた周縁フランジ部24を超音波溶着,熱カシメ,タッカ止め 等により接合固定してボックス体20を形成している。
【0016】 さらに、このボックス体20には、エンジン5と対向する面に複数の筒状開口 30が開設されており、ボックス体20の下面には水抜き孔40がそれぞれ開設 されている。
【0017】 図2はボックス体20を組立てる前の樹脂成形体21,22の成形時の構成を 示すもので、モールドプレス成形,射出成形等により展開形状に成形しておき、 ヒンジ部23を基に折畳み接合して、図1に示すボックス体20を構成する。
【0018】 本考案によるインシュレータエンジンアンダーカバー10は、このように中空 状のボックス体20単体により構成されているため、吸音材の成形工程,取付工 程が廃止できるとともに、吸音材の劣化による不具合も未然に解決できる。
【0019】 そして、多孔質吸音材の吸音性能に替えて、本考案は、中空状のボックス体2 0に筒状開口30を開設することにより、共鳴機構を付与したことが特徴である 。
【0020】 すなわち、図3に示すように、ボックス体20の一面(エンジン5と対向する 面)に開設される複数の筒状開口30は、それぞれの開口間隔dが同一であり、 かつ、筒状開口30の断面積a,筒長さ(ここでは首部という)cが同一に設定 されている。
【0021】 ところで、ヘルムホルツの共鳴原理から、
【数1】 そして、共鳴周波数(fres )は、ボックス体20内の容積と、筒状開口30 の断面積および首部の長さによって決定されるため、図3に示すように、筒状開 口30の断面積a,首部長さc,開口間隔dを等しく設定した場合には、特定の 周波数を共鳴により吸音でき、優れた吸音性能が得られることがわかる。
【0022】 また、本考案の別実施例として、図4に示すように、複数の筒状開口30a, 30b,30cのそれぞれの断面積をaa ,ab ,ac に、首部長さをca ,cb ,cc 、また、開口間の距離をda ,db に設定すれば、それぞれの筒状開口 30a,30b,30cにおける共鳴周波数の範囲を相違させることができ、こ の実施例ではエンジン5の仕様を変更してもターゲットとなる共鳴周波数fres を任意に設定できるため、エンジン5のバリエーションに対応して良好な共鳴吸 音機能が得られ、吸音性能の向上が期待できる。
【0023】 次いで、図5は本考案の別実施例を示すもので、本考案に使用する半割りシェ ル状の樹脂成形体21,22が良好な成形性をもつことから、ボックス体20の 内面側に位置する箇所に補強リブ41を一体に設け、ボックス体20の剛性をさ らに強化した実施例である。
【0024】 この実施例によれば、補強リブ41によりボックス体20の剛性が強化される 関係で、車体側への取付固定点がさらに少なくて済み、取付具の節約,取付工数 の低減が図れる利点がある。
【0025】 さらに、図6に示すものは、レゾネータ機能をもつボックス体20内部にポリ ウレタンフォーム等の多孔質基材をベースとした吸音材50を収容設置したもの であり、この実施例によれば、共鳴吸音機構と多孔質材料による吸音機構とを併 せ持つことになり、さらに良好な吸音性能の向上が得られる。
【0026】
以上説明した通り、本考案によるエンジンルーム用インシュレータは、以下に 記載する格別の作用効果を有する。
【0027】 (1)本考案は、半割りシェル状の樹脂成形体同士を接合固定し、中空状のボッ クス体から構成されるため、従来のように吸音材を必要とすることがなく、部品 点数の削減を図ることができるとともに、吸音材の成形工程,取付工程等、工程 数も大幅に削減でき、大幅なコストダウンを招来するという効果を有する。
【0028】 (2)本考案は、中空状のボックス体に複数の筒状開口を設け、筒状開口の断面 積,首部長さ,開口間隔を同一に設定するか、あるいは相違させることにより、 ターゲットとなる共鳴周波数を任意に調整でき、エンジンからの騒音に対して、 きめ細かな対応ができ、優れた吸音性能が得られるという効果を有する。
【0029】 (3)本考案によれば、中空状のボックス体をベースとするため、従来の板状の ものに比べ剛性が強化され、車体側への取付固定点が少なくて済み、取付具の節 約,取付工数の簡素化が図れるという効果を有する。
【図1】本考案を適用したインシュレータエンジンアン
ダーカバーの構成を示す断面図。
ダーカバーの構成を示す断面図。
【図2】図1に示すインシュレータエンジンアンダーカ
バーの組立て前の状態を示す展開図。
バーの組立て前の状態を示す展開図。
【図3】本考案の原理を示す説明図。
【図4】本考案によるインシュレータエンジンアンダー
カバーの別実施例の構成を示す断面図。
カバーの別実施例の構成を示す断面図。
【図5】本考案によるインシュレータエンジンアンダー
カバーの別実施例の構成を示す断面図。
カバーの別実施例の構成を示す断面図。
【図6】本考案によるインシュレータエンジンアンダー
カバーのさらに別実施例を示す断面図。
カバーのさらに別実施例を示す断面図。
【図7】エンジンルーム内に設定されるインシュレータ
を示す断面図。
を示す断面図。
【図8】従来のインシュレータエンジンアンダーカバー
の構成を示す断面図。
の構成を示す断面図。
10 インシュレータエンジンアンダーカバー 20 ボックス体 21,22 樹脂成形体 23 ヒンジ部 24 周縁フランジ部 30(30a,30b,30c) 筒状開口 40 水抜き孔 41 補強リブ 50 吸音材 s 開口の断面積 c 首部長さ d 開口間隔
Claims (4)
- 【請求項1】 エンジン(5)の下面側に設置されるエ
ンジンルーム用インシュレータであって、 半割りシェル状の樹脂成形体(21,22)同士をヒン
ジ部(23)を基に折返し接合して中空状のボックス体
(20)から構成されるとともに、このボックス体(2
0)のエンジン(5)対向面に適宜長さの首部を有する
筒状開口(30)が複数箇所に開設されていることを特
徴とするエンジンルーム用インシュレータ。 - 【請求項2】 開口(30)の断面積,首部長さ,開口
間隔が同一に設定されていることを特徴とする請求項1
記載のエンジンルーム用インシュレータ。 - 【請求項3】 開口(30)の断面積,首部長さ,開口
間隔が相違するように設定されていることを特徴とする
請求項1記載のエンジンルーム用インシュレータ。 - 【請求項4】 中空状のボックス体(20)内部に吸音
材(50)が収容設置されていることを特徴とする請求
項1,2,3記載のエンジンルーム用インシュレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9991391U JPH0546605U (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | エンジンルーム用インシュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9991391U JPH0546605U (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | エンジンルーム用インシュレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0546605U true JPH0546605U (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=14260021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9991391U Pending JPH0546605U (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | エンジンルーム用インシュレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0546605U (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07269186A (ja) * | 1994-03-31 | 1995-10-17 | Tsuneo Matsuda | キーホルダーを兼ねるカード |
JP2006195257A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Mazda Motor Corp | レゾネータ構造 |
JP2006195258A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Mazda Motor Corp | レゾネータ構造 |
JP2010111347A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Yamaha Corp | 吸音構造体及び音響室 |
JP2013023007A (ja) * | 2011-07-19 | 2013-02-04 | Nippon Plast Co Ltd | 自動車用のインナーフェンダー |
JP2014069702A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Nippon Plast Co Ltd | 車両用トリム |
JP2015030337A (ja) * | 2013-08-01 | 2015-02-16 | 日本プラスト株式会社 | カバー部材 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5853641A (ja) * | 1981-09-28 | 1983-03-30 | Nissan Motor Co Ltd | エンジンの減音カバ− |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP9991391U patent/JPH0546605U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19970903 |