JPH0546122U - チヤタリング除去回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チャタリング現象が長く続くとかチャタリン
グ周期が長い場合でもチャタリング信号を確実に除去す
る。 【構成】 チャタリング除去回路１は、充放電部１１と
信号処理部１２を備えている。充放電部１１は、スイッ
チ２の開閉操作によって充電及び放電する。信号処理部
１２は、充放電部１１の各電位に応じて出力を反転する
とともに、充放電部１１を急速充電及び急速放電する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、スイッチのチャタリング信号を除去するチャタリング除去回路の改 良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にスイッチは、その開閉時にチャタリング現象を生じる。そのため、スイ ッチの入力信号に応じて作動する制御部は、該制御部とスイッチとの間にチャタ リング除去回路を接続し、チャタリングによる誤動作を防止していた。 例えば、実開昭５２―１１９６４０号公報の図面に、抵抗、コンデンサ及びイ ンバータでなるチャタリング除去回路の構成を開示していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来技術では、チャタリング現象が比較的長く続くとかチャタ リング周期が比較的長い場合にチャタリング除去回路に内蔵した前記コンデンサ が満充電と成ってしまい、チャタリング信号を除去することが困難と成った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、チャタリング現象が長く続くとかチャタリング周期が長い様な場合 に於いてもチャタリング信号を確実に除去することを目的とする。 そして該目的を達成すべく、スイッチと制御部との間に接続し、該スイッチの 開閉時に発生するチャタリング信号を除去するチャタリング除去回路であって、 スイッチの開閉に応じて充放電を行なう充放電部と、該充放電部の電位に応じて 出力を導出するとともに、該充放電部の電位が第１レベルに達すると充放電部を 急速充電し、かつ第２レベルに達すると充放電部を急速放電する信号処理部と、 を備えたことを特徴するチャタリング除去回路を提供する。

【０００５】

【実施例】 以下、本考案の好適な実施例を図面とともに説明する。 先ず、図１に於いて、１はチャタリング除去回路、２はスイッチ、３は制御部 、４はドアロックアクチュエータ等の車両に搭載した負荷、５は直流電源である 。

【０００６】 先ず、チャタリング除去回路１は、スイッチ２と制御部３との間に接続した回 路であり、充放電部１１と信号処理部１２から成る。 上記充放電部１１は、スイッチ２の開閉に応じて充放電を行なうものであり、 コンデンサ１１ａ及び抵抗１１ｂ，１１ｃで接続構成している。また信号処理部 １２は、上記充放電部１１のＢ点電位に応じて高電位及び低電位の出力をＣ点に 導出するとともに、Ｂ点電位が第１レベルＶｂ１〔ボルト〕に達すると充放電部 １１を急速充電し、かつ第２レベルＶｂ２〔ボルト〕に達すると充放電部１１を 急速放電するものである。該信号処理部１２は、インバータ１２ａ、トランジス タ１２ｂ，１２ｃ、コンデンサ１２ｄ，１２ｅ、抵抗１２ｆ〜１２ｋで接続構成 している。尚、上記インバータ１２ａはヒステリシス特性を有したロジックＩＣ （例えば（株）東芝製／型番：ＴＣ４５８４）を使用することができる。

【０００７】 次に、上記実施例の作動を図２に示すタイムチャートによって説明する。 図２のタイムチャートは、（ａ）Ａ点電位Ｖａ〔ボルト〕、（ｂ）Ｂ点電位Ｖ ｂ〔ボルト〕、（ｃ）Ｃ点電位Ｖｃ〔ボルト〕の各電位波形を縦軸に示しており 、時間ｔ〔秒〕を横軸に示している。

【０００８】 先ず、時間ｔ０〔秒〕でスイッチ２を閉成（ＯＮ操作）した後の時間ｔ０から ｔ６〔秒〕の直前までに於いてスイッチ２のチャタリングが有っても、Ｂ点電位 Ｖｂ〔ボルト〕＞第２レベルＶｂ２〔ボルト〕であり、Ｃ点電位Ｖｃ〔ボルト〕 は低電位のままである。 そして、時間ｔ６〔秒〕に達すると、Ｂ点電位Ｖｂ〔ボルト〕＜第２レベルＶ ｂ２〔ボルト〕と成り、Ｃ点電位Ｖｃ〔ボルト〕は高電位に反転する。これによ り、トランジスタ１２ｃはＯＮ作動し、充放電部１１のコンデンサ１１ａを急速 放電する。

【０００９】 次に、時間ｔ７〔秒〕でスイッチ２を開放（ＯＦＦ操作）した後の時間ｔ７か らｔ８〔秒〕の直前までは、Ｂ点電位Ｖｂ〔ボルト〕＜第１レベルＶｂ１〔ボル ト〕であり、Ｃ点電位Ｖｃ〔ボルト〕は高電位のままである。 そして、時間ｔ８〔秒〕に達すると、Ｂ点電位Ｖｂ〔ボルト〕＞第１レベルＶ ｂ１〔ボルト〕と成り、Ｃ点電位Ｖｃ〔ボルト〕は低電位に反転する。これによ り、トランジスタ１２ｂはＯＮ作動し、充放電部１１のコンデンサ１１ａを急速 充電する。 その後、時間ｔ９からｔ１４〔秒〕までに於いてスイッチ２のチャタリングが 有っても、Ｂ点電位Ｖｂ〔ボルト〕＞第２レベルＶｂ２〔ボルト〕であり、Ｃ点 電位Ｖｃ〔ボルト〕は低電位のままである。

【００１０】

【考案の効果】

本考案のチャタリング除去回路は、信号処理部によって充放電部を急速充放電 する構成としているので、チャタリング現象が長く続くとかチャタリング周期が 長くても、充放電部のコンデンサが満充電と成ることが無く、チャタリング信号 を確実に除去することができる。しかも、信号処理部によって充放電部を急速充 電するレベルと急速放電するレベルが個別に設定してあるため、例えば、前記実 施例に於ける信号処理部のトランジスタが同時にＯＮ作動することが無く、異常 電流の発生や上記トランジスタの破損等を未然に防止することができるといった 効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の好適な実施例を示す電気回路図であ
る。

【図２】図１に示す電気回路に於けるＡ点、Ｂ点及びＣ
点の各電位波形のタイムチャートである。

【符号の説明】

１ チャタリング除去回路 ２ スイッチ ３ 制御部 １１ 充放電部 １２ 信号処理部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スイッチと制御部との間に接続し、該ス
   イッチの開閉時に発生するチャタリング信号を除去する
   チャタリング除去回路であって、 スイッチの開閉に応じて充放電を行なう充放電部と、 該充放電部の電位に応じて出力を導出するとともに、該
   充放電部の電位が第１レベルに達すると充放電部を急速
   充電し、かつ第２レベルに達すると充放電部を急速放電
   する信号処理部と、 を備えたことを特徴するチャタリング除去回路。