JPH0545955Y2 - - Google Patents

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JPH0545955Y2
JPH0545955Y2 JP1986018949U JP1894986U JPH0545955Y2 JP H0545955 Y2 JPH0545955 Y2 JP H0545955Y2 JP 1986018949 U JP1986018949 U JP 1986018949U JP 1894986 U JP1894986 U JP 1894986U JP H0545955 Y2 JPH0545955 Y2 JP H0545955Y2
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は物体移動装置に関するものであり、特
に、物体を下側から支持して水平方向および上下
方向に移動させる装置に関するものである。
考案の背景 物体を下側から支持するとともに正確に位置決
めして水平方向および上下方向に移動させること
が必要となる場合がある。このような場合には、
物体の底面に下向きの突起を突設するとともに、
その突起に下方に開口した位置決め穴を形成する
ことが便利である。このようにすれば、支持部材
により上記突起を利用して位置決めした状態で物
体を水平方向に移動させ、さらに昇降部材を上記
位置決め穴に嵌入させた上、上下方向移動装置に
より昇降させることによつて物体を上下方向に移
動させることができる。この場合、支持部材は、
上下方向に延びる貫通穴を有してその貫通穴に上
記突起が嵌入した状態で物体の底面を下側から支
持するものとされ、水平方向移動装置により水平
方向に移動させられて、物体を昇降位置と退避位
置との間で移動させる。一方、昇降部材は、上端
に物体の位置決め穴に嵌入してその物体を位置決
めする位置決め部を有するものとされ、常には下
降位置にあるが、物体が昇降位置に位置決めされ
た状態で上下方向移動装置により昇降させられ、
物体を上下方向に移動させる。
本願出願人の出願である実願昭59−167520号の
明細書に記載された材料強度試験装置において曲
げ試験治具を移動させる装置がその一例である。
この移動装置においては、第6図に示すように、
曲げ試験治具(図示省略)は支持ロツド200上
に載置されて、支持部材としてのターンテーブル
202により支持されるようになつている。ター
ンテーブル202は、図示しない駆動装置により
間欠回転させられて支持ロツド200を所定の昇
降位置と退避位置とに移動させるものであり、そ
の駆動装置と共に水平方向移動装置を構成してい
る。このターンテーブル202には、上下方向に
延びる複数の貫通穴204が一円周上において等
角度間隔に形成されるとともに、貫通穴204の
上側開口にはスペーサ206が固定されている。
スペーサ206には上下方向に延びる貫通穴20
8が形成されて、その貫通穴208が貫通穴20
4と同心となるように固定されており、支持ロツ
ド200は、それら貫通穴208,204に挿入
されることにより、水平方向において位置決めさ
れるとともに下側から支持される。
支持ロツド200の底面には下向きに延び出す
突起210が設けられており、その突起210
は、外周面が下側ほど径が漸減するテーパ外周面
とされるとともに、下側に開口する位置決め穴2
12が設けられている。また、前記貫通穴208
は直径が突起210の基端部と同じ大きさに形成
されており、支持ロツド200は突起210が貫
通穴208に嵌入し、その底面がターンテーブル
202の上面に記載された状態において、ターン
テーブル202により下側から支持されるととも
に貫通穴208により水平方向に位置決めされる
のである。
支持ロツド200は、所定の昇降位置に位置決
めされた状態において昇降部材としての負荷ロツ
ド214により上下方向に移動させられる。負荷
ロツド214は図示しない駆動装置により昇降さ
せられるようになつており、その駆動装置と共に
上下方向移動装置を構成しているのであり、その
上端部には前記位置決め穴212に嵌入して支持
ロツド200を位置決め支持する位置決め部21
6が形成されている。位置決め部216は、その
上部が上側ほど径が漸減するテーパ部とされてお
り、その上端面が位置決め穴212の底面に当接
して支持ロツド200を支持するとともに、テー
パ部に続く真つ直ぐな円筒面状の部分において位
置決め穴212と嵌合して支持ロツド200を水
平方向に位置決めするようにされている。
負荷ロツド214は常にはターンテーブル20
2より下方の下降位置にあり、試験時に支持ロツ
ド200が所定の昇降位置、すなわち貫通穴20
8の中心線が負荷ロツド214の軸心と一致する
位置に移動させられた後、上昇させられ、位置決
め部216が位置決め穴212に嵌入させられ
る。そして、支持ロツド200は、負荷ロツド2
14の上昇に伴つて貫通穴208,204から離
脱させられて曲げ試験治具が所定の試験位置に移
動させられ、負荷試験が行われた後、負荷ロツド
214の下降によつてターンテーブル202に戻
される。すなわち、負荷ロツド214の下降に伴
つて突起210が貫通穴208,204に嵌入さ
せられ、支持ロツド200の底面がスペーサ20
6に当接した状態となつた後、負荷ロツド214
が更に下降させられることにより位置決め部21
6が位置決め穴212から離脱させられ、支持ロ
ツド200はターンテーブル202により支持さ
れた状態に戻るのである。
考案が解決しようとする問題点 しかし、ターンテーブル202が支持ロツド2
00を昇降位置に位置させるべく停止させられる
際、回転角度の誤差等により貫通穴208の中心
線、すなわち支持ロツド200の軸心と負荷ロツ
ド214の軸心とにずれが生ずることがあり、そ
れによつて負荷ロツド214の支持ロツド200
からの離脱時にこじりが生じ、曲げ試験治具,タ
ーンテーブル202やその駆動装置等に故障や破
損が生ずることがあるという問題があつた。
支持ロツド200の軸心と負荷ロツド214の
軸心とにずれが生じても、位置決め部216はそ
の上部の外周面がテーパ面とされているため位置
決め穴212へ一定量嵌入することは可能であ
る。そして、突起210の外周面がテーパ面とさ
れているため、突起210が貫通穴208から離
脱するにつれて支持ロツド200が水平方向に移
動し、位置決め穴212と位置決め部216とは
きちんと嵌合した状態となる。すなわち、支持ロ
ツド200の軸心と負荷ロツド214の軸心とが
一致した状態となるのであり、負荷試験は支障な
く行われる。
しかし、この軸心の一致によつて支持ロツド2
00の軸心と貫通穴208の中心線とがずれた状
態となり、下降時には、突起210はその外周面
がテーパ面とされているため貫通穴208に嵌入
はするものの、支持ロツド200の底面がスペー
サ206の上面に当接する前に貫通穴208の内
周面に当たつてしまい、突起210が更に嵌入す
るに従つてスペーサ206から突起210に突起
210を水平方向の軸線のまわりに回転させるモ
ーメントが加えられ、位置決め穴212と位置決
め部216との間にこじりが生ずる。すなわち、
負荷ロツド214は上下方向移動装置により支持
されており、突起210からの回転モーメントに
よつて傾くことはないため、支持ロツド200の
軸心と負荷ロツド214の軸心とが傾いた状態と
なつて位置決め部216と位置決め穴212との
嵌合面に生ずる大きな摩擦力により両者がロツク
された状態となり、こじりが生じてしまうのであ
る。
こじりが生じれば負荷ロツドの位置決め部21
6は位置決め穴212から容易に抜けなくなり、
ターンテーブル202に大きな引き下げ力が作用
して、ターンテーブル202やその駆動装置が破
損し、あるいはターンテーブル202や回転軸の
弾性変形が大きくなつた後に位置決め部216が
急に位置決め穴212から離脱して弾性変形が復
元し、その衝撃で支持ロツド200に支持された
曲げ試験治具が落下して破損する等の事態が発生
する。
上記の問題は材料強度試験装置において曲げ試
験治具を移動させる装置に限らず、底面に下向き
の突起が突設されるとともに、その突起に下方に
開口した位置決め穴が形成された物体を上記支持
ロツド200と同様に位置決め支持して水平方向
および上下方向に移動させる装置において同じよ
うに生ずる問題である。
問題点を解決するための手段 本考案は上記の問題を解決するために、前述の
ように貫通穴を有する支持部材と、水平方向移動
装置と、上端に位置決め部を有する昇降部材と、
上下方向移動装置とを含み、底面に位置決め穴を
有する突起を備えた物体を水平方向および上下方
向に移動させる物体移動装置において、支持部材
の貫通穴を画定する部分の板厚を物体の突起の長
さより小さくするとともに貫通穴を突起の遊嵌を
許容する大きさとし、その支持部材の下面に、貫
通穴の内径より小さく物体の突起の外径より大き
い内径を有する位置決め穴とその位置決め穴の周
縁から外方に延びる複数本のスリツトとを有し、
かつ、その位置決め穴の一直径に沿つて2分割さ
れた弾性材料製の薄板を、貫通穴が昇降位置へ移
動した状態で、その薄板の位置決め穴が昇降部材
の位置決め部と同心となるように固定したことに
ある。
作用および効果 このように構成された物体移動装置において
は、貫通穴が突起の遊嵌を許容する大きさとされ
ているため、支持部材の位置決め誤差等により物
体の軸心と昇降部材の軸心とにずれが生じ、物体
の支持部材からの離脱後に物体の軸心と貫通穴の
中心線とにずれが生じても、物体の下降時に突起
が貫通穴と干渉することはない。突起はその軸心
が薄板に形成された位置決め穴の中心線からずれ
た状態でその位置決め穴に嵌入することとなる
が、薄板は弾性材料によつて作られるとともに、
位置決め穴の周縁に複数本のスリツトが形成され
ているため、突起の嵌入に伴つて位置決め穴の周
縁部が突起に沿つて容易に弾性変形する上、薄い
ために嵌合部にこじりが生じ難く、薄板から突起
に加えられる力は極く僅かであり、物体に従来の
ように大きな回転モーメントが加えられることが
ない。したがつて、物体の位置決め穴と昇降部材
の位置決め部との間にこじりが生ずることはない
のであり、昇降部材は位置決め穴からスムーズに
離脱し得る。
この昇降部材の離脱により水平方向位置の拘束
を解かれた物体は支持部材上で水平方向に移動可
能となり、薄板の弾性変形の復元に伴つて薄板の
位置決め穴と突起とが同心となる位置へ移動す
る。物体が、突起と薄板の位置決め穴とが同心と
なる位置へ位置決めされるのである。
この際、突起と薄板の位置決め穴との心ずれ量
が減少するにつれて薄板の弾性変形量も減少し、
復元力が低下するが、同時にその復元力の方向と
突起の側面との成す角θが第7図に示すように小
さくなつて、楔効果により復元力F1により突起
に加えられる水平方向の力F2が大きくなるため、
物体を支持部材との間の摩擦力に抗して移動させ
るに十分な力が得られる。なお、第7図において
は簡単化のために薄板と突起との間の摩擦力は無
視されている。
このように、支持部材の貫通穴と昇降部材の位
置決め部との相対位置のずれにより薄板の位置決
め穴と突起との相対位置にずれが生じた場合に
は、薄板が容易に弾性変形して突起と位置決め穴
との嵌合を許容し、昇降部材が物体の位置決め穴
から離脱して物体の水平方向の移動が許容された
後、弾性変形の復元により物体をそれの突起が薄
板の位置決め穴とが同心となる位置へ移動させ
る。したがつて、薄板の位置決め穴の内径は物体
の突起の外径よりごく僅かに大きくすればよい。
そして、薄板が一旦平板状態に復元すれば、物
体の突起から水平方向の力(薄板を座屈させる向
きの力)が加えられても容易には弾性変形しない
ため、物体を強固に所定の位置に位置決めし続け
る。
以上の作用により、支持部材の貫通穴と昇降部
材の位置決め部との相対位置にずれが生じた場合
にも、昇降部材はこじりが生じることなくスムー
ズに物体の位置決め穴から離脱し得、支持部材や
水平方向移動装置に破損や故障が生ずる恐れがな
くなる効果が得られる。
そして、昇降部材が物体の位置決め穴から離脱
した後は、物体が薄板によつて精度良く所定の位
置に位置決めされる。
その上、薄板はそれに形成された位置決め穴の
一直径上で2分割されているため、装置組み立て
時に、昇降部材により位置決めされた物体の突起
を支持部材の貫通穴に嵌入させた状態で、その突
起を囲む状態に薄板を配置し、支持部材に固定す
ることができるため、薄板の位置決め穴と物体の
突起との心出し作業を容易に行うことができる効
果が得られる。
実施例 以下、本考案を材料強度試験装置において曲げ
試験治具を移動させる移動装置に適用した場合を
例に取り、図面に基づいて詳細に説明する。
第5図において10は、材料強度試験装置の雰
囲気槽で、第一槽12とその上側に配された小容
量の第二槽14とで構成されている。すなわち、
雰囲気槽10が第一室16とそれにより小さい第
二室18とに分けられているのである。第一槽1
2の上壁20には開口22が設けられており、そ
の開口22が蓋24および締具26によつて閉塞
されるようになつている。第一槽12の上壁20
には、更にもう一つの開口30が設けられてお
り、この開口30の上側に円筒形状の支持台32
が固定されて、この支持台32によつて前記第二
槽14が支持されている。支持台32は、開口3
0および第二槽14の下壁に設けられた開口34
と同心に配置されており、第一室16と第二室1
8とは支持台32に形成された連通孔36によつ
て互に連通させられている。また、支持台32の
上下両端部にはフランジが設けられており、それ
ら各フランジが第二槽14の下壁と第一槽12の
上壁に設けられた厚肉の座部38とにそれぞれ固
定されている。なお、支持台32の内周側にはシ
ール材40が配設されている。
第二槽14はAl2O3,SiC等の耐熱,耐食材に
よつて形成された円筒形状のもので、支持台32
に対して取外し可能とされている。第二槽14の
外側には発熱体42が第二槽14の側壁を取り囲
むように配設されるとともに、発熱体42は更に
壁44によつて囲まれており、その空間内に充填
された不活性ガスによつて第二層14内の雰囲気
ガスから保護されている。第二槽14の上壁に
は、その下壁の開口34と同心に開口46が設け
られており、この開口46から負荷装置の第一負
荷ロツド48が第二槽14内に突入させられてい
る。第一負荷ロツド48は第二槽14の上に配設
された円筒部材50に嵌合され、かつその円筒部
材50の内周側に配設されたシール材52に気密
に接触させられている。なお、第一負荷ロツド4
8には、図示しないロードセルが連結されてお
り、この第一負荷ロツド48を介して試料62に
加えられる負荷の大きさが測定されるようになつ
ている。
前記第一槽12の内部には、支持部材としての
ターンテーブル54が上下方向の軸線のまわりに
回転可能に配設されており、ターンテーブル54
の外周部には支持ロツド58により支持された曲
げ試験治具60が複数個載置されている。支持ロ
ツド58が本移動装置により水平方向および上下
方向に移動させられる物体であり、支持ロツド5
8および曲げ試験治具60はいずれも外周形状が
円筒形状を成し、かつ、前記連通孔36に対し、
シール材40を介して気密に嵌合し得るようにそ
の外径が選ばれている。
曲げ試験治具60は試料62を曲げ変形させて
その強度を測定するための治具であり、棒状の試
料62の長手方向の両端部に下側から当接させら
れる下負荷ピンと試料62の長手方向の中央部の
上側に載せられる上負荷ピンとを有し、前記第一
負荷ロツド48および後述する第二負荷ロツド6
6を通じて加えられる負荷がそれぞれ上負荷具6
8,上負荷ピンおよび下負荷具70,下負荷ピン
を介して試料62に曲げ荷重として加えられるよ
うに構成されている。下負荷具70には下側に開
口する円形の凹部72が形成されており、支持ロ
ツド58は、その上面に形成された円形の突部7
4が凹部72と嵌合することにより曲げ試験治具
60を支持する一方、その底面には下向きに延び
出す突起76が形成されている。突起76の外周
面は、第1図に示すように、真つ直ぐな円筒面と
されるとともに、先端部(下端部)は下側ほど径
が漸減するテーパ部77とされ、更にその内部に
は下向きに開口する円形断面の位置決め穴78が
形成されており、ターンテーブル54の板厚は、
突起76の長さより小さくされている。
支持ロツド58は、突起76においてターンテ
ーブル54に形成された上下方向に延びる貫通穴
80に挿入されている。貫通穴80はターンテー
ブル54の外周部に一円周上において等角度間隔
に形成されており、突起76が半径方向において
隙間を有して挿入される大きさとされるととも
に、その上側の開口にはそれぞれスペーサ82が
固定されている。スペーサ82は、第2図に示す
ように六角形状を成し、その中心部には、上記支
持ロツド58の直径よりは小さいが、突起76が
半径方向において隙間を有して挿入される大きさ
の径を有し、上下方向に延びる貫通穴84が形成
されており、その貫通穴84の中心線が貫通穴8
0の中心線と一致した状態となるようにターンテ
ーブル54に固定されている。
また、ターンテーブル54の下面には、ばね鋼
製の薄板86が固定されている。薄板86は第3
図に示すように六角形状を成し、その中心部に
は、前記突起76の直径より僅かに大きい径の位
置決め穴90が形成されたものであり、第4図に
示すような分割片92が2枚合わされて成つてい
る。分割片92には、位置決め穴90を形成する
半円状の穴94が形成されるとともに、その穴9
4の周縁から穴94を画定する円の中心線を中心
として放射状に延びるスリツト96が複数本形成
されており、このような分割片92が2枚、穴9
4が合わされて位置決め穴90を形成するととも
に、位置決め穴90が貫通穴84とほぼ同心とな
るようにターンテーブル54に固定されることに
より薄板86が形成されているのである。これら
分割片92の固定方法については後で述べる。
そして、支持ロツド58は突起76が貫通穴8
4,80および位置決め90に挿入されることに
より位置決め支持されている。すなわち、支持ロ
ツド58は、突起76の貫通穴84,80への挿
入により、その底面がスペーサ82の上面に当接
した状態においてターンテーブル54により下側
から支持されるとともに、この状態において突起
76の先端部が位置決め穴90に嵌入し、それに
よつて水平方向の位置決めが為されるのである。
上記ターンテーブル54は、回転軸100によ
つて第一槽12に回転可能に取り付けられてい
る。回転軸100は、第一槽12の下壁102に
設けられたリング状のボス部104に固定の軸受
部材106を貫通してその下側に突出させられて
おり、その先端(下端)にギヤ108が固設され
ている。ギヤ108は駆動装置110の回転軸1
12に固定のギヤ114に噛み合わされており、
駆動装置110の駆動力がこれらギヤ114,1
08を介してターンテーブル54に伝えられ、タ
ーンテーブル54が一定角度(貫通穴80の角度
間隔と等しい角度)ずつ間欠回転させられること
により、曲げ試験治具60が順次昇降位置に位置
決めされるとともに退避位置に移動させられるよ
うになつている。回転軸100,ギヤ108,駆
動装置110,回転軸112,ギヤ114等が水
平方向移動装置を構成しているのである。
第一槽12の下壁102には更に開口116が
設けられており、この開口116を通じて前記第
二負荷ロツド66が第一槽12内に突入させられ
ている。開口116は、ターンテーブル54の回
転軸100からの位置が回転軸100から貫通穴
80までの距離と等しくなる位置に設けられると
もに、この開口116と前記開口30とはその中
心線が互に同心となる位置に形成されており、第
一槽12内に突入した第二負荷ロツド66が貫通
穴80を突き抜けられるようにされるとともに、
その軸心が第一負荷ロツド48の軸心と一致する
ようにされている。
また、第二負荷ロツド66は前記位置決め穴7
8に嵌合可能な大きさに形成されるとともに、そ
の上部には位置決め部118が形成されている。
位置決め部118は、その先端部(上端部)が上
側ほど径が漸減するテーパ部とされるとともに、
その上端面が位置決め穴78の底面に当接した状
態において上記テーパ部に続くストレート部が一
定長さ位置決め穴78に嵌入するように形成され
ており、位置決め部118の位置決め穴78への
嵌合によつて、支持ロツド58が第二負荷ロツド
66により支持されるとともに水平方向に位置決
めされるようになつている。
前記下壁102の開口116を囲む部分はボス
部120とされており、ここに油圧シリンダ12
2の一端が固定されている。第二負荷ロツド66
は、下端部がこのシリンダ122内において図示
しないピストンに結合され、ポート124,12
6から供給される作動油によつて昇降させられる
ようになつている。そして、第二負荷ロツド66
は、曲げ試験が行われない場合にはターンテーブ
ル54より下方の下降位置に位置させられている
が、試験時において支持ロツド58がその軸心が
自身の軸心と一致する昇降位置に位置決めされた
とき上昇させられ、位置決め部118が位置決め
穴78に嵌入させられた状態で昇降させられるこ
とにより、曲げ試験治具60を上下方向に移動さ
せるようになつている。本実施例においては、油
圧シリンダ122が上下方向移動装置を構成して
いるのである。
そして、前記薄板86を形成する分割片92
は、支持ロツド58が位置決め部118の位置決
め穴78への嵌合によつて位置決めされた状態に
おいてターンテーブル54に固定される。すなわ
ち、各貫通穴84,80にそれぞれ支持ロツド5
8を挿入した状態において、ターンテーブル54
を貫通穴84の中心線が第二負荷ロツド66の軸
心と一致する位置に順次停止させ、その状態にお
いて第二負荷ロツド66を上昇させ、位置決め部
118を位置決め穴78に嵌入させる。そして、
支持ロツド58が位置決め部118により位置決
めされるとともに、突起76の下端部がターンテ
ーブル54から突出した状態において、分割片9
2を突起76にその半径方向の両側から嵌め合わ
せ、ターンテーブル54に固定するのである。こ
のように第二負荷ロツド66により位置決めされ
た支持ロツド58の突起76に分割片92を直接
嵌め合わせて固定すれば、分割片92の固定によ
り形成される位置決め穴90は、第二負荷ロツド
66と同心に位置させられることとなる。
次に作動を説明する。
まず、測定すべき試料62がセツトされた曲げ
試験治具60を開口22から第一槽12内に入
れ、各支持ロツド58の上に載せる。本装置は真
空雰囲気でも使用し得るのであるが燃焼ガス等の
特殊なガスの雰囲気で使用するのに最も適してい
る。したがつて、通常は蓋24を締めて、雰囲気
槽の内部を所望の雰囲気ガスで置換する。このと
き、第二槽14の内部雰囲気も第一槽12の内部
雰囲気と同じとなるように置換が行われる。第一
槽12および第二槽14の内部が所定の雰囲気と
されたら、発熱体42を発熱させて第二槽14を
加熱し、その内部雰囲気を所定温度まで上昇させ
る。
そして、前記ターンテーブル54を試験を行う
べき曲げ試験治具60を支持する支持ロツド58
が第二負荷ロツド66の軸心と一致する昇降位置
に来るように回転,停止させ、その状態で第二負
荷ロツド66を上昇させる。第二負荷ロツド66
の上昇に伴つて位置決め部118が支持ロツド5
8の突起76に形成された位置決め穴78に嵌入
し、支持ロツド58および曲げ試験治具60が第
二負荷ロツド66により支持された状態となる。
この状態において第二負荷ロツド66が更に上昇
させられることにより、曲げ試験治具60および
支持ロツド58が共に上昇させられ、曲げ試験治
具60がその内部の試料62とともに第一槽12
の上壁20の開口30,支持台32の穴36を通
つて第二槽14の内部に突入させられる。
支持ロツド58は曲げ試験治具60を第二室1
8内に搬入した時点で、支持台32の穴36にシ
ール材40を介して気密に嵌合し、第二室18と
第一室16との連通を断つ。この状態で試料62
が第二室18内に一定時間放置され、その温度が
一定となつたところで第二負荷ロツド66が上昇
させられて曲げ試験治具60の支持ロツド58を
介して第一負荷ロツド48に押圧する。すなわ
ち、曲げ試験治具60に対して負荷装置からの負
荷が支持ロツド58を介して加えられるのであ
り、曲げ治具60に加えられた負荷は、上負荷具
68,下負荷具70および試料62の上下両面に
それぞれ接触させられた上負荷ピン,下負荷ピン
を介して試料62に加えられる。そして、その負
荷の大きさと試料62の変形量との関係が試料6
2が破断するに至るまで測定され、同時に記録,
表示される。
試料62に対する曲げ強度の試験が終わると、
第二負荷ロツド66が下降させられ、これと共に
支持ロツド58,曲げ試験治具60,試験済みの
試料62が下降させられる。そして、その途中で
支持ロツド58の突起76がスペーサ82の貫通
穴84,ターンテーブル54の貫通穴80に嵌入
し、支持ロツド58の底面がスペーサ82の上面
に当接するとともに突起76が薄板86の位置決
め穴90に嵌合した後、位置決め部118が位置
決め穴78から離脱し、第二負荷ロツド66のみ
が単独で下降させられて下降位置に戻される。次
いで、ターンテーブル54が駆動装置110によ
り一定角度回転駆動され、試験の済んだ曲げ試験
治具60等が退避位置に移動させられるととも
に、別の貫通穴80において支持されている他の
支持ロツド58,曲げ試験治具60,試料62が
第二負荷ロツド66の真上に位置させられ、上記
と同様にして別の試料62の曲げ強度が測定され
る。
以上は、ターンテーブル54が支持ロツド58
を正確な昇降位置に、すなわちその軸心が第二負
荷ロツド66の軸心と一致するように停止させら
れた場合であるが、ターンテーブル54の回転誤
差等により上記両軸心にずれが生じた場合には、
次にようになる。位置決め部118はその上部が
上側ほど径が漸減するテーパ部とされているた
め、第二負荷ロツド66の軸心と支持ロツド58
の軸心とにずれがあつても位置決め穴78に嵌入
することができ、位置決め穴78に嵌入した状態
において支持ロツド58を上昇させ、テーンテー
ブル54から離脱させることとなる。ターンテー
ブル54から離脱すれば、支持ロツド58は位置
決め部118の外周テーパ面に案内されて位置決
め穴78と位置決め部118とがきちんと嵌合す
る方向に移動させられ、支持ロツド58の軸心と
第二負荷ロツド66の軸心とが一致した状態とな
り、前述と同様にして負荷試験が行われることと
なる。
そして、試験終了後、第二負荷ロツド66が下
降させられる際、第二負荷ロツド66の軸心と一
致した状態となつた支持ロツド58は、貫通穴8
0,84の中心線とは一致しなくなるのである
が、貫通穴80,84は共に突起76に対して半
径方向において隙間を有する大きさに形成されて
いるため、突起76の軸心とにずれがあつても突
起76はスペーサ82,ターンテーブル54と干
渉することなく貫通穴84,80内に嵌入するこ
ととなる。
それに対して、薄板86に形成された位置決め
穴90は突起76の直径より僅かに大きくされて
いるに過ぎないため、突起76がテーパ部77の
ガイドにより位置決め穴90へ嵌入する際、薄板
86が弾性変形する。薄板86は薄く、弾性材料
によつて作られるとともに、位置決め穴90の周
縁にスリツト96が形成されているため突起76
に沿つて容易に弾性変形するのであり、これによ
つて突起76に生ずる回転モーメントは僅かであ
り、支持ロツド58を第二負荷ロツド66に対し
て傾かせるには至らない。したがつて、突起76
はその軸心が位置決め穴90の中心線と一致して
いる場合と同様に嵌入するのであり、第二負荷ロ
ツド66の位置決め部118と突起76の位置決
め穴78との間にこじりが生ずることはなく、支
持ロツド58の底面がスペーサ82の上面に当接
する状態となつたとき、第二負荷ロツド66はス
ムーズに位置決め穴78から離脱し得ることとな
る。なお、弾性変形させられた薄板86は、第二
負荷ロツド66の位置決め穴78からの離脱後、
自身の弾性力により元の状態に復帰するとともに
支持ロツド58をその軸心が自身の中心線と一致
する状態に押し戻すこととなる。
また、本実施例においては、薄板86が二つの
分割片92から成つており、位置決め穴90の第
二負荷ロツド66に対する心出しが容易となる効
果が得られる。すなわち、薄板86は、位置決め
穴90が、第二負荷ロツド66により位置決めさ
れた支持ロツド58の突起76と同心となる状態
で、ターンテーブル54に固定されることが望ま
しく、そのためには第二負荷ロツド66と位置決
め穴90とが同心となるようにする必要がある
が、寸法の測定により第二負荷ロツド66と位置
決め穴90との心出しを行うことは容易ではな
い。それに対し、本実施例においては、二つの分
割片92を、第二負荷ロツド66により位置決め
された支持ロツド58の突起76に嵌め合わせた
状態でターンテーブル54に固定すれば、第二負
荷ロツド66の中心との位置合わせが行われるこ
ととなり、容易に固定することができるのであ
る。さらに、薄板86が摩耗,破損等した場合に
交換が容易である効果も得られる。
また、本実施例においてはスペーサ82を介し
て支持ロツド58がターンテーブル54上に載置
されるようになつているため、スペーサ82の上
面が摩耗したときこれを交換することができる利
点があるのであるが、スペーサ82を省略するこ
とも可能である。
以上、本考案の一実施例を詳細に説明したが、
これは文字通り例示であつて、この他にも当業者
の知識に基づき種々の変形を施した態様で本考案
を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例である移動装置に
おいて曲げ試験治具を支持する支持ロツドがター
ンテーブルに支持され、それに負荷ロツドが嵌入
した状態を示す正面断面図である。第2図は上記
移動装置のターンテーブル上に固定されたスペー
サを示す平面図である。第3図は上記移動装置の
ターンテーブルの下面に固定された薄板を示す平
面図である。第4図は薄板を形成する分割片を示
す平面図である。第5図は上記移動装置を備えた
材料強度試験装置を示す正面断面図である。第6
図は従来装置における第1図に相当する図であ
る。第7図は薄板による物体の位置決め作用を説
明するための図である。 54……ターンテーブル、58……支持ロツ
ド、60……曲げ試験治具、66……第二負荷ロ
ツド、76……突起、78……位置決め穴、84
……貫通穴、86……薄板、90……位置決め
穴、92……分割片、96……スリツト、100
……回転軸、108……ギヤ、110……駆動装
置、112……回転軸、114……ギヤ、118
……位置決め部、122……油圧シリンダ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 底面に下向きの突起が突設されるとともに、そ
    の突起に下方に開口した位置決め穴が形成された
    物体を水平方向および上下方向に移動させる装置
    であつて、 上下方向に延びる貫通穴を有してその貫通穴に
    前記突起が嵌入した状態で前記物体の底面を下側
    から支持する支持部材と、 その支持部材を水平方向に移動させることによ
    り、前記物体を昇降位置と退避位置との間で移動
    させる水平方向移動装置と、 常には下降位置にあるが、前記物体が前記昇降
    位置に位置決めされた状態で上昇させられ、上端
    に形成された位置決め部が前記物体の位置決め穴
    に嵌入してその物体を位置決めする昇降部材と、 その昇降部材を昇降させることにより、前記物
    体を上下方向に移動させる上下方向移動装置と を含む物体移動装置において、 前記支持部材の前記貫通穴を画定する部分の板
    厚を前記物体の突起の長さより小さくするととも
    に貫通穴を突起の遊嵌を許容する大きさとし、そ
    の支持部材の下面に、貫通穴の内径より小さく物
    体の突起の外径より大きい内径を有する位置決め
    穴とその位置決め穴の周縁から外方に延びる複数
    本のスリツトとを有し、かつ、その位置決め穴の
    一直径に沿つて2分割された弾性材料製の薄板
    を、貫通穴が前記昇降位置へ移動した状態で、そ
    の薄板の位置決め穴が前記昇降部材の前記位置決
    め部と同心となるように固定したことを特徴とす
    る物体移動装置。
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JPS587936A (ja) * 1981-07-07 1983-01-17 Nec Corp 自動歪等化回路
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