JPH0545537Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、車両用シートに関し、特にシートク
ツシヨン部の高さを調整可能なものに関する。

〈従来の技術〉 この種の車両用シートの従来例として第６図に
示すようなものがある。

すなわち、シートクツシヨン１に隣接してフイ
ニツシヤ２が設けられ、シートクツシヨン１はフ
イニツシヤ２に取付けられた操作ノブ３の操作に
より歯車機構からなるリフタ（図示せず）を動作
させ、第６図中鎖線示の如く上動するようになつ
ている。４はシートバツクである。

〈考案が解決しようとする課題〉 ところで、一般には、第７図に示すように、シ
ートクツシヨン１の側壁を直下させると共にその
側方にフイニツシヤ２を取付け、かつフイニツシ
ヤ２にリフタを内蔵させるようにしている。そし
て、シートクツシヨン１の上動時にもシートクツ
シヨン１とフイニツシヤ２との間隙を小さくし見
栄えを向上させるようにしている。

しかし、レイアウトの観点から、第８図に示す
ように、リフタ５をシートクツシヨン１の下方に
位置させるものにおいては、シートクツシヨン１
の上動時にフイニツシヤ２とシートクツシヨン１
との間隙Ａが大きくなり、間隙Ａを介して内部を
視認でき、見栄えが悪いという不具合がある。

これを解消するために、実開昭62−108134号公
報において、シートクツシヨンの少なくとも一側
部をロアアーム外側部に臨ませると共にリフタの
ピニオン及びセクタギヤをシートクツシヨンの一
側部の内側に取付け、かつ前記ロアアームに回動
可能に取付けたれたリンクの他端を前記セクタギ
ヤの中間部に回動自由に取付けたものが、開示さ
れている。

しかし、このものでは、構造が複雑でコスト高
になるという不具合がある。また、上下高さ調節
機構付シートにおいて、シートを支持するスライ
ドレール上面に内カバーを固着すると共に、シー
トクツシヨン側方に、上記内カバーと重なり合う
シールドカバーを設けたものが提案されているが
（実開昭59−184542号公報参照）、このものでは、
シールドカバーをシートクツシヨン側方より単に
垂下させているので、シートの上下動によりシー
ルドカバーの下端が他の構成部品と接触して該シ
ールドカバーに皺ができたりして必ずしも見栄え
がいいものではなかつた。

本考案は、このような実状に鑑みてなされたも
ので、極めて簡易な構造で見栄えの向上を図れる
車両用シートを提供することを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 このため、本考案は、上下高さ調節可能なシー
トクツシヨンと、該シートクツシヨンの上面及び
側面を覆う上面と側面のトリムカバーと、前記シ
ートクツシヨンの側方を覆う第１カバー部材と、
該第１カバー部材の内方でかつ前記シートクツシ
ヨンの側面トリムカバーの下方に配設され、前記
シートクツシヨンを上下動させる高さ調整装置
と、を備え、前記シートクツシヨンが前記第１カ
バー部材に対し相対移動するようにした車両用シ
ートにおいて、前記シートクツシヨンの側面トリ
ムカバーを覆う第２カバー部材であつて、下部が
前記第１カバー部材と前記高さ調節装置との間に
垂下されるように、上端部を前記上面トリムカバ
ー及び側部トリムカバー相互の合せ部で両トリム
カバーにより挟持した状態で取付けると共に、下
部中間部が高さ調節装置の操作ノブの軸部に接触
しないように切除して形成され、下部前端部及び
後端部が夫々ワイヤにより下方に押圧された第２
カバー部材を備えるように構成した。

〈作用〉 これにより、シートクツシヨンが上動したとき
にも、第２カバー部材により視界を遮つてシート
内部を見えなくし、もつて見栄えの向上を図るよ
うにした。また、第２カバー部材の下部中間部が
高さ調節装置の操作ノブの軸部に接触しないよう
に切除して形成されると共に、下部前端部及び後
端部が夫々ワイヤにより下方に押圧されているの
で、第２カバー部材に皺を発生させることなく、
上下動をスムースに行うことができ、耐久性も増
大する。

〈実施例〉 以下に、本考案の一実施例を第１図〜第５図に
基づいて説明する。

図において、シートクツシヨン１１に隣接して
第１カバー部材としてのフイニツシヤ１２が設け
られている。一方、シートクツシヨン１１下方の
フレーム１３には前記シートクツシヨン１１を上
下動させる高さ調整装置としてのリフタ１４が取
付けられ、このリフタ１４は前記フイニツシヤ１
２の外方に設けられた操作ノブ１５を回転させる
ことにより動作するようになつている。前記シー
トクツシヨン１１には、上面を覆う上面トリムカ
バー１１ａと、側面を覆う側面トリムカバー１１
ｂと、が設けられている。

前記シートクツシヨン１１の上側部には第２カ
バー部材１６の上端部が前記トリムカバー１１
ａ，１１ｂにより挟持されて取付けられている。
前記第２カバー部材１６はフイニツシヤ１２内壁
に接近させて垂下されている。また、第２カバー
部材１６の中間部は前記操作ノブ１５の軸部１５
ａを逃げるように切除され、両端部が下方まで延
設されている。

前記第２カバー部材１６の前端下部は、第４図
に示すように、クツシヨンフレーム１１ｃにホツ
クリング１７により取付けられている。また、第
２カバー部材１６の前端下部はクツシヨンフレー
ム１１ｃに取付けられた形状出しワイヤ１８の先
端部により下方に押圧され、第２カバー部材１６
の形状を一定に保持させるようになつている。ま
た、第２カバー部材１６の後端部は、クツシヨン
フレーム１１にホツクリング１９により取付けら
れている。また、第２カバー部材１６の後端下部
は第２図に示すように、クツシヨンフレーム１１
ｃに取付けられた形状出しワイヤ２０の先端部に
より下方に押圧され、第２カバー部材１６の形状
を一定に保持させるようになつている。

尚、第１図中２１はシートバツクである。

かかる構成によれば、操作ノブ１５の操作によ
りシートクツシヨン１１が上動しても、この上動
に伴つて第２カバー部材１６も上動するため、こ
の第２カバー部材１６によつて外部からフレーム
１３等の内部構造物が見えなくなり、見栄えが向
上する。また、第２カバー部材１６も取付けるこ
とにより見栄えを向上できるので、構造が極めて
簡易となりコストの低減化を図れ、また軽量化を
も図れる。さらに、第２カバー部材１６の設置ス
ペースも小さく室内居住空間の増大をも図れる。
また、第２カバー部材１６の上端部がシートクツ
シヨン１１の上面トリムカバー１１ａ及び側面ト
リムカバー１１ｂ相互の合せ部で両トリムカバー
１１ａ，１１ｂにより挟持した状態で取付けられ
るので、シート１１との一体感が生じて見栄えが
更に向上する。更に、第２カバー部材１６の下部
中間部がリフタ１４の操作ノブ１５の軸部１５ａ
に接触しないように切除して形成されると共に、
下部前端部及び後端部が夫々ワイヤ１８，２０に
より下方に押圧されているので、第２カバー部材
１６に皺を発生させることなく、上下動をスムー
スに行うことができ、耐久性も増大する。

〈考案の効果〉 本考案は、以上説明したように、シートクツシ
ヨンの側面トリムカバーを覆う第２カバー部材
を、第１カバー部材と高さ調整装置との間に垂下
させて、シートクツシヨンに取付けるようにした
ので、シートクツシヨンが上動してもシートクツ
シヨンの下方が見えなくなり、見栄えが向上でき
ると共にコストの低減化、軽量化を図れる。ま
た、第２カバー部材の上端部がシートクツシヨン
の上面トリムカバー及び側面トリムカバー相互の
合せ部で両トリムカバーにより挟持した状態で取
付けられるので、シートとの一体感が生じて見栄
えが更に向上する。更に、第２カバー部材の下部
中間部が高さ調節装置の操作ノブの軸部に接触し
ないように切除して形成されると共に、下部前端
部及び後端部が夫々ワイヤにより下方に押圧され
ているので、第２カバー部材に皺を発生させるこ
となく、上下動をスムースに行うことができ、耐
久性も増大する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面図、第２
図は同上の平面図、第３図は同上の正面図、第４
図は第１図の−矢視図、第５図は第１図の
−矢視図、第６図は車両シートの従来例を示す
側面図、第７図及び第８図は第６図の正面図を示
し従来例を説明するための図である。 １１……シートクツシヨン、１２……フイニツ
シヤ、１４……リフタ、１５……操作ノブ、１６
……第２カバー部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上下高さ調節可能なシートクツシヨンと、該シ
   ートクツシヨンの上面及び側面を覆う上面と側面
   のトリムカバーと、上記シートクツシヨンの側方
   を覆う第１カバー部材と、該第１カバー部材の内
   方でかつ前記シートクツシヨンの側面トリムカバ
   ーの下方に配設され、前記シートクツシヨンを上
   下動させる高さ調整装置と、を備え、前記シート
   クツシヨンが前記第１カバー部材に対し相対移動
   するようにした車両用シートにおいて、 前記シートクツシヨンの側面トリムカバーを覆
   う第２カバー部材であつて、下部が前記第１カバ
   ー部材と前記高さ調節装置との間に垂下されるよ
   うに、上端部を前記上面トリムカバー及び側部ト
   リムカバー相互の合せ部で両トリムカバーにより
   挟持した状態で取付けると共に、下部中間部が高
   さ調節装置の操作ノブの軸部に接触しないように
   切除して形成され、下部前端部及び後端部が夫々
   ワイヤにより下方に押圧された第２カバー部材を
   備えたことを特徴とする車両用シート。