JPH0545168U - ドアーラツチ受け - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドアー閉鎖時におけるラッチボルトの衝突音
を減少させる。 【構成】 ラッチ受け本体４の外側屈曲部におけるラッ
チボルトの当接通過個所に、合成樹脂製の当り部材５
を、その表面をラッチ受け本体４の表面よりも僅かに突
出させて配設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はドアーラッチ受けの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のドアーラッチ受けは、周知の通り、ドアーの枠体の一側に穿設されたラ ッチボルトの係合孔の開口部前面を覆う薄い金属板で形成され、中央部に上記係 合孔に合せた開口を有し、ラッチボルトの進入側の端部が外側に屈曲されていて 、ドアーの閉鎖時には、ラッチボルトの傾斜面がまずラッチ受けの外側端部の屈 曲部に当接し、この屈曲部によって弾力的に突出していたラッチボルトがドアー 本体内へ押し込められ、ラッチボルトが上記係合孔に達すると押し込みが開放さ れて係合孔内に突出してドアーを閉鎖状態に保つようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

ところが、ラッチボルトとラッチ受けは共に金属で形成されているため、ドア ーの閉鎖時に、そのラッチボルトがラッチ受け本体の外側屈曲部に当接した際、 大きな衝突音が発生するという問題点があった。 本考案は上記した衝撃音を著しく減殺でき、かつその消音効果を長期に持続す ることができるドアーラッチ受けを提供するものである。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案は、ドアーの閉鎖時において、ラッチボルトが当接するラッチ受けの部 分に合成樹脂製の当り部材を配することによって上記課題を解決した。 即ち、本考案によるラッチ受けは、ラッチ受け本体の外側屈曲部のラッチボル トの当接通過個所に、ラッチ受け本体の表面から僅かに突出させて合成樹脂製の 当り部材を配し、ドアーの閉鎖時にラッチボルトの傾斜面が最初にこの当り部材 に当接するように構成してなる。

【０００５】 金属製のラッチ受け本体に上記当り部材を固着配設する手段としては、合成樹 脂の薄いプレートピースをラッチ受け本体の外側屈曲部の曲面に適合するように く字状に成形し、このく字状の当り部材をラッチ受け本体の外側屈曲部に接着固 定してもよいが、ラッチ受け本体の外側屈曲部のラッチボルトの当接通過個所に 開口を設け、当り部材をこの開口に嵌合可能にしてラッチ受け本体の厚みよりも 厚い厚肉部と、この厚肉部の両側に薄肉耳部を備えた段付き形状となし、この当 り部材をラッチ受け本体の裏面側からその厚肉部を上記開口に嵌合させてその表 面を僅かに突出させ、この状態でラッチ受け本体を所定位置にビスによって固定 するような構成が望ましい。そして、このような段付き形状の当り部材をラッチ ボルトの当接通過個所に設けた開口から突出させてラッチボルトとの当り面を形 成すれば、長期に亘って安定した緩衝作用を持続することができる。当り部材を 構成する合成樹脂としては、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエ チレン等いずれも適用できるが、耐衝撃性並びに衝撃音の緩和性の点から、とり わけ、ナイロンが好適である。

【０００６】

【作用】

ラッチ受け本体の外側屈曲部のラッチボルトの当接通過個所に、ラッチ受け本 体の表面から僅かに突出した状態で設けた合成樹脂製の当り部材は、ドアーの閉 鎖時におけるラッチボルトとラッチ受けとの衝突音を緩和するばかりでなくラッ チボルトの滑り移動を良好にし、ドアーの閉鎖が静かに行われる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の実施例を示している図面について説明すると、本考案のドアーラ ッチ受けは、図１に示しているように、ドアーの縦枠１のドアーラッチ孔２の前 面にビス３，３でもって取付けられるラッチ受け本体４のドアー進入側に形成さ れた外側屈曲部４Ａのラッチボルトの当接通過個所に、ナイロンで形成された当 り部材５をその表面をラッチ受け本体４の表面より僅かに（０．５ｍｍ程度）突 出させて配設されてなる。

【０００８】 この当り部材５は、本実施例においては、図２及び図３に示しているように、 ラッチ受け本体４の外側屈曲部４Ａの屈曲面に相応した屈曲表面を備えた厚肉部 ５Ａと、この厚肉部５Ａの両側に一体的に成形された薄肉耳部５Ｂ，５Ｂとから なり、ラッチ受け本体４の外側屈曲部４Ａのラッチボルトの当接通過個所に設け られた開口６に、ラッチ受け本体４の裏面側から上記当り部材５の厚肉部５Ａを 嵌合し、厚肉部５Ａの表面をラッチ受け本体４の表面から僅かに突出した状態と なして取付けられている。そして、ラッチ受け本体４と当り部材５とは、当り部 材５の薄肉耳部５Ｂ，５Ｂにおいて接着剤でもって一体化してもよいが、上記の ように当り部材５がラッチ受け本体４の裏面側から開口６に嵌合しているから、 両者を一体化することなくその嵌合状態のまま、ビス３，３でもってドアーの縦 枠１に取付けてもよい。

【０００９】

【考案の効果】

このように本考案におけるドアーラッチ受けは、ラッチ受け本体４の外側屈曲 部のラッチボルトの当接通過個所に、ラッチ受け本体４の表面から僅かに突出さ せて合成樹脂製の当り部材５を配設してなるものであるから、ドアーの閉鎖時に は、図４に示しているように、ラッチボルト７の先端傾斜部７Ａがこの当り部材 ５に当接するため、従来のように金属間の衝突音は発生せず、ラッチボルト７の 衝突音が著しく減少し、ドアーを静かに閉じることができる。

【００１０】 さらに、上記実施例のように、ラッチ受け本体４の外側屈曲部４Ａに開口６を 設け、当り部材５を、この開口６に嵌合可能な厚肉部５Ａとその両側に薄肉耳部 ５Ｂ，５Ｂを備えた形状となし、ラッチ受け本体４の裏面側から開口６に厚肉部 ５Ａを嵌合させてラッチ受け本体４に当り部材５を取付けると、ラッチボルト７ の頻繁な衝突にも拘らず、ラッチ受け本体４から当り部材５が脱落することがな く、合成樹脂製の当り部材５による緩衝作用を長期に持続することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ラッチ受けの取付け状態を示した斜視図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線におけるラッチ受けの断面図で
ある。

【図３】ラッチ受け本体と当り部材とを分離した斜視図
である。

【図４】ラッチボルトとラッチ受けとの関係位置を示し
た平面図である。

【符号の説明】

４ ラッチ受け本体 ４Ａ 外側屈曲部 ５ 当り部材 ５Ａ 厚肉部 ５Ｂ 薄肉耳部 ６ 開口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ラッチ受け本体の外側屈曲部におけるラ
   ッチボルトの当接通過個所に、ラッチ受け本体の表面か
   ら僅かに突出させて合成樹脂製の当り部材が配設されて
   いることを特徴とするドアーラッチ受け。
2. 【請求項２】 ラッチ受け本体の外側屈曲部におけるラ
   ッチボルトの当接通過個所に開口が設けられ、この開口
   に嵌合可能な厚肉部と、厚肉部の両側に薄肉耳部とを備
   えた合成樹脂製の当り部材が、ラッチ受け本体の裏面側
   からその厚肉部を上記開口に嵌合させ、厚肉部の表面を
   ラッチ受け本体の表面から僅かに突出させて配設されて
   いることを特徴とするドアーラッチ受け。